鯛損の「でっかい夢釣りあげよう!!」

魚釣りをもっと楽しく、 魚釣りでもっと綺麗な海を!! フィッシングメッセンジャー野澤鯛損は、 釣りの世界のインタープリターです。 HOOKかんきょう『協育』事務所のページと、 併せてご覧下さい!! 釣り人も、そうでない人も、大人も、子供も、 でっかい夢、釣りに来て下さい。
 
2020/09/17 9:06:01|トピック
どうする?今シーズンのドーム船での密回避
今日もワカサギ釣りで押してみます。
上の写真は、ある湖のワカサギドーム船内の様子―。
昨年まで、非常勤の講師だった専門学校の授業で、
年に1回、学生達と一緒にワカサギ釣り体験の、
特別授業を行っていた際のものです。

ワカサギのドーム船での釣りは、
近年、非常に人気も高くて、
おおよそ、こんな状況で釣りをします。

例年であれば、このスタイルが最も楽しくて、
ワイワイ、ガヤガヤ、冗談言い合ったり、
そんな和気藹々の感じが魅力でした。

が、今シーズンは、新型コロナウィルス―。
見えない厄介者に感染してしまうかも・・・
そんなリスクが、これからが本番となる
各地のドーム船の営業に、影を落とす事になります。

写真の状況は、もう一目瞭然で「密」ですよね。
こういう状況の中に、
もし仮に一人でも感染者がいたとすれば、
たちまち船内全員が濃厚接触者となって、
クラスターとなってしまいます。

こうなってしまうと、
営業どころではなくなってしまいますよね。

ですから、各地のドーム船では、
こうした密状況を回避する対策を、
早急に講じる必要姓に迫られているでしょう。

今日の投稿は、提案できそうなアイディアを、
幾つか提示してみる事によって、
感染防止対策の一助にして戴けたら・・・。
そんな願いを込めて、書かせて戴きたいと思います。

先ず、感染者を出さない為に、
最も確実なのは、今期のドーム船の営業は停止し、
ボート釣りのみとする―。
これも一案です。
気軽に自分で動いてポイントを探せるボート釣りは、
一定量のゲストは見込めますから、
時が時なだけに、ドーム船のゲストも、
納得して下さる事でしょう。

続いては、
定員制限と、釣り座の間仕切りがあると思います。
写真の通り、おおよそのドーム船は、
対面ではなく、横並びの釣り座ですから、
定員制限を設けた上で、最低2bの間隔を開けて、
釣り座を設定して釣って戴く案です。

只、定員を予め少なくする事で、
単純に収入が減りますから、船の燃料代や、
暖房等に掛かるランニングコストを考慮すると、
減らせばいい―。と、云うだけでは厳しいかもしれません。

その場合、時間制限も設けて、
例えば、午前船・午後船と分けて、
ゲストの回転率を上げる策も考えられます。

間仕切りについては、ビニルハウス型であれば、
そんなに予算は掛からないかもしれませんが、
アクリル板等を設置するとなると、
その経費を掛けた分、
収支の採算が取れるかを、考慮する必要がありますね。

遊漁券収入は、ボート店の収益にはなりませんから、
サービスの付加価値を、
どのように考えるかが重要でしょう。

また、乗船時の検温の実施。
釣り座や、レンタル釣り具の消毒も重要です。
但し、船内をストーブで加温する船が多いので、
その場合、気化し易く、可燃物であるアルコールは、
船内では使えません。充分に、お気を付け下さい。

また、寒い日であっても、30分に1回くらいは、
換気をして、空気を入れ換えれる事も大事ですね。

どの案も一長一短があり、
釣りの期間も各地で異なりますから、
ドーム船の密回避に、釣り人も貢献できるといいですね。

釣りだけでなく、飲食や、仕掛けの購入などで、
少しでも、ボート店さんにお金を落としていきたいものです。







2020/09/16 9:06:01|作ってみよう!!
こんな物をワカサギ竿にリメイクしよう!!
先の記事の中で、
西湖のヒメマス解禁と同時に解禁されるのが、
秋から冬の好ターゲットとして、
特に最近、大人気のワカサギ釣りです。

