競走馬にとって一生に一度限りのクラシック競走。その中でも東京競馬場の芝2400コースで行われるオークス、ダービーは別格の舞台。生産者はこのコースを克服できるよう配合を考え、代を積み重ね頂を目指す誉高き舞台であるのです。
そのオークスへ我が愛馬ブリュネットが無事出走までこぎつけ、齢を重ね出不精になってきた私を最高の舞台へと赴かせてくれました。
そして、選ばれし18頭に我がクラブからブリュネットを含め3頭が出走表に名を連ねるという快挙を成し遂げてくれたおかげで、カナロアを通じ知りあった仲間と共に応援することができました。
高松宮記念の時には後からノコノコと参陣したにもかかわらず、ウィナーズサークル前の席をリラコサージュの命名者であるハマカゼケンタロウさんに確保していただき最高のひと時を堪能できましたが、ようやくその時の御礼ができる!と今回は1時間で行ける東京競馬場の座席確保を私が引き受けることとなりました。
クラシック競走の開門前にはいったいどのくらい人が待っているのだろう?想像もつかず、あれやこれやと調べてみると「よい席を取るなら始発で府中へ到着せよ」とのお触書を発見!府中本町へ到着する一番電車は5時とのこと。ならば、その手勢が一気に攻め込んでくるであろう5時の10分前に到着し足許を掬ってやろうではないか!と一人軍議を開き戦略を練りました。
いざ当日作戦を実行すると、おおっ!到着時にはもうすぐそこに入場門があるではないか!思ったより深夜からの待機組はおらず、あとは意気揚々と駆けてくる始発組みを待ち構えるのみ!そこへやってきたのはパラリパラリと10人弱・・・そんのこんなで結局同組で入場した私より後ろの方々で最後に来た人は6時半くらいか?ああ、あと1時間寝ていられたのね・・・
まあ、こんな体験ができるのも大舞台へ愛馬が出走できるからであって、そうそう体験できるものではありません。そして、なんとかゴール前の座席を無事確保。なんとか役目を果たせ安堵いたしました。
そして、パドックを見に行くとずらっと並んだロード横断幕!壮観です!そして出走するロード3人娘の幕までも!クラブの幕にお守りが見られるように、ホント作られた方の愛情がたくさんこめられたすばらしい横断幕です。これを見たときには朝からウルッときてしまいました。本当にありがとうございます。
そうこうしているうちに、あっという間に陽は高くなり昼までにはよっしーさん、ハマケンさん、Iさんと合流し楽しく?馬券も買いながらレースを楽しみ、3人が共通愛馬のラパージュの応援と時を過ごしていると、もうパドック待機の時間に。ようやくブリュネットとの1ヶ月ぶりの再会がやってまいりました。
前回のフローラSのときより落ち着いているようにも見えましたが、騎手が騎乗してからは結構なテンションの上がり具合。少々心配ではありましたが元気があるようで何よりでした。そして、同僚のティアーモ、リラコサージュも元気そうでそれぞれの好走を願いパドックを後に。
「いったい今回は何人来るのか?」と心配されたブリュネットの口取り希望者は前回の2人から12人へと大躍進!一桁ではなかったことに安心し、思いのほかスルリと戻れた座席でのオークス観戦へ!緊張と淡き期待の中、誉れ高き145秒が火蓋をきられました。
スタート後、我らが待つゴール前を通過したときにはすでに首を振りながらの折り合いを欠いた走りを見せ、そのまま1コーナーを回っていった時には「好走はないかな・・・」と覚悟。それでも3角を過ぎ少々押し上げ直線をむかえなんとか伸びを見せてくれるよう願うものの、尻尾を振りながらの苦しい走り。それでも最後まで見届けようと、ティアーモ&リラコサージュの追い上げそっちのけで寡黙にブリュネットだけを見つめているうちにゴール。結果は16着と振るいませんでした。
で、結局何が勝ったの?と電光掲示板を見るとリアル本命Bが1着に!そこからは、戻ってくるブリュネットも忘れガッツポーズ!ごめんよ、ブリュネット・・・おかげでバチがあたったか、ご一緒にいた方はご存知のお粗末な顛末に・・・まあ、これもよき思い出です。
レース後のレクチャーでは和田騎手のコメントとして「気持ちの問題」が原因とのことで、今後精神面での成長が待たれるところであります。
ここまで夢を乗せて大舞台までつれてきてくれたブリュネットですが、今日からは500万クラスの現実に引き戻されます。他の2頭はそれぞれ2勝を挙げ、秋の秋華賞(G1)への出走を目標に仕上げられるのでしょうが、そこへ追いつくためには1戦1戦が大事になってます。
ただ、血統的にも奥深く成長力にも富んでいると思っていますので、遠回りしてもブリュネットにあわせ一歩一歩2頭に追いつければよいと思っています。
ブリュネットよ、長い距離を一生懸命走り頑張ってくれたね、ありがとう。これからも栗毛の綺麗な馬体でたくさんたくさん楽しませておくれよ。ひとまずゆっくりして、また走ろう!その時は、今度は我が長距離輸送で応援に参るぞ!また会おう!
応援してくださった皆様、現地で共に過ごさせていただいた皆様まことにありがとうございました。