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2014/04/15 11:32:00|色々なアート
ルーブル・ランス、感想と作品 [アート色々:海外編]

ルーブル美術館のランス分館に興味を持たれた当ギャラリーの上得意様方に、
ゴールデンウィークの旅行計画に加えるかもしれないとのことで、
色々ご質問をいただきました。


前回はルーブル・ランスへのアクセス方法や概要をお話ししました。
今回は感想や展示作品についてなど7つの質問にお答えします。
引き続き担当はアートギャルリー日本ぶっくあーと 見習い14年目のmayumiです。

 

Q1. ルーブル・ランスの特徴、「時のギャラリー Galerie du Temps」の感想は?
A1. 「時のギャラリー」は、美術史年表に自分が入り込んだような面白さ。
両壁の年号やフロア上の線と作品を照らし合わせるのもテンションが上がります。
柱も仕切りもない広々フロアのおかげで、手前から奥まで展示作品を見渡せることができるのは
爽快です。
巨大美術館と違って館内移動が短いため、お目当ての作品にたどり着く前に
ヘトヘトになるようなこともありません。
コンパクトにまとめられているので、いつもは時間的制約などで足を運ばないセクションの作品に
出逢えるのも嬉しいです。


Q2.「時のギャラリー」の展示作品は分かりますか?
A2.205点の全てではありませんが、ルーブル・ランス公式ホームページ
 (http://www.louvrelens.fr/)で確認することができます。
トップページの「OEUVRES」(英語では「WORKS OF ART」)をクリックしてください。
(175点/2014年4月現在)
特別展の情報も同ホームページで見ることができます。
 

Q3.公式ホームページはフランス語でした。英語サイトはどうすれば見られますか?
A3.ページ右上に小さな文字で FR | EN | NL とあります。 
 EN をクリックすると英語に切り替わります。



Q4.パリのルーブル美術館で見た絵だから、わざわざ行かなくてもいいかな?
A4.残念ながらその判断は私にはできません。
しかし展示空間が違うと作品の印象がガラッと変わるのは確かです。
すでに見たことがある作品でも新たな発見ができるのも「おたのしみ」ポイントだと思います。
例えば、今期展示されていた
ラ・トゥール「マグダラのマリア」(注1)、レノルズ「マスター・ヘア」(注2)、アングル「スフィンクスの謎を解くオイディプス」(注3)。
私はルーブル・パリと日本の特別展、そしてランスでお目にかかって、印象の違いに驚きました。

注1: ジョルジュ・ド・ラ・トゥール 「灯火の前のマグダラのマリア」
    Georges de La Tour 「LaMadeleine à la veilleuse」(1640-1645 )
    ※日本で見た特別展 「ジョルジュ・ド・ラ・トゥール」 2005年 上野・国立西洋美術館

注2: ジョシュア・レノルズ 「マスター・ヘア」
    Sir Joshua Reynolds  「Francis George Hare enfant,dit Master Hare」(1788-1789)

    ※日本で見た特別展 「ルーブル美術館展-美の宮殿の子どもたち」
      2009年 六本木・国立新美術館)

注3: ジャン=オーギュスト=ドミニク・アングル 「スフィンクスの謎を解くオイディプス」
    Jean-Auguste-Dominique Ingres 「Oedipeexplique l'énigme du sphinx 」(1808) 
    ※日本で見た特別展 「ルーブル美術館展 19世紀フランス絵画-新古典主義からロマン主義へ 」
      2005年 横浜美術館


Q5.パリのルーブルとは全然違うんですよね?
A5.あのイメージで行ってしまうと、対局とも言えるギャップにとまどったり、
もの足りなさを感じられたりする方もいらっしゃるかもしれません。
しかし役割もコンセプトも華麗な宮殿美術館とは違うことにお気づきになるでしょう。
諸事情あって公開されていなかった作品を見られるのはもちろんですが、
軽やかで開放的な空間の中、厳選されたルーブルの神髄を時系列に
気軽に楽しめるのは実に魅力的です。
また、ガラス窓越しに修復作品を見学できるのも他の美術館ではできない経験。
鑑賞の合間に外へ目を向ければスケール感あふれた気持ちの良い公園が広がっていますし、
テラスにでて、外壁に映り込む北フランスの空の流れをボンヤリと見るのもまた一興。
日帰りのピクニック感覚で訪れることができます。

