年度末だから、教育(研究)機関やコンクール団体から紀要、研究報告、応募作品集の類がかなり送られてくる。
いつか大学の紀要に一文を載せてもらった時には、合冊を1冊、抜き刷り(自作品のみ)を、なんと60部くれた。
いくら抜き刷りでも60部は処分に困るというものだ。
間もなく、編集委員会からだったか、執筆者としてお前は抜き刷りは何部ほど必要か、以後の検討のために意見を言え、と言ってきた。
印本費やら通搬費にかかるコストを削減するのが、今や、至上命題となっているのだろう。
私は、日ごろのポリシーどおり、次のように返信してやった。
「自分としては抜き刷りは10部もあればたくさんだ。現在、また、これからのすう勢として、研究報告、紀要類は
機関リポジトリに構築して、内外を問わず参照される便宜を図る方向に進むべきだと思う。
報告類は公刊すること以上に、収められた研究がどれだけ参照されたかが、各機関の評価につながるのではないか。
さらに言いたかったのは、コスト削減を第一目標とする苦肉の策として、消極的に電子化(デジタル化)、ネット上へのup(オンライン化)、また、CDRによる配布を行うのではなく、研究成果をできるだけ衆目にさらすという積極的な狙いで、これらの電子化がなされてほしいのである。
写真は中央大学の鈴木俊幸氏が自ら編集、版下を作っている「書籍文化史」12.同病相哀れむ的な共感と同情を禁じ得ない。