鯛損の「でっかい夢釣りあげよう!!」

魚釣りをもっと楽しく、 魚釣りでもっと綺麗な海を!! フィッシングメッセンジャー野澤鯛損は、 釣りの世界のインタープリターです。 HOOKかんきょう『協育』事務所のページと、 併せてご覧下さい!! 釣り人も、そうでない人も、大人も、子供も、 でっかい夢、釣りに来て下さい。
 
2020/12/02 9:06:01|レッツスタディー!!
クロダイから海苔を守る対策を考えてください!!
先日の『海辺の環境教育フォーラム2020』の、
2日目の分科会では、気候変動について意見を交わしました。

何度かブレイクアウトをして、
たくさんの方と意見を交わしました。
が、同じ会場でありながらでも、
オンラインでは、直接お話しできなかった方も、
少なからずいらっしゃいました。

この分科会では、
「気候変動」が、原因かどうか定かではないが、
最近、身近な海で気付いた変化や異変についても、
意見を交わしました。
そして、ブレイクアウト終了後に、
各グループで出て来た事象を、
全員でふりかえりしました。

その中の一つにあげられていた事象に、
「クロダイによる、海苔の食害」が、ありました。

この海苔の漁をされている場所が何処かというと、
割と身近な海である東京湾です。

ご存じの方も多いかとは思いますが、
現在の大田区や江東区などは、
海を埋め立てて出来た場所で、
かつては、広大な干潟が広がっていた海でした。

そして、名産の「アサクサノリ」の、
一大漁場としても栄えていました。
海が近くに見えないのに品川とか大森などには、
今も海苔を販売するお店が少なくありませんよね。
因みに「アサクサノリ」は、商品名ではなく、
歴(れっき)とした、種の名前です。

が、かつての高度経済成長により、この辺りの海は汚れ、
一時は、背骨の湾曲したボラが居たり、
周辺も悪臭があったりで、
環境の悪化が著しかったエリアでもあった訳ですが、

様々な水質浄化の施策がなされ、
工場などからの直接的な排水は禁止され、
次第に東京湾の水質は、
現在進行形で改善しています。

そして、アサクサノリ漁を復活させるべく、
千葉県側の富津などでは、
海苔の漁獲高も、年々回復している状況がありました。

が、この水質浄化により、
魚のエサになる生物相も多様化して来たことにより、
雑食で名高い『クロダイ』が、
なんと海苔を食い尽くす―。
と、云う食害が各地で見られる様になったそうです。

自分もこの食害について、話しは聴いていましたが、
元々、クロダイ釣りが好きであることや、
クロダイが食べた―。と、云う証拠が明確でなかった為、
半ば半信半疑の状況にありました。

が、この検証をすべく、
海苔のヒビ(※注)の水中カメラを入れ、
海苔を食い荒らす犯人を撮影しようと試みた結果、
その映像には、クロダイが伸びかけていた
海苔の芽や茎を食い荒らす様子が、
バッチリ撮られていたのです。

こうした検証を受けて、
地元の漁協等では、海苔のヒビの周りに、
防魚ネットを張り、ヒビへの侵入を抑える対策や、

クロダイも捕って、水産物として販売し、
周辺の飲食店で、クロダイを素材にした料理を出し、
地域活性にも協力しよう―。
そんな動きもあるそうですが、
根本的な解決には至らず、食害は減って居ないようです。

そこで、クロダイには罪がない訳ですから、
「駆除」ではなく、「利用」する形で、
食害を減らす対策はないのか―。

はたまた、全く別の方法で、
海苔も、クロダイも守れる施策はあり得るのか―。

是非、海から割と遠い場所にいらっしゃる方々にも、
お知恵を頂戴できたら有り難いなと思い、
投稿致しました。

潮位を人為的に操作してでも、
海苔のヒビとクロダイのエサ場が分けることができれば、
少なからず、海苔ヒビへのクロダイの侵入は、
防げるかもしれません。

只、海苔の味を知ってしまったクロダイですから、
一定量の海苔については、
敢えてクロダイのエサ用に栽培する手もあるかもしれません。

また、釣り人に一役買って戴くアイディアも、
あるかもしれません。クロダイ釣りは、人気ですから!!

