鯛損の「でっかい夢釣りあげよう!!」

魚釣りをもっと楽しく、 魚釣りでもっと綺麗な海を!! フィッシングメッセンジャー野澤鯛損は、 釣りの世界のインタープリターです。 HOOKかんきょう『協育』事務所のページと、 併せてご覧下さい!! 釣り人も、そうでない人も、大人も、子供も、 でっかい夢、釣りに来て下さい。
 
2023/03/21 9:06:01|お魚紹介
押杜川に放流された魚たち 5(モツゴ)
おはようごいざいます。

今日は、春分の日であると同時に、
3つの縁起の良い日が重なっている、
上半期最強の、吉日なんだそうですよラブ

桜の花も咲いて、春爛漫花
良きかな〜ラブ

春になって喜ぶのは、
人間だけではありません。

もちろん、色んな生きもの達にも、
春は等しく訪れます。

そう。
それは水の中にも、春はやって来ます。

と、云う事で、
今日は新年度から関われる事になった、
押杜川の魚たち。

予告の通り、
皆さんが、「口をすぼめて」待っていて下さった、
『モツゴ』について、紹介しましょう。

では、なんで「口をすぼめて」なのか・・・
モツゴの別名と云うか、俗称に寄せたからですスマイル

『クチボソ』とか、『クチボーソー』とか、
そんな呼ばれ方がむしろ定番で、
なかなか本名の『モツゴ』って、
呼ばれない、チョイ気の毒なお魚なのです。

なので、『口をすぼめて』って、書きました幸せ

モツゴは、
タモロコと同じくコイ科のお魚でして、

タモロコと同様、
田んぼに注ぐ用水路等を介して、
広く淡水域に棲息しています。

一応、口ひげらしきものはあるのですが、
タモロコ以上に短く小さいので、
見えない―。
と、云うのが正確かもしれません。

そして、このモツゴと云うお魚は、
環境の変化にすこぶる順応しやすいので、
見た目、チョッと汚いかも・・・
と、思われる所にも棲息できちゃいます。

そのため、
一部では、『マグソッパヤ』などと、
不名誉な仇名まで付けられてしまうのですが、
そのくらい身近な魚だと認識して下さい。

一方、東北宮城県の『伊豆沼』などでは、
近似種の『シナイモツゴ』が棲息していて、
この種は、絶滅危惧種に指定されています。

その原因として真っ先に名前が出て来るのが、
実は、ブラックバスによる食害なのですが、

本当のところ、その真偽は微妙でしょう。
確かに「食害」が、
ないわけではありませんから・・・

まあこれについては、
いつか別の機会にお話ししたいと思います。

が、前記した通り、種そのものが、
環境に順応できるので、
交雑種も増えていると云う現状もあるようです。

言い方を変えれば、
モツゴも棲めない水辺は、言葉は悪いですが、
『死んでしまった水辺』だと、云えるでしょう。

そして、モツゴが活き活き泳ぎ回っている水辺は、
それこそ、健全な水辺だと云う事です。

押杜川のモツゴが、
元気で泳ぎ回れていれば、黙っていても、
他の生きもの達も集まって来ます。

そんな、指標となる貴重なお魚だって云う事、
この記事を機に、
皆さんも知って戴けると嬉しいですねグッド

 







