夢を育むお手伝い。    HOOK(フック) かんきょう 『協育』事務所へようこそ!!

HOOK(フック)とは、釣り針のことです。 子供たちが思い描く夢や希望を、 質の良い自然体験活動と、環境教育のワークショップなどを通じて育てることを支援させて戴きます。 大切な子供たちは、たくさんの人たちの「協力」があって健全に育ちます。 是非この『協育』に、お手伝い下さい。
 
2013/07/02 12:52:25|活動報告
こんなところに希少種が・・・(フィールド観察授業)

昨日、富士山は山開きを迎えました。
登山道は長蛇の列で、
今年の登山客は、過去最高となりそうな勢いです。

さて、世界の遺産となった富士山ですが、
唯一無二の存在って云うのは、
生きものの世界にも当然あること。

稀少で、貴重な生きものが、
絶滅の危機に晒されていても、
その種が、余り脚光を浴びない様な、
地味な生きものの場合、絶滅しても気づかれない―。
そんな事もあるかもしれません。

が、思わぬ環境の中で、
どっこい生きていたりすると、凄く嬉しくて、
愛おしく大事に思うものです。

さて、6月27日は、
講師に行っている専門学校の、
前期最後の担当授業である、「フィールド観察」
の、授業でした。

この授業は、1年生に自然の知識を増やしてもらう事を、
目的として、全1年生と、野生生物保全学科の学生が、
様々なフィールドで、様々な体験を積んでいます。

この日は、「川の生きもの観察」でした。
が、いつもの川が、大雨と雪解けによる増水で、
危険だと判断し、場所を変えて、
近くのほんとうに小さな河川で行う事となりました。

でも、その前にって事で、
今年の1年生が、
どれくらい川の生きものを知っているのか、
チョッと試すために、
教室内でアクティビティーを一つ。
2年生に水生昆虫の成虫役をやってもらい、
幼虫役の1年生達が、
無事に親の元に辿り着けるかなあというもの(笑)

全く親と、姿も形も違うものだから、
結構、あっちにこっちに四苦八苦
けど、あっちいけって言われちゃった幼虫は2種
トンボの幼虫と、カワゲラの幼虫
まあ、似てるっちゃ、似てるね(爆)
20分ほどウォーミングアップしてから、
車3台に分乗して、採取地へ繰り出しました。

実はこの場所、
以前、周辺の小学生と観察会をした時に、
非常に貴重な、ある魚が、見つけられて居り、
もしかしたら・・・。
の、期待を抱きつつ、
学生34名 講師4名が、
川幅2b程の川でジャブジャブ(爆)

ガサガサと呼ばれる採取法で、
この川に生息している、
色んな生きものを採取して観察しました。

水生昆虫の他、
サワガニや、なんとヤマメまで採れちゃいました。

そ、そして・・・

「魚を採ったど〜!!」と、雄たけびのもと、
確認に集まると、な、な、なんと・・・
あの、仏様があああ・・・

魚種の名前はここでは明かさない様にしましょう。
本当に稀少で、絶滅危惧種に指定されている
ドジョウの仲間です。

里を流れる小河川ですが、
清冽な流れで、ひっそりと生きている大切な命
ずっとこの場所で、生き続けて欲しいと、
願うばかりです。

今年の1年生は、凄いラッキーです。
そして、学校近くのフィールドのポテンシャルが、
素晴らしく高い事にも気付くことでしょう!!

写真は1枚目
『私は誰でしょう?』お母さんは、どこ〜!?

2枚目
いざ、ガサガサ隊!!

3枚目
ビックリのヤマメちゃん。

4枚目
そして、まぼろしの〜!!
わざとボカして撮ったよ。







2013/06/27 9:00:14|活動報告
野生生物調査授業(潮間帯の生物調査)

梅雨入りしてカラ梅雨だと思っていたら、
突然大雨が降り、台風もやって来て、
今年の梅雨は、とってもいやらしい感じです。

6月20日(木)も、前日までの雨で、
川は濁流となって流れて居り、
この日も、無事に実施できるかどうか、
解らなかったのでありますが、

講師で行っている専門学校の、
野生生物保全学科の1・2年生共同授業である、
『野生生物調査』の、授業を担当して来ました。

この授業は、様々なフィールドで、
生きものを採取確認し、棲息状況や、棲息数、
フィールドと、生物相の関連についてなど、
様々な見地から考察する授業です。

今回やって来たのは、
過日の『水辺のアクティビティー実習』で、
訪れた、糸魚川市の能生(のう)にある、
弁天島の磯です。

現地に到着して、ウェットスーツに着替えた学生達は、
もうハイテンションで、
あの、テレビ番組の如く、
「獲ったるど〜っ!!」と、気合まんまん(爆)

