(平山郁夫「薬師寺の塔」)
こんにちは。
アートギャルリー日本ぶっくあーと 代表・太田です。
ただいま当ギャラリーで平山郁夫先生の「薬師寺の塔」オリジナル・リトグラフを展示しています。
さて、平山先生の作品ご購入の際にお気をつけいただきたいことのお話。
私の画廊で取り扱う作品は下記のように大きく3ジャンルに分けられますが、
これらは、
たとえ同じ絵柄でも金額に大差があります。
1. 原画 (平山先生の肉筆画)
2. オリジナル版画 (平山先生が版画の制作関わったリトグラフ、木版画など)
3. 複製画 (岩絵具方式、工芸画など)
また、同じ「複製画」という部類でも、
3a. 平山先生ご本人による承認印のある複製画
3b. 著作権継承者(ご遺族様等)承認の複製画
3c. 原画をリアルに再現した画面&金泥仕上げの額装なのに、お手頃価格の工芸画
などなどなどなど、とにかく多様にありまして、もちろんお値段も全然違います。
お好みに応じて選んでいただけるように選択肢がたくさんあるのは良いことです。
問題なのは「買い手側の認識」と「実際の作品価値」にマイナスの差異が生じている場合。「うちに本物の凄いコレクションがある」
「×××で、このオリジナルリトグラフを半額で買った」
でも見せていただいたら『複製画』だったということが珍しくありません。
『複製画』とご承知の上ならもちろんOKです。
また「複製画と思って買ったら本画だった」とがっかりされるオーナー様も見たことがありませんのでそれもOKでしょう。
しかし「本画(平山先生の肉筆画)を買った」はずが、
「本画をもとに作られた複製画を買っていた」
「オリジナルリトグラフを半値で買った」はずが、
「オリジナルリトグラフの半値の複製画を買っていた」(つまり、もともとその値段だった?)
これはよろしくありません。
しかも『ネットオークションでだまされた』というたぐいではなく現物をご覧の上で購入されているのですから、いっそう心が痛みます。
通常は販売者がハッキリと説明します。作品にも何らかの目印があります。
販売者の「知識・経験不足」なのか、はたまたお客様への「説明不足」なのか、
それとも「誠意不足」なのかは定かではありませんが、
いずれにしろ前述のようなケースは決して希なことではなく、しかも氷山の一角です。
オーナー様のショックの大きさは計り知れません。私も悲しいです。
最近は感動的に良く作られた“カニカマ”が売られていて、
「見た目も繊維のほぐれかたもカニにそっくりだ。おいしいおいしい。」と
大喜びして食べている私ではありますが、
もしもそうとは知らずに
「これタラバガニです。セールで半額でしたよ。ひひひ。」と、
うちの見習い14年目に言われてご機嫌に食べてから
「え?あれはカニカマですよ。」と店長に真実を言われたら、衝撃を受けると思います。
それでもカニカマの場合なら
「良くできてるから分からなかったよ。凄い凄い、本当に凄い。」と
逆に話が盛り上がってハッピーエンドです。
残念ながら絵の場合はそうもいきません。
どうかみなさまご注意を。
あ、もちろん平山先生の作品に限った話ではありませんよ。
2014.02.07.
アートギャルリー日本ぶっくあーと
代表 太田唯男
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