絵画のことなら全国からコレクター様が足を運んでくださる画廊アートギャルリー日本ぶっくあーとへ。
世界の巨匠と日本画の原画・版画を販売しています。
油彩・水彩・パステル・エッチング・リトグラフ・日本画など豊富なコレクション。
47都道府県の一流ホテル、百貨店での販売実績が信頼の証です!

WEBショップはこちら→ https://nihonbookart.com/
 
2012/05/14 15:02:00|絵画購入でのトラブル
送られてきたのは...【絵画購入トラブル Case2】

 


こんにちは。
アートギャルリー日本ぶっくあーとの太田です。


今回も引き続き、私がお客様や身近な方から伺った貴重な体験談、
『■■■で絵を買ってこんなトラブルがありました』というお話をします。


 

ケース2: 見たのはホンモノ、送られてきたのはニセモノ

 

ネットオークションでの売買を何度か経験している、アミ様(仮名)。
引越しのときに荷物を処分するために出品したり、
一般には販売されていないノベルティグッズを落札したりして、
ネットオークションを利用していました。
ネットオークションのトラブルは耳にしていても、自分は大丈夫だと思っていたそうです。

 

家を新築したので絵を飾ることにしたアミ様は、
以前展覧会でチェックしていた現代作家の名前をネットオークションで検索。


最初は版画にしようと思いましたが、一目で気に入った原画作品(一点もの)に入札。
本物と記述があり、また画像を見る限りは問題なさそうだったので迷いませんでした。

プロフィールや商品情報欄には、出品者が画廊であるとか、
絵画を扱う業者であるとはかかれていません。
でも評価数が4ケタもある出品者だったことと、
出品されていたのが絵画ばかりだったということから心配もしませんでした。

 

届いたのはとてもキレイな作品、しかし画像で見ていたのとは少し色や雰囲気が違う...
ただ、ネット出品経験者のアミ様は、
『プロじゃないから、実物と同じ色が出るように撮影したり画像を加工するのは難しい』と
気にも止めず飾り、出品者の対応も悪くなかったので “とても良い出品者”と評価。


数年後、偶然その作家の個展をしている画廊に足を運ぶと、
自分が持っているはずの作品がそこに!!!

専属契約をしている作家なので、そこにあるのが本物であることは間違いありません。
『似たような作品はあるが、全く同じ作品はない』と言われ愕然。

その作品はその画廊経営者の個人所有物です。
しかも画家から直接買ったあとは自分の画廊で非売品として短期展示したのみで
一度も売りに出したことはないとのこと。


おそらくネットオークションの画像として使われたのは、
なんらかの方法で盗撮された写真。
写真の作品はホンモノ、送られてきたのはニセモノだったというわけです。
写真があれば、それをもとに中国の贋作村で描かせるなり、いかようにでもなります。


運良く出品者が同じIDでまだオークションを利用していたので、
アミ様は取引のときにもらっていたメールアドレスに連絡。
すると、『ニセモノとは知らなかった。大変申し訳ない。』と返金に応じてくれました。
画像のことを聞くと、
『この絵を買うときに送られてきた画像だ。すっかりダマされた。
自分も被害者なので、この絵を売った人間に責任をとってもらう。』とのこと。

店舗をもたず、ネットオークションだけで絵を売っている出品者は
『長年やっているが、こんなことは初めて。本当に恥ずかしい。
これまで築いてきた信用が一瞬で失われると生活できなくなるので、
どうか口外はしないで欲しい。』とアミ様に口止めしたようです。

 

さて、ここで話が終われば良かったのですが...
実はまだ続きます。

アミ様にはお金が戻ってきましたし、売ったほうも『知らなかった』ということで一件落着したはず。
ところが数年後、またまた同じIDの人がアミ様が買ったニセモノを出品していました。

驚いたアミ様は慌てて連絡して忠告。

出品者は
『過去のデータを使って一度に何点も出品しているので、間違えた。
今後同じことがおきないようにデータを削除した。あのニセモノも既に処分している。』とのこと。


その後は...どうなったのでしょうか?。

その出品者がニセモノを処分しているかどうかは分かりません。
そしらぬ振りして何らかの手段を使い個人や業者に転売するという可能性もゼロではないのです。
万が一、何点か同じものが作られているとしたら?

 


次回は、もしもうちのスタッフがネットオークションで絵を買うなら...をお話します。

 

が、これからスタッフに聞き込みして書きますのでしばらく時間がかかりそうです。
少しお時間をください。 



 


アートギャルリー日本ぶっくあーと、太田でした。
2012.05.14.





