先日、法教育シンポジウムが山梨英和大学で開かれ、妻と参加してみました。タイトルはちょっと硬いのですが、要するにリーガルマインドをどう育てるか、というような中身です。興味深い内容が次から次へと提示され、それぞれ胸にストンと落ちるような内容ばかりでした。
そこで、懐かしい方たちにお会いできました。
まず、増田明美さん。若い世代では知らない方もいるかもしれませんが、高橋尚子さんよりも以前の女子マラソンの第一人者でした。驚くほど小柄ですが、世界と戦ってきた強靭な体力、精神力の持ち主です。
増田さんとは実は大学の同窓です。とはいっても、学内でほとんどお会いする機会はありませんでしたが、学校帰りの京王線めじろ台駅近くでスポーツ記者らに囲まれる姿を見掛けたことがあります。同い年の妻は「増田明美さんと走ろう!」というイベントに参加した記憶があるのだとか。私はまったく記憶にありません。
増田さんは「でも私は1年ほどしかいませんでしたから」と多くを語りませんでした。いまや大学教授です。
講演の中で、山梨にはご主人と毎年、人間ドックのために訪れ、がん検査のPETなども受けていることを紹介してくれました。笛吹川沿いをジョギングするそうですが、例えば歩行者信号が赤になった場合、車が近くを走っていなくても「大人が間違ったことをして、子どもが見ていてはいけないから」と考え、必ず信号を守るそうです。
「お天道様は見ている」というような考え方を誰もがしていれば、自然とモラルは守れるのでしょうね。
また、マラソンの佐藤選手が北京オリンピックで最下位に沈みながらも、深々と一礼して日本人の礼儀正しさや武士道精神を世界にしっかり印象付けたときの話をされました。佐藤選手は福島の出身であり、会津藩の武士の心得として伝わった「什の掟(じゅうのおきて)」を守ったのだということも。
什の掟は、藤原正彦先生が著書「国家の品格」の中でも紹介されていたので、記憶にある方もいるかもしれません。
什の掟とは(要旨です)
一、年長者の言うことに背いてはなりませぬ 二、年長者にはお辞儀をしなければなりませぬ 三、虚言(うそ)を言うことはなりませぬ 四、卑怯(ひきょう)な振る舞いをしてはなりませぬ 五、弱いものをいじめてはなりませぬ 六、戸外で物を食べてはなりませぬ 七、戸外で婦人と言葉を交えてはなりませぬ ならぬことはならぬものです
という内容です。 七番は現代では驚きの内容ですが、そのほかは今にも通じる内容です。
それから、もう一人。甲斐市内の小学校の先生がパネリストの一人として登壇しました。物腰の柔らかさと非常に引き出しの多い先生だと感じました。スペシャリストです。妻とは以前からの知り合いだったそうです。講演後、名刺交換させていただいたところ、私の名前を見て「ああ、西高の先輩ですね」と向こうから声をかけていただきました。
なぜ私の名前を覚えているのだろうと不思議に思って「部活動は何をされていたんですか?」と尋ねると、「生徒会で先輩の後任でした」といわれて、気づきました。高校時代、剣道部主将と同時に体育局長を務めさせていただいたのですが、その後任は、どちらかというと文化系の感じの男子でした。その後任が30年近い時を経て目の前にいらっしゃったのです。懐かしい思いでいっぱいになりました。
世間は狭い。そして、行動すればさらに世間は狭くなる−とあらためて感じたふたつの再会でした。
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