いずれにせよ、
東京湾がかつての豊かな海に戻っている現状を、
後退させずに、名産の「アサクサノリ」が、
再び、東京の水産資源として広く食卓にあがって欲しい―。

そんな風に思います。
何か、なるほど!!と、納得できるようなアイディアを、
このブログにお返し戴けると幸甚です。
何卒よろしくお願い致します。

※注 海苔ヒビ(上 左写真)
海苔の胞子は、海中を漂い、網などに定着し育ちます。
その事象を利用し、海底に竹竿などを刺し、
その竿と竿の間に網を張ることにより、海苔を定着させます。

基本、竹竿は刺さっているだけなので、
潮位の変化により、深く刺したり、浅く刺したりすることで、
海苔が乾燥に晒されるのを防ぐ事が可能です。

この竹竿と網がセットになったものを、
『海苔ヒビ』と、云って、伝統的に使われています。

 







2020/12/01 9:06:01|お魚のふ・し・ぎ?
「魚は痛みを感じるか」大論争!!
さあ、いよいよ今日から師走です。
コロナで明けたこの一年も、残り僅かとなって来ました。
なんとか穏やかなお正月を迎えたいものですね(^o^)

ところで、日曜日に終わった、
『海辺の環境教育フォーラム2020 ONLINE』の、
最終セッションは、LIVEで生配信されました。

海の専門家たちが、事前に公募で集まった、
オーディエンスからの様々な質問に、
その場で答えちゃおう!!
って企画です。

一発目の質問で、いきなり来ましたこの質問。
タイトルの通り、魚は痛みを感じるのか―
と、云う質問です。
正に、『コロンブスの卵』の如きこの質問が、
いきなり出て来ちゃいました(>_<)

しかも、回答者は司会者がいきなり振って指名する―。
そんな、すっげープレッシャーです。

最初は、「魚類」の、研究をしていた別の仲間に、
白羽の矢が立ったのでありますが、
「魚類の専門と云っても、担当分野外だよ〜」
と、明確な答えが出ませんでした。

そりゃ、そうだよなあ・・・。
って、他人事の様に思っていたら、
「釣りって、魚が痛そうだよね!?」と、
まさかの前振りが来て、
「鯛損さんは、どう思う!?」って、
ほっとした直後に急転直下の、
回答者また振りが来てしまったのです(T_T)

「えーっ」、ってびっくりして、
ともかく答えなきゃと、思ったら、
ミュート解除を忘れてしまって、
「鯛損さん、ミュートになってるよ〜!!」

えっと、こ、個人的な見解でいいですかあ!?
と、自分的には「痛点はない―」と、思って居ます。
って、お答えしました。が、がですよ。

どう見ても痛そうですから、
痛みを感じている―。って、扱う側が思っていれば、
それだけ丁寧に、扱うだろうから、
「痛い」と、思って扱う方がいいんじゃないですか・・・。
って、お茶を濁した答えでお返ししました。

もう、この魚の傷みについての議論というのは、
ずっと続いているのですが、
結局のところ、
未だに正確なエビデンスがないのが現状です。

魚の脳の神経回路は、大脳新皮質が小さいので、
痛点は無い事はないが、痛みは感じない―。
と、云うのが、一応は定説なのですが、

一方で、痛点は確実にある―。
と、する研究結果も発表されています。
特に、エディンバラ大学で行われた、
レインボウトラウト(ニジマス)を使った研究では、
ニジマスの頭部周辺に58カ所もの、
痛点が確認できたとされていて、
信憑性も高い研究として知られています。

この質問、結局のところ、
ダイバーさんにも、インタープリターの面々にも、
明確な答えは出て来ませんでした。

もし、魚が釣る度に、
痛みに絶えかねて涙をこぼしたりだとか、
鰾(うきぶくろ)を収縮させて、
泣き叫ぶ様な音を出したりなんかしたら、
胸が痛んで、とても釣りなんかできません。

活き作りや、ましてや躍り食いなんて、
恐ろしくて食べられたものじゃありません。

なので、極めて釣り人的な解釈をするのならば、
痛みは感じていないけど、魚は大切に扱おうね―。
と、なっちゃいますわね〜。

どなたか、明確な答えが出来る方、
いらっしゃいますか!?

永遠に解決しないQ&Aってことで、手をうちません!?

写真は、駿河湾の三保沖で釣れた、
カサゴですが、水圧で目が・・・。
痛っそうですよね〜(>_<)
 







2020/11/30 9:06:01|トピック
どうやらイソミミズではなかった様です(^_^;)
一昨日、もしかしたら・・・。
と、投稿した「イソミミズかも?」とした、
干潟という環境で見つけた生きものの写真の件で、

この記事で紹介させて戴いた、
ミミズ愛にあふれる若き研究者の方が、
早速、監修して下さいました。

結果、どうやらこの写真の生きものは、
貧毛類のイソミミズではなく、
多毛類のゴカイの類であろう―。
そんな見解を戴きました。

が、逆に凄く「釣り」の、方にも興味を持って戴いたそうで、
とても嬉しく、有り難いレスポンスを賜りました。

そして、もっとイソミミズにアクセスできそうな、
「場所」に、ついても、ご教授戴きました。
機会があったら、今度、掘ってみようっと!!

