おおぐまの尻尾、北斗七星の柄を延ばした先にあるオレンジ色の1等星は、うしかい座のアルクトゥールス。
日本では麦星の名の通り、麦の刈り入れ時を知らせてくれて小麦色に輝くと云います。
この星が、宵空で天頂付近に見える頃は、ちょうど梅雨に入る頃でもあって、五月雨(さみだれ)星の名もあります。
アルクトゥールスには熊の番人の意味があって、2匹の猟犬を連れ、そばにいるおおぐまと、こぐまの見張りをしているように見えるかも知れません。
星座絵では、牛飼いが2匹の猟犬を引き連れていて、これがりょうけん座。
目立つのは3等星のコルカロリくらいだけど、おおぐま座とうしかい座に、挟まれた意外と広い範囲の星座だと云えます。
コルカロリはハレーによって名づけられたもので、チャールズの心臓を意味するそうです。
コルカロリとアルクトゥールスの中間あたりに球状星団M3があります。
6等級の比較的明るい球状星団で、双眼鏡では滲んだ光点に見えるようです。
また、りょうけん座の北の端には有名な子持ち銀河M51が。こちらは、北斗七星の柄の先にあると言った方が分かりやすいかも知れません。
8等級なので暗い夜空であれば、双眼鏡でもなんとか小さな淡い光点が見えるはずですが、ハードルは高そうです。 3番目の画像がM51子持ち銀河。 |