またしても道についてですが 映画の話です
私が初めて映画を見て涙した作品が フェデリコ・フェリーニ監督の「道」という映画です
1954年にイタリアでつくられた映画です
ご存知の方も多いでしょうが簡単なあらすじです
ザンパノという大道芸人が海辺近くの貧村で母親から娘を金で買います 娘はジュリエッタ・マシーナが演じるジェルソミーナです 決して美人でもなくグラマーでもないのですがコミカルな動きがどことなく可愛く表情豊かな女優です(フェリーニの奥さんです)
娘はザンパノに連れられて街から街へと移動しながら大道芸のピエロ役として 働きます、散々にこき使われバカにされるのですがいつしか ザンパノを愛するようになっていました ところがザンパノは金が入れば酒におぼれ女を買い、修道院で盗みを働き、暴力をふるい警察沙汰等悪いことばかりします、ジェルソミーナの悲しみの表情が胸に突き刺さります
いつしかジェルソミーナは精神に異常をきたしてきます 手を焼いたザンパノは彼女が寝ている間に置き去りにして出て行きました、
その後ザンパノは知り合いのサーカスの一員になり成功 ジェルソミーナは画面からピタッと消えてしまいます 遊興にふける生活のザンパノの画像は流れてきますがジェルソミーナが出てこない(テレビの映画劇場だとここがカットされるケースが多いのですが絶対にここはカットしてはならないところです)
視聴者はジェルソミーナはどうしたんだろう、どうしたんだろとヤキモキするわけですよ (この辺の演出がフェリーニ監督の憎い所です)
ある日ザンパノは海辺近くの街でいつもジェルロミーナが口ずさみラッパで奏でていた曲を歌っている娘と会います
「その歌はどこで覚えたのか?」ザンパノは聞きます 「以前、ここに流れ着いたちょっとあたまのおかしい娘が歌っていたのよ」 「その娘はどうしたのか」 「いつの日か浜辺で死んでいたよ」
ザンパノは初めてジェルソミーナがいかに自分に尽くしてくれていたか 愛情を注いでくれていたのかそしてかけがえのない存在だったのかやっと理解します
そしてザンパノはふらふらと歩きながら浜辺へ 大の字に倒れこんで号泣です
いやー、見ている者はたまらないですね ジェルソミーナを思い ザンパノと共に号泣してしまいます、
この映画のメロディーも素敵です フイギュアスケートの高橋大輔が演技に取り入れた曲として有名になりましたね
最高の映画です。 |