夢を育むお手伝い。    HOOK(フック) かんきょう 『協育』事務所へようこそ!!

HOOK(フック)とは、釣り針のことです。 子供たちが思い描く夢や希望を、 質の良い自然体験活動と、環境教育のワークショップなどを通じて育てることを支援させて戴きます。 大切な子供たちは、たくさんの人たちの「協力」があって健全に育ちます。 是非この『協育』に、お手伝い下さい。
 
2020/08/13 11:26:55|その他
海洋道中アーカイブス13 八丈太鼓に酔う
毎年、八丈での最後の夜に、
島の伝統芸能である『八丈太鼓』の、
演奏を聴かせて戴いています。

演者は、先の投稿でもお話ししました通り、
世界にも名を轟かす「六人会」の、皆さんです。

今日は、この八丈太鼓の歴史や、
幾つかの打ち方を紹介させて戴きながら、
行けなかった八丈キャンプへ、
思いを馳せてみようと思います。

一体いつ頃から、この八丈太鼓が叩かれていたか―。
その根拠となる詳しい文献は、まだ無い様なのですが、
諸説ある中で、江戸時代には叩かれていた―。
と、云うのが、一般的なんだそうです。

誰が最初に叩いたのかは不明なんだそうですが、
島に流された「流人」は、武士が多く、
腰の刀をバチにして太鼓を叩く事で、
憂さを晴らしたとも聴きます。

島へ流されるのは、政治犯などが多く、
身分が高く知識人が多かった事から、
島民は流人をぞんざいに扱うことは決して無く、
手厚く保護したとも聴いています。

いつからか、一台の太鼓を台座に横向きに置き、
両方の面に一人づつの演者が構え、
一人はリズムを正確に打つ「下打ち」と、
もう一人は、それに合わせて即興で打つ―。
「上打ち」が、セッションする形が定着しました。

この打ち方を「ゆうきち」と言って、
代表的な打ち方です。

さよならレセプションでの演奏は、
先ずこの「ゆうきち」から始まるのです。

次に披露して下さるのが「ほんばたき」です。
これには太鼓には珍しい「挿入歌」があり、
毎回、見事な甚句を聴かせて戴き、
染み入る様なほんばたきには、
何回聴いても、感動してしまいます。

その歌詞、もう17回も行っているので、
おおよそ覚えてしまい、
ほんばたきの時には、邪魔してしまわない様に、
自分も小声で歌っています。

「太鼓叩いて 人様(ひとさま)よせて 
 儂(わし)も逢いたい 方があるよ」

「三根(みつね)倉の坂 坂真ん中(さかまんなか)で 
  出船ながめて 袖しぼるよ」

そして、太鼓を打ってみたい子どもを募り、
下打ちに合わせて、ゆうきちの基本を教えて下さいます。

山梨にも、幾つか伝統の太鼓があるので、
割と打ちたい子が多いんです。

たまに、驚くほど見事にバチを捌く子もいましたよ(^o^)

フィナーレは、『しゃばたき』と、云う
勇壮な打ち方で下打ち、上打ちが、
見事に切り替わりながら、最後はバチっと決まります!!

かっけー!!

来年はまた絶対に聴きたい八丈太鼓です。







2020/08/12 7:20:19|その他
海洋道中アーカイブス12 忘れえぬ景色3 (八丈ブルーに染まって)

八丈の深く澄んだ海の色を、
我々は、『八丈ブルー』と、形容しています。

その八丈ブルーに、
毎日の様に癒やされ、励まされ、勇気付けられて、
キャンプの日々を過ごすのです。

その八丈ブルーに、どっぷりと浸かり、
身も心も染められるのが、スノーケリング体験です。

我々がスノーケリングをさせて戴く底土海岸は、
透明度が非常に高く、マスク越しに海底を覗けば、
広がるテーブル珊瑚の合間から、
色とりどりの魚たちが飛び出して来て、
感動の余り声を出そうとして、
逆に海水を飲んでしょっぱい体験をした子もいますが、
この海の青さを、これまで参加した子ども達も、
これから参加してくれる未来の子ども達も、
きっと忘れる事はできないでしょう。

昨年は、なんとアカウミガメまでお目見えしてくれて、
海洋道中史上「最高の海」だとの、
地元スタッフからも、こんな海は、滅多にない!!
と、絶賛されたコンディションでした。

この八丈ブルーが、
この先もずっと同じであります様に、
海について考えていかねばならないでしょう。

八丈ブルーよ永遠なれ!!

写真は上から

1枚目
八丈ブルーに染まる― 
言葉は要りませんね。

2枚目
テーブル珊瑚とムロアジの群れ―
ムロアジの青も、八丈の青に染まる・・・

3枚目
見事なテーブル珊瑚と回遊魚たち
ひときわ青い魚は、ソラスズメダイです。
海の青、空の青、八丈の青!!







