今日は、敬老の日ですね。
お祖父ちゃん、おばあちゃんのいらっしゃるお家では、
どうか、楽しい一日になりますよう、
心から祈っています。
何かご予定は、あるのかな
ところで、もう自分自身がお祖父ちゃんでも、
可笑しくない歳になってしまいました。
が、残念ながら、子供も授からなかったので、
孫も居りません。
が、当然、自分にも祖父は居たわけで、
敬老の日には、
祖父の仕事だった薪割りを手伝ったり、
家族でケーキを買って一緒に食べたり、
そんな思い出が残っています。
が、我々の年代だと、
敬老の日は、9月15日と相場が決まってましたから、
なんとなく、今の敬老に日には、
違和感があるんだよなあ・・・
そう思ってらっしゃる人、
結構いらっしゃるんじゃないですかぁ
以前、我が家の男の家族は、
全員が釣りキチだ―
って、お話しした事が、あったかと思います。
特に、祖父は出身が静岡県ですから、
若い頃は、海釣りを相当やったんだ―
って、教えてもらった記憶があります。
実家が商売をしていたので、
自分は、父より祖父から色んな事を教わりました。
当時は、実家のごはんは釜で炊いていたので、
前記したように、のこぎりの使い方、
なたの使い方、火の付け方、ごはん炊き、
風呂沸かし・・・etc
小学校5年生で、ほぼ全部出来たので、
その経験が、
今の仕事でおおいに役立っているのは、
間違いありません。
キャンプの仕事で困った事がないのも、
道具と火の扱い方を、
徹底的に伝授されたからでしょう。
釣りも教わりましたぁ
けど、直接、一緒に釣りをした事は、
実はそんなに多くないのです。
じゃあ何を教わったか―
って、云うのが、今日の投稿です
祖父から習った釣りの最大の宝ものは、
仕掛け作りのノウハウでした。
殊、糸の結び方は、
ほぼ全部、祖父から習ったものです。
糸と糸同士を結ぶ―糸とハリを結ぶ―糸と連結金具を結ぶ―釣りの結び方って、ホントたくさんあるんです。
ですが、自分は手先がホントぶきっちょで、
なかなか覚えが悪かったのです
なので、祖父はいつも、
「おまんは、ぶきっちょだなあ」って、
こぼしながらも、嬉しそうに教えてくれた事を、
今でもはっきり覚えています。
と、云う事で、敬老の日に寄せて、
祖父から習った糸の結び方や、
その結びの呼び方などを紹介しつつ、
在りし日の祖父の面影を辿ってみようと思います。
可能な限り教わったままを書きますので、
皆さんも、左の図(写真)を見ながら、
じいじに教わってる感覚で、
また、
お孫さんに伝授する感覚で、
釣りの結びに、チャレンジしてみて下さい。
先ずは、延べ竿で釣る際の基本中の基本、
8の字結びと、
チチワ結びです。(上図)
この結びが基本の基となります。
先ず糸の先を折り返して二重にします。
数字の8の字を描く様に通します。
通ったら、上下に引っ張ってできあがり。
この結びが
8の字結びで、
できた輪っかをチチワと云います。
このチチワを使って、のべ竿のヘビ口に結んだり、
チチワ同士を連結して枝バリを付けたり、
色んな場所に応用できる、実に便利で簡単な結びです。
続いては、
糸と糸を結ぶ電車結びです。
フィッシャーマンズベンドとも云います。
祖父は、こんな風に教えてくれました(図2枚目)
線路が2本ありました。
(そこに電車がやって来て)車輪がくるくる。
輪っかを作ったら、
線路に何回かくるくる巻き付ける(@ 〜 B)
上りの電車もやって来て
こっちも車輪がくるくる(C 〜 E)
連結完了 発車オーライ!!(F)
よく、指がつっちゃったっけ
今度は、
糸と釣りバリを結ぶ、
『外掛け結び』です。
コレ、難しかったぁ
ハリと糸を合せて、ハリ側の糸に輪っか
(最初はこの輪っかをでっかく作る)
この輪っかをちっくくするように、
チモトに向かって外を回して、5〜6回
(この時、最初の2〜3回目はグイっと強く)
チモトの方の先っぽを、
最初に作った輪っかに通す
(どっちからでもいいぞ)
ほしたら、糸を舐める(摩擦防止)
ほいで、引っ張る― 完成!!
最後が、
糸と連結金具(サルカン)を結ぶ祖父曰く― 絡まり巻き
クリンチノットです。
これを教えてもらった時、
祖父がこんな例えを出しました。
「おまん、ボクシング見たこんあるら!?」
「うん」
「ほん時、どっちか相手に抱き付くこんがあるら!?」
「うん」
「ほりょーやるだぁ!!」
「・・・」
全く分かりませんでした
サルカンの穴に糸の先を通す
ほしたら、穴と糸を一緒に抑えて、
元の糸に絡ませる(これがクリンチ)
絡ませてっから、抑えたとこ離すと、
ホレ、ここに輪っかが出来つら!?
この輪っかに先っぽを通して、これも舐める―
ほんで、引っ張る 完成!!
と、まあこんな感じで、手ほどきを受けました。
一緒に作った仕掛けを携えて、
良く、平等川へ釣りに行ったっけなあ・・・
海に男衆4人(祖父・父・兄・自分)で、
釣りに行く時、祖父の席は、トラックの荷台―
当時の商売で乗っていたのは小型トラック、
幌が付いていたので、そこにクーラーを置いて、
それに座って2〜3時間。
今、やったら、きっと捕まりますね
沼津や興津に行ったもんです。
あの頃は元気だった祖父―
興津埠頭の高い堤防もへっちゃらでした。
そんな祖父は、88歳で他界しました。
亡くなって、
もうかれこれ40年くらい経つのかなあ・・・
でも、まだきっと孫二人の釣り珍道中に、
付いてきてると思います