鯛損の「でっかい夢釣りあげよう!!」

魚釣りをもっと楽しく、 魚釣りでもっと綺麗な海を!! フィッシングメッセンジャー野澤鯛損は、 釣りの世界のインタープリターです。 HOOKかんきょう『協育』事務所のページと、 併せてご覧下さい!! 釣り人も、そうでない人も、大人も、子供も、 でっかい夢、釣りに来て下さい。
 
2020/09/22 9:06:01|トピック
今日は秋彼岸の御中日です
今日9月22日は秋分の日であり、
秋のお彼岸の御中日でもあります。

先のお盆では、帰省を自粛された方も多く、
墓参の代替えをするサービスなどもありましたが、
やはり、お盆と並んで、先祖を敬い手を合わせる機会として、
春と秋のお彼岸も大事にしたいって、
日頃より考えています。

さて、自分はこの投稿で「釣り」の、
話しを中心に発信させて戴いていますが、
釣りは、そもそも『殺生』を、伴う活動です。

釣りをして多くの魚の命に向かい合って来ました。
その殆どで、「食べる―」と、云う事をして、
魚の命を奪って来たことは、紛れもない事実です。

そんな自分が言える立場ではないのかもしれませんが、
盆とお彼岸には、絶対に釣りはしない―。
と、勝手に自分のルールにしています。

人も他の生きものも、全てが食べる食べられると云う
食物連鎖で繋がって居り、
食べる事は生きることだと、繰り返し伝えても来ています。

それと同時に、もし祖先の御霊が、花に、虫に、魚に宿って、
我々俗世の者を見守ってくれているのだとするならば、
せめて、この期間だけは、無用な殺生はしたくないな・・・。
って、そのルールを自分に課しています。

実は自分には、両親が二人づついます。
一人は、言わずもがなの実の両親。
そして、もう一人は、養子に入った先の両親です。

自分が18歳の秋、母方の実家に養子に入りました。
養母は、実の母のお姉さんで、養父は、婿養子でした。
が、子どもを授からなかったので、
次男の自分が、母の実家の姓を継ぐことになりました。

が、既にその時、養父は病気で死の間際に居り、
また養母も昏睡状態で居り、
養父の死にも立ち会えなかったのです。

自分は若干18で養父の喪主を務め、
それから10年後に、
昏睡状態だった養母も、見送って来ました。
そんな養母が好きだった花が「萩の花」でした。

秋の七草でもある「萩」は、
まさに、自分にとっては彼岸の花であり、
自分もまた、萩のはかない美しさが好きになりました。

今日は御中日―。
だから、当然釣りはしません。
実母と一緒に、これから養父・養母の墓参に行って来ます。

商店ブログであるのは充分心得ていますが、
今日は、自分の為に投稿させて戴きました。
何卒、お許し下さい。







2020/09/21 9:06:01|釣魚料理
福島の海のうまいもん
暑さ寒さも彼岸までと言われますが、
少しづつ、秋らしくなっている様に思います。
我が家は八ヶ岳の麓にあるのですが、
朝はもうかなり涼しいですよ。

さて、次第に秋めいてくると、
やっぱり、温かいお料理が食べたくなって来ますよね。
コンビニでもおでんが始まりましたし、
スーパーには、段々お鍋の商材が増えています。

そして、秋の煮魚料理も、
日本人でよかったなあ・・・。って、
しみじみ感じる逸品ではないでしょうか。

ところで、煮魚お料理も色々とありますが、
今日は以前、福島で食べた「カレイの煮付け」が、
色んな意味で絶品だったので、ご紹介させて戴きます。

このカレイは、2011年の秋の終わり頃に、
いわき市の、小名浜港の近くのお店で戴いたものです。
が、この年の春に何があったかは、
書かなくてもお分かりですよね。

で、この年、福島の海に何が起こったのかも、
敢えて書きませんが、お分かりですよね。
あの事故以来、
特に、このカレイや、名物のアンコウだとか、
こうした底生の魚は、大変な風評被害を受けました。

そんな中で、この煮付けを戴いたのです。
おそらくカレイそのものは、
他の産地から仕入れた魚だとは思うのですが、
その場所で、敢えて底生のこの魚の煮付けが、
メニューに載っていたことが嬉しくって、
これしかない―。と、注文したのです。

煮魚って、魚の善し悪しは勿論ですが、
煮汁がたまらなく美味しいじゃないですか!?
だから、戴いた煮付けには、
事故以前から注ぎ足して来た、本場の味が染み込んでいて、
当然ながら、メッチャ美味しかったのです。

仲間は、エゾイソアイナメ(ドンコ)の煮付けを注文し、
少しづつシェアして食べたのですが、
こちらも本場の味で、
ふわっとして、最高に美味しかったです。

しかも、この日の夜には、
福島の海の主役である、アンコウ鍋まで戴いて、
福島の海のうまいもんを、
まるまる堪能できた一日だったのです。
本当に舌が幸せでした。心も幸せでした。

あれから9年半が過ぎて、
福島の海は、完全に復活しています。
が、未だ風評被害が続いているのが、
たまらなく悔しいです。

2018年には、アンコウも、タラの白子も戴きましたが、
もう完全に地の魚で、嬉しくて嬉しくて・・・(^^)

もう少し秋が深まってくると、
カレイ釣りも、本格シーズンですよね。
常磐の海は、カレイの宝庫です!!

