哲学が根本になければ、砂上の楼閣にすぎぬ。このサイトは持続可能な社会を目指して、地球温暖化防止、緑化の推進、世界平和、世界連邦建設等を目的としたものです。左の写真は、尾崎行雄先生と尾崎先生の意思を継承した相馬雪香先生です。相馬雪香先生の教えを受けた人は多数いると思いますが、雪香先生をおんぶしたことがあるのは、私(中澤誠)だけでしょう。すべての組織は利害で動く 日本は敗戦国となった時から、植民地以下の国になった。だが日本には至るとこに神社がある。それが唯一の救いだ。天之御中主様 この日本を目覚めさせていただきたく。 殺戮の無かった縄文時代に戻ることこそ重要である。
 
2025/06/07 8:15:38|その他
務台理作著作集 第7巻 倫理観と教育 人間疎外と人類の問題 人間疎外と実存思想
われわれは現代の人間がいかにいろいろの形で疎外されているかを知らされている。現代は大げさにいうと「人間疎外の時代」ともいえそうである。マス・コミ、 マス?プロ、オートメーション、原子力の開発、電子精密機械というような巨大な技術の網があり、それによる人間の機械化と画一化、その中における人間のアトム化と相互のよそよそしさ、こういう事実は誰でもじかに感じとることができる。人間は巨大な機械と技術のメカニズムに組み込まれるとお互いにアトム化された個人に分離してしまう。たとえばマス?コミの洪水の中では、人と人とは大きくつながっているようにみえて、じつは互いに疎外されているのである。一つの組織の中における成員と成員の関係も同様である。
すべてこれは、人間の労働ならびに労働による生産が商品化され、物化されているという現代の特徴を反映しているものである。現代は巨大な商品生産の時代であるといわれる。人間の精神的?肉体的な労働力そのものまで商品化されていることは、生産労働者の労働力はもちろんのこと、知識人のアルバイトが、その内容の価値を別として、いっぱんに商品化されていることからも推測できる。マス?コミの巨大な氾濫の中で、各人は却って全体的なコミュニケーションを失うという皮肉も、商品化の事実と関係している。