先日、会社の創立記念式典が行われ、30年勤続表彰を受けた先輩グループ社員が被表彰者を代表して謝辞(しゃじ)を述べました。入社からの出会い、山梨県民会館での事業の思い出などを語った中身のある内容でしたが、その中に県民会館を設計した内藤多仲博士(ないとう・たちゅうはかせ=旧櫛形町出身)に触れた部分がありました。
多仲博士の「積み重ね、積み重ねても、また積み重ね」という言葉を、自分の30年と重ねているかのようでした。多仲博士は東京タワー(1958年)、2代目通天閣など多数の鉄骨構造の電波塔や観光塔の設計を手がけた塔博士ですが、何より耐震構造研究の第一人者でした。
「積み重ね、積み重ねても、また積み重ね」
剣道にも人生すべてにも通じる言葉だと思います。以前、県内のある剣道の先生が「1回の稽古は習字の紙を1枚1枚重ねていくようなもの」と私に諭してくださったことがあります。まさにその積み重ねが今であり、未来につながっていくのでしょう。
学生のころの試験のように、一夜漬けでは習字紙1枚の積み重ねにもならないことが今になってようやく分かってきました。やらないよりやったほうがまし、という程度なのです。
櫛形のあやめホールが入った施設内に、東京タワーのミニチュアや多仲博士についての展示があったと思います。また機会を見てじっくり見たいものです。
世界一の高さ333bの東京タワー。その高さを遥かに超える塔として建設中の東京スカイツリーは高さ610bといわれます。本当にそんな高さの塔ができるのか想像もつきませんが、山梨市出身の根津嘉一郎翁が創設した東武グループが事業主体ということを考えると、山梨と塔というものの縁の深さを感じずにはいられません。やはり根底に、あの安定した富士山があるからなのでしょうか。
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