絶対にうまいのは確約できますから、
是非、GOTO福島!!で、福島の海のうまいもん、
ご堪能下さいね(^o^)/







2020/09/20 9:06:01|レッツスタディー!!
あなたはどんな魚なの?(外来魚の故郷を知る)
4月から続けてきた毎日更新が、
ついに今日で、5ヶ月を迎えました。
ここまで来たら、
一日でも長く、水辺のこと、魚たちのこと、
そして釣りのこと、伝えていきたいですね。

さて、折に触れて、
何回か外来種問題についても伝えて来ました。
写真は、野尻湖で釣れたコクチバスです。
が、野尻湖では、バスによる食害は報告されていません。

確かに外来種が国内の環境に与えるインパクトは、
決して無いとは言えない状況ですし、
当然、駆除せねばならない生きものもいることは、
重々承知もしています。

が、余りにもご都合主義な、
日本の外来種問題に、蓋をする気にはなりません。
なぜなら、望んでやって来た外来の生きものは、
只の一種もないからです。

自分達の思う通りにならなかったり、
予想以上に増えて(増やして)しまったり、
それは生きもののせいではなく、全て人の責任だからです。

今日のレッツスタディーは、
日本に持ち込まれた、様々な魚たちのふるさとを調べ、
どうして連れて来られたのか―。

と、云う経緯と時代背景なんかも、
皆さんご自身で調べて戴いて、
何も理解せず、外来種を排除しようとする風潮について、
きちんと見つめ直す機会にして欲しいと思います。

これから、幾つかの外来種を書いていきますので、
「あなたはどんな魚なの?」って、
彼らに優しく問いかけながら、
日本に住まざるを得なくなった魚たちに、
思いを寄せて戴けたら嬉しいです。

では、早速やってみましょう!!(順不同です)

オオクチバス―

コクチバス―

ブルーギル―

カムルチー ―

ホシスズキ―

ナイルテラピア―

カダヤシ―

ペヘレイ―

タイリクバラタナゴ―

ギンザケ―

ニジマス―

ブラウントラウト―

シナノユキマス―

チャネルキャットフィッシュ―

ノーザンパイク―

アリゲターガー―

グッピー ―

レンギョ―

アオウオ―

ソウギョ―

以上の20種の外来魚種について、
是非、調べてみてくださいね。

様々な背景があるので、
きっと今まで知らなかった、気付けなかったことに、
気付いて戴けるかもしれません!!











2020/09/19 9:06:01|お魚紹介
子どもの頃に夢中で釣った熱帯魚(ナイルテラピア)
自分が小学生の頃、夢中になって釣った、
あるお魚について、今日は書きたいと思います。
当時、自分らは、この魚の事を、
単に『熱帯魚』と、言って釣っていました。

小学生にとっては、かなり大きいサイズの、
30センチほどの個体まで釣れちゃう事があり、
土曜日になると、自転車で30分ほど掛けて、
この魚が釣れるポイントへ出かけていました。

この魚の正式な名称は、
高校生くらいになって初めて知りましたが、
『熱帯魚』と、云う呼び名も、決して遠くなかったなと、
当時を振り返って思い出しました。

写真の魚の名前は、『ナイルテラピア』と、云います。
その名の通り、原産地はナイル川流域です。
背びれ、尾びれの周りが赤くて、
引きも強く、しかも割と簡単に釣れるので、
子どもにとっては、格好の釣りのターゲットだったのです。

仕掛けも凄く簡単な物で、
当時汎用品として良く売られていた竹竿の、
穂先に、道糸を穂先の倍ほど縛って、
ハリスは1.5号くらい、針は伊勢尼だったかなあ・・・。
なんでも良かったんですけど、頑丈な針が良かったですね。

エサはサシ虫を一匹付けて、
側溝の下を流すのです。
そうすると、暗い側溝の下でガツン!!
道糸を手繰りながら取り込んだものでした。

ではなぜ、山梨の片田舎に住んでた自分に、
どうして、外国からやって来た魚が釣れたのでしょう?
小学生だった当時の自分には、
「外来種―」なんて知識などあろう筈も無く、
釣りが楽しい―。って、理由だけで、
足繁く通っていました。

そして、どうしてこの魚が釣れていたのかを知ったのも、
高校生になってからだと記憶しています。

実は、このナイルテラピアですが、
淡水魚でありながら、その身は白身で、
真鯛にも匹敵する美味しい魚で、
当時、温泉が近くにある各地に、
「食用」として、持ち込まれたのだそうです。

そして、チカダイとか、アサヒダイ・・・。
などと云う呼び名で、全国で養殖される様になりました。
この魚の山梨でのブランド名は、「信玄ダイ」でした。
地元の英雄、武田信玄にあやかって、
県内外に山梨産のお刺身として、
広く普及しようと、結構な数の養殖池があったのです。

