鯛損の「でっかい夢釣りあげよう!!」

魚釣りをもっと楽しく、 魚釣りでもっと綺麗な海を!! フィッシングメッセンジャー野澤鯛損は、 釣りの世界のインタープリターです。 HOOKかんきょう『協育』事務所のページと、 併せてご覧下さい!! 釣り人も、そうでない人も、大人も、子供も、 でっかい夢、釣りに来て下さい。
 
2020/11/16 9:06:01|トピック
湖なのに海だって・・・
漁業を営む権利や漁場の利用などを定めた漁業法では、
漁場を海で営む海面漁業と、
湖沼を含めた河川で営む内水面漁業とに、
大きく分けています。

そのうえで、水産資源の採捕の方法や、
管理の状況を踏まえて、各漁業協同組合に「共同漁業権」を、
当該エリアの都道府県知事が付与しています。

なので、一般的に河川・湖沼における漁業については、
内水面漁業とされ、付与される漁業権は、
「第五種共同漁業権」と、なる筈なのですが、

実は例外があって、日本の中で現在、
ある二つの湖での漁業については、
湖でありながら、海面とみなされて居り、
特殊海区として、漁場が管理されています。

その「ある湖」って、云うのが、
茨城県にある『霞ヶ浦(北浦を含む)』と、
滋賀県の実に6分の1を占める、日本一大きな湖―。
そう。琵琶湖です。

その理由として、やはり日本を代表する大きな湖である事。
また、その大きさに対して漁業者の数が少ないため、
便宜上、「海」としているのです。

そのような理由で、霞ヶ浦と琵琶湖は、
湖なのに、なぜか海―。と、云う区分になっているんです。
ちょっと不思議な感覚ですよね。

ところで、この日本を代表する2つの湖では、
どんな漁業が生業として確立しているでしょうか。

左の写真は、霞ヶ浦でワカサギや、
シラウオの漁を行う「帆引船」です。
この2種は、水産資源としての価値も高く、
霞ヶ浦の代表的な漁業となって居ます。

また、琵琶湖では、
ワカサギは採れないものの、水産物として価値の高い、
コアユ(鮎の子ではない)や、
珍味の発酵食品として有名な、
「フナ寿司」の原料となる、二ゴロブナ。

高級食材としても知られる、
ホンモロコやビワヒガイなどの漁も行われています。

また固有種が多く、
右の写真は、琵琶湖にしか棲息しないビワコオオナマズです。
 







2020/11/15 9:06:01|レッツスタディー!!
なんで魚なの?
♪♫ 静かな静かな里の秋・・・
童謡、『里の秋』の、冒頭の歌詞です。

この後、母さんと一緒に栗の実を煮ているのは、
何処でしたっけ・・・。

そう。いろりばたです。
でも、現代っ子に「いろりばた」って何?って、聞いても、
分かるのかなあ・・・。

「いろり」とは、日本の昔の古い家屋には、
おおよそ付いていた、大切な火元であり、
ここで調理をしたり、加湿もしたり、
家族が集って、食事をする場所です。
で、「いろりばた」は、いろりの周りを、
囲っているエリアのことで、
家族の団らんがここにあったんです。

漢字で書くと「囲炉裏―」って書くのですが、
正に火の周りを囲う様に作られているのが特徴です。

さあそこで、写真を見て下さいな。
これは、お世話になっている体験・宿泊施設にある、
「囲炉裏」の、写真です。

灰が積もっている「絽(ろ)」の上に、
木彫りの魚が居るのがわかりますか?

屋根から吊り下げられているのは、
『自在鉤』と、云って、
竹の棒の中をスライド出来る様になっていて、
火元からの高さを、ここで調節する訳です。

そんな所に、木彫りのお魚が居るって、
何でだろう・・・?
って、思いますよね。

でも、これには思わず「○ッテン」と、
手を打ってしまうくらいの理由があるからです。

そこで、今日のレッツスタディーは、
この火の上に居る魚―。に、ついて、
皆さんにも、その理由を答えて欲しいなあ・・・。
って、思います。

木造建築が基本の『日本式家屋』ですよね。
そんな木造の家が最もそうなると嫌だ―。
って、感じるのは何処でしょうか。

そんな観点で考えて戴ければ、
直ぐにお分かり戴けると思います。

さあ今日は、囲炉裏の魚でレッツスタディー!!