2020/08/11 8:18:19|その他
海洋道中アーカイブス11忘れえぬ景色2 (サバイバル中の癒やし)

先のサバイバル踏破の記事の中でも、
難所―。と、呼ばれる場所の景色を、
写真で紹介させて戴きましたが、

他にも、素晴らしい景色がたくさんあって、
サバイバル中の子ども達を癒やしてくれています。
そこで今回は、「忘れえぬ景色2」として、
以前に紹介仕切れなかった、
サバイバル中の癒やしの景色を、
切り取ってみようと思います。

では今回も、一枚づつ紹介していきますね。

上から1枚目

玉石垣のある道―

大賀郷(おおかごう)エリアには、
この様な丸い石で積み上げられた石垣が、
点在しています。
玉石垣と呼ばれ、「六方積み」と、云う、
特殊な積み方が施されています。
この石はどこから持って来たかと云うと・・・

2枚目

大坂トンネル前からの横間ヶ浦―

八丈に流された流人達の仕事として、
横間ヶ浦から石を抱えて坂を上がりました。
その石で玉石垣を積むのですが、
石一つを運ぶと、
おむすび一つと交換してくれたのだです。

3枚目―

藍ヶ江

海の色が藍色に深く澄んで居る事から、
美しい入り江として、この名前が付きました。
子ども達は、高台にある足湯から
眼下に広がるこの絶景を眺めた事でしょう。
2016年度までは、ビバーク地として使っていました。

4枚目

名古の展望―

かつてこの景色を、昭和天皇も堪能されました。
天皇が立たれた場所に石碑があり、
同じように、この絶景を味わう事ができます。
眼下に見える入り江は洞輪沢(ぼらわざわ)です。

藍ヶ江と名古の景色は、
全ての班が見ている景色では無いですが、
島の各地で美しい景色が、
頑張る子ども達を応援してくれているのです。








2020/08/10 9:00:00|その他
海洋道中アーカイブス10 忘れえぬ景色(垂戸ベースキャンプ)

昨日までで、海洋道中の8泊9日について、
写真と共に紹介して来ました。

自分自身も、過去の写真を改めて見ていると、
あの時は、あんな事があったけ・・・
とか、あの日の釣りは釣れなかったなあ・・・
とか、色々と思い出し、
中学生達との輝いていた日々を、
回顧することができました。

今日からは、おそらく子ども達の記憶にも、
鮮やかに残っているであろう、
八丈の美しい自然と風景も、
紹介させて戴きますね。

むしろ、こうした投稿は、
インスタグラム向けかもしれないのですが、
敢えてブログで紹介させて戴いて、
過去の参加者が、
もしかしてこのブログを覗いてくれた時に、
記憶の中の景色を、
改めて味わってもらえたら嬉しいですね。

先ず、我らの心のふるさと。
垂戸のベースキャンプの風景です。

では、1枚づつ、
写真を紹介していきますね。

上から1枚目

垂戸の海からの神々しい日の出

2枚目

突然のスコール 雨の中のBC

3枚目

スコールの後に虹が架かりました。

4枚目
BCを赤く彩るハイビスカスの花
節目の度に植樹して来ました。








2020/08/09 6:20:00|その他
海洋道中アーカイブス9 離島の日 (きっといつか・・・)

三根小学校で、島での最後の朝を迎えます。
晴れていれば、校庭から八丈富士がはっきり見えます。
気持ちの良い朝です。

終わりに近づけば近づくほど、
朝の集いは、スムースに進行していきます。
寂しさはありますが、
最後までしっかりやろう―。
そんな前向きな気持ちが、どの班からも、
どの子からも感じます。

朝食後の掃除は、実に見事です。
指示待ち族は、一人としていません。
感謝の気持ちを込めて、丁寧に、しかも素早く、
掃除も進んでいきます。

そして、いよいよ三根小学校にも別れを告げて、
橘丸に乗る、底土港へ徒歩で向かっていきます。

離島式―
感謝の言葉を、子ども達の代表が伝えてくれるのですが、
全て自分の言葉で、しっかり伝えてくれます。
そのひと言ひと言が、打ち合わせも何もないのに、
全員の気持ちとシンクロしていくのは、
本当に素敵な事だと感じています。

乗船までの間、とてもリラックスした表情で、
班を越えて、メンバー同士で帽子にサインしたり、
写真を撮ったり、それぞれに過ごしています。

そして、乗船。
来た時と同じように、ドラの音とともに、
ゆっくりと船は、岸壁を離れていきます。
島の方達が、手を振って見送ってくれます。

「また来るね〜!!」
力いっぱい手を振って、それに応える子ども達。
交流した八丈の子も、来てくれています。
「おもうわよ」の、横断幕―。
いつまでも、あなたのことをおもうわよ。
だからいつでも帰っておいで・・・
そんな気持ちがこもった、島の言葉です。

以前は島の方々が、
モーターボートや、ジェットスキーで、
船を追いかけて来てくれました。
ちょっとしたサプライズ!!
併走してくれる島の方達に、
「ありがとう。いつか絶対戻るから〜」

離島の日のこんな光景は、
何年積み重ねようが、いつも温かく心を打ちます。

帰りの船では、操舵室も見学させて戴く事ができます。
みんな船乗り気分ではありますが、
やはり山の子、次第に数が減っていきます。
それでも、来るときよりも快適な船旅でしょうね(笑)

段々と暗くなり始める頃、
三々五々、班で集まって来て、
最後の班別ミーティングが始まります。

島での日々を愛おしみながら、
リーダーの真っ直ぐな思いを共有し、
自分の真っ直ぐな気持ちを語り、
お互いが大切な存在であることを確認する、
素敵な素敵な時間です。

橘丸はやがて、竹芝桟橋に着岸―。
もうこれで本当に終わりなんだね・・・
充実感と寂しさが一気に来て、
涙する子も多いです。

また、事後研修で会おうね!!
こんな素敵な瞬間に立ち会えている喜びを、
コロナ禍の今日も、感じずにはいられません。

ありがとう。
来年は、どんな子ども達に出会えるのでしょうか・・・