八ヶ岳南麓山鳥亭の日常を綴ります。
 
2019/02/07 16:54:00|その他
ヘルプカード

連れ合いが重い病気に罹り、京都の「からすま和田クリニック」の和田先生の勧めで、和田流の治療食を続けている。塩、砂糖、動物性たんぱく質を摂らない食事である。塩が制限されているので、料理に味噌、醤油を使えない。(詳しくは和田先生の著書「がんに負けないからだをつくる 和田屋のごはん」など、を参照してください。)
 
食事制限をするようになって、一番の問題は、出かけたときに気軽にレストランに入れないことである。筆者は普通に料理を注文するが、連れ合いは、店が提供する料理を食べられないので、持参した食品を食べたいのだが、いちいち店の了解を得なければならない。だいたいは即座に了承してくれるのだが、断られて止む無く店を出たこともある。ある店では、オーナーの意向を聞きに戻った店員から「持ち込みは1000円頂きます」と言われた。重ねてお願いすると、「今回だけ」と言うので、連れ合いと「二度と来るなということだな」と話しているうちに、また店員が現れて「オーナーが次回もよろしくと言っております」と、前言を撤回した。店としては、接客マニュアルにない事態に戸惑っているというところだろう。
 
そこで一計を案じて、市役所でヘルプカードをもらった。窓口で、名前とか事情を話すか書くかしなければいけないかなと思ったが、ヘルプカードを下さいというと、何も聞かずに手渡してくれた。紙製でプラスチックのフォルダーに入れるタイプと、丈夫なプラスチック板に吊り手が付いたタイプの二種類ある(写真1、2)。いずれも裏にヘルプの内容が書けるようになっている。連れ合いの場合は、「病気療養のため食事制限中です。持参した食品の飲食を許可してください」と書いた。これを、注文を取りに来た店員に見せると、すぐさま了解してくれる人もいるが、上司の意向を訊きに戻る人もいる。食事中は、ヘルプカードを横に置いておくと、他の客にも理解してもらえるだろう。こういう事がもっと普通になればいいなと思う。写真2は、ヘルプカードと、連れ合いが持参した食品(きな粉入り豆乳、野菜スムージー、ニンジンジュース、アーモンドとクルミ)。それと店のサラダ(ドレッシングなし)を食べた。
 
普段から、連れ合いは制限食、筆者は普通の食事を食べるので、たまには一緒のものを食べたいと思う。病気だから他の人と違うものを食べるしかない、と決め込んでしまうのは寂しい。たまたま親戚に京都で料亭をやっている人がいることを聞いていたので、事情を話して、塩、砂糖、味噌、醤油、動物性たんぱく質抜きの日本料理を食べさせてくれないかと頼んでみた。そもそも無茶な注文だし、その時点で、料亭の主人とはまともに話をしたこともなかったから、だめもとのお願いだったが、やって見ましょうと快諾してもらえた。それが昨年の9月の事。そして10月始め、前日の台風の影響でJR中央西線が午前中不通だったので、約束の時間に1時間ほど遅れて、京都岩倉の料亭「環翠(かんすい)」にお邪魔した。
 
筆者の姉夫婦と連れ合いのお姉さんも同席して、料理を味わった。食べる前は「醤油をもってきた方がよかったか」などと、憎まれ口をひそひそと話していたが、出てきた料理を見て、まずその美しさにため息がもれた。そして食べだすと「醤油云々」はまったくの杞憂で、全員大満足だった。(写真3:前菜「衣被、叩きゴボウ、カボチャふ、菊花寒天寄せ」、写真4:向付「栗の白和え」)。主人は、「普段どれだけ塩や醤油に頼っているかが分かった。よい勉強になりました」と言ってくれた。今月下旬に、また「からすま和田クリニック」の診察のために京都に上る。今度は、冬の料理を味わさせて下さいと予約を入れた。
 
環翠のHPは、http://www.kyotokansui.jp/company.html
「京都 環翠」でヒットします。御贔屓に。
 





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