鯛損の「でっかい夢釣りあげよう!!」

魚釣りをもっと楽しく、 魚釣りでもっと綺麗な海を!! フィッシングメッセンジャー野澤鯛損は、 釣りの世界のインタープリターです。 HOOKかんきょう『協育』事務所のページと、 併せてご覧下さい!! 釣り人も、そうでない人も、大人も、子供も、 でっかい夢、釣りに来て下さい。
 
2020/10/02 9:06:01|トピック
崖の上のポニョと最近の海
皆さんのお住まいのエリアでは、
「中秋の名月」が、綺麗に見えたでしょうか。
一夜が明けた今日は、十六夜です。
今夜も、空のお月様を眺めてみて下さいね。

さて、ホットなニュースとして、
スタジオジブリが作った数々のアニメ作品の写真を、
「常識の範囲内で、自由に使って下さい―」。
との、嬉しいニュースリリースがありました。

どの作品も大好きなのですが、
折角、このブログで使わせて戴けるのであれば、
やっぱりこの作品―。

『崖の上のポニョ』の、世界観と、
最近の海に起こっている事を、ちょっとMIXして、
皆さんにも色々考えて欲しいなあ・・・。
って、思い、今日の投稿を書いてみようと思います。
もちろん、映画館で見て来た作品で、
とても感動したのを鮮明に覚えています。
写真は、公式HPからダウンロードさせて戴きました。

物語は、5歳の宗介くんとポニョとの出会いから始まります。
ある日、さかなの子のポニョは、クラゲに乗って家出します。
が、途中でジャムの瓶に頭を突っ込んでしまって、
困っているところを宗介くんが見つけてポニョを助けます。

助けられたポニョは、宗介くんを好きになってしまい、
宗介くんもまた、ポニョのことが好きで、
「僕が守ってあげるね」と、
ポニョを大事にしてあげるのでした。

いつしかポニョは、
「人間になりたい」と、思うようになった事で、
ポニョのお父であるフジモトトに、
強制的に海の戻されてしまうのですが、

父フジモトの魔法を盗んで、
ポニョは再び、人間の世界に戻ろうするのです。

そして、海は怒り、荒れ狂います。
崖の上に澄む宗介くんごと呑み込もうと、
巨大な大津波が押し寄せるのでした・・・。

さて、この『崖の上のポニョ』の、
映画が公開されたのが、2008年の夏だったと思います。

その僅か2年半後に、大津波が東北各地を呑み込むと云う、
東日本大震災が起こりました。

ポニョのお話そのままに、
東北の町ごと海に沈んで流されてしまいました。

更に、度重なる異常気象によって、
台風や、大雨による災害が続いています。
昨年の台風15号・19号の大雨や高潮の被害も、
記憶に新しいことと思います。

そして、今年はコロナ禍に加え、
先の台風9号・10号による被害でも、海は荒れていました。

災害の度、人々は学び、知恵を出し合い、
希望を繋いでいますが、毎年の様に海が荒れる様は、
なんとなく海の怒りの引金を、
我々人間が、引いてしまったのかもしれません。

嫋やかで、たくさんの命に満ちた海―。
この海に囲まれた我が国こそ、
海に生かされている国なんだと思います。

もしかすると、あちこちの海にポニョがいて、
私たち人間に、自然に対してもっと畏敬の念を持てと、
警告してくれているのかもしれませんね。








2020/10/01 9:06:01|トピック
今夜は中秋の名月です
すっかり秋めいてきました。
そして今日は、「十五夜さん」。中秋の名月です。
お月見団子にすすき、そして、秋の味覚を備えて月を愛でます。
また、サトイモの収穫が始まる頃であることから、
『芋名月』なんて、呼んだりもしますね。
サツマイモをお供えしたりもしますが、日本で栽培が始まったのは、
観月の習慣が定着したずっと以降の出来事なので、
十五夜のお芋は、サトイモが正調なんだとか・・・

それはともかく、
夜空を見上げたときに、まんまるのお月様が見えるのは、
やっぱり風流だし、ずっと大切にしたい習慣ですよね。

ところで、お月様の満ち欠けが、
海の潮位や潮流に大きく関わっているのはご存じですよね。
月が始まる新月。そしておよそ一月をかけて月が満ちる満月。
この双方が、「大潮」と、呼ばれる時期で、
海の生きものたちにも、大いに影響を与えています。

