今年度より、『Seiji Ozawa Matsumoto Festival』に名称が新しく変わった、 『サイトウ・キネン・フェスティバル』。
過去2年間にわたってそのフェスにおいて、マエストロ・小澤征爾の指揮で歌わせていただいた 会場に、思いがけず12年ぶりに、足を踏み入れさせていただきました。
本日、息子の大学の入学式が、同じ会場で執り行われたのです。
歌わせていただいた、といっても、それは一般公募による企画。 『1000人合唱』という催しに、たまたまオーディションに受かって、一団員として出させて いただいたのでした。 半年以上、松本まで練習に通い、1年目は『第九』を、2年目は『カルメン』と『ナブッコ』を、歌わせていただきました。
2時間半を超えるクラシックコンサート。 「おとうさんが歌ってるあいだ、ボク、オシッコがまんできたでしょっ!」 そう言って得意げやった当時6歳の息子の大学の入学式を、まさかこの同じ会場で迎えることになるとは、夢にも思っていませんでした。
12年前、ワタシは正面の特設ステージに立っていました。 そのステージを、もちろん形は違うけれどもその晴れの舞台を、きょうはいま、客席から見つめている。 初めて座った2階客席から、この奇跡に、心から感謝せずにはいられませんでした。
どんなに暮らしがたいへんでも、子どもがいてよかった。 素敵なめぐり合わせを、ほんとうにありがとう。
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