この日は中潮周りであった為、
磯の大半は、水中に没して居り、
スノーケリングしながらの、入水調査となりました。

そぼ降る雨の中ではありましたが、
潜ったり、磯の隙間に手を突っ込んだり、
種慮本能全開の学生達。

あのぉ、あくまで調査なんですけどぉ・・・
それでも、採取した生きものは多種多様
インパクトがあったのが、でっかいアメフラシのつがい
・・・の最中でありました(テレッ)

ウミウシ、マナマコ、ムラサキウニ、イソギンチャク・・・
マツバガイ、オオヘビガイ、ヒザラガイ・・・
イワガニ、ヤドカリ、カメノテ、フジツボ・・・
魚類は、アナハゼか、ナベカの幼魚と思われる個体や、
海藻の森の中に居た、メバルの幼魚も採れました。

そして、小さいながらも、
今回のスペシャルは、鮮やかな緑色の甲殻類である、
ナガレモエビをゲットできました。

さすがに雨にあたっていると身体も冷えて来たので、
着替えて食事を摂った後で、全員で観察タイム
磯の生きものの不思議さや、多様性を、
充分に身体で感じてくれたと思います。

潮間帯は、潮汐により日々、環境の変化があります。
流れて来た、多くのプランクトンが、
磯に漂着し、それぞれに関わりながら、
一つの生態系を築き上げていきます。
そして、多くの命を守り育んでいます。

日本の海の豊富な生物相は、
長い海岸線を持っている我が国ならではの、
非常に貴重な、海のゆりかごなのです。

元気いっぱいにはしゃぎながらも、
水を得た魚の様に、
貪欲に学ぶ学生達に、嬉しくなった授業でした。

注:磯での生物採取は、
  漁業権により禁じられている場所が多いです。
  我々は、教育目的として、許可を得て活動しました。

写真は

1枚目
磯のハンター達(爆)やる気まんまん!!

2枚目
でっかいアメフラシ!! むらさきの汁〜

3枚目
アメフラシって、ここに貝の名残りがあるぞ!!
ホントだ、固い!!

4枚目
全員で暫し、磯の生きものの観察タイム







2013/06/02 18:00:00|活動報告
海辺のアクティビティー 感謝編 

楽しくて魅力的な活動を、
たくさん体験させてくれた海―。

広くて、美しくて、世界につながっている海
たくさんの命が生まれ、育まれる海
私達人間は、海からたくさん恵みを戴いていますが、
一方で、その恵みを、開発や乱獲で失ってもいます。
ビーチコーミングで訪れた海岸にも、
海外から漂着したゴミがあった様に、

きっと海外の多くの海辺にも、
日本からのゴミが流れ着いていることでしょう。
誰が汚したとか、ゴミを捨てたとかって云う、
水かけ論をしたって、何の解決にもなりません。

ひとりひとりのモラルとして、
どう考えるか―。が、問われているんだと思います。

実習の期間中、ずっと良いお天気で、
水平線に沈む夕陽の美しさに、
ずっと私達は、感動しっ放しでした。
本当に、本当に素晴らしい夕陽でした。

実習の最終日、少しでも御恩返しをしよう―。
そんな気持ちで、上越のある海岸のゴミを拾い集めました。

短時間でしたが、45リットルのゴミ袋が、
私達の人数分、いっぱいになりました。
中には、猛烈な悪臭を放っているゴミもありました。
余りにも臭くて放置しようと思ったらしいのですが、
このままで良い訳が無い―。
学生は拾って来ました。

自分の足元にゴミがあるのに、
拾わない釣り人もいました・・・

でも、拾っても拾い切れないほどのゴミ
拾わない人は、決して「悪」では、ありません。
むしろ「当然」でしょう。

ただ、綺麗にしたいから私達はゴミを拾った―。
に、過ぎません。きっと、焼け石に水の行為です。
自己満足に過ぎなくっても、それでも良いと思います。

自分の心を掃除する様に、
学生達は、無心でゴミを拾いました。

それは、海に感謝の気持ちが、そうさせていたのです

能生の海で、私達が癒され続けた夕陽は、
世界のどこかで、誰かが同じ夕陽を見ています







2013/06/02 9:22:23|活動報告
海辺のアクティビティー 5 水族館バックヤードツアー

5日間に渡る『水辺のアクティビティー実習』も、
5月24日で最終日となり、
最後の海辺のアクティビティーとなったのが、
誰もが大好きな、水族館の見学でした。

が、単に見学するだけではもったいない!!
って、云う事で、特別にお願いしたのが、
普段は見る事ができない、水族館の裏側―。
いわゆるバックヤード体験です。

訪れたのは、上越市立水族館です。
昨年も訪れましたが、バックヤードツアーは、
今年度が初めてでした。

学生の一人が、この水族館でインターンシップで、
お世話になっていることもあって、
快く、お願いを聴いて下さいました。

水族館の裏側なんて、滅多に見ることができませんから、
イチバン興奮していたのは、
もしかしたら、私達講師陣かもしれません・・・汗

バックヤードツアーのスタートは、
先ず、ウミガメへの給餌体験でした。

ウミガメは余り食べる行為が得意ではないので、
一か所に集中して餌を置くと、
取り合いになってパニックする―。
なので、3か所に分けて与えてと教えて戴きました。
ここで与えていたのは、ホッケでした。

