高配を賜ったフェブラリーS あらためてVTR、パトロールVTRをみて明暗を分けた 二人の超一流騎手のファインプレーに感激しました!
勝った武豊騎手の騎乗は次走のドバイを見据え 渾身のスタートを切り、終始先団での王者の競馬。 外枠を考慮し、内を見ながら早めに先頭に立ち、 長くいい脚を使い、追い出しも幾分早めにまるで ドバイでの世界の強豪を相手に勝つ競馬を予行練習するかの競馬。 序盤早めのラップを好位で競馬を試すあたり、さすがの一言に尽きます。 是非とも、ドバイにて日の丸を掲げてもらいたいものです。
そしてもう一人。武豊の好敵手横山典弘。 夏開催の札幌・函館では常に若手に苦言を呈し、東西の騎手 関係なく馬あっての競馬を教えられる数少ない騎手です。 最近のG1では2着が多く引き立て役に回ることが多いですが、 私的に一番好きな騎手であります。 今回のフィールドルージュの異変にもいち早く気付き、将来のこの馬のことを優先し、最善のタイミングでの判断。かろうじてフィールドルージュの命も取り留められそうです。 勝負の世界に身をおきながら、棄権する(させる)勇気。ましてや、多くの人のお金がかかっている競馬です。 非難・批判も多くあることと思いますが、 この好判断のおかげで、フィールドルージュの未来・命がつながれたのです。 競走馬は500`もの体重をあのか細い脚で支え、 重度の骨折の場合、その後の苦しみを考慮し安楽死処分されます。 NHKのプロフェッショナルに出演し、調教中故障させ処分された馬に今でも後悔の涙を流した世界の藤澤和雄調教師、馬優先主義を貫いた名騎手岡部幸雄。 こんな二人に指導された横山騎手だからこそ出来た判断だったと、今職場で若い人を指導していかなければならない自分には、高配を賜ること以上に、考えさせられる思いです。 リタイアが出るたび物議をかもす箱根駅伝同様、その適切な判断が将来を左右してしまうのです。 いくら勝った負けたが、また面白い競馬ですが、 1頭の馬には馬主・担当厩務員はじめたくさんの思い入れがあるのです。 フィールドルージュの再起を願うとともに、 能力を最大限引き出し優勝させた武豊騎手、 自分の跨った馬の将来を守った横山典弘騎手。 今回のレースで東西のトップジョッキーの凄さを魅せられた 味わい深いレースでありました。 |