2020/11/14 9:06:01|釣り具の小宇宙
タピオカって釣りのエサにもタピらている!!
今やタピオカミルクティーは、
空前のヒット商品ですよね。

あの、プニプニした食感、クセになっちゃいますよね(*^_^*)
ところで、今のタピオカブームって、
第二次ブームだって知ってます?

以前のブームは、ミルクティーには入ってなくって、
ゼリーとか、ヨーグルトだとか、
そんな食品に合わせて食べる感じでした。
やっぱりその時も、食感の妙がウケたんですよね。

ところで、その一次ブームの最中、
実は、タピオカが意外な物に利用されていました。
それは、釣りのエサです。
しかも、植物性のエサしか食べない、
ヘラブナ釣りのエサにされていたケースが、
結構あったんですよ。
ご存じでしたか!?

タピオカって、キャッサバと云うお芋から抽出した、
デンプンから出来ているって云うのは、
ご存じの方も多いと思います。

が、このキャッサバ芋は、
有毒のシアン化合物も含まれたりするので、
日本では殆ど芋の方は手に入りませんよね。

なので、既に「タピオカ」になって、売られていますよね。
釣りのエサにする場合、自分はやったことないんですが、
買ってきたタピオカに水を加えて、
先ず一度煮るんだそうです。

そうすると、当然ですがデンプン質が熱で溶けて、
トロっとした粒状になるんです。
要するに糊可するんです。

それを、更に適当な大きさに切って、
ヘラブナの『食わせのエサ』に、使います。

ヘラブナ釣りって言うのは、
2本、ハリを付けるのがルール(絶対的ではないが)で、
食わせるためのエサと、
『バラケエサ』と云って、
魚を寄せるためのエサとに分けて釣ります。

また、両方のハリを同じエサにする「両ダンゴ」とか、
ハリスの長さに段差を付けて、
「段差の食わせ」なんて場合もあります。

また、以前よりヘラブナの好エサとして、
「ウドン」が、使われていました。
ウドンは、小麦のデンプンを利用した食材なので、
まあ、タピオカも似た感じなので、
誰かが使い始めたら、
意外に釣れて真似する人が増えた―。
そう云うエサでありました。

うどんは、タンパク質を含んだ
小麦のグルテンで固まりますが、

タピオカはグルテンは含まないので、
水を含んで膨らむので、エサ持ちもいいんですね。

なので、タピオカミルクティーを今度飲む際には、
ちょっとヘラブナの気分で、味わってみてくださいな(^_-)

昨日のキャベツに続いて、
不思議なエサシリーズでした(^_^;)







2020/11/13 9:06:01|トピック
いつかキャベツが釣りエサになる!?
皆さん、お寿司はお好きですよね!?
自分も、当然ですが大好きです(^o^)/

ところで、某王手の回転寿司チェーンが、
これまで寿司ネタにはなり得なかった魚に、
キャベツをエサにして与える事で、
見事に、寿司ネタ化に成功した―。
って、云うニュースが、つい最近出て来ましたね。
ご存じの方も、きっと多いと思います。

で、話題になったのが、右の写真の『ニザダイ』です。
釣り人の間では、尾びれの手前にある、
黒い三本線から、『サンノジ』と、呼ばれる事が多いです。

実は、この『ニザダイ』、
このブログで、2回目の登場なんです。
覚えていらっしゃらないですよね(^_^;)

毎日更新を、始めて直ぐくらいだったと思いますが、
余り好まれない魚です―。って、
事で、紹介させて戴きました。

その理由は、独特の磯臭さ(>_<)
海藻を主食にしているので、
特に夏場は、強烈な臭いを発します。

この『ニザダイ』に、野菜のキャベツを与えてみたら、
あら不思議!!臭いが気にならなくなって、
ついには、寿司ネタ化されてしまったと云うのです。
元々は白身で味の良いお魚ですからね。

