毎年、八丈での最後の夜に、 島の伝統芸能である『八丈太鼓』の、 演奏を聴かせて戴いています。
演者は、先の投稿でもお話ししました通り、 世界にも名を轟かす「六人会」の、皆さんです。
今日は、この八丈太鼓の歴史や、 幾つかの打ち方を紹介させて戴きながら、 行けなかった八丈キャンプへ、 思いを馳せてみようと思います。
一体いつ頃から、この八丈太鼓が叩かれていたか―。 その根拠となる詳しい文献は、まだ無い様なのですが、 諸説ある中で、江戸時代には叩かれていた―。 と、云うのが、一般的なんだそうです。
誰が最初に叩いたのかは不明なんだそうですが、 島に流された「流人」は、武士が多く、 腰の刀をバチにして太鼓を叩く事で、 憂さを晴らしたとも聴きます。
島へ流されるのは、政治犯などが多く、 身分が高く知識人が多かった事から、 島民は流人をぞんざいに扱うことは決して無く、 手厚く保護したとも聴いています。
いつからか、一台の太鼓を台座に横向きに置き、 両方の面に一人づつの演者が構え、 一人はリズムを正確に打つ「下打ち」と、 もう一人は、それに合わせて即興で打つ―。 「上打ち」が、セッションする形が定着しました。
この打ち方を「ゆうきち」と言って、 代表的な打ち方です。
さよならレセプションでの演奏は、 先ずこの「ゆうきち」から始まるのです。
次に披露して下さるのが「ほんばたき」です。 これには太鼓には珍しい「挿入歌」があり、 毎回、見事な甚句を聴かせて戴き、 染み入る様なほんばたきには、 何回聴いても、感動してしまいます。
その歌詞、もう17回も行っているので、 おおよそ覚えてしまい、 ほんばたきの時には、邪魔してしまわない様に、 自分も小声で歌っています。
「太鼓叩いて 人様(ひとさま)よせて 儂(わし)も逢いたい 方があるよ」
「三根(みつね)倉の坂 坂真ん中(さかまんなか)で 出船ながめて 袖しぼるよ」
そして、太鼓を打ってみたい子どもを募り、 下打ちに合わせて、ゆうきちの基本を教えて下さいます。
山梨にも、幾つか伝統の太鼓があるので、 割と打ちたい子が多いんです。
たまに、驚くほど見事にバチを捌く子もいましたよ(^o^)
フィナーレは、『しゃばたき』と、云う 勇壮な打ち方で下打ち、上打ちが、 見事に切り替わりながら、最後はバチっと決まります!!
かっけー!!
来年はまた絶対に聴きたい八丈太鼓です。 |