おはようございます。
先日、沖磯で釣ってる最中に、
地震が来たら・・・津波が来たら・・・と、自分が考える
リスク管理として、
その時の対処について投稿しました。
そんな矢先、
つい先日の13日でしたか、
鹿児島県で瀬渡し船が火災―
釣り客15名は海に飛び込み全員救助―
そんなニュースが飛び込みましたね。
↓
子どもら15人乗せた船から激しい炎 船長「消火したが…」 沈没していく船から海に飛び込み全員救助 (fnn.jp)航行中の船が燃える―決してあってはならない話しですが、
とにもかくにも、
尊い命の犠牲がなく、操船者も含めて、
全員が無事であった。と、云う事が、
本当に、不幸中の幸いでした。
ではこの船舶火災で、
生死を分けたポイントって、
どこだったんでしょうか
こうしたケースの場合、
助かった事実にだけ、
フォーカスしてしまいがちです。
が、やはり
火災の原因の究明と、
乗船者全員のとった行動を、
一般のオーディエンスも検証してみる事で、
まさかの事態に対処できるかもしれません。
なので今日の投稿は、
この事故の検証を、様々な報道記事から、
行ってみたいと思います。
その前に、
ここで改めて、通常の
『遊漁船』と、
今回の事故が起きた
『瀬渡し船』と、
何がどう違うか、抑えておきたいと思います。
広い括りで云えば、どちらも遊漁船です。
が、
『瀬渡し船』と、云うのは、
この
船の上で、釣りができる物ではありません。
あくまでも、
瀬(磯)に渡す(上陸させる)、ための船です。
ですから、磯までの移動の手段として乗る船です。
一方、
『遊漁船』は、
船に乗ったまま釣りをするための船で、
移動手段でもありますが、
目的は、遊漁(趣味の釣り)そのものです。
従って、機能的にも構造的にも、
若干この両者は異なっています。
スピードは、瀬渡し船の方が出ます。
全体的に船体は細長く出来て居り、
喫水線が浅いので、スピードが出やすいです。
また、船首側のデッキが前にせり出して居り、
船首から、磯に飛び移り易く出来ています。
一方、通常の遊漁船は、
喫水線が深く、横幅も広く安定しているので、
スピードこそ出ませんが、
少々の風や波にも揺れにくいのが特徴です。
乗船する際、
おおよそ
瀬渡し船は、船首から乗りますが、
遊漁船は、その限りではありません。
では、火災の原因から考えてみましょう。
幾つか記事を読み比べてみましたが、
直接の原因については、まだ検証されて居らず、
燃料タンクへの引火による、エンジンの爆発―
に、拠るものの様です。
エンジンからボンッと、云う音がした―
助かった船長さんが語ったそうです。
燃料の気化に問題があったと思われますが、
出船前チェックは、当然行った筈です。
点火プラグなのか、ファンベルトなのか、
おそらくその辺りに、
異常が生じてしまったのでしょう。
消化器2本を使って消化を試みたが、
火の周りが早く、消化できなかった事も、
船長さんが語ったそうです。
この際、釣り客に船長さんが、
どう具体的に指示を出したかまでは分かりませんが、
以下の記事の内容から察するに、
非常に的確な指示が出ていたのではと察します。
最後まで消化を試みたものの、
危険と判断してからの行動が的確だと思います。
↓
(ある記事からの抜粋)船長は通報直後に再び118番し、
「火災がひどくなった。これから飛び込む」
と連絡した。
同保安部に
「消火器やバケツで消火を試みたが、
火が強くて遊漁船に連絡した」と説明しているという。
遊漁船が現場に着いたのは午後3時10分頃で、
同35分頃には全員が救助された。
栄真丸は最初の通報から約1時間半後に沈没した。
↑
(以上 原文ママ)同保安部と云うのは、
当海域を管理する、
鹿児島海上保安部です。
最初は海上保安局に通報し、
火災発生を知らせています。
この時点でおそらく、
近くを航行していた船に無線が届いた筈です。
一方、ある段階でおそらく、
釣り客を船首側に移動させ、
飛び込む準備をさせていたと思います。
いきなり飛び込めと言われて、
飛び込めるものではありません。
ライフジャケットの状態を各自に確認させて、
火傷を負っていない方以外は、
おそらく早めに飛び込ませたと察します。
飛び込み易い船首から、
一人ずつ足から飛び降りたと思います。
これがもし指示が出ていなかったとしたら、
パニックで、
色んな場所から飛び込んだでしょう。
が、救助のスムースさを考えると、
同じ場所から飛び込んで、泳いでいません。
これが良かったのだと思います。
一方で、海の
緊急ダイヤル118番にも、
仲間の船にも連絡をして居り、
素早い救助が実現したと考えられます。
釣り客の協力も迅速であったろうし、
集結した船への救助も速かった―
特に10代の子に怪我がなくて良かったぁ。
船長さんには、やはり責任問題が生じますが、
被害を最小限に組み止めた事で、
釣り客側からの追訴は、起きないでしょう。
どんなに点検を行っても、
こうした事故は起り得ます。
いつも最悪なケースを想定し、
救助のシュミレートが出来ていたからこそ、
人的被害がなかった事を、
素直に評価したいと思います。
そして今後行われる詳しい検証についても、
記事にして下さる事を望みます。