2023/02/17 9:06:01|お魚紹介
押杜川に放流された魚たち 4(ヨシノボリ)
おはようございます。

まだまだ寒いですよね。
でも、確実に春は近付いています。
もう少し、ポカポカを待ちましょう幸せ

さて、もう太公望の皆さんは、
渓流釣りの解禁に向けて、
ソワソワされているのでははないでしょうか。

水温の上昇とともに、
徐々に魚たちも動き出します。

押杜川に放流された魚たちもまた、
春の訪れを、水の中で待ち望んでいます。

さて、そんな押杜川に放流された魚たちの、
紹介を続けますね。

前回は、『タモロコ』に、ついてお話ししました。
その際、日本の里川に棲息する多くの魚たちは、
コイ科の魚が多いんだとお伝えしました。

が、もちろん、コイ科以外の魚種もいます。
その代表として、今回紹介するのは、
ハゼ科の『ヨシノボリ』です。

先ず和名の由来から、お話ししましょう。
漢字で記せば、きっと皆さんも、

「はは〜ん、そういう事かあ!?」
って、気が付かれると思うので、
漢字で記しますよ。

『葦登』

です。『葦』は、川原に自生している、
あの『葦』で、それを使って移動する魚なので、
『ヨシノボリ』なのです。
「かやぶき屋根」に使われている、あの植物です。

が、現在、日本の各地でこの葦原が激減し、
日本家屋でも、かやぶき屋根は貴重となりました。

その裏で呼応するように、
『ヨシノボリ』も、激減しているのが現状です。

日本各地で川原の護岸が進み、
葦原が姿を消しました。
それに拠って、ヨシノボリも住処を追われました。

さて、ここでひとつ皆さんも、
ある疑問が浮かぶ事でしょう。

あんねんちっくい魚が、あんなに背の高い葦に、
登れるわけないじゃんけ―。と・・・

その通りで、さすがに木に登る様に葦を登る?
そんな事はないんです困った

冒頭、自分は

葦を使って移動する―

と、書きました。

葦は、地下茎で広がっていく植物です。
川から水と養分を吸い上げて居り、
非常に奥が深い―。と、云う環境ができます。

​​​​拠って葦原がある事で、
ヨシノボリを始め多くの小型淡水魚や、
サワガニや、ヌマエビなどの甲殻類も、
住処や、産卵場所として使っている、
水辺の生態系を維持するための貴重な環境―。
と、云う事になりますグッド

ハゼ科であるヨシノボリは、
ご存じだと思いますが、胸びれが吸盤状になっていて、
川底の石や流木等に貼付いて、
かなりな急流でも、広範囲で移動ができる魚です。

高級食材とされるゴリ(鮴)も同じ仲間ですが、
その吸盤を使って、
1日に「五里(約20q)」も移動できる魚―
と、云う事で魚名になったとされています。

この川を移動する様が、
まるで葦を登る様だ―。と、云う事で、
『葦登』とされました。

また、ヨシノボリは、
地域や地方により生態や体型も異なる種が居り、
総称として使われています。

ちっちゃいけれど、結構なハンターですので、
縄張りに入って来る他魚を果敢に追い立てたり、
甲殻類、他魚の仔魚、水生昆虫やミミズなど、
貪欲な食欲の持ち主でもあります。

押杜川のヨシノボリをまだ見ていないので、
あくまでも想像でしかありませんが、
おそらく、シマヨシノボリか、カワヨシノボリ―
ではないかと考えています。

カワヨシノボリは、一生を淡水域で暮らすことや、
小型であると云う特徴があるので、
その可能性が高いと思われます。

が、子ども達に知って欲しいのは、
詳しい魚名なんかじゃなく(それも大事だけど)、
ちっちゃいけれど、こんな貴重な魚が、
自分達の住んでる地域にいるんだ―
と、云う事実です。

そして、そんな環境を守るために、
何か出来ることはないかと考える機会を、
創出してあげる事だと考えています。

以前、押杜川の土手に沿って、
葦が立ち上がり、プチ葦原があったんだそうです。
で、日当たりを遮ってしまったんだそう。

その為、根は枯らさない除草剤を使って、
刈り取ったと伺いました。

根が枯れていなければ、土手の奥には、
きっと、彼らが住処にできる環境が残っています。

と、云う事は、同じくここを住処とする、
ヌマエビ、サワガニ、ヨコエビなども居るのではないか。

田んぼが広がっていたかつての、
昭和町一帯の光景を思い起こせば、
きっとカブトエビや、ホウネンエビも、
見つかるかもしれません。

想像の羽根をいっぱいに広げて、
押杜川の自然に触れて、いっぱい感じて欲しい。

そんなチャンスを戴ける事を、
大事にしたいと考えています。

長くなってしまって、ゴメンナサイよろよろ

さて、次回は、コイ科の魚に戻って、
モツゴを紹介したいと思います。

口をすぼめて、お待ち下さいスマイル

わっかるかなあ・・・



 