タックルも随分と進化して、
一束(100尾)を遙かに越えて、
1000尾の大台を目指せるように、電動リールや、
微細なアタリまでキャッチできる高感度の竿であったり、
毎年のように新製品が発表されるほどの、
超人気の釣りになりました。

でも、最大の理由は、釣ってカワイイ♡
食べても美味しい♡♡
って云うのが、やっぱりイチバンじゃないでしょうか!?
女性にもお勧めの気軽な釣りです。

それに最近は、寒い冬でも快適に釣れるドーム船や、
氷上の穴釣りにしても、寒さをしのげる快適グッズが、
たくさん売られているし、
ますます人気者になってしまいそうな雰囲気なのです。

が、今年のワカサギ釣りシーズンは、
このコロナ禍によって、
一体どんな風に変わって来るんでしょうかね!?

ところで、あなたがワカサギ釣りをするとして、
1000尾まで数を釣りたいって思いますか?
それ全部、どうしますか?
食べきれますか?

釣り人の思考は色々で、
たくさん釣りたい人もいれば、
一尾を大事に釣りたい人もいれば、
魚を食べたいから釣りをする人もいれば、
釣りは好きだけど、魚は嫌いな人もいます。
あなたは、どのタイプですか?

自分は、とにかく釣りを心から楽しみたいタイプで、
勿論、お魚を食べるのも大好きです。
が、ワカサギは一束釣れたら、充分満足なタイプです。
さすがに、ワカサギでボウズは嫌ですけどね(笑)

なので、ワカサギ竿を自分で作って遊んだりもします。
そこで今日は、誰でも簡単に作れて、
竿としても、そこそこ使い勝手の良い、
リサイクルロッドの作り方を紹介します。

なので、もし興味があったら、
是非、作ってみて、
実際にワカサギ釣りで使ってみて下さい。
自分が、たまに作っている竿の素材は、
ヤ○ルトの空きパックと、
ペットボトルの一部を使った、名付けて、
『プラゴミ再生ワカサギ竿』です!!

ホント簡単なので、作り方を紹介しますね。
材料さえ揃えば、20〜30分あれば、
お子さんでも作れると思いますよ(^o^)/

では、以下を確認して作りはじめましょう!!

1 用意するもの
ヤ○ルトの空きパック1コ(できればジ○ワがお勧め)

ペットボトル 1コ(15aほど定規状に切り出します)

※竿の穂先として使うので、
幅や長さを変えて複数切り出すとゴミも少なくなります。

ガイド材(釣り具店で購入できます)と竿巻き糸
※ガイドを固定するだけなので、粘着テープでもOK

デコレーション用のシールなど。絵を描くのもいいよ!!

ワカサギ用の釣り糸、できれば色分けされている糸が良い。

2 作り方

1)先ず、ヤ○ルトパックの底の真ん中に穴を開ける。
※画鋲で穴を開けるのが簡単!!

2)ペットボトルの穂先材を、テープ等で仮止めする。
この時に、数aほど先端を空パックに入れて止め、
飲み口より若干上辺りに、もう一つ穴を開ける。

3)穂先材を指先で曲げてみて、
 ガイドを付ける位置を決めて、そこにガイドを先に固定。

4)ヤ○ルトのパックは、腰がくびれています。
 そのくびれに1回糸を巻き付け固定。
 残っている糸をくるくるとくびれに巻いていきます。

5)糸の先端を先ずは、パックの底の穴に外側から通す。
 続いて糸はパックの空洞部分を通り、先端を今度は、
 穂先材に開けた穴の下から通し、ガイドに通す。

6)お好みで、空きパックのボディーにデコレーションする

以上―。です(*^_^*)
行程は、たったこれだけ、ねっ、簡単でしょ(^o^)

ガイドの先から出ている釣り糸に仕掛けを取り付けて、
さあ、これで釣りが始められます。

すっごい簡単に仕組みを説明すると、
空パックのくびれは、スピニングリールのスプールの役目。
スプールから放たれた糸は、
空パックの中を抜けていくのですが、

これは、クローズドフェイスリールのカバーの役目。
オモリの重さで、糸はパックの中で螺旋状に回りながら、
仕掛けを底まで誘導します。

着底したら、糸ふけ部分をくびれに巻き戻し、
糸を張りながらアタリを待ちます。

ワカサギが食べると、穂先材もペットボトル材なので、
良い感じで、アタリを教えてくれますよ。

取り込みは、糸を手繰って取り込みます。

この竿での最高釣果は、2束(200尾)超!!
意外と釣れちゃうんだなあ、これがっ(^o^)/

お試しあれ!!














