先日の伊豆大島での釣果報告で、 ウスバハギが釣れて、 その後でオジサンが釣れたので、 ウスバハギとオジサンを交換トレードした―。 なんて事を、書きましたね。
実は、コレにはちょっとした理由がありました。 釣れた魚が、絶対にウスバハギだったのか―。と、 強く問われると、少し自信がなかったんです。
上の写真をご覧下さい。 左が、大島で釣った『ウスバハギ』です。 で、右の写真はと云うと、 この魚、『ソウシハギ』と、云います。
パッと見た目、良く似ていますでしょ!? それもその筈、どちらも「カワハギ」と、 同じ仲間で、棲息する環境もほぼ一緒です。
只、『ソウシハギ』の方が、暖かい海に多く、 関東近海には余り居ません。 が、年々その棲息エリアの南限が、 北に上がって居ると云う報告があります。
実は、この『ソウシハギ』と、云う魚は、 猛毒を持っていて、 同じ毒を持つ魚を食べた後の死亡例が、 多数報告されている怖い魚です。
しかも、その毒はフグ毒よりも強力なのです(>_<) このソウシハギの他、『アオブダイ』や、 これまで無毒と思われていた『ハコフグ』にも、 報告されています。
ところで皆さんは、 フグ毒の成分ってご存じでしょうか!? 最も死亡例の多い、『トラフグ』の毒の正体は、 『テトロドトキシン』と、云います。
一方、『ソウシハギ』の毒の正体は、 『パリトキシン』と、云って、 猛毒『テトロドトキシン』の70倍― なんて恐ろしい事も云われています。
そんな事で、 まだ自分は、『ソウシハギ』を釣った経験がないので、 大きさも、形も酷似した魚ですから、 ウスバハギで間違いない―。と、云う、 確固たる自信がなかったんです。
こうして写真で比べて見れば、 青い鮮やかな斑点や、尾びれの大きさなど、 異なる部分も多いですから、 やっぱり釣ったのは「ウスバハギだった・・・」と、 確信に変って居ります。
が、もし間違って中毒でも起こしてしまったら、 大変な事になりますから、 転ばぬ先の杖―。 と、云う事でウスバハギをリリースしたのです。 オジサンが美味しい― って、言うのは知ってましたしね(^_^)v
以前に、シガテラ毒の中毒についても話しました。 自然界には、怖い毒も多く存在しています。
また、毒のあるものとないものが、 ソックリさん―。 なんて、キノコみたいな事も多いですから、
知らない魚が釣れたら、 必ず確認するようにしましょうね。
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