新聞、雑誌等に書いたもの、どっかでしゃべったこと、書き下ろし……の置き場です。 主に文学・歴史関係が多くなるはずですが、何にでも好奇心旺盛なので、どこまで脱線するか?!。 モノによっては長いのもありますが、興味のあるところから御覧下さい。
 
CATEGORY:アート

2014/11/23 14:52:02|アート
榎並和春個展
榎並和春個展-あるがままに-を見せてもらってきた。
いつものごとく、穏やかで思索的な画風が好もしかった。

楽師や紳士、女たち等々描かれた人物を村落の広場や町の巷などで群れで見かけたいなどと、一瞬夢想した。
これは文学的なというか、なんというか、氏の作品に叙事的な物語を求めていたのかもしれない。
褒められた見方ではない。

会場では過去の個展のDMを置き、希望者にわかっていた。
これはまことにありがたい作業で、自分の関心で、氏のミニアルバムがこしらえられる。
私も5枚選んだが、もっと何組も分けてもらえばよかったと後悔した。

それにしても、自分が、最近、自作を「どうだっ!」と発表してやろうとか、旧作を本のかたちにどうしてもまとめたいとかの執着が薄い。
ましてや文章文によって賞金や稿料をせしめたいなどとも、つゆ思わない。
金も名もあまりほしくはないのだ。
これは悟りなのか、さぼりなのか?
おそらくは後者だろう。
「最近、新聞などでもお見かけしないですね」などと言われても、
「やむを得ない」とは思うが、「しまった」とか「困った」とは思わない。
まえほど「恥ずかしい」とも思えない。
これこそ「困った」症状である。






2014/06/21 19:31:45|アート
バルチュスを観る
都美術でバルチュスを観る。
これだけまとまって見られるのは、初めてだし、とても幸運でありがたい。

独学のせいもあって、ユニークだなあと思いつつ、色調、構図など親しい。
彼が模写して学んだ、わたしもひいきであるピエロ・デラ・フランチェスカのフレスコのトーンがあるからかも知れない。
彼は言う「テーマより描くことに興味があるのです。テーマというのは口実でしかありません」と。
出来栄えにムラはあるし、人体の描写なども生硬だが、どこか“古拙”というようないいくすぶり感さえある。
そうかと思えばアメリカン・リアリズムのような画調もあったり……。
堪能した。
展覧会のサブタイトルに「賞賛と誤解だらけの、20世紀最後の巨匠」というのは、いかがなものか。

それにしても、どこでも美術館や博物館はアプローチが長い。
今の私には、これがしんどい。






2014/03/08 13:45:18|アート
加島査展
スケッチがよかった。
地中海周辺によくある崖上の集落。
つんと突き出たカテドラルも特徴だ。
スペイン南部やマジョルカ島の集落なんかには、私も心ひかれる。
健康が許せば、今も盛んに歩いていただろう。
一時は住みついてもいいなんて夢想していたくらいだし。

しかし、この光景を絵にすると、おやおや、またかいという話になる。
構図として最初から面白いから、作家の構成意識が希薄になるのではないだろうか。
凡庸で見なれた絵柄になってしまう。
何を表現しようとするかが、絵として緩んでしまうのだ。
残念。






2014/03/04 6:12:20|アート
竹久夢二
大雪の葬儀のあわただしさもあり、到着のお知らせがおくれていた。
廣田知子さんより、『竹久夢二-大正ロマンの画家、知られざる素顔』(河出書房刊)を戴いていた。

今年は夢二の生誕130年の年に当たるという。
副題の示す通り、家庭人、一人の男性……の夢二の横顔について、30氏近い観察で収めている。
廣田氏のものは、「猫町文庫」第4集に載ったときから、新鮮な切り口だなと感心していたが、この一書で改めて読んでみて、作品の貴重さが痛感された。

夢二と言えば、昔々訪れた、東北の古い街喜多方での伝聞の印象が強かった。
それは、もう、晩年近かった頃のことろう。






2013/11/28 14:40:19|アート
シネマミーテイングKOFU
山梨出身の最若手(おそらく)映画監督・中島良と、同じく山梨出身の若手作家で脚本家・都築隆広による映画会+ワークショップが持たれる。
中島良作品:「俺たちの世界」「RISE UP」「スイッチをおすとき」「静かな人」

両氏は雑誌「猫町文庫」にも参加していただいている。
中島氏は第2集に「映画『俺たちの世界』以前・以後」を発表。
都築氏は第3集に「S・E・Xの家」、第4集に「赤羽物語・上」を発表。

「エンジン01」の百名以上の講師・講演、お祭り騒ぎもいいが結局、一過性のイベントだ。
厄地蔵祭りの蛇女みたいなものだ。
地域に定着はしない。
中島、都築、こういう世代が素材にも酵素にもなってほしいものである。
支持してあげたい。

上映映画:「ウミスズめし」30分 ショートフィルム
トーク:中島良、都築隆広

2013年12月7日(土)13:30-
県立図書館 多目的ホール
参加費 500円(図書館で買える)

 






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