2020/09/15 9:06:01|トピック
西湖のヒメマス秋解禁はこの日!!
前の投稿の最後で、
ヒメマス釣りの秋解禁を臭わせましたが、
ジャジャーン!!
今日は、その解禁日をお知らせしますね。

解禁日は、9月20日に決定した様です!!
春は、新型コロナウィルスの感染拡大で、
解禁されなかった様なので、おそらく釣れます!!

きっと、首を長〜くして、
待ちかねている方も多いでしょうね。
是非、ヒメマス釣りを存分に堪能して下さいね。

が、一方で、
ヒメマス釣りだからと言って、
感染のリスクは0ではありません。
なので、ご自身の検温、釣り具の消毒、
釣り終わった際のボートの消毒、
同行者とのソーシャルディスタンスなど、
自分でできる感染対策は、万全にしてお出かけ下さい。

それと、言うまでもありませんが、
前の投稿でも書いたコマセの使用禁止、
制限引数の厳守を徹底して下さいね。

また、同時にワカサギ釣りも解禁になりますので、
どっちの釣りの方も、ルールを守って、
楽しい釣りをお願いします。

一方、本栖湖の方の秋解禁は、
現状では10月25日の様です。
こちらは漁期が短いですから、お気を付け下さい。

尚、詳しいお問い合わせは、
両湖の漁協さんに、お問い合わせくださいね。








2020/09/14 9:06:01|ニッポンの釣り
クニマスからの〜ヒメマス釣りのご紹介
さてさて、『奇跡の魚』クニマスの、
発見にまつわるエピソード、
なんとなくご理解戴けたでしょうか?

クニマスはベニザケの陸封型の亜種である―。
これは、先の投稿の中でも書きました。
が、本来、ベニザケの陸封化の魚は『ヒメマス』です。
只、クニマスはこのヒメマスとの交雑が、
一切見られなかった事から、独自に進化した、
田沢湖の固有種である事が認定されました。

だからこそ、ヒメマスが混在する西湖にあっても、
ヒメマスと交雑する事無く、
命を繋げられたのだと思っています。

ところで、先の投稿でも書いた通り、
西湖では、クニマスがヒメマスに混ざって、
釣れていた事実がありました。

現在は保護区を設けてありますが、
クニマスが釣れないと言う保証はありません。

なので、今日の記事では、
改めて、西湖におけるヒメマス釣りと、
国内で行われているヒメマス釣りについて、
皆さんに知って戴く事で、
もし仮にクニマスが釣れてしまった時の対処について、
きちんと考えて戴きたいと思います。

西湖におけるヒメマス釣りは、
ボートに乗っての、胴突き仕掛けによるサビキ釣りです。
が、コマセの使用は、厳格に禁止されています。
自分が、この釣りを覚えた当初は、
コマセ釣りが主流で、釣具屋勤務時代には、
解禁ともなると、大量にアミコマセが売れたものです。
なので、今でもコマセの使用が可能だと、
勘違いされてしまわれない様に、
敢えて「コマセ禁止」と、書かせて戴きますね。
コマセカゴを付ける事も禁止です。

ヒメマスは群れで移動しますから、
その群れをとどまらせる為に、コマセが要った訳です。

現状の釣りでも、群れを捕まえる為に、
魚群探知機を使う方が増えて来ましたが、
基本的には、エサを付けた仕掛けを、
一旦、底まで落とし、少しづつ底を切りながら、
アタリのある棚まで巻き上げ、その棚を記憶して、
手返し良く、同じ棚を攻めて数を伸ばすのです。

