文化庁委託伝統文化親子教室事業の甲斐市親子剣道教室の9回目教室を10月11日、甲斐直心館道場で開きました。2週連続での開催です。
高校見学などでお休みの中学生もいましたが、初参加の小学生兄弟もいて、幼児、小中学生、一般の計33人が参加しました。初参加者には自己紹介と、好きな食べ物を発表してもらいました。
先週に引き続き、剣道着・袴を着装し、剣道具を着けた親子などわくわくする気持ちと緊張感がこちらまで伝わってきます。この日初めて剣道着を着たり、剣道具を着けたりする人もいました。教室もいよいよ序盤、中盤、終盤の終盤に入ってきました。 号令は中1伊藤さん。準備体操のほか、変形の握る運動100回、開く運動100回、片足立ち各60秒のほか、跳躍からの両足踏み込み(四股)などを行いました。
竹刀をとり、足さばき、三挙動の正面素振りを行いました。振りかぶりから振り下ろしを素早く行うこと、振りかぶりの際に剣先が下がらないことの大切さを学びました。
ラダーを2列設置し、4種類ほど足さばきを特訓しました。
「1周目!」「2周目!」。それぞれの列の先鋒が大きな声をかけて引っ張っていきます。剣道経験が浅くても、巧みなステップを踏める中学生もいます。ラダーは短期間で上達が見えること、剣道の足さばきにも反映しやすいこと、子どもたちの才能を発見するいい機会にもなります。
面着け後は切り返しの後、指導者、中学生、小学6年生が元立ちになって面打ち、面-小手-胴-小手面の連続打ちを行いました。
4月の甲斐市剣道体験教室で剣道を始め、この親子剣道教室にも参加した小学生が、竹刀の振りかぶりと振り下ろしが素晴らしく、前回に続いて感心しました。素振りも良くなっていたので、分かっていたことでしたが、粘りのある振りで冴えのある面を打つのに驚きました。経験者でもなかなかこうは打てない振りと冴えです。みんなの前で披露してもらいました。
打ち込みの後は、初心者も含め、地稽古を行いました。面を着けて初めて、2回目のお父さん方も基本に忠実な打ちを繰り出していて、うれしくなりました。中学生・一般が45秒地稽古を2回、小学生以下が3回地稽古を行いました。左脚が跳ね足になっている癖のある人は早めに直していきましょう。左足は床を蹴る足ではなく、踏み切り足です。
初参加者や子どもたちから感想発表がありました。剣道着を着けた子どもたちもとてもうれしく、楽しかったそうです。保護者の方からも「子どもの成長している姿を見ることができてうれしい」という感想もありました。
教室後も、もっと稽古をしたい子どもたちがトレーニング器具「面鳴り」、「零(ZERO)」を使った稽古や、打ち込み台に向かって打ち込みます。零は握りを覚えるのはもちろん、体幹を鍛えるのにも役立ちます。面鳴りは、剣先の冴えがでる正しい振りをしていないと鳴らないので、自分の課題がはっきり分かります。
次回は3週間空いて11月1日(土)17:00〜18:30に10回目を開催します。
本年度、テキストとして2種類の書籍を各20冊購入しました。一冊は大泉書店「マンガでよくわかる少年剣道」(「東松舘道場」3代目舘長 榎本松雄・監修)、もう一冊は「剣道用具マニュアル」(著作・イラスト 石渡康二先生)です。どちらも初心者にも分かりやすい内容ですが、奥深い内容も入っていて、非常に勉強になります。