建物はサナアSANAA、公園と庭をイムレー・カルバート・アーキテクト Imrey Culbert Architect と
キャサリン・モースバッハCatherine Mosbachが手がけたとか、
「斜陽の炭鉱町をアートで再生」とか、そんなこんなは知らないと思われる
ちびっ子たちが、自宅でテレビを見るように本物の「人類の至宝」に親しみ、
公園できゃっきゃとはしゃいでいた姿が印象でした。


 

 

Q6.駅から美術館まで歩いたそうですが、遠くありませんでしたか?
A6.シャトルバスで行くと5分ほどの距離。公式HPによるとランス駅から美術館までは1.5q。
私は散歩が大好きなので、最初から徒歩のスケジュールを立てました。
駅を出た瞬間から、なんとなくルーブル・ランスは始まっています。
正面で案内役を務めていたのはレノルズの「マスター・ヘア」。
2歳のフランシス・ジョージ・ヘアが指さす方向に素直に従い左へ。
(駅前の道路は横断しなくてよし)
すると沿道には「炭鉱アート」。
ただし作品と歩道の色に導かれつつ歩みを進めるも、小さな町にふさわしく案内は控えめです。
公園入口の大きな看板を目にするまでは、この道でいいのか?という一抹の不安もありました。
でも、歩道に刻まれた「LOUVRE LENS」を発見して「お!」と小さく喜んでみたり、
「双子のボタ山」を見て「おぉ」と感嘆してみたり、遊歩道として生まれ変わったかつての
炭鉱列車路線に「ふぉぉ」とつぶやいてみたり、往路22分の道中は割と忙しかったです。
帰りはシャトルバスの誘惑に負けそうになりましたが、頭の中でエンドレスに流れる
「ちい散歩」のテーマ曲とともに、やっぱり歩いてしまいました。
冬の木立と激しく移ろう雲をながめ、写真を撮り、炭鉱アートを堪能して、復路43分の有意義な
時間を過ごしました。道は整備されていて歩きやすかったです。
私は地図も持たず事前に道順を確認することもせず案内板頼りに行きましたが、
不安な方は携帯端末や、プリントアウトしたGoogleマップなどを活用されると良いでしょう。

 

 

Q7.行くとしたらパリからですが、電車の運賃はいくらぐらいですか?
A7.パリ北Paris Nord からランスLensへは高速列車TGVで約1時間20分。全席指定で予約が必要です。
私がTGVの切符を買う時に利用するのはフランス国鉄SNCFのサイト 
http://www.voyages-sncf.com/billet-train
ここからクレジットカードで購入すると、1等は片道19〜64ユーロぐらい。
2等は15〜48ユーロぐらい(2014年4月15日調べ)。
飛行機のチケット同様、セール、早割り、ピーク時、変更や払い戻しの可否などで
運賃が変わります。
目安としてお考えください。(特に、安いチケットは座席数が限られています)
往復で買うと少しだけ割引があるかもしれません。

日本語では レイルヨーロッパ http://www.raileurope-japan.com/ 等のサイトがありますが、手数料が加わるようです。
現地では窓口と券売機から購入できます。
 

 


当ギャラリーでお買い上げいただいているお客様でしたら、
実店舗(湯村SCの画廊)にご来店くだされば、
可能な範囲で私がお手伝いさせていただきますのでお申し付けください。

 


アートギャルリー日本ぶっくあーと、見習い14年目 
mayumi

2014.04.15.

 

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2014/03/24 16:40:00|色々なアート
ルーブル・ランス、概要と行き方 [アート色々:海外編]


こんにちは。
アートギャルリー日本ぶっくあーと 見習い14年目のmayumiです。
ルーブル・ランスでフランソワ・ブーシェ「巣」1740年頃作(François Boucher, Le Nid)を熱心に見ている少女があまりにもかわいくて思わず撮ってしまったのが上の画像です。
 

日本テレビ開局60年特別番組「ビートたけしの超訳ルーブル」(2014年3月18日放送)をご覧になられた当ギャラリーの上得意様からご質問がありました。

「ルーブル・ランスってどこにあるの?パリのルーブル美術館と何が違うの?」

公式HPでは良く分からず、情報が載っているガイドブックも見当たらないとのこと。
ブログ等でご紹介されている方もいらっしゃいますが、たまたま私も先月行ってきたばかりですので記憶が確かなうちに書いてみようと思います。

