鯛損の「でっかい夢釣りあげよう!!」

魚釣りをもっと楽しく、 魚釣りでもっと綺麗な海を!! フィッシングメッセンジャー野澤鯛損は、 釣りの世界のインタープリターです。 HOOKかんきょう『協育』事務所のページと、 併せてご覧下さい!! 釣り人も、そうでない人も、大人も、子供も、 でっかい夢、釣りに来て下さい。
 
2021/02/20 9:06:01|お魚のふ・し・ぎ?
イワナと云う魚のふ・し・ぎ?
渓流釣り解禁!!
または、解禁間近!!です。

そこで今日の投稿は、
渓魚の中でも、特に不思議のヴェールに包まれている、
『イワナ』と、云うお魚について、
知っている限りの知識を総動員して、
更に、壮大な仮説も交えてお話ししましょう!!

イワナは云わずと知れた、
渓流の最奥部に棲息している、サケ科の淡水魚です。
なので、他のサケ科の魚と同様に、
本来ならば、海に降る習性を持っている魚です。

が、イワナの棲む環境は、
遙か海からは遠く離れた源流域ですよね。

先ず最初の不思議ですが、
どうしてイワナは、
そのような山奥に棲む様になったのか―。
です!!

かつて日本は、
ユーラシア大陸の東の端っこと、陸続きであった―。
と、されています。

イワナの祖先は、
もちろん海と川を行き来してたと、考えられています。
日本が、ユーラシア大陸から離れる頃、
地球は氷期であったと考えられています。

冷水を好むイワナの祖先は、
そのまま日本に閉じ込められ、
海に帰る事ができなくなった―。

その様に思われているそうです。

が、ユーラシア大陸から離れた当時は、
日本は列島の体を成して居らず、
本州も西日本のみだったと云う事です。

東日本と北海道は、
後の地殻変動により、現在のようになった―。
と、云う説が一般的の様です。

ですから、ユーラシア大陸から離れて、
海に戻れなくなったイワナの祖先の他に、
まだ、海と陸とを行き来していた,
別のイワナの別の祖先もあったのです。

ヤマメや、アマゴのように、川を追われて、
海に降らざるを得なくなった個体とは異なるので、
イワナはスモルツ(銀化)個体になりません。
これも、イワナと云う魚の不思議だと思います。

海降型の遺伝子を残したイワナ群は、
現在、北海道に棲息している『オショロコマ』と、
『ミヤベイワナ』であり、
また、『アメマス』は、北海道から、
東北周辺の海域でも見られ、
海域で確認された個体は、
『ウミアメ』と、言われたりしています。

陸封のみに進化したイワナ群は、
主に本州の関東近県に見られる、
『ニッコウイワナ』と、
東海地方や、琵琶湖周辺で見られる『ヤマトイワナ』
そして、中国地方の一部の地域のみで見られる、
『ゴギ』の、3種が知られています。

写真のイワナは、『ヤマトイワナ』ですが、
混在している地域(正に山梨県も・・・)も、あります。
この話題は数年前、ニュースにもなっていましたね。

更に、イワナは閉鎖水域では大型化する事でも知られ、
時に、50aを裕に越える個体になったりします。
こうした巨大イワナは伝説化される事もあり、
『滝太郎伝説』は、巨大なイワナだとされています。

『滝太郎伝説』は、漫画『釣りキチ三平』でも、
取り上げられ、現在にも語り継がれています。

また、三平くんが釣り上げたイワナには、
『左膳イワナ』なんてのもありましたね(^_^)v

今日は、3度目の矢口高雄先生の月命日です。
もう、イワナ釣りに出かけたでしょうかね(^^)







2021/02/19 9:06:01|お魚紹介
青いんか白いんかハッキリせんかいっ!!
時折スーパーに出かけては、
お魚の素材の冷凍食品とか、
お惣菜の類いの表示を見るのが、割と好きなんです(^_-)
ウィンドウショッピングじゃなく、
ショーケースショッピングかな(爆)

それで、何を見てるのかって云うと、
使われている「魚」を、表示で確かめているんです。
特に、聞いたこと無いような、魚種の表示を見つけると、
どんな魚なんだろう・・・?
って、確かめたくなっちゃうんです(>_<)

で、見てるだけで、まず買うことはないので、
はた迷惑な客かもしれませんねぇ(^_^;)