続いては、一度園内に戻って、
アザラシと、たくさん居るマゼランペンギンたちの
給餌ショーの見学をさせていただきました。
ここでも、学生達は給餌の体験をさせてもらいました。
ショーなので、一般のお客様も体験できるものです。

盛り上がったのは、ピラニアへの給餌でした。
大きな硬いハリに餌を付けて、
ピラニアの水槽に入れるのですが、
この食べ方がハンパない・・・
あっと云う間に骨も身も、
何にも無くなっちゃった・・・怖

他には、水温を管理するシステムや、
飼育の苦労話しなども、
係りの方から聴かせて戴くことができました。

この水族館は、中規模ながらも、
飼育するマゼランペンギンの数では、
日本屈指であること。
また、展示も非常に工夫されていて、
お魚好きには、たまらない魅力が詰まった水族館です。
夏にはイルカのショーもあるので、
山梨からも、どんどんお出かけ下さい。
とっても素敵な場所です。

充実していた実習も、ついにファイナル。
学生達が水辺・海辺に興味を持って、
遊びと学びの現場として、
活用してくれたら嬉しいですね。

5日間、いっぱい楽しんでくれたかな!?

写真は

1枚目
かわいらしいサカナたちが、壁でいっぱい泳いでいます

2枚目
ペンギン給餌ショーでの餌やり体験

3枚目
真剣に担当の方の説明を聴く学生たち

4枚目
さあ、これで実習も終り!!
これから帰る妙高山をみんなで真似しました(爆)









2013/06/02|活動報告
海辺のアクティビティー お食事編 

キャンプ中の楽しみと云えば、
そりゃあ、なんと言っても食事でしょう!!

ですが、今まで学生たちが体験して来た、
実習や、授業としてのキャンプでは、
食事は素早く、次の日の活動に備える事に費やされ、
ゆっくり味わって食べたことは、殆どないそうです。

ですが、この実習では、
自分達で水辺から、食材を釣ったり、採ったりして、
自然からの恵みを味わうのが、そもそもの目的―。

ですから、当然、お料理も、
食材の最高の味を引き出す様に工夫するので、
結構、豪華なお食事タイムが演出できるのです。


そこで、アクティビティー報告が暫く続いたので
ここらで、ほっと一息タイム。
このブログをご覧の皆様にも、
目で味わって戴こうと思いま〜す。

海釣りでは、残念ながら、アジが釣れなくて、
新鮮な「アジのタタキ」は、作れなかったけれど、
フクラギ(関東ではイナダ)だって負けていません。
調理次第で、最高のお料理が出来るのです。

フクラギは、見た目は立派なのですが、
まだこの時季は若くて、脂が乗り切っていません。
ですが、とびきり弾力があってぷりぷりしてるので、
選んだ料理は、お刺身ではなく、カルパッチョ
魚を捌くのは、女子の学生が頑張りました。

初めての3枚おろしにチャレンジでしたが、
なかなかどうして、上手でしたよv

オリーブオイルで、軽くマリネして、
岩塩とブラックペッパーでアクセント。
それに、季節の野菜を添えて完成!!

男子学生が取り組んだのが、
磯で採って来た貝を使った、スープパスタです。

マツバガイや、イシダタミガイを塩ゆでにして、
丁寧に殻を外して、市販のコンソメスープと合せ、
仕上げに青のりを散らして完成!!
磯の香が薫るスープパスタです。

更に味噌汁は、釣ったメバルやクジメのあら汁。
フクラギの中骨や、頭も、
塩焼きにして、余すところなく、命を戴きました。

そしてみんなでテーブルを囲んで、
キャンプの夜は更けていく・・・

最高じゃあ!!

ブレックファストは、
サラダと、海藻のネバネバ和え(笑)
茎の太い部分をみじん切りにして、
生姜と長ネギとお醤油で合える―。
と、これがまた、うま〜い!!
お味噌汁にも、たっぷり海藻を入れました。

ランチには、
初日に釣って仕込んでおいたニジマスを、
段ボールで作ったスモーカーで燻製にして、
チーズや、ササカマ、チクワもスモーク!!
これがまた、美味しくって、
学生達も大喜びでした。

やっぱり、食べる事は楽しいし、
命が命を繋いでくれてる事に気付くよね。

ああ、美味しかったぁ!!
ごちそうさまでした。