 

ルーブル・ランス Louvre-Lens
 

場所
ベルギー国境にほど近いフランス北部の街ランスLensにあります。
1960年に閉山された炭鉱の街でした。

 

特徴
2012年12月4日にオープンしたルーブル美術館の分館。
所蔵品はなく、パリのルーブル美術館の厳選作品が5年間貸し出されて展示。
メインとなるグランドギャラリー La Grande Galerie、補足展示場 Le Pavillon de Verre、
そして特別企画展示室La Galerie des Espositions Temporairesから成りますが、
もっとも特徴的なのがグランドギャラリーの「時のギャラリー Galerie du Temps」。
これまで一般公開されていなかった所蔵品を主に、パリのルーブルで展示されていた「教科書で見たことある」作品も加え、ルーヴル・パリの全部門(デッサンを除く)から選ばれた紀元前3500年頃〜19世紀までの200点以上が時系列にコンパクトにまとめられて展示されています。
約20%が毎年12月4日に入れ替えられるとのこと。

金沢21世紀美術館を手がけた日本人建築家ユニットSANAA(サナア/妹島和世さんと西沢立衛さん)設計による建物はもちろん、
ミシュラン2つ星獲得シェフのマルク・ムラン氏 Marc Meurin 監修レストラン L'atelier de Marc Meurin、炭鉱跡地を巧みに利用した広大な公園、など魅力いっぱいです。 

石炭採掘でできた「ボタ山」が遠くに見えます。
パリのルーブル美術館のシンボル、ガラスのピラミッドとイメージを重ねたところは実に巧妙!

なお、日曜日はランス市街のお店は閉店。
かろうじて駅前のカフェやレストランが数軒オープンしているくらいですので、お茶やお食事等は美術館で済まされるとよろしいかと思います。



電車でのアクセス方法
最寄駅はランス「Lens」。
(1)パリから: 北駅〜ダンケルクDunkerque線のTGVで約1時間20分。ランス駅で下車。(Paris Nord -Arras - Lens, 約220q)。
(2)リールから: リール・フランダース駅Lille Flandres〜ランス線のTER(Ligne 13)で約40分。ランス駅で下車。(途中10駅、約39q、停車駅数は「快速」「急行」「各停」などにより変わるらしい)。

※リールに滞在していた私は(2)の方法で行きましたので、(2)の補足説明をします。
普通列車ですから座席予約はありません。
TGV乗車時にはチケットをSNCF(フランス国鉄)のサイトから直接買っていますが、
今回は普通列車でしたので、駅に多数設置されている黄色の券売機からクレジットカードで
当日購入しました(片道8.1ユーロ/2014年2月時点)。
月〜金の運行は30分から2時間に1本。途中停車駅なしの「通勤快速」が1日数本あるようです。
土日祝は1〜2時間に1本の運行。ローカル線の旅が楽しめます。
リールからランスへは、Libercourtを過ぎたあたりから進行方向右側の遠方に「ボタ山」が見え始めます。  Corons de Mericourt〜Pont-de-Sallaumines では左方向に「ボタ山」かなり近し。
 

駅から美術館へのアクセス方法
小さな駅舎を出てすぐ左に進むとバスターミナルがあります。
一番手前のAのりばからシャトルバスNavetteに乗って5分ほど。(1時間に3本くらい)
美術館仕様のラッピングバスなのですぐに分かります。
徒歩でも行けます。公式HPによると駅〜美術館の距離は1.5q。
身長160p・短足の私のペースでは20分以上かかりました。
帰りは炭鉱列車が走っていたというルートを利用した遊歩道や沿道の「炭鉱アート」作品を存分に堪能し、激しく変化する空模様の写真を撮りつつ呑気な散歩を大満喫したため約40分。

※美術館→ランス駅 シャトルバスの時刻表を追記します(2014年2月のものです):
≪美術館発≫
始発8時45分
9時〜17時は毎時05分、25分、45分発
18時05分、最終18時25分