仕事柄、って云うか、
魚好きだから・・・。って、云うか、
そんなに知らない魚の名前って、
無い―。と、思ってはいるのですが、
先日、久々に聞いた事がない、
お魚の名前を見つけちゃいました。

その名も、『ブルーホワイティング』
???・・・
「青いんか、白いんか、一体どっちやねんっ!!」
って、表示を見るや、ツッコんでしまいました。

で、この表示があったのが、
『白身魚のフライ』だったんです。

白身魚って云えば、
以前、『ナイルパーチ』について、
お話しした事がありましたよね。

現在、こうした加工食品で、日本で食べられている魚は、
日本語で名前が書いてあっても、
外国産の魚が大半を占めています。

当然、この『ブルーホワイティング』も、輸入された魚―。
そう考えて、検索にかけてみました。

そしたら、幾つか興味深い記述も見つかりました。
確かにこの魚が『ブルーホワイティング』である―。
と、云うお魚も見つかりました(写真)。

が、一方で、
白身魚の総称―
とも、解釈出来る様な記述も見つかりました。
ここでも、「どっちやねん!!」と、
ツッコんだのでありますが、

魚種としての正式な名称と云うよりも、
やはり、極めて日本人に分かり易く付けられた、
俗称(通称)みたいな名前だな・・・。
って、感じたんです(T_T)
もっと云えば、商品名ですかね!?

写真の魚は、
日本では『青鱈(アオダラ)』と、呼ぶようです。
そう言えば、
どことなく魚体が薄く青みが掛かって見えなくもありません。
この魚の学名は、Micromesistius poutassou
見た目で、鱈の一種だと云うのは想像できますが、
『マダラ』よりは『スケソウダラ』に近いかな・・・

主な産地は北大西洋だそうで、
北欧では割とメジャーな食用魚だと記されていました。
その一方で、乱獲による資源の枯渇も危惧されている・・・。
と、云う記述も見られました。

こうした魚が、日本でフライ用の魚として、
安価で売られている―。
果たしてその現状は、正常なのでしょうか・・・。

このブルーホワイティングの他にも、
漁獲圧によって資源量を減らしている魚は、
他にもあるようです。

安いから・・・
美味しいから・・・
気軽だから・・・

と、こうした輸入魚の加工品を、
何気なく食べてしまう前に、
産地のこと、
使われている魚種についても、

ほんの少し考えて戴くと、
「食」に、対しての思いが、
少なからず変ってくるのではないでしょうか・・・







2021/02/18 9:06:01|トピック
何処よりも早い渓流解禁情報 5 フライの聖地 忍野川
今日は山梨県内に限らず、
日本のフライフィッシャーの聖地とされている、
忍野川の解禁情報をお知らせしたいと思います。

釣りをされない方でも、
『忍野八海(おしのはっかい)』と、云う観光地は、
きっと、ご存じでしょう。

忍野八海は、
かつて忍野村域にあった忍野湖が干上がって盆地になり、
富士山の伏流水や、近くの石割山など火山山麓の伏流水の、
湧水の出口が池として残ったのが忍野八海だと云われています。

これらの伏流水を集めて流れるのが忍野川であり、
地域の忍草漁協が管理しています。
その清冽な水は冷たく清らかで、
ニジマスなどの養殖に適していました。

やがて、忍野川にもマス類が放流される様になり、
その美しい渓相は、
さながら映画、『リバーランススルーイット』の、
釣りのシーンとも重なります。
春になれば、流れの中に綺麗な「梅花藻」の、花が咲き、
川原には桜が咲き乱れます。

日本で「フライフィッシング」が始まった、
黎明期から、多くのファンを魅了して来たのです。
詳しくは、以下の忍野村の公式観光HPでご確認下さい。
フィッシング | 忍野村公式観光ホームページ (vill.oshino.yamanashi.jp)

マッチ・ザ・ハッチの、フライフィッシングの真髄を、
この忍野川で体感してみて下さい。
因みにルアーフィッシングもOKです。
解禁は、3月15日の予定です。

ついでに、近くにある国内でも珍しい、
淡水魚専門の水族館 『県立富士湧水の里 水族館』にも、
森の中の水族館。公式サイト (morinonakano-suizokukan.com)
足を延ばしてみてください(^_^)v

