おはようございます。
今日は七草―
そして、
人日(じんじつ)の節句の当日です。
かつては、この人日の節句に供された食事の事を、
(人日の)
節会(せちえ)の料理と云い、
これが
「おせち料理」になったと云う説が有望です。
一方、
七草はおせちで疲れた胃を休め、
腸を整えるために、
春の七草を粥にいれて食す風習ですよね。
ちょっとややこしいかもしれませんね
ところで、三が日が明けると、
各地の市場では
初競りが行われます。
そして例年、
某寿司チェーン店の社長が、
いったい幾らで一番マグロを落札するんだろと、その落札額が大きなニュースになっていますよね。
でも、
今年はさほどこの話題は盛り上がりませんでした。
専らオミクロン株の急激な感染拡大が、
ニュースになっていますよね。
じゃあ
一体今年は、幾らで誰が落札したんだろ?
って、気になりませんか?
実は、今年の一番マグロを落札したのは、
あの有名な、社長ではなかったんです。
しかも、決して安くはありませんが、
例年と比べると、えっ、どうして
って、耳を疑いたくなる様な、
落札額だった様です。
さて、気になるその落札額は―
キロ8万円、1本買いで1688万円だったそうです。
因みにそのマグロの目方は、
211キロだとの事。
因みにコロナ禍で競り値が下がった昨年が、
1本2084万円だったそうですから、
更に2割ほど安くなったと云う事になります。
すしざんまいの初競り「ライバル」が、「1番マグロ」にこだわらない理由(現代ビジネス) - Yahoo!ニュースこの競り値を高いと感じるか、
安いと感じるかは、人それぞれでしょうが、
自分はやっと
妥当な価格になったのではないか―
と、感じています。
おそらく、年頭のご祝儀を付けての価格ですから、
まあ大体1本、大間の釣りの本まぐろ(クロマグロ)で、
1000万円と踏んで、ご祝儀を乗せて入札したかと思います。
正直、
「億」を超える競り値の方が異常だったと思います。
確かに、希少種とされる
クロマグロの、
200〜300キロ級ですから、安かろう筈はありません。
おそらく、有名なあの社長が、
相応額以上に高額で入札をして、
マグロの値をつり上げていたので、
敢えて
マグロの専門家は、競るのを止めた―
と云うのが、ホントのところだと思います。
もっと云うと、
本当に
「億」の価値があったかどうかを問われれば、
専門家はきっと首を横に振った筈―
「話題」と
「利」の、どっちを取るかで、
話題を取った寿司店が買った―
そして、
「高嶺の花」と、
付加価値が付いた―。
それをマスコミも煽って、
世間が、一喜一憂していたんだと思います。
ところで、
近年、相模湾等で
ジギングによるマグロゲームが、
人気となっている事は、ご存じかと思います。
このブームの中で、
クロマグロが資源保護の観点で、
釣り禁止の対象となった事を、ご存じでしょうか
では、その釣り禁止は、
クロマグロの現状の個体数を、
きちんと示したうえでの禁止であったか―
と、云うと、必ずしもそうではなかった――。
と、云う見方があります。
何年か前、
「地中海クロマグロ」の、
資源保護のため、国際的なルールの基で、
日本が漁獲できる量は、大きく減らされました。
殊、この海域での個体数を考慮すると、
その判断は、厳しくはあったものの、
仕方がない側面は確実にありました。
一方、
日本沿岸のクロマグロの個体数はどうかというと、
よく分かっていない―
特に釣り人は知らない―
でも、
多くはいないだろう―
だから釣りは禁止で、個体数を調整する
と、云うのが表向きな見解だったと思います。
が、
実はかなり回復している―
と、云うのが、どうやら実情に近いとされています。
問題意識のある釣り人は、
正確ではなくとも、増えて居る実感はあると思います。
が、禁止と言われれば、
釣り人もやはり
危機感を共有して、
協力はします。これは当たり前です。
が、問題だと感じるのは、
行政側(水産庁)にも、
科学的な根拠に基づいた個体数の把握―
と云う、
客観的なデータがない―
もしくは、少ない―
要するに
エビデンスがない―
これが、最大の問題だと思います。
釣り人は、基本、釣れたらそれで嬉しい訳で、
正直、全体の個体数の現状を、
知る必要性を感じていません。
だから、禁止と言われれば、禁止だし、
解禁と言われれば、「さあ釣ろう」と、
単純に判断をする訳です。
ですが、この様な状況は、
自分は決して好ましい状況だとは思えません。
漁業者にとっても、釣り人にとっても、
お互いにゆがんだ関係になってしまうからです。
漁業は、やはり正確なエビデンスの元で、
操業されなければならないと思うのです。
それが、
サスティナブルな漁業に繋がります。
SDGsが叫ばれる今、
漁業も
持続可能である事が求められています。
釣りは遊びですから、
禁止なる事は仕方がない事で、
釣り人は、それには従うしかありませんし、
資源保護には喜んで協力したい立場です。
でも逆に個体数が、
増えすぎると魚価は下がりますよね。
これだと、
クロマグロの付加価値は消滅します。
要は、マグロが増えることは市場の原理からすると、
現状の価格と反比例してしまうので、
漁業者にとっての利益は目減りする事になります。
それは嬉しい一方で、
収入面では現状より少なくなる事が予想されます。
そうならない様に、
釣り人がある程度のマグロを釣って、
最終の漁獲高を調整する事は、
きっと可能なんだろうと思いますし、
釣り人は、喜んで協力するでしょう。
正確な個体数を知るために
手っ取り早いのは、
釣り人が実際に釣った魚にタグを打って、
再放流することで、移動の範囲をつかみ、
総体的な個体数を把握する事でしょう。
今こそ、漁業者はきちんとエビデンスを示し、
正しい数値を開示して欲しいところです。
そうしないと、より国際的にも、
日本の漁業が厳しい立場に追い込まれてしまう―
そんな気がしてなりません。
そして
釣り人も、
持ってる様々な
データを頭にしまっておかずに、
日本の漁業のために、
エビデンスとして示して欲しいです。
釣り人は、
「遊漁者」という、
ある意味、
漁業者だと位置づけられている訳ですから・・・
云いたい事がちゃんと伝わっているかな・・・
誤解されないか、ちょっと不安ではありますが、
日本人にとってマグロは大事な海洋資源だと、
云いたい訳です
多くの釣り人は善人です。
日本の魚や漁業を守るためなら、
協力は絶対に惜しまないと思います。