潮位の差が大きいこの時期は、
多くの生きものたちの産卵に適しているとされています。
珊瑚が満月の夜に産卵する―。って、云うのは有名ですし、

確実ではないですが、ウミガメの産卵も、
クサフグの産卵も、アカテガニの産卵も、
満月の夜が多い様です。

こうした、地球と月とが引かれ合うサイクルの中で、
我々人間も生かされていて、
地球に暮す全ての生きものが、
太陽と月の恩恵を受けているのです。

そんな命の営みを考える時、
我々人間だけが、勝手に地球環境を乱す訳にはいきません。

魚釣りも、当然このサイクルがあるからこそ楽しむ事ができ、
たくさんの魚たちの出会いを、慈しみながら釣りたいものです。

今夜、見事なお月様が見えるといいですね。







2020/09/30 9:06:01|お魚紹介
これもタイ?これでもタイ??
昨日は、うっかり更新時間を間違ってしまいました。
後で確認したら、今日の予約投稿になっていたので、
この投稿と被ってしまって居りました・・・汗。
申し訳ありませんでした。

ところで、
「腐っても鯛―」の、例えの如く、
やっぱり「鯛」は、数ある魚の中でも、
威風堂々にして、魚の王様たる気品が感じられます。

が、その一方で、
鯛とは全く異なる魚種でありながら、
体型が「平べったい」と、云う事で、
「○○鯛」と、冠を乗せられて、
名前負けしてしまって居る様な「鯛」も、います。

今日ご紹介する「○○鯛」は、
かなりユーモラスなお姿をしていて、
「ホントにこれも鯛なの?」
って、思わずツッコンでしまいそうな、
見た目が、ちょっと残念な「鯛」を、紹介しましょう。

上の写真が、その「○○鯛―」なので、ありますが、
もしあなたなら、何鯛って、名付けますか?

パッと見た目は、両者とも良く似ていますよね。
では、両者の違ってる部分を探してみて下さい。

右の写真の○○鯛は、銀色でピカピカ光って見えます。
一方、左の写真の○○鯛は、ちょっと茶色っぽくて、
何やら魚体の真ん中あたりに丸くておっきい
「○」が、見えますよね。

どっちも、おおよそ同じ様な環境にいる○○鯛で、
ヒラメ釣りの時に、「珍客」として、
よく釣れたりします。

それに、どっちにも共通している点は、
特徴的な、「のび〜る口」です。
見ようによっちゃあ、ちょっとキモいでしょ!?

では、ここで両者の名前をお教えしましょう。
先ず右の○○鯛は?
銀色でピカピカしている物に見覚えありませんか?
まあ、どんな方でも一日一回は、見ているアレです。

そうです。「鏡」ですよ(^^)
こっちの銀ピカの方は、『カガミダイ』って言います。

それでは、左の○○鯛は?
まん丸で、こういうマークがあると、
思わずこれを目がけて物や、
とがった先っぽを当てようってしませんか?

ちょっと女性には分かりにくい例えですが、
良く行楽地や、デパートなどの男子トイレに付いてると、
オシ○コを当てようとしちゃうでしょ(*^_^*)
アレの事、何て言います?
「標的」ではなくって、もっとシンプルに言うと、

そうです「的」ですよ(^^;)
こっちの茶色っぽい方は、『マトウダイ』です。

これが、ヒラメ釣りで釣れたりすると、
皆、ビミョーな表情をされるのですが、

実は、どっちも、とっても美味しいお魚なのです。
見た目だけで判断してはいけません!!

特に、フランス料理に良く使われる食材でして、
「ムニエル」とか、「ピカタ」とか、「カツレツ」とか、
南仏系とか、プロヴァンス風とか、
そんなオシャレなお料理にうってつけなのです。

身がやわらかく淡泊で、
どんなソースにも相性がいいんですよね。

でも、なかなか自分で捌こうとは思わないかも(^^;)
なので、是非、何かのイベントで、
フランス料理を食べる機会があったら、
メニューに「マトウダイ」・「カガミダイ」を見つけて、
食べてみて下さい。

絶対、「セボン」って、言っちゃいますから!!








2020/09/29 16:00:00|釣魚料理
お皿に秋を盛り込んで・・・
日に日に秋の気配が色濃くなって来ましたね。
虫の声が心地良く聞こえて来るのも、
自分の心も体も、次第に秋に染まって来たのかもしれません。
いよいよ9月も、明日で終わりですね。

10月になれば、
各地で紅葉の便りも聞こえて来るでしょう。

ところで、『和食』の、真髄と云えば、
一つの器の中にも、『季節』を写す、
盛り付けの妙も味の一つなのですが、

お刺身の盛り付けって云うのも、
季節を味わう事ができる、代表的な和食だと思います。

上の盛り込みの写真、ちょっとご覧になって下さい。
実は、この盛り込みは、料理人などではなく、
専門学校の学生が、自分の感性で秋を盛り込んだものです。

確かに素人観は拭えませんが、とっても綺麗ですよね。
専門学校の非常勤講師をしていた時に、
釣った魚を食べてみようって云う授業の中で、

盛り付けにも工夫を凝らしてみよう―。
って事で、魚を捌く前に、
学校の近くで「秋」を見つけてから、
お刺身料理にチャレンジしてもらったのです。

この時使ったお魚は、小型のアカムツ(ノドグロ)に、
マアジ、そして、イナダを使いました。
薬味には、ショウガとミョウガを使っています。

この専門学校、秋の紅葉も有名な妙高高原にあるので、
学校の直ぐ近くで、たくさんの秋を見つける事ができます。

秋になっても色あせない熊笹の深い緑の上に、
赤や黄色のカエデの葉を配して、
川の水面とか表現してくれたのでしょうか?