知りたい方が多いと思われるランス駅→美術館のバス時刻ですが、こちらの方は写し忘れたため情報掲載できないことをお許しください。
ただ、美術館からのバスが20分間隔の運行ですので、毎時15分、35分、55分ランス駅発といったところでしょうか???(あくまでも推測です)

 

インフォメーション
(2014年3月現在の情報です。お出かけになる前には公式HP等でご確認ください)

◇入館料: 特別展のみ9ユーロ(2015年以降のグランドギャラリー料金などは未定)
◇開館時間: 午前10時〜午後6時(入館5時15分まで) ※9〜6月の第1金曜日は午後9時まで
◇定休日: 火曜日と5月1日
◇公式ホームページ(仏語 ※英語と蘭語もあり)http://www.louvrelens.fr/



今回はただの概要になってしまいました。
次回はルーブル・ランスの個人的な感想、その他を書く予定です。
 

2014.03.27.


アートギャルリー日本ぶっくあーと、見習い14年目 
mayumi


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2014/03/03 15:55:00|色々なアート
大英博物館の宇宙、グレートコート[アート色々:海外編]


こんにちは。
アートギャルリー日本ぶっくあーと 見習い14年目のmayumiです。


私のプロフィールをご覧になり、
「ロンドン留学中は、大英博物館に良く行かれたのでしょう? うらやましい!」
とおっしゃってくださるお客様が少なからずいます。

お恥ずかしい話ですが、暮らしていた約6年半の間に行ったのは、わずか3回です。
そのうちの1回は売店でお土産用の“青いカバ”と“エジプトの猫”を買ったのみ。
北隣の図書館(Senate House Library, University of London)へは足しげく通っていたのに、
「いつでも行けるから」と “偉大なる文化遺産の殿堂” の横を素通りしていました。

幸い、仕事等で度々訪れる地ということもあり、今はチャンスを逃さないようにしています。
「いつでも行ける」と思うとなかなか足を運ばないものですね。

 

上の画像は大英博物館のエリザベス2世グレートコート(Queen Elizabeth II Great Court)。
博物館の中心に位置していて、ここを拠点に各展示室へ行けるようになっています。


2014年1月。
土曜日の朝、入館者もほとんどいない静寂の時。
数日間降り続いた雨が上がり、湿気を多く含んだ冷たい空気の中、
やわらかな陽光が徐々に差し込み始めていました。
3312枚のガラスパネルとスチールで覆われた屋根は美しく、
ドーム型の円形閲覧室を中心に宇宙的な広がりが感じられます。



かつて書庫だったスペースが改装されて2000年12月に完成したグレートコート。
以前は、正面玄関を抜けると狭くて薄暗いエントランスホールが設けられていました。
重厚、荘厳、という言葉で表現すべきでしょうが、「偉大なる人類の文化遺産」の重みなのか、
暗く重苦しい空間に出迎えられた記憶があります。

巨匠ノーマン・フォスター卿の設計によって大改築されてからは、明るく開放的な空間、
併設されたショップやレストランなど、所蔵品を見る以外の楽しみも増えました。

 

大英博物館と言えば、日本美術のコレクションも有名です。
江戸時代の貴重な浮世絵作品などご覧になられたことがある方も多いと思います。
昨年秋から今年1月にかけては、特別展で「春画」展が開催され大盛況でした。

当ギャラリーでも北斎の復刻画をご用意しております。
春画研究の権威による監修、当時の姿そのままに、たいへん有名な彫師、刷師、絵師の方々によって復刻された木版画です。
流通が非常に限定されている作品ですのでご興味のある方はメール等でお問い合わせください。

info@nihonbookart.com 



2014.03.03.


アートギャルリー日本ぶっくあーと、見習い14年目 
mayumi


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岩手出身の私もビックリ、甲府の大雪

こんにちは。
アートギャルリー日本ぶっくあーと 代表・太田です。

2月15日(土)午前7時、玄関のドアを開けたら雪国でした。
甲府の記録的な大雪、積雪114cm。

写真は私の自宅玄関前の様子。
前日の夕方に雪かきしたにもかかわらず、みぞおちのあたりまで埋まるほどの雪。
100m先からご近所のかたが雪をかきわけながら勇敢にも歩いてこられました、頭だけだして。
思わず「雪の八甲田山」を思い出した光景です。

