夢を育むお手伝い。    HOOK(フック) かんきょう 『協育』事務所へようこそ!!

HOOK(フック)とは、釣り針のことです。 子供たちが思い描く夢や希望を、 質の良い自然体験活動と、環境教育のワークショップなどを通じて育てることを支援させて戴きます。 大切な子供たちは、たくさんの人たちの「協力」があって健全に育ちます。 是非この『協育』に、お手伝い下さい。
 
2012/12/04 21:37:49|活動報告
水辺環境学(日本の魚食文化を支える漁業の在り方)

師走になって、めっきり冷え込んで来ました。
皆様、どうぞ体調を崩さない様に、お気をつけ下さいね。

さて、専門学校の年内の担当授業も、
無事に先日、終了致しました。
なので、今年最後となった授業を、
科目別に報告させて戴きたいと思います。

最初は、野生生物保全学科の2年生に指導している、
「水辺環境学」の、授業から・・・。
昨年は、この学科の学生が1名のみだったこともあって、
なかなかワークショップ形式の授業が難しかったのですが、
今年度は3人となったので、
初回から、ワークショップを取り入れながらの授業です。

今回(11月29日)は、
「日本の魚食文化を支える漁業の在り方」と、題して、
私達が普段何気なく食べている魚は、
どこからやって来ているのか、
その中で、日本の漁業の現状はどうなのか・・・。
そんな事を考えてもらう為の授業でした。

海に囲まれた日本に居ながら、
何故か、食べている魚の多くが、海外から輸入されています。
それをビジュアル的に感じてもらう為に行ったワーク。
それが、「食べている水」と、云う、
プロジェクトワイルド(PW)の中のアクティビティーです。
授業用にアレンジして実施しました。

先ず用意したのが、
学校近隣にあるスーパーマーケットのチラシ。
ここから、産地が海外の魚介類を見つけて切り取ります。

切り取ったら、テーブルの上に大きな世界地図を広げて、
地図に貼り付けて行きます。

エビは、東南アジア方面から来てるね。
カニは、ロシアがほとんどだよ。
サーモン類は、北米とチリからも・・・
モータリアって何処?タコが来てるよ!!
サバなんて国内だと思っていたのに、
ヨーロッパ産が殆どじゃん!?
しかも、価格は日本の魚と変わらないか安いよ!!

 そんな気付きがたくさん出て来ました。
そうです。私達は、近くの海にいる魚さえも、
遠く海外から仕入れ、それを消費しています。
いかにも日本の魚の様な名前なのに、
全く日本には居ない魚も多いのです。
これじゃ、日本の魚が売れないのは当たり前です。
そして、後継者もなかなか育たない日本の漁業は、
どんどん衰退していく現状を目の当たりにしました。

こうしたワークで互いに学び合い、
気付きをシェアすることで、考察が深まっていきます。

日本の漁業は、今後どうあるべきなのか―。
どの様にしたら、日本の漁業が持続可能になるのか―。
海洋生物の保全と漁業は、密接に関わっています。

これから、野生生物の保全や保護の活動に関わる事を、
目指している学生達だからこそ、
伝えたいメッセージでした。

今度、周るお寿司屋さんとか、スーパーに行った時、
チョッと、その魚のこと、別の視点で、
考えてもらえると嬉しいですね。

写真は、3枚ともワーク中のものです。

注:当方はプロジェクトワイルド(PW)の、
 上級指導者であるファシリテーターの有資格者です。





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