遡れば3年前、念願のキングカメハメハの牡馬が募集ラインナップに発表され、早期満口などありえないとわかりつつも気合の先行募集で射止めたロードカナロアが、叶わぬ夢と知りつつもロマン故に描いた愛馬のG1制覇を見事スプリンターズSで成し遂げてくれました!
しかも、我が眼でその瞬間を直に焼き付け、我が人生のピークここにあり!を中山競馬場にて堪能出来ました。
当日は朝からPCが立ち上がらず、心配された台風による交通情報も収集できないままやや予定より遅れての出発となり、先行き不安な1日の始まりでありました。
竜王駅より甲府駅に降り立つと、なんと特急は「かいじ」が終日運休、「あずさ」も午前中にて午後より運休とあり私の乗車した「あずさ」もすでに甲府に到着した時点で乗車率100%間近な状況・・・そこから約2時間半、船橋法典駅まで座ることなく足裏パンパン状態&歩様ガタガタでようやく中山競馬場へ到着。とにかくこの日のナッキーモールは齢四十の疲れた肉体にはかなり堪えました・・・
ようやく到着したのが、9R終了後ですでにスプリンターズSの馬体重も発表後の時間であり、パドックでいい場所取れるかな?と心配しながら奥へ奥へと流れていくとなんとか馬の出入り口付近で3列目あたりを確保。いよいよカナロアとの初対面です!
すると、少々遅れてカレンチャンと共に登場!
パドックにはマジンプロスパーの馬主である元メジャーリーガー大魔神佐々木の姿も
肝心のカナロアは2人曳きで落ち着き払い悠々と周回しているように見えました。
そして、いよいよ本場場入場!
あとはもう結果はどうあれ力いっぱい駆け抜けてくれることを祈るばかり
混雑の中、カナロアの走りを間近で見たい!とスルスルと人混みを捌き残り100表示の前で2列目を確保。もうここからはカメラは必要あるまい、我が心のシャッターで心に焼き付けようと気取りながらカメラもしまい万全の態勢。
そしてとうとうゲートは開かれ儚き67秒が始まりました
いつものように好スタート後、一旦控え中団後方まで下がった時に心配しましたが、直後に前半3ハロン32.6のラップが表示され「よし!前は早い!いいぞ!」とつぶやき4角を回り我が目の前へ迫ってきました。「岩田〜!岩田〜!」と連呼する中、カレンチャンに迫り抜群の手応えで我が前に来た時には勝利を確信!思わず握り締めた両手の拳を空に突き刺すように飛び跳ねながら歓喜を表現。なんとその様が公式VTRにもちょこっと映っているとは知らずに・・・
電光掲示板に「レコード」の文字が燦々と輝きウイニングランを終えるころ、緩くなった不惑の眼には熱きものがジワリジワリと自然にこみ上げてきました。一度こみ上げたら治まらず、ホントは嗚咽をあげて号泣したかったもののタオルを取り出し涙を拭きながら口取りが行われる付近へと移動。
これまた近くで撮影しようと構えていたものの、近すぎてラチが邪魔し晴れ姿をまったく映せずじまい・・・その後、グローバルスプリントチャレンジの馬服に着替えるためにカナロアが移動してくれたことで、なんとかチャンピオンとなった雄姿をラチの下から撮影
その横では華々しく表彰式が行われていました
まだ12Rがあるというのに、これだけ華やかな表彰式をターフ上でやっているのを見ると、カナロアはホントに特別なレースで勝ち凄いことをやったんだなぁとまたひと感動。
ここまできたら、今まで行ったことのなかったレクチャーとかに行ってみよう!台風かなんか知らんが、帰れなきゃ帰れんでいいわい!と、たしか有馬像のとこだったよな?とトコトコ参陣。それらしき紳士がおられたので「ロードの会員の方ですか?」と尋ねると「そうです。この辺でOKですよ」と教えていただき、お互いに「おめでとうございます」と一礼。その後続々と集まりだし5〜60人の輪になったでしょうか。はじめて参加しましたが、G1制覇とあり皆さんいいお顔をされていました。
カナロアを通じて、夢が叶った人ばかりが集まったこの一帯は幸せオーラ満開のパワースポットのようでした。
この後、予想通り台風が我が山梨を直撃とあり電車も止まってしまい都内で宿泊となってしまいましたが、もうそんなことはどうでもいい。どこでもいいから早く一人で喜びに浸りたいその一心でありました。
思い返せば入厩予定が出たとたんに骨瘤で予定が白紙になったり、NHKマイルCへと勇んで臨んだジュニアC、1400の500万下での惜敗続きと順風満帆とはいえなかった若かりし頃から心身ともに逞しくなり、とうとう短距離王者へと昇りつめたカナロア。
生まれ故郷のケイアイFの方々や我慢して成長に合わせて使ってくれた安田先生、厩舎スタッフ、折り合いに心境が見られたドラセナ賞、葵Sに騎乗してくれた北村友一騎手、前々走までカナロアを重賞馬まで導いてくれた福永騎手、大一番で力を出し切らせてくれた岩田騎手など、皆さんの尽力でここまで大きな夢を見させてくれたことに感謝するばかりであります。
そして、応援してくださったすべての皆様ありがとうございました。
何より、カナロアよ本当におめでとう!そしてありがとう!これからもいっぱい楽しませておくれよ!
愛馬を通じ忘れかけていた心の奥底から湧く感動を得られるなんて、まさに男のロマン街道!やっぱりこの趣味やめられません!