そのため、竿を複数本用意して確率を上げるのと、
使うリールには、水深計が付いているリールを使うのが、
釣果を伸ばす秘訣だとされています。

ヒメマスのアタリは独特で、
普通、魚が食べると、クンクンと竿先が曲がって、
アタリを知らせてくれる訳ですが、
ヒメマスは、食いあげのアタリが殆どなので、
竿先は曲がらず糸がたるむのです。
なので、気付かずにいて、複数の竿を使っていると、
仕掛けが絡んでオマツ騒ぎになるのでご注意下さい(^_^;)

魚群探知機で探すのは、ヒメマスよりも、
その餌(ベイト)となる、小型のワカサギの群れを探し、
その付近の棚を攻めるのが一般的です。

一方、西湖と共にヒメマス釣りが可能な本栖湖では、
基本、釣り方は西湖と同じではありますが、
コマセの使用が可能です。
これは、本栖湖の方が水深がより深いことと湖の広さ、
また現状では、クニマスの棲息が確認されていない事から、
使用が認められていると云う事でしょう。

但し、この本栖湖へも発眼卵の移入があった事、
クロマスによく似た個体が釣れた例が複数ある事、
これらを考慮すると、今後、本栖湖でも、
クニマス発見のニュースが舞い込む可能性はあるでしょう。

さて、ヒメマスが釣れる湖は他にもありますが、
いずれも、岸からの釣りはできません。
この、富士五湖スタイルの釣りの他に、
「ヒメトロ」と、呼ばれる釣り方があります。

ヒメトロは、ヒメマスのトローリング釣り―。
を、ギュッと略した釣り方で、
ヒメトロ用のロッドで、先ずはワカサギの群れを演出する、
キラキラ光る集魚版を取り付け、
更に、そこからリーダーを付け、
ストリーマーなどのフライや、小型のミノーを付けて、
ボートで引っ張りながら、釣れる棚を探す、
ゲームフィッシングです。

いずれの釣り方にしても、ヒメマスは食味バツグンなので、
リリースするケースは少ないと思われます。
が、仮にリリースしたい場合には、
絶対に魚体を素手で触らず、ノータッチリリースしないと、
結局、死んでしまうでしょう。

細かい銀色の鱗が貼り付く様に付いていて、
とても剥がれやすいので、
リリースするなら触らないで下さい。

一方、クニマスは、鱗もありますが、
体表面は、粘液で覆われているため、
かつて、釣って放たれた個体が生き延びたのでしょう。
もし、ヒメマスと同じ棚で、
黒っぽくて、ネバネバした感じがあったら、
クニマスかもしれませんから、
極力触らずに、リリースしてあげて下さい。

但し、もし弱りが顕著であった場合は、
キャッチして、きちんと食べてあげた方が、
良いかなって、個人的には思いますが、

詳しくは西湖の漁協さんにお問い合わせ下さい。
秋解禁は、もう直ぐなので、
また、別途、お知らせしましょうね(^o^)








2020/09/13 9:06:01|トピック
奇跡の魚『クニマス』2 繋がっていた命
田沢湖は日本で最も水深がある湖です。
その深さは、最深部で423bもあるのです。
実は、更に不思議な事実もあります。

それは、田沢湖の水深が、
なんと、周辺の日本海の水深よりも深い―。
と、云う事実です。

これは、田沢湖はかつてはユーラシア大陸にあり、
地殻の変動により、日本列島にくっ付いたカルデラ湖―。
であることが、分かって来ました。

その田沢湖に居た固有種であったクニマスの先祖も、
実は、ユーラシア大陸に棲息していた、
サケ科の魚であったと云っても過言では無いでしょう。

さて、写真は2010年に山梨県の西湖で、
クニマスが発見された時の新聞記事です。

この世紀の発見に「さかなクン」が、
深く関わっていた事は、当時も大きなニュースでしたし、
絶滅から70年を超えて命を繋いでいた事実は、
本当に奇跡としか言い様がなく、
当時の今上天皇であった、平成天皇(上皇陛下)が、
「奇跡の魚(うお)」として、功績を讃え、
さかなクンの名前を出された事を、
記憶されて居る方も、きっと多いと思います。

