釣り具の中にあって、 地味だけれども、無くてはならない物―。 それが、オモリです。
素材は、錫(すず)や鉛(なまり) が多かったのですが、 毒性も認められた事で、 最近では、鉄とかタングステンなども使われます。
釣りの七つ道具の中にも入っていますが、 オモリが、その時の『仕掛け』の、 全てのバランスを保っていると言っても、 決して過言ではありません。 それ位、オモリの役割は重要です。
上の写真は、川釣りから海の釣りまで、 割と頻繁に使われるオモリを、 種類別に分けて見易くしたものです。 なのに、写真の腕がなくって、 ピンボケになってしまい、ゴメンナサイ(*_*;
左上の2種類のオモリは、皆さんも良くご存じの、 いわゆる『カミツブシ』と、呼ばれているものです。 まん丸なのが、『ガン玉』で、 楕円形の物が、『割りビシ』と、言います。
どちらも、糸に挟んで歯で噛んで潰して止めるので、 カミツブシと言われています。
中に糸が通るようになっている『中通しオモリ』。 円錐形で釣鐘型になっているのは、『ナスオモリ』 真ん中に見える平べったいのは、 主にコイのブッコミ釣りなどに使われる、『カメオモリ』
左下の紐状なのは、『糸オモリ』とか、 『ヒューズオモリ』と、呼ばれます。 これは、生きたエサを使う際に、 それがずれない様に、針に巻いて使ったりします。
右下のいちばん大きなオモリは、 一般的は、『小田原オモリ』などと、呼ばれています。
なぜ「小田原」なのか、と、云うと、 このオモリも天秤などに、ぶら下げて使うので、 形が『小田原提灯(ちょうちん)』に、 似ていることから、この名前になりました。
オモリは、単にエサを沈めるための物ではなく、 前記した通り、仕掛け全体のバランスを保つ、 「分銅(ふんどう)』だと、思って下さい。
川の流れの速さに対抗して、 丁度、お魚が食べやすい速さで、 エサが流れる様にしてくれたり、
サビキなどの釣りでは、 速く底まで仕掛けが届く様にしたり、
ウキ(浮木子)とのバランスを量ったり、 多くの役割があると云うことを、 是非、知ってもらいたいと思います。
単なる金属の造形物ではない、 奥深いオモリの小宇宙、 感じていただけましたでしょうか!? |