奥にはムラサキシキブの実も見えますね。
大葉の上にこんもりと小高く、
イナダと、アジを配置して、山の景色も写している様です。

試食する前に、余りにも上手にできていたので、
皆でお皿の上の秋を鑑賞してから戴きました。

こんな素敵な感性ごと味わう魚の味も、
秋に染まって、とても美味しかったと思います。

残念ながら、自分の作ったお皿を、
それぞれ自分で試食したので、
講師の自分は、お皿の上の紅葉狩りのみになりました(^^)







2020/09/28 9:06:01|ニッポンの釣り
カセ釣りにおけるダンゴの役割
久しぶりに清水でカセ釣りができる日が決まって、
ますますソワソワしてしまって居ります。
早く、クロダイちゃんに会いたいと、
釣れてもいないのに、釣れる事しか考えて居りません。
って、もしボウズだったら、このブログで、
どう申し開きすればいいんだろう・・・。
ともあれ、楽しみで仕方ありません。

ところで、カセ釣りに限らず、
クロダイのダンゴ釣りにおける『ダンゴ』には、
どう云う役割があるのか、ご存じでしょうか?
そもそも、どうしてダンゴ釣りなんて呼ぶのでしょう!?

今日は、実際の釣行に向けて、
イメージトレーニングのつもりで、
『ダンゴ』に、ついてお話しします。

『ダンゴ』と、言っても、決して串に刺してある、
三兄弟みたいな「お団子」ではなく、
写真の様な、オニギリ大の泥ダンゴみたいなダンゴです。

では、そのベースとなっている素材はと言うと、
清水の場合では、オカラダンゴです。
オカラはお豆腐を作る際にできる副産物ですが、
適度な水分と粘りもあってまとまりやすいので、
とてもダンゴにし易い素材だと思っています。

そのベースに、沈む速度を上げるために、
砂利や砂をブレンド攪拌し、
集魚効果のあるサナギ粉なども入れて、
タライ山盛り一杯入れて配られます。

更に、釣り人の方で、市販の配合エサや、
アミエビなどの生エサ、養殖用の飼料などを、
自分好みでブレンドします。

こうして作られたダンゴで、食わせのエサごと包み、
ダンゴの中からぴょこんと飛び出した、
食わせのエサをクロダイが食べた瞬間を捉える釣りです。

それではここで、このダンゴの役割をお話ししますね。

役割その1―。
『コマセとしての役割』
当然ながら、ダンゴの役割の最たる物は、
魚を寄せるコマセの役割です。

但し、サビキ釣りの様に、
上からコマセカゴで撒くのとは勝手が違って、
臆病で、なかなか底から離れようとしないクロダイのために、
確実に海底に届いてから割れてコマセとなるのです。

続いて、役割その2―。
『オモリとしての役割』
カセ釣りの仕掛けは非常にシンプルで、
糸の先にハリだけ付いているだけの物です。

そんな軽い仕掛けを海底まで届けるためには、
それなりのオモリを付けなければ沈みません。
従ってカセのダンゴは、仕掛けを底に沈めるオモリ―。
と、思って戴いて差し支えありません。

そして、役割その3―。
『煙幕としての役割』
前記した通り、クロダイは非常に臆病な魚です。
目の前にエサがあっても、
なかなか直ぐには口を使ってはくれません。
特に澄んでいる海が苦手で、
クロダイが警戒感を薄める『濁り』を、
演出してあげる為にダンゴを使います。

着底したダンゴを、
はたまた、底に向かって落ちていくダンゴを、
今日のゴモラと名付けた、ボラ、コノシロ、フグらが、
ダンゴを突いて割ってくれる事で、
その後方にいるクロダイが、
濁りの中で安心してエサを食べる場所を作ってやるのです。

この様にダンゴには、非常に大きな役割があって、
クロダイに口を使わせるプロセスを楽しみ、
駆け引きするところに、この釣りの奥深さがあるんです!!

前回、3年前の釣行で、
ダンゴの使い方が大きく進化していました。
余計なコマセを加えると、エサ取りが寄りすぎてしまい、
却ってクロダイが食う間がない―。
そう言う状況も出て来ました。

そのため、より雑食であるクロダイしか興味を示さない、
コーンとか、生サナギとか、練りエサとかを、
食わせ易くするためのダンゴに変わって来たのです。

前回の課題を活かして、
今度の釣行では、2桁の釣果を狙いますよ〜(^^)