おはようございます。
早いもので、2月も残り僅か・・・。
2月は逃げる―
とは、良く云ったものです。
そして今日、
北京オリンピックも幕を閉じます。
ところで2月20日って云うのは、
『歌舞伎の日』なんだそうです。
決して嫌いな訳ではありませんが、
普段は余り触れる事のない芸能なので、
こんな記念日があった事も知りませんでした。
不勉強で、申し訳ありません。
毎日ブログを更新するようになって、
ネタを考える時に調べ物をしたりする事も、
凄く勉強になりますね。
これも、ひとえに皆様のお陰です。
歌舞伎の日だと分かったところで、
歌舞伎に「釣り」が出て来る演目ってないのかな―
と、何気に調べて見ました。
そしたら、ちゃんとありました
その名も
「釣女(つりおんな)」って、云うんです。
あらすじを調べて見たら、これが面白くって、
コントみたいなんです
それもそのはず、
元ネタは狂言だそうですよ。
なので、主人公は「太郎冠者(たろうかじゃ)」
そして、そして大名さん。
でも、まあ戦国大名とか、
そんなたいそうな身分ではなく、
まあ村長さんくらいの身分なんだそう。
それではあらすじです。
大名さんは登場すると、
セリフで、
この年まで「むさい」です―
と、云います。
このむさいというのは、
「無妻」と書きます。
要するにまだ独身ということです。
なのでこれから、
えびすさまに願掛けに行くことにします。
ここで、太郎冠者が大名さんに、
「わたくしも無妻なので、
「きびす」さまに願掛けをしよう」と言います。
きびすさまなんて聴いたことがない大名さんに、
太郎冠者は、口からでまかせで言い放ちます。
絵に描いたものは
「えびす」で、
木に描いたものは
「きびす」と、言い張ります。
でまかせを、すっかり信じて、
いたく感心した大名は、
太郎冠者は都の事情も詳しいと信じ、
観光ガイドをさせる訳です。
太郎冠者、実は都の事など何も知りません。
が、堂々と知ったかぶりをして、
テキトーな案内をします。
西ノ宮神社に着きます。
えびすさまに、お願いをします。
えびすさまって、何を持っていますか?
そうです。
釣り竿と鯛を持っていらっしゃる―
要は、大名さんにとっては、縁結びの神様ですよね。
そして、この「釣り竿」がこの後、
大事な小道具として活躍します。
そこで二人は、神社の中で「通夜」をすることになります。
この通夜というのは、神社仏閣で夜通し過ごす事―
だそうで、
葬式の前の「お通夜」の語源となっていますが、
早い話、
神社で野宿をしよう―
と、云う事になりました。
大名は先に寝てしまい、
太郎冠者は寝ずの番をさせられるのです。
でも、太郎冠者も眠たいので、
突然、騒いでは大名さんを起こします。
とうとう太郎冠者は、めんどくさくなった大名さんに、
「寝ていい」と言わせます。
大名さんに夢のお告げがありました。
なんと、
神社の西の門の階段に妻がいるぞとのお告げ―
大名さんはよろこんで門に向かいます。
すると、そこに釣竿が落ちています。
これで妻を釣れ、ということらしいです。
この展開に太郎冠者は、
「二本棒にならないように、一本棒をくれたのだ」
と、言います。
これは、妻が不倫をしないように、
棒を、
えびすさまがくれたんだ―
って云う、下ネタらしいです
早速その釣り竿で、
大名は釣りをしました。
見事に身分の高そうな女性を釣り上げます。
なんと、お被りを取ると、絶世の美女なのです
その場で祝言です。
太郎冠者が持っていた酒で三々九度。
いやあ、めでたいめでたい
そのお祝いで、太郎冠者が舞います。
歌舞伎では、この舞いが見所だそうですよ。
ならば自分もと、
太郎冠者も真似して釣りをしました。
やっぱり、女性が釣れました。
即行でプロポーズ。そして、お被りを外したら・・・
すっごい醜女があらわれます。
ギャーッ
でももう結婚してしまいました。
女性はすっかりラブラブモードです
幸せいっぱいで引っ込む大名カップル、
一緒に逃げようとして、引き戻される太郎冠者。
バタバタしながら幕―
と、まあ、コレ、コントですよね。
歌舞伎って、奥が深いんですね〜
奇しくも、醜女を奥さんにしてしまった太郎冠者は、
「なんて日だ!!」
と、思うでしょうね。
そして、絶対のコレも云いますョ
「チクショー!!」
でも、直ぐに慣れて、
きっと幸せになるんだと思います(笑)
ちゃんちゃん。
めでたし、めでたし・・・
自分も今年は、
恵比寿様の釣り竿で、釣女ならぬ釣仕事、
釣り上げたいなあ
お後がよろしいようで・・・