 







2021/02/17 9:06:01|ニッポンの釣り
渓流釣りのエサについての私見

昨日、お隣の長野県内の河川の一部で、
ついに渓流釣りが解禁となりました。

もう実際にお出かけになった方もいらっしゃるのかな?
でも、昨日は荒れた天気でしたから、
見送った方が殆どでしょう(>_<)
山梨県内の河川も間もなく解禁(3月1日)です。

まだ新型コロナの緊急事態宣言中ではありますが、
感染対策をしっかり図ったうえで、
宣言下の都府県以外の方が釣行されるのであれば、
感染のリスクは低いとは思われます。
が、くれぐれも注意を払って、
待ちわびた解禁を、満喫されて下さい(*^_^*)

ところで、渓流釣りのエサとして、
皆さんは、何を用意されるでしょうか?

時季によっても、釣り方によっても、
はたまた時間帯によっても、
複数のエサを持参して、ローテーションをしながら、
ベストのエサを探していく―。

きっと、その様なパターンの方が多いと思います。
自分もそんな感じなのですが、
シーズンを問わず、
キジ(ミミズ)は、マストで持参します。

その他に、もう数種類・・・。
ですが、今回の投稿では、特に解禁直後から、
一ヶ月くらいの間に持参する事が多いエサを、
紹介させて戴き、自分なりのエサに対する私見や、
こだわりについて、お話ししたいと思います。

よほどの源流部でないかぎり、
解禁日直前に、追放流されると思います。
その際に、多くの河川で放流される魚は、
『ニジマス』です。釣り易いからです。

この時、釣り堀でのマス釣りを想像してもらうと、
多くの釣り場に置いてあるエサは、
「ブドウ虫」と、「イクラ」ではないでしょうか。
その為、自分が解禁早々に渓流釣りする場合、
この2つのエサは、持参していますね。

鼻から、ニジマスは釣らない―。
って、決めている時は、ブドウ虫はカットです。
イクラと、キジを、メインに考えています。

自分の釣り始めのパターンは、
先ず、「淵」を、探して釣り始めます。
「堰堤下」なども探します。

そこで、「イクラ」からスタートして、
1〜2尾釣れたら、OKとして移動を始めます。

多分、これは自分のスタイルなんでしょうが、
1尾も釣れないと、おそらく多くの方が見切って、
釣り上がるでしょうが、自分の場合、
1尾を釣るまでは、その淵で粘ってしまうのです。
自分で、釣れる―。って、見込んで竿を出したので、
絶対に釣る―。って、思っちゃうんですね(^_^;)

イクラがダメなら、「ブドウ虫」
それでもだめなら、「キジ」でしょうか・・・

淵で釣れたら、「瀬」に出ます。
その頃には、日差しを感じ水も緩む頃なので、
買うか採るかは、その時々で変りますが、
「川虫(チョロ虫)」を、試します。

元来、渓流魚は水生昆虫を好んで食べるので、
「川虫」を、使わない手はありません。

と、云う事で、
左の写真は、エサの写真です。

上からブドウ虫・イクラ・川虫(キンパク)です。
キンパクは、カワゲラの幼虫ですが、
その他にも、クロカワ虫(トビケラの幼虫)や、
マゴタロウ(ヘビトンボ)の幼虫なども使います。

渓流釣りのエサは、他にも色々ありますが、
自分の場合、キジがメインで、
釣り場によって、写真のエサを使い分ける・・・。
そんな感じでしょうか!?

きっと皆さんにも、こうしたご自分なりの考えや、
こだわりがあるでしょう。

けれど、美しい渓流魚と出会えるのは、
本当に嬉しい瞬間ですから、

出会える一尾、一尾との出会いを、
大切にして釣りたいですね。

そして、皆さんに実践して欲しいのは、
小さい魚は、持ち帰らないで下さい。
更に美しく成長した時の再会に、
思いを寄せて下さる様、お願い致します。

 







2021/02/16 9:06:01|お魚のふ・し・ぎ?
小アユとアユはどう違う?(釣り方も習性も・・・)
昨日は、クロダイのノッコミの話題でした。
まだ寒さを感じる日も多い訳ですが、
着実に「春」は、近付いて来ています。

なので、どうしても触れる話題が、
もちょっと先の、本格的な「春」にまで、
飛躍してしまって居りますが、
何卒、ご容赦下さいませ(^_^;)

やっぱり寒い釣りの話題より、
命が活気付く、
「春」の、イキイキした話題の方がいいですよね!!

