おはようございます。
さて、昨今の物価高に伴う原油価格の高騰は、
やっと少しづつ、
コロナ禍から抜け出せそうになった途端に、
自分達の生活を、ジワジワと苦しめています。
なかなかℓ170円を切って来ないガソリンの値段。
クルマで遠出もできません。
ああ、でも海釣りがしてーっ
ですが、自分が燃料費で悩む以上に、
漁業者は苦境に立たされています。
漁師さん達は、高騰する燃料費で漁にも出られません。
本当に死活問題ですよね。
やはり、燃料こそ原動力ですから、
一日も早く、適正な値段に戻って欲しいですよね。
ところで、今の状況の中で、
どんな魚の獲リ方が最も収益が高いのか―
そんな事を、ふと考えました。
前提として、漁師と云う仕事を営むには、
漁業権がないと漁師はできません。
単独として取得する場合もあれば、
共同漁業権として、
漁協や、漁連に付与される場合もあります。
付与するのは、当該地域の知事になります。
さて、最もリスクが高いのは遠洋漁業でしょう。
続いては、底引き網やトロール漁業。
やはり、船も大型で、しかも漁場が遠い、
深い、1船では無理・・・
こうした漁業は、相当に厳しいでしょう。
また、小型の船舶での漁は、
小回りは利くものの、
燃料費が嵩んで儲からない。
そんな状況ではないかと予想できるのです。
遊漁船も同様ではないでしょうか。
こうした様々な不安な状況を考慮した場合、
最もリスクを軽減できる漁業は、
定置網漁業ではないだろうか・・・
そんな風に考えています。
定置網漁業は、
定置網漁業権が、
網が設置される海域の、
知事から付与されます。
まず、
網は個人所有ではない、
共有の資産である事です。
漁協や、漁連の組合員が出資しあって、
定置網様の網を所有する。
その漁網を、
組合員が漁をする特定の海域に仕掛ける。
網を上げるのも組合員総出で行い、
取れ高を分配する。
誰かが吐出して獲った―
そう云う結果にはならないと云うのが、
定置網漁の最大のメリットではないでしょうか。
一攫千金はないのでしょうが、
確実な漁獲と、その分配が保障されます。
また、技術がきちんと受け継がれる―
そう云うメリットもあるかと思います。
ところで、2019年の3月に東伊豆で、
『海辺の環境教育フォーラム』が開催されました。
その際、様々な分科会が行われ、
自分は伊東市内の某漁協の、
定置網漁の元締めの方―。
の、お話しを伺ったり、
漁業の課題などについて意見交換する―
そんな分科会に参加しました。
そこで伺ったお話で特に印象に残ったのは、
組合員の月収などの所得のお話しでした。
20代〜30代の漁師で、
おおよその額だとして、35万円ほど―
そんなお話しをして下さいました。
勿論、漁協に所属されていますから、
各種の保険や補償も整ったうえでの月収です。
この額を聞いて、
へえー、そんなに安定しているんだ・・・と、素直に感じました。
が、通常漁師さん達が動かす額は、
1回の操業で、
ウン百万円とか、数千万円とか、
きっと、そんな数字だと思います。
そこから経費をさっ引いて、
幾ら利益として残るのか―
手にする額も大きいのだろうけれど、
経費が嵩めば、赤字だってあり得る―
そんなギリギリの状況の中でも、
それが漁師だと、
懸命に頑張る漁師さんもいらっしゃる・・・
生き方とか、
生き様論で、漁業を語る人もいると思うのですが、
これからは、やはり安定収入と、補償だと思います。
定置網漁業の今後を、
経済と、漁師の方々の生活水準の双方から、
しっかり見ていきたいと思っています。
どんな状況であっても、
日本が海と共に生きていく事は、
この先も変わらないのだから・・・
上の写真は、
前記のフォーラムの中で、実行委員会のメンバーが、
漁に参加した際の、写真です。