もうとっくに終わってしまいましたが、 1月7日は、七草の日でありました。 それでは皆さん、春の七草をご唱和下さい(^_-) 全部、言えますか!?
セリ・ナズナ・ゴギョウ・ハコベラ、 ホトケノザ・スズナ・スズシロが春の七草で、 無病息災を願って、 この日に『七草がゆ』を、食します。
ところで、名前に仏様が宿る、 『ホトケノザ』で、ありますが、 実際の『ホトケノザ』と、七草の『ホトケノザ』って、 実は違う植物だ――。って、聴いた事ありませんか?
実際の『ホトケノザ』は、 赤紫色の漏斗状の花が、台座の様に開いた葉っぱの上に、 煙突のように立ち並んで咲きます。 その姿が、台座に鎮座する仏様のお姿に似ている――。 と、云う事で、この名前が付きました。
一方、春の七草として数えられる『ホトケノザ』は、 正式には、『コオニタビラコ』って、云う、 キク科の植物です。
前置きが長すぎましたが、 お魚にも「ホトケ」を、 その名に冠する、有り難い魚が居ます。 そのお魚は、『ホトケドジョウ』(写真 左)です。
ところで、この『ホトケドジョウ』ですが、 ドジョウなのに、他のドジョウとは、 ちょっと変った生態をしたドジョウなのです。
普通、ドジョウと云えば、 田んぼとか泥の中に居るイメージですよね。 それで、泥の中をにょろにょろ動き回る感じ・・・?
ですが、『ホトケドジョウ』は、泥が苦手で、 きれいな清流を、すいすいと泳ぎ回れるのです。 これは、鰾(うきぶくろ)が発達しているからで、 基本呼吸は、エラ呼吸がメインです。
が、ドジョウは水田など、 時季によっては、酸欠になりやすい環境に棲むので、 エラ呼吸だけでは足りず、たまに水面にお尻を出しての、 「腸呼吸」。更には、水が干上がっても対応出来る様に、 『皮膚呼吸』も、出来るとされています。
が、ホトケドジョウは、 元々、そういう過酷な環境が苦手なので、 泳ぎ回れる方を選び、結果、 腸呼吸・皮膚呼吸の機能を捨てたドジョウです。
同じ様に、泥の中を嫌い、 きれいな流れに身を寄せたドジョウが、 まだ他にもいます。 それは、『アユモドキ』(写真 右)です。
どちらも清らかな流れを好んだが故、 川が汚染されると、たちまち棲む場所を追われ、 その数はどんどん減っていきました。 今では、どちらも絶滅危惧種になっています。
ドジョウなのに、泥を嫌ったドジョウ。 そして、敢えて過酷な環境を選び、 人の生活と隣り合わせに生きるドジョウ。
どちらも、日本にとって大切な魚だと思います。 あなただったら、どちらの生き方を選びますか? 「南無~」 |