さて皆さん、
「アユ(鮎)」ってお魚は、ご存じですよね。
夏の風物詩でもあるアユ釣りや、
晩夏の梁(やな)漁や、鵜飼いでも、
獲るのはアユがメインです。

それでは、「小アユ」って、云うのはご存じですか?
先に云いますが、小アユはアユの子ではありません
アユの子は、「稚鮎(チアユ)」と、云います。
じゃない、「小アユ」です。

小アユは、字の通り小さいアユの事ですが、
一般的に私たちが思い浮かべるアユとは、
見た目は、小さいだけで変りません。
やっぱり、どう見ても「アユ」です。

が、進化による遺伝子上では、明らかに異なるそうですし、
食性も、習性も、棲息環境も違うので、
別の魚だと考えた方が良いでしょう。

それでは、何処がどう云う風に違うのか、
お話ししていきますね。

実は、日本各地に小アユがいるか―。
と、云う所からお話しします。

公に知られているのは、
滋賀県、琵琶湖の「小アユ」です。

また、小アユとは呼びませんが、
山梨県の本栖湖のアユも、
小アユと同じ系統と云えましょう。

さて、この二つに共通しているのは、
湖に居る―。って、云う事ですね。
もっと詳しく見ていきますよ。

山梨県も、滋賀県も、海からは隔てられています
まあ琵琶湖の方は、余りにも湖面の面積が広いですが、
川は流れ込んでいても、
海に直接、繋がって居るわけではありません。

本栖湖も、身延町側に常葉川がありますが、
標高差で、行き止まりの様な状況です。

一般的にアユは、川(淡水域)で生まれ、
海に降って稚鮎の時季を過ごし、
成長と共に、再び川を遡上する習性があります。

が、小アユは、生涯を湖で過ごし、
海に降る事はありません。
即ち、小アユは湖を海として、
利用することになったのです。

その結果、どの様な事が起こるかと云うと、
小アユは湖に居る、プランクトンを主食とする事となり、
群れで動いて、縄張りを主張する習性は、
無くなってしまうのです。

一方のアユは、川に遡上する様になると、
プランクトン食から一転し、
石に付いた藻類のみを食べる様になるため、
良質の藻類が付く石の周りで、
互いに縄張りを持ち、入り込んだ他魚を、
追い払う―。と、云う習性を身につけるのです。

琵琶湖の方には、川を遡上するアユも居て、
成長の段階で分かれていきます。
と、云うより生まれた状態の時に、
既に小アユとアユと遺伝子が違うそうです。

多くの河川でアユ釣り用に放流されるアユは、
この琵琶湖産の遡上するタイプのアユで、
海産のアユ以上に、縄張りを主張する様になります。

さて、「アユ釣り」と、書きましたが、
川に遡上したアユは、藻類なんかをエサにはできないので、
縄張り意識を利用する、「友釣り」で釣る事となります。
この友釣りこそ、世界に類を見ない特殊な釣り方で、
多くのマニアを虜にしています。

一方、小アユは食性が違うので、
エサ釣りで釣る事になります。
一般的にはシラスを粉にしたものを、
らせん状の連結金具に詰め込んで、
そこからこぼれたエサで集魚して、
小針が複数本付いた、
サビキ仕掛けの様な仕掛けで釣るのです。

が、山梨の川でこの釣りをしても、
アユは、よほどの間違いが無い限り釣れません。

環境が違い、エサが違うと、
人間が食べる際の利用の方法も異なって来ます。
アユは、藻類の香りを身に纏うので、
内臓も含めて食べるため、
塩焼きなどのシンプルな調理が向いています。
また、珍味の「ウルカ」は、アユの内臓の塩辛です。

一方の小アユは小さいので、
塩焼きよりも、天ぷらとか甘露煮とかの、
調理で食され、高級料亭などで好んで使われます。

全く同じ魚に見えても、
この様に全く異なる食性と習性を身につけるなんて、
とっても不思議だし、
遺伝子の多様性を、
改めて実感する事になります。
いやあ、命って本当に不思議ですね!!