【高座はひとりじゃ作れない】
ものがたりフェスティバル、午前の部。 ほぼ満員、立ち見のお客さままでいらっしゃいました。
ワタシの出番は5番目。今年で3回目の出演でございます。 昨年、たいへん評判が良かっただけに、今回おもろなかったらどないしよ、ぎりぎりまで すごいプレッシャーに押しつぶされそうでした。 けど、非情にも順番はやってきます。 大好きな出囃子「伊勢津」に背中を押されるよぉにして、高座にあがりました。
もぉそっからは無我夢中でした。 けど、お客さまの反応がとてもいぃんです。 マクラから、狙ったとこでしっかり笑ぉてくださる。 狙ってないとこでも、しばしば笑いが起きて、やってるこっちが戸惑うほどでした。
お客さまが笑うぉてくださるたび、気持ちがどんどん落ち着いてくる。 これ、いけるんちゃうか、気がついたら、ふだんやったことない動作や、間の取り方が ぽんぽん出てくる。 そのたんびに、また笑ぉてくださる。 ますます調子に乗る。 「転失気」をかけたんですが、あんなにウケたのは初めてでした。
ワタシ、思ったんです。 これはワタシの力やない、お客さまが作ってくださったんやと。 いっぱい笑ぉて、ワタシの引き出し、どんどん引っ張りだしてくださったんやと。 高座はひとりでは作れまへん。 心から楽しんでくださるお客さまがいて、はじめて完成するんです。 お客さまに、たくさんたくさん助けていただいた、幸せな高座でした。 聴いていただいた皆さま、ほんとうにありがとうございました。
「噺家殺すにゃ刃物は入らぬ、あくびみっつで即死する」 裏を返せばこぉいぅこと。 これからも決して慢心せずに頑張らないかん、心の師、鶴光師匠の言葉が身に沁みました。
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