新しい釣りエサとしての可能性もさることながら、
知れば知るほど奥深い「ミミズ」についての、
正しい理解も深めていけるかもしれません。

実際、彼も釣りが割と好きらしく、
東京湾で絶滅とされた「アオギス」が、
このイソミミズをエサとしていた可能性を検証しようと、
釣りをしてみた事もお話し戴きました。

掘れば掘るほど、ミミズのように色んな話題が飛び出しました。
釣り人の皆様からも、
イソミミズについて、ご存じな知識や場所などがあれば、
是非、このブログにレスポンスを返して戴ければ、
有り難いですね(^_^)v

写真は、清水で釣れたハゼの写真です。
が、因みにエサはオキアミでした(爆)







2020/11/29 18:48:01|レッツスタディー!!
お疲れ様でした『海辺の環境教育フォーラム2020ONLINE』閉幕
一昨日と、昨日の2日間に渡り開催された、
オンラインによる、
初めての『海辺の環境教育フォーラム2020』が、
大盛況のうちに、無事に閉幕致しました。

先ずは、この機会を1から築きあげて戴いた、
実行委員の皆様方、本当にありがとうございました。
お陰様で、大変に有意義な機会となりました。
心から、感謝申上げます。

やっぱり、「海」と云う、共通のキーワードの下に、
集った仲間達との交流は、そこに身を置いて置くだけで、
たくさんの刺激を受け、幸せな時間でした。

また、たくさんの再会と、はじめましての出会いから、
この先も協働していけそうなチャンスも、
新たな広がりを見せそうな繋がりも発見できました。

皆様のポジティブな考え方は、
このコロナ禍を乗り越える勇気も、たくさん戴きました。

昨日の分科会では、世界共通の課題となっている、
気候変動についての環境教育の推進について、
アツい議論が交わされました。

一方、様々な災害や、気象海象の変化を全て、
気候変動、即ち「地球温暖化の原因」と、する事については、
慎重にならないといけない・・・。
などの、イケイケばかりではない冷静な議論もありました。

特に子ども達に、この気候変動を伝えていくためには、
やはり、「体験」が、大切である―。
ここだけは、共通認識として、
居合わせた全員が、共有できたかと思います。

その中で、自分が出したアイディアも、
皆さんには好意的に、しかも興味を持って聴いて下さいました。

それ自体が、直接に気候変動に繋がらないとしても、
『食』の、体験と云うのは、
何かの拍子で気付きに繋がるかもしれない・・・
そんな意図で、「回転寿司DEミーティング」
なる一案を出してみました。

自分達が食べているこの寿司ネタは、
どんな魚だろう・・・。
多くの子ども達は、そのネタとなった魚の正体までは、
知らずに食べています。

また、これまで寿司ネタとされなかった、
いわゆる、「未利用魚」の利用や、
輸入魚介類や、養殖魚介類についての興味も、
「食べる事」で、意識していけるかもしれません。

釣り人は、時に未利用魚については、
美味しい食べ方や、そのレシピについても、
たくさんの知識を持っているかと思います。

釣り人の出番が、この気候変動への大いなる気付きに、
広がっていく可能性って、
きっと大きいんだろうな。って、思いました。

ひょっとすると釣り人こそが、
こうした水辺や海辺の諸問題について、
イチバンの旗手になれるかもしれませんね(^o^)/

そんな事にも、気付かされた2日間でした。
ありがとうございました!!

写真は、伝統漁法でありながら存続が厳しいかも・・・。
とされている、ムロアジの『棒受け網漁』の様子です。







2020/11/29 9:06:01|釣魚料理
やっぱし「肝醤油」はウマイじゃんね〜
カワハギと云えば、
フォアグラを越えるとされる『肝』を、
食さないわけには参りません。

お醤油に、一尾分の肝を溶かして、
その透き通った「テッサ」の、様な身を、
たっぷり付けて戴いちゃって下さい(^o^)
思わず、ほっぺた落ちるかくらいの、
濃厚な肝の味に、箸が止まりません。

また『肝醤油』は、お刺身もさることながら、
皮を剥いだ身を、豪快にぶつ切りにして、
鍋に放り込み、ほっこり仕上がったら、
肝醤油をタレにして食べても絶品ですし、
『ポン酢肝醤油』でも、イケますよ〜!!

もしも、たくさん肝があったなら、
さっと湯通しして、それを裏ごしにして、
レバーペーストにしてもうんまいです!!

でも、肝を外す際、これだけは気をつけて下さいね。
それは、肝に貼り付く様に付いている、
胆嚢(たんのう)を、絶対に傷つけない事です。
もし、胆嚢が潰れて胆汁が身に付いてしまうと、
強烈に苦くて、
二度と食す気にはならなくなってしまいます。

でも、ほぼ脂肪の塊ですから、
美味しくて食べ過ぎてしまうと・・・
知りませんよ(^_^;)