アートギャルリー日本ぶっくあーと

WEBショップもよろしくおねがいします。
http://nihonbookart.com/







2012/05/11 17:18:03|絵画購入でのトラブル
ネットオークションでの被害 【絵画購入トラブル Case1】

こんにちは。
アートギャルリー日本ぶっくあーとの太田です。

これから数回に分けて、私がお客様や身近な方から伺った貴重な体験談、
『■■■で絵を買ってこんなトラブルがありました』というお話をします。


決して“対岸の火事”ではありません。
絵を売る仕事をしている私自身も被害にあう可能性があります。
「絵は良く分からない」とおっしゃる方はなおさらです。


被害防止のためには、みなさまにも事例を知っていただく必要があります。

どこかで絵をご購入されるときに余計な心配をしなくてもいいよう、
あわせて対処法もお知らせしたいのですが、
インターネット上の文章はどのような人が見ているか分かりません。

よからぬことを企む者にヒントを与えては困りますので、
残念ながらお伝えできる情報が限られています。
どうかご理解ください。

 

ケース1: 画家本人が知らない原画


ネットオークションで日本人画家、××××の油絵を買った、せり様(仮名)。
絵画コレクターのご友人に見せたら、
『えぇ〜、××××の油絵なんてみたことないな〜』 と言われ
「お宝を格安で手に入れた。○×鑑定団に応募しようかな。」と大喜び。
せり様の絵をご覧になったご友人は、実は当ギャラリーのお客様の しゅうしゅう様(仮名)。
気になって携帯電話のカメラで撮影し、後日その油絵の写真を見せてくださいました。

 

版画作品がとても有名な日本人画家××××。
油絵が1枚もないわけではありません。
しかし所蔵しているのは、とある施設のみ。
万が一、市場(しじょう)にでたとしてもネットオークションは考えられません。

画家ご本人にご連絡し事情を説明したところ 「それはありえない。」とのこと。
しゅうしゅう様が撮影した写真をご確認いただくと、
「この絵は知りません。私の作品ではありません。」

せり様が急いで出品者に色々な手段で連絡しましたが、全然連絡がつきませんでした。
知らされていたマンションの住所も出品者とは全く関係のない人が住んでいました。

ネットオークションの会社に問い合わせても出品者は分かりません。
補償も「品物が届かない場合」のためであり、
落札者が品物を受け取っていれば補償されないとのことでした。



どうすればこのような被害を防ぐことができたと思いますか?



次回は、ケース2:送られてきたのは... です。


 


アートギャルリー日本ぶっくあーと、太田でした。
2012.05.11.





アートギャルリー日本ぶっくあーと

WEBショップもよろしくおねがいします。
http://nihonbookart.com/







2012/05/08 17:24:22|美術品まめ知識
絵画の市場(しじょう) 【美術品まめ知識(10)】 
 

この、美術まめ知識(10)のブログを下書きして保存したら、
投稿日時が 1900年1月1日になってビックリしました。

引きつづき、前回と前々回投稿した記事の誤字を直して
【投稿日時の更新】で【更新しない】を選んで保存したら、
2記事とも投稿日時が 1900年1月1日になり再度ビックリしました。

パソコンの時計は正確な時刻だったのですが、
知らないあいだにタイムスリップしてたのでしょうか???

 

試しに【更新する】を選んだら、過去から現在に戻りました。

ただし、前回と前々回の記事が今日の日時で新しく投稿されてしまうという事態に...

 

なんだか良く分からないけど、
新しい記事ではないのに“新着”になってしまってごめんなさい。

 

 

それでは、今日もお客様からいただいた質問をもとにお話したいと思います。 

Q 美術のなんとかマーケットという言葉を聞いたことがあります。
 美術品を売っている市場(いちば)があるのですか?


おそらく“プライマリーマーケット(第一次市場)”、
セカンダリーマーケット(第二次市場)”のことだと思います。

プライマリーマーケットは、美術商が作家や版元から直接仕入れた作品を販売する
市場(しじょう)です。

作品の経路は以下のとおりです:

 ■ 作家(または版元) → 販売業者 → お客様(個人、法人、美術館など)

 

一番シンプルな例えは、作家が契約画廊で個展を開催して、
そのギャラリーからコレクターさんが購入する、というパターンでしょうか。 

  

それに対し、セカンダリーマーケットとは、一度お客様の手に渡った作品が
再び販売される市場のことです。

 ■ 作家(または版元) → 販売業者 → お客様(個人、法人、美術館など) 
  → 再販(業者、個人) → お客様(個人、法人、美術館など)

 

オークション、セカンダリー作品を扱う画廊、ブローカー、個人などから
作品を買う場合ですね。
ちなみに業者は、一度人手に渡ったものを扱うため
売買には“古物商(美術商など)”の免許が必要です。
 


 

プライマリーとセカンダリーの例を挙げると下記のとおりになります。

(例)

