皆さん11月22日は、 「小雪(しょうせつ)」だったそうです。 里にも雪が、舞い落ちる頃―。と、云う事ですが、 暦の通り、東北や北海道にも、 遅れていた雪が、辻褄を合わせる様に降ったそうですね。 そうそう。併せて22日は、 いい(11)ふうふ(22)の日だったので、 この日に合わせて、 入籍されたカップルさんも、多かったそうですね。
11月は、こんな感じで記念日が多いのですが、 11日が、なんと「サケの日」なんです。知ってました? な〜んでかっ!? それはねっ。サケと云う字を漢字で書くとねっ、 魚へんに、十一がふたつ・・・。 ほら、分かったでしょ(^u^)/ そうなんや〜
このギャグ、若い人には、 分かるかなあ、分かんねぇだろうなあ(爆)
さて、前置きはここまでにして、 今回は新潟の専門学校の授業として、 11月20日に行った、 フィールド観察「サケの遡上観察」を、行いました。
場所は、学校のある妙高市から、 クルマで小一時間の所にある、桑取川です。
毎年この川には長い旅を終えたサケ達が、 命を繋げる事だけに戻って来る、母なる川です。 毎年のこの時季、この命の営みを見る為だけに、 この桑取川へ、自分も帰って来るのです。 でも、今年は温かくって、 ちゃんと戻って来てくれているのだろうか・・・ たくさん帰って来てくれているのだろうか・・・ って、とても心配していたのです。
この授業の対象は、新一年生達。 だから、学校のすぐ近くに、 こんな凄いフィールドがあるんだって事を、 知ってもらう為に、どうかサケ達が、 その姿を見せて欲しいものです。
学校で新一年生と、初のご対面!! 「よろしく、タイソンです(^−^)」 19名の学生達と共に、いざ桑取川へ!!
昨夜の雨のせいか、川には濁りが入っていました。 それでも川底には、いました、いました・・・ 今年もたくさんのサケ達が、 母なる川へ戻って来ていました。 「おかえり〜」って、声を掛けながら、 今年も、お世話になっている 桑取川漁協さんんへご挨拶です。 もう、顔なじみでもあるので、 自分達の方も、「ただいま〜」って、感じです。 「今年も1年生達を連れて来ましたぁ!!」
先ず漁協の広間で、組合長さんから サケの管理についてお話しを伺いました。
川に入ったサケは、 許可を得た一部の者にしか、 採捕が認められていない事。
採捕されたサケから受精卵を作り、 厳しい温度管理の下に、一定期間飼育され、 再放流される事。
海に出たサケは、日本海を北上して、 網走沖、そしてベーリング海に至り、 早い個体で2年、平均4〜5年で戻って来る事。
そして、耳石に刻まれた水温の記録から、 何処で生まれたサケなのか、 世界各国で情報を共有している事・・・etc
組合長さんの熱心なお話しに、 学生達もメモを執りながら、しっかり聴いています。
そうするうちに、投網漁の準備が整いました。 早速、川原へ降りて、漁を見学させて戴きました。
網で採られたサケは、 暴れて筋子や白子が痛んでしまわない様に、 すぐさま棒で頭を叩かれます。
チョッと残酷にも見えるのですが、 強い個体から、 強い遺伝子をもった受精卵を作り、 またこの母なる川に戻って来られる様、 種の保存と、資源を維持していく為に、 大事な作業なのです。
これを間近に見た学生達は、 きっと、人と自然の正しい関わり方についても、 あれこれ考えさせられた事でしょう。
暫く漁を見学させて戴いた後、 今度は、採ったサケから作った加工品や、 採卵後のサケをそのまま、 市場よりお安い価格で購入させて戴きました。 この購入額が資源の維持管理費に回り、 資源保護の一助になるからです。
中には、お腹にまだ筋子がビッシリ詰まった、 雌の個体を、捌き方を教えて戴いて、 購入した学生もいましたョ。 「今夜は鍋パーティーだ!!」って、 盛り上がっていました(*^_^*)/
こうして桑取川で、面々と引き継がれて来た、 命の営みを肌で感じた学生達でした。 2時間程でしたが、お礼を伝えて再び学校へ。
午後は、自分と相棒の先生と二人で、 サケについての補習の講義を行いました。
新一年生との授業は、 これで最初で最後となりますが、 とても積極的で意欲的な学生が多かったので、 これから大きく羽ばたいて欲しいと、 強く願った秋の日でした。
写真は上から 1枚目 漁協より桑取川の河口を望む
2枚目 組合長様の話にじっくり耳を傾けます。
3枚目 採ったサケを持たせて戴きました。
4枚目 サケが網で採られた後、質問をする学生
|