では何故、クニマスは故郷の田沢湖から、
遠く離れた富士五湖の西湖で発見されたのでしょうか。
今日は、この事について書いていきたいと思います。

前の投稿の最後で、子孫を守るべく、
日本各地に、受精卵・発眼卵を移入させた―。
と、書きました。その一つが、西湖だったのです。

前記の通り、田沢湖は水深があるので、
水深が浅い湖沼は候補から外されました。

なので、移入されたとされる湖沼もまた、
それなりに水深のある湖沼が対象になっています。

西湖のほか、その隣にある本栖湖。
長野県の野尻湖。ほか、富山県内のある場所に、
移入したと云う記録が残っています。

クニマスが田沢湖の固有種とされた一方で、
クニマスは、同じサケ科である、
『ベニザケ』の、陸封個体であることも付記されました。

ベニザケの陸封個体として広くしられているのは、
『ヒメマス』ですが、
西湖・本栖湖は、このヒメマスの養殖と、
放流による繁殖にも成功したばかりか、
西湖周辺には、正に田沢湖周辺にゆかりのある、
『三浦』姓の方が多くいらっしゃいます。

その伝手を辿って、当時の組合長であった
やはり三浦さんが(お名前までは存じあげない)、
同じく西湖の組合長であった三浦さんに、
書状を添えて発眼卵10万粒を託したのです。
同じく、本栖湖にも10万粒が託されました。

一方、西湖ではヒメマス釣りが盛んで、
春と秋との2回、解禁されるのですが、
特に春解禁の折、
全身が黒いマスが、たびたび釣り上げられました。

が、食味が良くなかった為、
再放流されるケースも多く、
元では、『クロマス』と、呼ばれ、
ヒメマスの変わった個体―。と、云う認識のまま、
時を重ねていったのです。

そんな中、1995年から史実に基づいて、
懸賞金を付けて、「クニマスを探して下さい―」と、
云うキャンペーンが始まりました。

その背景には、魚の住めない湖であった田沢湖の水を、
ある程度中和させてから引き入れる施設が稼働し、
水質の改善が図られ、結果、
酸性でもある程度は棲息できる「ウグイ」などの魚影が、
戻って来た事に端を発し、

再び、クニマスを故郷の田沢湖に蘇らせる―。
と、云う願いを込めて行ったキャンペーンでした。

が、最高500万円まで
引き上げられた懸賞金も効を奏さず、
14個体が持ち込まれたものの、
全てが「ヒメマス」で、あったと云う鑑定が出て、
ついに、クニマスは絶滅のまま、
このキャンペーンは終了します。

当時自分はまだ、釣り具店に勤務していましたので、
懸賞金目当てで、何度も釣りに行った記憶があります(^_^;)
が、実はその当時から、
クロマスは間違いなくクニマスだ―。
との、確信を得ていた方が、
西湖漁協にいらっしゃったのです。

そこに目を付けたのが、
京都大学の中坊教授でした。

より正確なクニマスの絵を描いて保存する―。
と、云う目的で、敢えてさかなクンを指名します。
そして、絵を描く参考として、
ヒメマスを西湖漁協から取り寄せる様にと、
アドバイスを送ります。

依頼を受けた漁協は、刺し網で捕獲した個体の中に、
敢えて「クロマス」の、個体を紛れ込ませます。
それを見たさかなクンは、クロマスが余りにも、
クニマスに酷似している事と、
もしかしたら本当のクニマスである―。
との、見解を引き出すのです。

そしてついに、2010年にクニマス発見のニュースが、
一気に全国に広まったのでした。

通常は、先に学会に報告するのがセオリーの様なのですが、
中坊教授は、学会や書籍でのリリースを敢えて避けて、
マスコミによって、その事実を公表する事となった―。
と、聴いています。

実は、前記のエピソードは、
その仕掛け人たるご本人から、
直接、伺った話ですので、間違いないものと思われます。

そして、クニマスは絶滅種から、
野生絶滅に記載が変わり、今も西湖で命を繋いでいます。

そしていつの日にか、また田沢湖に、
キノシリマスが戻る日が来るかもしれません。

※尚、西湖漁協様の名誉を守るため、
 お名前も記載しませんし、一切の取材をお断り致します。