その養殖池は、
県内最大とも言われるI温泉の周辺に多くありました。
その多くが元々は、ぶどう園であったり、
元々、この地域で盛んだった錦鯉の、
養鯉用の池を回収して、この魚を養殖していたのです。

その頃は、まだ今のように外来種について、
生態系だとか、生物の多様性が云々だとか、
指摘される事は余り余りなく、釣りガキだった自分は、
釣りたい欲求だけで釣りに行き、
淡水釣りの楽しさも、
この魚にイチバン教わった様な気がします。

その後、全国的にもナイルテラピアの養殖は無くなって、
この魚の事も暫く忘れていました。
特にバブルの崩壊以降、チカダイも、アサヒダイも、
もちろん、信玄ダイも売られる事もなくなりました。

が、数年前、カンボジアを訪れた際に、
大きなショッピングセンターのレストランで、
ナイルテラピアの唐揚げ―。と、云うメニューを見つけ、
初めて食べてみました。骨が凄く硬くて、
骨ごとバリバリとはいきませんでしたが、
とっても美味しかったです。

温水を好むため、まだ探せば、
ナイルテラピアが繁殖してしまっている場所は、
国内にも何カ所かあるかもしれません。
只、特定外来種には指定されていなかったと思います。

何にせよ、多くの外来魚種は、
個人の思惑などではなく、行政も関わりながら、
地域振興や、新規産業の醸成などと云う、
名目の元に、連れて来られてしまった魚達であり、
そんな魚に対して、手のひらを返した様に、
外来種だとか、いちゃいけない魚だ。とか、
差別や批判をするのはいかがなものかと思います。

全ての命に差別があってはならないし、
ましてや、何の損害も受けていない人まで巻き込んで、
排除論を声高に言ってる人ほど、信頼が置けません。

外来種について物申すのであれば、
きちんと移入の経緯や時代背景や、
環境に与えたインパクトも含めて、
きちんと調べて検証し、
客観的なデータに基づいて云うべきであって、

皆が批判してるから―。ってだけで、
興味半分に批判するのは、
生きものの命に線引きしている事だと思います。

あなたは、どう考えますか?
 







2020/09/18 9:06:01|お魚紹介
ワカサギについても知っておきましょう!!
直前2回の投稿で、
これから本番を迎えるワカサギ釣りの、
釣るだけではない楽しみ方や、
人気のドーム船での感染防止対策についても話しました。

3回目の今日は、
ターゲットとなる『ワカサギ』に、ついても、
正しい知識を持って戴こうと云う投稿です。

さて皆さん、ワカサギは漢字で表記すると、
『公魚』と、表記します。
公は正に「おおやけの―」と、云う意味ですが、
この公の字をどうして充てたのでしょう。
先ずはそこから、触れていきたいと思います。

実はこの公は、昔の偉人の事を、「○○公」って、
言ったりしますよね。武田信玄公とか、
織田信長公とか、徳川家康公とか・・・。
また時の将軍のことも、『公方様』と、呼びます。

もうお分かりですね。ワカサギの『公』の字は、
この『公』の字です。
江戸幕府11代将軍、徳川家斉公に対し、
常陸国(現在の茨城県)の麻生藩が霞ヶ浦のワカサギを、
年貢として献上したことに由来しています。
『公儀御用魚』(幕府に献上するための魚)と、云う事で、
その上と下を取って、「公魚」と、されました。

現在では、神奈川県の芦ノ湖で、
その年の最初に捕れたワカサギを皇居に献上しています。
あんなに小さな魚ですが、
献上するほど美味であると云う証でしょうね。

ワカサギの漢字表記の由来に続いては、
魚種としての知識をお話しします。

ワカサギは、キュウリウオ科の魚です。
新鮮なワカサギは、瑞々しいキューリの様な、
爽やかな香りがします。

食性は、ワムシやミジンコなどの、
プランクトンが主食で、以前、サヨリでも触れた通り、
プランクトンを捕食し易いように、
サヨリほどではないにせよ、やや下顎の方が長いです。

寿命はおよそ1年。
この様に、一年で一生を終える魚種を、「年魚」と呼び、
アユや、ハゼなども年魚の一員です。

体長は、最大で15aほどになる場合もありますが、
おおよそ10aくらいが成魚の大きさです。

大きな個体は、降海型のDNAを持っている場合が多く、
逆に一生を淡水域で終える陸封型の個体は、
10aくらいの個体が多い様です。

今やワカサギは、全国各地の湖沼に放流され、
冬期の貴重な観光資源にもなっていて、
前の投稿で書いたドーム船などは、
釣り船と云うより、
観光船と捉えた方が正しいかもしれません。

在来種でありながらも、
この様に本来の生息地とは、
大きく異なる場所に移植されれば、
『国内移入種』』と云う、言わば外来種と云う事です。

が、ワカサギのように、観光資源・食資源としての、
付加価値が認められれば、どこに居ても、
外来種として存外な扱いをされない。しない。
と、云うのは、いかがなものかと、個人的は思います。

コロナ禍のワカサギ釣りシーズンは、
様々な事を考えながら、楽しんでみると良いと思います。