鯛損の「でっかい夢釣りあげよう!!」

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2020/08/09 9:06:01|釣り具の小宇宙
イカ角の小宇宙(イカは何故にこんな物で釣れるのか!?)
久々に、『釣り具の小宇宙』の、
カテゴリーで投稿します。

今回、取り上げる釣り具は、『イカ角(ヅノ)』です。
多くのイカは、群れを成して生活していますが、
その群れの中に、このイカ角を投入する事で、
何故かこんな無機質な物に、
抱き付く形で釣れて来ます。

ルアーっちゃあ、ルアーなのですが、
この角単体では、なかなかイカをゲットできません。
勿論、良く釣れる角には傾向があるのですが、
そればっかりにしてしまうと、
何故か急に釣れなくなったりします。
それでは、この不思議な『イカ角』の小宇宙へ、
皆さんをお連れしましょう!!

ところで皆さん、
イカは軟体動物の中の頭足類に分類され、
ツツイカ類と、甲イカ類に、更に区分されるのを、
ご存じでしょうか。

ツツイカの「ツツ」は、「筒」の字を当てますが、
要は筒の形をしたイカの事で、
スルイメイカ・ヤリイカ・アカイカなどは、
名前を聞いた事があると思います。

一方、甲イカ類には、
モンゴウイカ・スミイカ・シリヤケイカなど、
頭に甲羅を持っているイカの仲間を指します。

そして、この甲イカ類には、
余りこのイカ角は使われず、
その代わり、よりルアーに近い「餌木(エギ)」や、
特に底に居るタイプのイカには、
魚などを船のようなオモリの上に縛って使う、
「テンヤ」が、用いられます。

この様に、全てのイカに共通で使う訳でないのが、
イカ角の不思議な使用方法かもしれないですね。

お正月や、めでたい席に欠かせない「スルメイカ」と、
冬場に甘くなる美味しいイカの「ヤリイカ」には、
ほぼ、左上の写真のタイプが使われます。

さて、突然ですが、
イカの脚は何本ですか?
と、聞かれたら、どう答えますか?

無難なのは10本―。でしょうね。
タコは8本、イカは10本と覚えるのが一般的です。

が、正確には脚はタコと同じ8本で、
他に2本、食腕と呼ばれる「手」があって、
これを脚と数えれば10本―。と、なるのです。

スルメイカは特にこの蝕腕が長く、
しっかり餌を捕まえる事が出来るため、
イカ角には18㌢の長めの角を使い、

蝕腕の短いヤリイカには、
11㌢の短い角をと、使い分けます。

さて、イカ角を使う場合の仕掛けは、
幹イトにエダスを付けて、
一番下にオモリを付ける「胴突き仕掛け」です。

が、最近は、胴付きではあるものの、
エダスで角をブランコの様に揺らすのではなく、
イカ角を直結して使う場合も増えて来ました。

角が揺れる事でルアー効果を狙う―。
と、云うのには、少し違和感がありますよね。

おそらくイカたちは、
群れで素早く移動する中で、
イカ角の色そのものよりも、
その色に反射する、光の屈折度合いによって、
ルアー効果を得ているのではないかと推測できます。

中には「泡(アワ)入り」と、云って、
角の中に気泡が入っている物もあります。
この泡があることで、光の屈折が変化し、
より釣れるのではないかと云う泡ですが、

これは、元を辿ると、
たまたま気泡が入ってしまった失敗作だった・・・。
と、云うのも面白い事実です。
今は、当然ですが、泡は敢えて入れてあります。

ですから、イカ角の配列パターンは、
その日の天気や潮の色によって、
複数の角を組み合わせる事。そして、
取り込みやすい所の角に、
良く釣れるとされる角を配すと、
釣果が伸びるとされます。

この組み合わせの妙や、
群れの動きに乗じて、
直ぐに仕掛けを投入・回収できる手際の良さが、
イカ釣りの醍醐味とも言えるでしょうか。

一方、右上の写真は、
イカ角ではありますが、『スッテ』と呼ばれ、
使い方も、一般のイカ角とは、若干異なります。

見ての通り小さいですから、
小型のイカに使われるケースが多く、
竿によるアクションで、釣果が伸びたりもします。
また、さほどハリ数を多くせず、
1~2本で、誘いながら釣るイメージです。

マルイカ・ジンドウイカ釣りなどに多く使われ、
フワフワな動きをする「浮きスッテ」と、
オモリが入ってシャープな動きをする、
「ナマリスッテ」とが、あります。

また大型になる、タルイカやソデイカなどには、
巨大な浮きスッテもあります。

いずれも角の先に付いているのがハリで、
釣りバリの様に「カエシ」は、付いていません。
が、針先が鋭く角を抱くと非常に刺さりやすく、
パラソル状にハリが上を向いているため、
抜けにくい―。と、云う特徴があります。
このハリの事を、「カンナ」と呼びます。

角に凝り出すと数ばかり増えてしまいますが、
自身のイカした必釣パターンを見つけてしまうと、
イカにも簡単に、イカが釣れちゃうかも(^_^;)

イカ角の小宇宙、イカがでしたかm(_ _)m








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