更にもう少し前には、
ムラサキウニにキャベツを食べさせたら、
今まで以上に美味しくなって・・・。
って、ニュースもありましたよね。

実は、気になる臭いを軽減させる以外にも、
キャベツを食べさせたのには理由がありました。
それは、深刻化する『磯焼け』の、問題です。

磯焼けの原因は、磯に繁茂する海藻類を、
この、ニザダイやウニなどが、食べ尽くしてしまい、
海藻の資源が減ると云う事と、
海藻に産卵する魚類やイカなども枯渇してしまう―。
と、云う深刻な問題がありました。

磯焼けには更に、
コマセ(撒きエサ)の撒き過ぎにより、
海藻にコマセが付着し、光合成ができなくなることで、
海藻が枯れる―。そして、上記と同様に、
資源が枯渇する温床であるとも、されています。

ならば、余計な物は使わずに、
廃棄や、飼料に回されるキャベツの一部を、
フリーズドライ技術等で、乾燥・破砕して、
『キャベツパワー』
みたいな、釣りエサだって作れそうです。

また、その様にキャベツを利用することで、
廃棄に掛かってってしまっていた経費が、
生産者の方に「収入」として、回るかもしれません。

また、フードロス問題にも一役買えるかもしれません。
そのうち、付けエサにもキャベツが使われるかも!?

今でさえブダイ釣りに、
ホウレンソウが使われたりもするので、
キャベツだって、好んで食べる磯魚は、
きっと多いと思いますけどね(^_-)v







2020/11/12 9:06:01|トピック
一般の人でも川でサケ釣りが可能になった理由
近年、サケが遡上して来る全国の河川で、
一般の釣り人が、釣りが出来る様になって来ました。

が、再三に渡り、お話しさせて戴いている通り、
「水産資源保護法」では、
川でのサケ釣りは、厳格に禁止されています。

ではなぜ、釣りが可能になったのか、
それには当然ですが、理由があるのです。
そして、一般の方が釣りができる様になった事で、
河川を管理している漁協さんの双方にとって、
メリットが生じる結果となっています。

そのカラクリについて、今日は解説しますね。
皆さんに、覚えて欲しい言葉があります。
それは、『サケ有効利用調査―』
と、云う言葉です。

では、この言葉を詳しく解説しましょう。
前記した通り、無断で川でサケを釣る行為は違法です。
ですから、当然、処罰される事態となります。
ですから、絶対にやってはいけません。

一方で、当該地域の漁協さんの構成員で、
『特別採捕許可』を、受けた者は、採捕が許されます。

そこで、この許可を与える対象を、
拡大解釈する事により、
釣り人に許可を与えるのが許されたのです。

このシステムを日本で初めて採用したのが、
北海道にある「忠類川」です。
以降、この動きは全国に拡大し、
各地の河川で、サケ釣りが可能となった―。
と、云うのが経緯です。

が、いきなり現地に行って、
その「特別債補許可」が、認められる訳ではありません。
当然ですが、厳格な審査が必要となるのです。

釣り人は、この『サケ有効利用調査』における、
特別採捕者となるために、釣りを行いたい河川の漁協に、
事前に申し込み、審査を受けます。

河川により、採用できる枠があるので、
希望者が殺到すれば、
当然ですが抽選により選ぶことになります。
何より釣り人本人に問題があれば、却下されます。

こうして厳格な審査を通った釣り人が、
各地の河川で、釣りが可能となった訳です。

そして、特別採捕者である事の証として、
各漁協で、腕章などを受け取って、
初めて釣りができるのです。
ですが、卵を抱えている雌のサケは採捕の対象外で、
仮に釣れた場合は、漁協に預けます。
勝手に再放流してはなりません。

釣って持ち帰る事が可能なのは、雄のサケのみです。
また、上限が決まっていて、
数に達すればその時点で、
どんなに時間が残っていても終了しないとなりません。

この様に厳格なルールがあるサケ釣りですが、
サケが釣りたい釣り人と、
サケを釣るために登録料を徴収し、
漁協の運営を円滑にしたい管理者のメリットが、
合致した事で、この釣りが成り立っているのです。

この登録料は、決してお得な料金ではなく、
結構な出費となる訳ですが、釣り人は喜んでそれを受け入れ、
サケの有効利用を、
共に担うパートナーになったのです。

ですから、興味本位の方は、
自分の釣りに向き合う姿勢を、先ず自身で見つめ直してから、
正しく釣りを楽しんで戴きたいと思っています。