2023/01/20 9:06:01|お魚紹介
押杜川に放流された魚たち 3 (タモロコ)
おはようございます。

先日は、新年になって最初の投稿でありながら、
皆様へのご挨拶ではなく、
釣りを愛して下さった「高橋幸宏」さんの、
追悼から始めさせて戴きました。

どうしても、
皆様にも、幸宏さんの優しさを感じて戴きたく、
新年のご挨拶をスルーしてしまった事を、
何卒お許し下さい。

さすがに、もう新年の挨拶のタイミングは、
大きく逸してしまいましたが、
改めまして、今年も宜しくお願い致します。

2023年のスタートは、
今後、関わらせて戴く事になるであろう、

押杜川に放流された魚たちの第3弾として、
前回、告知させて戴いた、
『タモロコ』に、ついて、紹介させて戴きますね。

タモロコは、小型のコイ科の淡水魚です。
ちゃんと、おひげまであります。ですが、
群れで泳ぐ、とっても地味で小さな魚なので、
仮に見かけても、「あっ、ちっちゃい魚がいるぅ」魚

って、言われるくらいで,
釣りの対象魚としても、
おおよそ「外道扱い」に、されてしまうかもしれません。

が、数年前でしたか、
富士川町で、近種の『ホンモロコ』を、
釣らせてくれる釣り堀がオープンして、
全国的にも脚光を浴びました。

が、その後どうなったのか、
ほとんど情報が得られないので、

もしご存じの方がいらっしゃいましたら、
宜しくご教授ください。
一度は、釣りに行ってみたいのです。

さて、どうしてこの釣り堀が脚光を浴びたかと云うと、
この「ビワモロコ(ホンモロコ)」が、
料亭などで「高級魚」幸せとされ、

佃煮やから揚げ、素揚げなど、
高値で取引される「魚」で、あるからなのです。

タモロコは、
その「ホンモロコ」の、代用として、
佃煮などに加工され、
特に琵琶湖周辺では、割と広く出回っていますウィンク

少し「骨っぽい―」
って、感じる方も、いらっしゃるかもしれませんが、
それが、この魚の滋味深さだとも云われます。

もし、この魚が釣れたら、
​​​一度、試しに食べてみて下さい。

押杜川に先にお邪魔した際にも、
「実は美味しいお魚なんですよ―」
と、校長先生にも、お話ししておきました美味しい

ところで、
もうきっと、お気付きのことと思いますが、
多くの淡水魚が、「コイ科」に、分類されます。

特に、湖沼や、川の中・下流域の多くが、
コイ科の魚たちです。

それだけ、コイ科の魚たちの全てが、
人の生活にも、強く影響されていて、
こうした魚を、日本人は利用し続けて来ました。

この魚の和名が、
「タ・モロコ」で、あるように、
「田んぼ」が、こうした小型のコイ科の魚たちを、
育んで来ました。そして、畦や、用水路を通じて、
棲息エリアを広げていった経緯があります。

が、現在、
多くの田んぼの用水路は、コンクリートで固められ、
真っ直ぐに流れ、田畑に必要な分のみを、
引き入れて居り、こうした事が、
小型の淡水魚の、数の激減に繋がって居るのです。

『タモロコ』は、ある意味、
日本の農村風景を象徴する魚なのです。

次回は、『ヨシノボリ』を、
紹介したいと思います。

また暫く、お待ち下さいね〜!!
​​​
 







2023/01/17 9:06:01|トピック
心優しきアングラー 高橋 幸宏さんを偲ぶ
おはようございます。
今日、1月17日は、『阪神淡路大震災』から、
28年の「その日」に、なりました。

当時自分は、静岡県内の釣具店に勤務していて、
その当日は、別のお店のスタッフの方と一緒に、
長野へスキーに繰り出していたのです。

温浴施設のロッカーで、
この地震の映像を見て、脚が震えたのを鮮明に覚えています。

その後お店で、関西の釣り糸メーカーの営業さんから、
バスが半分落ちかけていた映像を指して、
「実はあの道を直前に通った」って云う、
衝撃的なお話しを伺い、
無事であった事を喜んだのでした。

さて今日の投稿は、
震災の事ではなく、釣りをこよなく愛して下さった、
高名なミュージシャンの、訃報についての「思い」です。

皆さんも、ご存じだと思いますが、
自分が大好きなミュージシャンの訃報を聴きました。

元YMOの高橋幸宏さんが、1月11日、
70歳という若さで他界されました。
心からご冥福をお祈りします。

前記した通り、
幸宏さんは、(感謝の意を込めて敢えてこう書かせて戴きました)
磯の王者、イシダイ釣りの名手として知られ、
フライフィッシングも、
長く続けていらっしゃいました。

