さあ、VL初チャレンジ組が、 難コース走破に向けて出発する中で、 経験者の2名も、それぞれの決意を胸に、 踏破に繰り出して行きました。
昨年、「寄り添う力」を、如何なく発揮して、 メンバーから絶対の信頼を受けた1班のアヤは、 今年も同じ1班を引っ張っています。
只、今年はチーフリーダーと云う立場となり、 自分の班だけではなく、全ての班をフォローする、 難しい立ち位置です。 しかも、事前研修会を発熱欠席し、 出遅れてしまった―。と、云う不安も抱えていました。
そして昨夜は、前の記事にも書いた通り、 他のリーダーと意見を交わす機会をセッティングして、 そのミーティングは深夜まで続きました。 隣りで彼らの話を聴いていましたが、 ネガティブな意見も互いにぶつけあって、 それは、凄いミーティングでした。 こんなミーティング、 会社では先ずあり得ないでしょう。 お互いがお互いの事を信じているからこそ、 こんなミーティングが出来るのです。
チーフと云う立場になって、 その責任感は、更にパワーアップしていました。 そんな1班も、決して順調ではありませんでした。 1年生が多い事もあって、全体に幼さも目立つ中、 仲間の気遣いに全く気付かない子や、 いけいけどんどん無責任の子や、 それに気付いていながら、何も出来ない子や、 そんなぎくしゃくしたメンバーの間を、 培った調整力でなんとかモチベーションを、 保っていた1班でした。
でも、そんな関係性では走破はできない。 それを予測したアヤは、この踏破のテーマを、 「ゴールすること」より、 「かけがえのない1班になる」事を最優先し、 歩きながらでも、その都度、問題を解決し、 それでタイムアップならやむなし―。 それをメンバーに伝えて、出発する事にしたのです。
コースは、昨年とほぼ同じで、 朝、八丈富士にアタックして、 そこから大坂を超え、樫立でビバーク。 明日、登龍を目指すコースです。
何があっても、全員で解決する。 全員が納得して歩く―。でも、ゴールは諦めない!! コースが重なる2班に考慮して、 少し時間を空けてのスタートとなりました。 1班が成長していく過程を、 大人もしっかり目に焼き付けよう。
アヤはしっかりと腹を据えて歩きだしました。 必ず全員でやり遂げような!! 頑張れ1班。
一方、3班を引っ張るありちゃんは、 昨年とは打って変わって、 笑顔いっぱいの班に育てていました。 チョッとした成功でもみんなで喜び、 逆にチョッとした失敗は、笑ってやり過ごす。
人の発言や意見は、必ず最後まで聴いて、 必ず拍手で評価する・・・ そんな「いいね」を、積み上げるリーダーシップで、 とてもいい状態で、踏破に臨みました。
昨年、うまくできない自分に不甲斐なさを感じ、 他のリーダーを真似ようとしても空回り、 そして、踏破は途中でショートカットで終了。 只、まっすぐさと健気さで、 子ども達からリーダーにしてもらったありちゃんが、
今年は、自分からリーダーになるために、 出来ない自分を変えるのではなく、 一緒に成長しようと呼びかけて、 信頼を得ていきました。
それを、本当に上手にフォローしてくれたのが、 カウンセラーのMさんです。
ありちゃんを立て続けて、 細かい後始末を、何気なくクリアーにしてくれて、 まっすぐなありちゃんの、 一番の理解者で居続けてくれました。
そのフォローにありちゃんが、 気付いてくれたかどうか分かりませんが、 昨年とは全く違うモチベーションで、 踏破に臨んでいきました。
3班のみ富士登山をカットして、 純粋に島を一周するコースを設定しました。 昨年、南原で謎の3時間を過ごし、 道半ばでショートカットした反省に立って、 昨年とは、逆のルートで、先に南原を廻り、 三原小・中でビバーク。 翌日、登龍にアタックするコースです。
VL2年目の今年、 絶対にコース間違いは許されないので、 しっかりと島を廻るプランを実践する事にしたのです。
明日は、笑顔で帰って来いよ!! にこにこ3班、頑張れよ(^u^)
午前6時を回って、5つの班は、 それぞれの思いを胸に、 八丈を全身全霊で感じる旅に出発しました。
さあ指導者も、パトロールを頑張りましょう!! 次第に夏の太陽が、ギラギラと輝き出しました。
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