出身が岩手の私もさすがに驚きました。
甲府の人はなおさらです。
山梨に馴染みのない人はご存知ないかもしれませんが、甲府盆地は意外と雪が降りません。
冬は乾燥し、毎日晴天。 
東京都心に住む皆さんと同じように、積雪5cmでビクビクし、10cmで交通麻痺。
雪には慣れていないのです。

ご近所同士で必死に雪かき。
でも家の周囲100mから脱出することができず、もちろん自分の画廊にも行けません。
翌16日(日)、住宅街に住む皆さんとの人海戦術で、幹線道路へ続く「希望の道」が開通。
通常は25分でこられるところを2時間かかりましたが、お店に来ることもできました。

私もうちのスタッフたちも、おかげさまで元気です。
ご心配してくださった方々、ありがとうございます。

 
 

2014.02.17.
アートギャルリー日本ぶっくあーと
代表 太田唯男
 

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2014/02/07 18:00:01|作品紹介
平山郁夫 作品 
(平山郁夫「薬師寺の塔」)


こんにちは。
アートギャルリー日本ぶっくあーと 代表・太田です。
ただいま当ギャラリーで平山郁夫先生の「薬師寺の塔」オリジナル・リトグラフを展示しています。


さて、平山先生の作品ご購入の際にお気をつけいただきたいことのお話。


私の画廊で取り扱う作品は下記のように大きく3ジャンルに分けられますが、
これらは、たとえ同じ絵柄でも金額に大差があります。

 
1. 原画 (平山先生の肉筆画)
2. オリジナル版画 (平山先生が版画の制作関わったリトグラフ、木版画など)
3. 複製画 (岩絵具方式、工芸画など)


また、同じ「複製画」という部類でも、

3a.  平山先生ご本人による承認印のある複製画
3b.  著作権継承者(ご遺族様等)承認の複製画
3c.  原画をリアルに再現した画面&金泥仕上げの額装なのに、お手頃価格の工芸画

などなどなどなど、とにかく多様にありまして、もちろんお値段も全然違います。


お好みに応じて選んでいただけるように選択肢がたくさんあるのは良いことです。
問題なのは「買い手側の認識」と「実際の作品価値」にマイナスの差異が生じている場合。

「うちに本物の凄いコレクションがある」
「×××で、このオリジナルリトグラフを半額で買った」
でも見せていただいたら『複製画』だったということが珍しくありません。

『複製画』とご承知の上ならもちろんOKです。
また「複製画と思って買ったら本画だった」とがっかりされるオーナー様も見たことがありませんのでそれもOKでしょう。


しかし「本画(平山先生の肉筆画)を買った」はずが、
「本画をもとに作られた複製画を買っていた」

「オリジナルリトグラフを半値で買った」はずが、
「オリジナルリトグラフの半値の複製画を買っていた」(つまり、もともとその値段だった?)
これはよろしくありません。


しかも『ネットオークションでだまされた』というたぐいではなく現物をご覧の上で購入されているのですから、いっそう心が痛みます。


通常は販売者がハッキリと説明します。作品にも何らかの目印があります。

販売者の「知識・経験不足」なのか、はたまたお客様への「説明不足」なのか、
それとも「誠意不足」なのかは定かではありませんが、
いずれにしろ前述のようなケースは決して希なことではなく、しかも氷山の一角です。

オーナー様のショックの大きさは計り知れません。私も悲しいです。



最近は感動的に良く作られた“カニカマ”が売られていて、
「見た目も繊維のほぐれかたもカニにそっくりだ。おいしいおいしい。」と
大喜びして食べている私ではありますが、
もしもそうとは知らずに 
「これタラバガニです。セールで半額でしたよ。ひひひ。」と、
うちの見習い14年目に言われてご機嫌に食べてから
「え?あれはカニカマですよ。」と店長に真実を言われたら、衝撃を受けると思います。

それでもカニカマの場合なら
「良くできてるから分からなかったよ。凄い凄い、本当に凄い。」と
逆に話が盛り上がってハッピーエンドです。

残念ながら絵の場合はそうもいきません。


どうかみなさまご注意を。
あ、もちろん平山先生の作品に限った話ではありませんよ。

 
 

2014.02.07.
アートギャルリー日本ぶっくあーと
代表 太田唯男

 

平山郁夫 作品一覧

 

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