釣り場で遭遇した、元同僚も多く、
気さくで優しい人だ―
そんな、話しを幾たびも耳にしました。

残念ながら、
自分が幸宏さんにお目に掛った事はないのですが、
いつかどこかで遇えたらいいなあ・・・
と、釣りに行く度に思ったものです。

釣り業界への貢献も高く、
おそらく、業界で幸宏さんを知らない人は、
誰一人いないだろうと思っています。

一方で、大手メーカーが提供する、
釣り番組などには、殆ど出演される事はなく、
体験談を、ラジオエッセイとしてお話しされたり、
釣りを物語のメインにした、「小説」も書かれたり、

自然と、魚に寄せて下さっている「愛」を、
強く感じていました。

そして、マルチなその才能を、
「釣り」でも、遺憾なく発揮されていました。

幸宏さんのご逝去にあたり、
改めて、その優しさと溢れる才能を悔やみ、
心から、哀悼の意を捧げます。

幸宏さん、あなたの残した数々の音楽と、
魚たちに寄せて下さった優しいお気持ちを、
釣り人は、絶対に忘れません。

どうか天国でも、
大好きな釣りを、存分に楽しんで下さい。

本当に、本当に、ありがとうございました。

合掌







2022/12/30 9:06:01|お魚紹介
押杜川に放流された魚たち 2 (カマツカ)
おはようございます。
いよいよ2022年も、明日で幕を閉じますネ。

一日早いですが、
今年も、当ブログをご覧戴いた皆様に、
心から、御礼申上げます。
本当にありがとうございました嬉しい

さて、2022年の締めくくりの投稿に選んだのは、
前回に引き続き、
『押杜川に放流された魚たち』の、第2弾として、
予告して居た通り、
このお魚の紹介をしたいと思います。

そのお魚は、
『カマツカ』です。

ところで皆さんは、この『カマツカ』を、
実際にご覧になった事はありますか?

なかなか釣りでは釣れない魚ですから、
見た事がない方も、きっと多いのではないでしょうか!?
しかも、最近はめっきりと数を減らして居り、
滅多にお目にかかれる魚ではないのです。

が、この『カマツカ』も、押杜川にいるんです。

上の写真が、その『カマツカ』ですが、
海にいる、あのお魚に、どことなく似ていませんか?

この姿・形、特に尖った口の辺り・・・
投げ釣りのターゲットとして良く知られている、
『シロギス』に、良く似ていますよね。

なので、カマツカを称して、
『カワギス』って、呼ぶ人も居ます。

でも、カマツカはコイ科の淡水魚で、
シロギスは、キス科の海水魚ですから、
『種』としても、明らかに違う魚なのに、
ソックリですよね。

さて、これって、どうしてでしょうか?
実は、棲んでいる「底」の、環境と、
食性が、とても似ているからなのです。

キーワードは、「砂地」です。
どちらの魚も、底に砂がある場所を好むのです。

で、その中にいる、
「生きもの」を、食べているからです。

そして、どちらも、「吻(ふん)」を、
にゅっと延ばして、餌を捕らえます。
しかも、吸い込む様に食べるんです。

因みに、「吻(ふん)」と、云うのは、
魚の「口」と、考えて戴いてOKです。

そして、どちらも濁りの少ない綺麗な砂底を好みます。

拠って、河川の改修工事や、
海の埋め立て工事などで、
底をかき回されたりすると、
たちまち『シロギス』や、『カマツカ』は、
住処を追われる事になります。

おそらくですが、
東京湾から、アオギスが消えたのも開発による、
海底の状況悪化が原因でしょう。

押杜川は、非常に綺麗で、
優秀なビオトープです。

一方、

カマツカが定住できる環境が揃っているか―困った

と、考えると、少し微妙な気もしています。

先日、見せて戴いた際、見た感じでは、
砂利よりも、やや泥に近い底の情況なので、
本流の今川から連れて来た魚とは云え、

無事にカマツカが定住できるかどうか―幸せ

子ども達と一緒に、
見守って行けたらいいなと思っています。

さあ、もうすぐ2023年が始まります。
来る年が、今年こそ明るい年でありますように・・・

第3弾は新年に、
今度は、『タモロコ』を、
取り上げてみたいと思います。