哲学が根本になければ、砂上の楼閣にすぎぬ。このサイトは持続可能な社会を目指して、地球温暖化防止、緑化の推進、世界平和、世界連邦建設等を目的としたものです。左の写真は、尾崎行雄先生と尾崎先生の意思を継承した相馬雪香先生です。相馬雪香先生の教えを受けた人は多数いると思いますが、雪香先生をおんぶしたことがあるのは、私(中澤誠)だけでしょう。すべての組織は利害で動く 日本は敗戦国となった時から、植民地以下の国になった。だが日本には至るとこに神社がある。それが唯一の救いだ。天之御中主様 この日本を目覚めさせていただきたく。 殺戮の無かった縄文時代に戻ることこそ重要である。
 
2025/10/13 0:19:08|その他
真下信一著作集 第4巻 ヒューマニズムの精神 五 若い世代に 1 苦悶する青春 シニシズムを打ち破れ  173p3g
それでは正しい教養とは何か?それが何かを知るために、まずそれが何でないかを明らかにする必要がある。真の教養から最も遠いものは、一言でいえばシニシズムCynicism である。このことばに当たるうまい日本語を私は知らないが、無恥無頼、厚顔などと、いろいろに訳してみれば、だいたいの見当はつけられようかと思う。それは人生における真の価値あるものを信じない態度のことである。いや、そういうよりも、人間性の尊さや、学問や芸術の真のねうちを認めず、ただ外的な力をしか信じない立場のことである。外的な力とは何か?それはあるいは腕力であり、あるいは金力であり、権力であり、地位であり、名声である。疑いはそのようなものをしか信じないシニシズムを乗り越える第一歩をきっぱりと踏み出すこと、ここに高校時代の真の意義を見いだしていただきたいと念願する。人間と人生には右にあげたようないろいろの意味での外的力を越えた貴重なものがある。それが何であるかがほんとうにわかるためには、諸君はまだまだ多くを生きねばならないが、少なくともそれが何であるかがほんとうにわかるためには、高校三年は短すぎはしない。試験勉強もしなければならぬし、スポーツで身体をきたえておきたい。だがそれらの努力のなかにもーあるいは努力のなかでこそーー何が人間にとってほんとうに貴いものかいうことの探究を忘れないでほしい。