おはようございます。
昨日は12月14日―
赤穂浪士四十七士の討ち入りの日でした。
以前は年末ともなれば、
テレビや映画で、オールスターキャストの、
『忠臣蔵』が、当たり前でしたねえ。
今は忠臣蔵さえも知らない世代も、
多くなって来たんじゃないですかね。
忠義の話しって、もう古いんですね。
きっと・・・
ところで、一昨日の仕事帰りでした。
いつもの様にカーラジオを流しながら、
運転中に聞こえて来た、
某公共放送のニュース解説のコーナーで、
興味深い解説がありました。
先日の海辺フォーラムでも話題になっていた、
気候変動に伴う、
「海水の酸性化」についてです。
その現状や、酸性化する事で起きる影響や被害―
について、取材記者さんとキャスターさんが、
解説されていたんです。
取材地は、
三陸海岸一帯の状況―
と、記者さんが仰っていました。
なので、フォーラムで聞いた事とも、
被っていたのでした。
が、複数の研究者や、地元の漁師さんも、
関わりながらの調査結果―
だ、そうです。
海水の酸性化についての簡単なメカニズムについては、
既に当ブログでも、もう一つの環境教育のブログにも、
書いて居りますので、ここでは割愛しますね。
さて、このニュース解説では、
具体的な数値や、それに伴う影響や被害についても、
専門家の意見も加えて解説して居りました。
釣り人にとっても、
決して他人事ではない内容でしたので、
くどいと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、
敢えて、改めて書かせて戴きます。
海水は通常は、
弱アルカリ性を保っています。
具体的な数値は
pH8,1くらいだそうです。
以前はpHは、
『ペーハー』と、称して、
リトマス試験紙を使って実験した事を、
皆さんも覚えていらっしゃると思います。
が、現在では
『ピーエイチ』と、云うのが、
一般的だと云う事です。
ではここで、理科の復習ですよ。
中性のpHの値は、幾つだったでしょうか?
覚えていらっしゃいますか
中性は
pH7,0です。
その7より値が大きいとアルカリ性になり、
逆に7より値が小さいと酸性です。
では、酸性になるとどうなるかと云うと、
通常、生きものは生きてはいけません。
具体的な例を挙げれば、
クニマスを始め多くの生きものが死滅した、
秋田県の
田沢湖が、その一例です。
但し、田沢湖については、
このニュースでは触れて居りません。
なので、参考までに留めて下さい。
近くの玉川温泉から湧出する、
強酸性の水が国策により、田沢湖に流されたため、
クニマスを守るために持ち出し、
本県の西湖・本栖湖ほか各地の湖沼に避難させた事で、
運良く
西湖に逃れた固体が、子孫を繋げたのです。
玉川の水のpHはなんと
1.1と云う超
強酸性で、
元々の田沢湖の水と混ざった時のpHは、
流入時でpH3.3〜pH3,5の強酸。
8年後で、pH4.3〜pH5.3ですから、
生きものは全て死滅してしまいました。
では、ニュースに戻します。
海水のpHは先に書いたとおり8,1ですから、
弱アルカリ性です。
この値を基準にして、
pHが仮に7,7以下に、即ち酸性に振れれば、
たちまち、
牡蠣や帆立などの貝は死滅するそうです。
現状では、おおよそpH8.0くらいだそうで、
この数値では大丈夫なのだそうです。
が、このまま気候変動に伴って、
海水温が上昇すれば、
海水に融け出す二酸化炭素も、
増えていきますから、
当然、酸性に傾きますね。
実際、調査では8.0以下の数値を示した場所も
あったそうなので、
この
危機感は共有しないといけません。
釣りは、こうした周囲の状況に大きく影響されます。
例えば、もし養殖の牡蠣が死滅してしまえば、
牡蠣棚の下にいた、例えばイガイや、フジツボなど、
他の生きものも、プランクトンをも含んで
連鎖で死滅します。
そうなれば、
ここに集まって来た魚も連鎖で死滅する―
または、他の場所へ移動するので、
釣りという活動は成立しなくなります。こうした負の連鎖が起ってしまえば、
地域の漁業も壊滅的な被害となりえる訳で、
釣りどころではなくなってしまいます。
何処へ釣りに行かれたとしても、
これまで釣れた事のない魚が釣れたら即ち、
海水温は、ほぼ間違いなく以前より上昇しています。
釣れて嬉しいだけじゃなく、
どうして此所で釣れたのか、
どうか
疑問に思って下さい。
そして
気候変動について考え、
釣り人仲間にも、情報を共有して下さい。
まだ間に合います。
水辺に最も近い
釣り人こそ、
海の救世主になり得る存在なのです!!
注:写真と内容は一切関係ありません