【ここからプライマリー】 
 画家 おお ただお(架空)と契約している販売業者アートギャルリー日本ぶっくあーとが、
『おお ただお展』を開催。 
なんちゃら美術館が100号の作品を購入。 

【ここからセカンダリー】
なんちゃら美術館が甲乙丙オークションにて同作品を売却。オタオタ画廊が購入。
同画廊が、個人コレクターの しゅうしゅう様に売却...云々
これ以後、再再販、再再再販 と販売が繰り返されても、“セカンダリー”マーケットです。
”サードマーケット”などとは言われません。


また作品所有が100日であろうと100年であろうと、その期間は関係ありません。

プライマリーマーケットでは贋作売買の心配をせずにいられます。
作家(または版元)からの直接仕入ですので、
売るほうも買っていただくお客様も安心です。



しかしセカンダリーマーケットでは贋作(がんさく) の存在に注意する必要があります。

特に被害が多く聞かれるのがネットオークションです。
みなさまも、一度や二度はニュースで耳にされたことがあるのではないでしょうか?

気軽に絵を買えるのがネットオークションの利点ですが、
その気軽さが悪用されるとは心が痛みます。

いろいろ事例はあると思いますが、私が相談をうけたり身近に起こった中で、
さしつかえのない程度に次回お話しようと思います。



アートギャルリー日本ぶっくあーと、太田でした。
2012.05.08.





アートギャルリー日本ぶっくあーと

WEBショップもよろしくおねがいします。
http://nihonbookart.com/







2012/05/08 13:32:11|美術品まめ知識
絵画の履歴書 【美術品まめ知識(9)】 
 

お客様からいただいた質問をもとに、今日は絵画の書類についてお話したいと思います。

 

Q 来歴(らいれき)とは何ですか?


 前回少し触れました贋作者ジョン・マイアットが加担した事件のドキュメンタリー本、
偽りの来歴 ─ 20世紀最大の絵画詐欺事件 の主題になっていますから
気になった方も多いのではないでしょうか。

 

来歴とは所蔵歴ともよばれ、かなり高額な作品を取引するときに使用頻度が上がる用語です。
作品自体の経歴のようなことで、画家がその作品を世に送り出してから、
どのような過程を経て今にいたっているかという記録
といえば少しご想像がつくでしょうか。
 
例えば (もちろん架空)
 ■1900年 山梨県甲府市の太田唯男が、作者より購入
 ■1910年 4月 東京なんちゃら美術館 『なんちゃって展』に出展
 ■1950年 5月 所有者が 甲乙丙オークションで売却、ロンドン・オタオタ画廊が購入
 ■1950年 7月 ロンドン・オタオタ画廊が山梨県甲府市の日本ぶっくあーとに売却
 ■現在に至る
 
履歴書みたいですね。

このような文書記録の他に、その記録を裏付けるもの、購入した際の領収書、手紙、
美術展に出展(貸し出し)した際に作品裏に貼られる美術館のシールや展覧会図録、
などなども含まれます。

全ての高額作品に100%来歴書類があるわけではありませんし、
記録が抜けていたりすることもあります。

しかし数千万〜億単位クラスの絵画取引になると来歴書類の存在は重要視され、
評価額に影響を与える大きな要素となります。

『 この絵は真作 (しんさく/ 間違いなくその画家が描いた作品)だ 』
『 価値がある作品だ 』 と保証されるようなものですから、
来歴がしっかりしていればその作品に対する信頼度もUPしてしまいます。


さて、ジョン・マイアットの絵画詐欺事件に話はもどりますが、
この事件では来歴がねつ造され、
人を信用させるための書類が、人をだますための書類として悪用されました。

事件を『20世紀最大』にまで発展させたのはマイアットの描いた贋作ではなく、
首謀者のジョン・ドゥリュー(John Drewe)の存在と、
ドゥリューが作り上げた『偽りの来歴』です。

 

教養と品格ある英国紳士を装い、原子物理学教授をかたる詐欺師“ドゥリュー教授”。
マイアットに贋作を描かせるかたわら、権威ある美術館の資料室や図書館に出入りし、
ニセモノに“お墨付き”を与える来歴書類や図録を挿入し続けました。
全てドゥリューが自宅で“切ったり貼ったり”古いタイプライターで文書を打ったりして、
手造りしたものです。


通常、そのような重要記録が保管されている場所には関係者以外立ち入り禁止です。
ところがドゥリューは心をわしづかみにする巧みな話術で関係者をことごとくだまし、
美術館への作品寄贈や寄付をエサに、貴重資料の閲覧許可を手に入れて、
堂々と『美術史を書きかえ』ていました。

 

小説なら笑ってすませられるのですが、なんとも恐ろしい事件です。
しかし、『20世紀最大の絵画詐欺事件』は遠い国の話でも、
ちょっとした贋作騒ぎは身近で起こる可能性があります。

 

次回はネットオークションでの絵画売買についてお話します。


 


アートギャルリー日本ぶっくあーと、太田でした。
2012.05.05.





アートギャルリー日本ぶっくあーと

WEBショップもよろしくおねがいします。
http://nihonbookart.com/







2012/05/08 13:31:07|美術品まめ知識
贋作画家 【美術品まめ知識(8)】



お客様からいただいた質問をもとに、今日は贋作(がんさく)画家についてお話したいと思います。

 

Q 贋作(がんさく)を描ける人は相当絵がうまいと思います。
  なぜ画家になれないのでしょうか?

これは、用語の意味をお答えするようにはお話できません。
私の個人的な意見になりますことご了承ください。


まず最初に、『相当絵を描くのがうまい』ということについてですが、
贋作者の中でも技術の差に大きな違いがあります。

■ 美術に縁がない素人(しろうと)が見ても『これはヒドイ』と“笑いを誘うレベル”
■ 専門外の玄人(くろうと)が『一見分からない』と“笑えないレベル”
■ 専門家が『判定が困難』と“凍りつくレベル”

もちろんこれは分かりやすく分類しただけで、
各レベルにも無数の中間段階があるでしょう。

次に、『なぜ画家になれないか』ということですが、
みなさまもご想像がつくように、
仮に“凍りつくレベル”の贋作が描けても、
技術だけで画家になれるわけではありません。

ほかの職業でも同じですね。
歌が上手、野球が上手、話が上手、などなど
“上手な人”はたくさんいても、プロとして生きていける人は少ないです。

贋作者に関して言えば、絵は上手に描けるのだと思います。
しかし真似する技術はあっても、他の画家の素晴らしいと思うところを吸収し、
自分なりに新しい形で表現する、ということができないのでしょう。

また、個性があったとしても、多くの人を惹きつけられる作品でなければいけません。

作品には作者の魂(たましい)が宿ります。
分魂(ぶんこん)といわれますが、見る人の魂が作者の魂に揺さぶられて、
『全然分からないけど、なんかこの絵に惹かれる』
『この作品の前から離れられない』
『もっとほかの作品もみたい』
『この人の絵が欲しい』 と思われるのではないでしょうか。

実は、元贋作絵師で、いまは画家として正々堂々と生きている人がいます。
ロンドンで起きた『20世紀最大』といわれる絵画詐欺事件に加担した、
ジョン・マイアットです。

マイアットが描いた贋作は、1980年代後半から1990年代にかけての9年間で
240点以上とされています。
マチス、ゴッホ、ジャコメッティ、シャガール、ピカソ...ほか
誰もが知る超有名な画家達の贋作です。
多くの美術専門家をだまし、大手オークション会社に出品された作品もあります。

逮捕後はこの詐欺事件捜査に全面協力し、
また12ヶ月の刑期も模範囚ということで4ヶ月に短縮されたようですが、
1999年に釈放されてからは、テレビで番組をまかされるほど人気がでてしまいました。

彼のホームページの情報によれば、
今年10月にイギリスのバーミンガムで個展が開催される予定で
彼のオリジナル作品と『本物の贋作』が展示されるとのこと。


ここでは彼についての詳しい話は避けますが、
興味のある方は、John Myattで検索してみてください。

彼のホームページ(英語)で作品を見ることができます。

また、マイアットが加担した絵画詐欺事件のドキュメンタリー本も出版されています。

翻訳本もあります。
↓ (画像をクリックするとamazonの紹介ページ)


 
1ページに20行分も小さい文字がぎっしりあるので、
それを見ただけで頭が痛くなる私はまだ読んでいません。
登場人物が多く、カタカナもいっぱいあるので、避けています。
ですから、うちのスタッフに読ませて要点を聞きました。

ちなみに、そのスタッフは本に登場している町のいくつかに住んでいたそうです。
詐欺事件の起こったリアルタイム、
2000年までの約7年間をロンドンで生活していたのですが、
詐欺の首謀者である男が暮らしていたとされる“ゴールダーズグリーンに
1997年の夏(ダイアナ元王太子妃が亡くなった夏)に住んでいたとかで
事件の内容うんぬんよりも、そのことでかなり盛り上がっていました。


次回はその『20世紀最大の絵画詐欺事件』の首謀者について少しお話するつもりです。


 
アートギャルリー日本ぶっくあーと、太田でした。
2012.05.02.





アートギャルリー日本ぶっくあーと

WEBショップもよろしくおねがいします。
http://nihonbookart.com/