夢を育むお手伝い。    HOOK(フック) かんきょう 『協育』事務所へようこそ!!

HOOK(フック)とは、釣り針のことです。 子供たちが思い描く夢や希望を、 質の良い自然体験活動と、環境教育のワークショップなどを通じて育てることを支援させて戴きます。 大切な子供たちは、たくさんの人たちの「協力」があって健全に育ちます。 是非この『協育』に、お手伝い下さい。
 
2014/09/16 21:58:14|その他
やまなし少年海洋道中 2014レポート 10 (君たちあればこそ)

皆さん、今日の昼間の地震には、
きっと驚かれた事と思います。

山梨での震度は、ほぼ3でしたが、
結構グラっと来ましたし、
ゴーッっと、云う様な地鳴りも聞こえました。

何にせよ、日頃からの備えが必要ですから、
慌てずに行動して下さいね。

では、再び海洋道中のレポートに戻ります。
期間中の報告は、これで終わりになるので、
区切りとして、この事業の最大のヒーロー達を、
紹介させて下さい。

子供たちの身近で、いつも支援し、
善き理解者として支え続ける、
5人の学生ボランティアリーダー達です。

この事業は、本当に彼らの活躍がなければ、
絶対に成り立たない事業でもあります。
子供たちの気持ちに寄り添い、
最も信頼できる、兄弟・姉妹の様な存在が彼らです。

ボランティアリーダーになる条件は、
先ず、学生であること。
そして、期間中及び、研修に必ず参加できること。
これが必須条件ではあるのですが、

彼らがリーダーになった動機は様々です。
過去に、参加者としてこの事業に参加して、
リーダーとして、再び戻って来た者。

個人的な繋がりの中で、声を掛けられ興味を持ち、
リーダーの大役を買って出てくれた者。

そして、一度リーダーを体験して、
自らのキャリアアップ、スキルアップのために、
リーダーを継続してくれる者・・・。

とにかく、彼らの現地での日々は多忙です。
班によっては、子供たちとの関係を築くのに、
時間が掛ってしまう者もいます。

それでも、懸命に子供に向き合う事で、
信頼を築いていきます。
その姿は、毎年とても美しく、
誇らしげに見えます。
きっと、自身が成長している事に気付くからでしょう。

そんな彼らと共に過ごす時間は、
とっても刺激的で、魅力的です。

どんなに歳を重ねても、ずーっと、
リーダーと、参加者の距離は一緒で、
直ぐに八丈で繋がる事ができるのです。

そんな彼らに最大限の感謝を、
そして、希望に満ちた将来を、願わずにはいられません。

今年も、本当にありがとう。

君たちあればこその海洋道中だよ。

写真は上から

一枚目
乗船前の底土港にて、N氏と団長を囲んでパチリ

二枚目
レセプションの夜
子供たちに思いの丈を伝えたリーダーたち

三枚目
無事に竹芝桟橋に到着!!
万感の思いを込めて円陣を組んだ5人でした。







2014/09/15 20:54:09|活動報告
やまなし少年海洋道中 2014レポート 9 (橘丸離岸)

三連休の最終日、いかがお過ごしだったでしょうか?
今日は「敬老の日」。
人生の先輩方を敬い、
そして、家族の絆を確認する日です。

海洋道中もまた、多くの先人の方々が、
ご苦労と努力と、知恵と、
子供達への深き愛を集めて、今のプログラムがあります。

毎年、我々が歌う、海洋道中『愛のテーマ』は、
八丈島で、子供たちが体験する日々を、
まんま歌詞にしてあります。
だからこそ、体験が身体に、心に、
歌声とともに沁み込むのです。
とっても素敵な曲です。

ところで、台風11号の影響で、
一日早い、「離島の日」を、迎えましたが、
我々を乗せて帰る橘丸の出船時間は、
当初の予定より早くなり、
朝の予定がバタバタとなりました。

離島式も、いつもだったら、
少しのんびりできる底土港での時間も慌ただしく、
急かされる様に、橘丸に乗りこみました。

来る時には乗れなかったこの船、
かめりあ丸に比べて、先ずは大きい。
そして、当然ですが広くて、綺麗です。
船室もフラットで新しく、ビックリしました。

自分の席に荷物を降ろして、
真っ先に向かったのはAデッキ。
7日間お世話になった八丈島に、
お別れを告げるのです。

岸壁には、お世話になった方々が、
皆さん見送りに来て下さっています。

「また来るね〜!!」
大きく手を振って、感謝の気持ちを伝えました。

船が大きいだけに、離岸はゆっくり慎重です。
橘丸が、ゆっくり、ゆっくり、
岸壁から離れ、東京に向けて進み出しました。

島では「さよなら」は、言いません。
その代わり「おもうわよ」と、伝えます。
「またいらっしゃい、いつでも思ってるよ」
そんな意味の言葉です。

そして、見送る人の姿が、
小さくなって来た時、
今度は、ボート隊が追い掛けて来てくれました。

あらん限りの力で手を振って、
「ありがとう!!」って、声を出し続けました。

子供たちにとっても、
ここが、第二のふるさとになったのです。
だから、「また来るね〜!!」
この瞬間が、とても愛おしいですよね。

御蔵島・三宅島の辺りは、既にうねりが5メートル。
台風は、やはり確実に近付いていました。
途中、明日の欠航が決まり、
我々は、滑り込みセーフで、
家族の待つ山梨へ帰る事ができたのです。

写真は上から

一枚目
お世話になった方々に力いっぱい手を振りました。

二枚目
追い掛けて来てくれたボート隊にも・・・

三枚目
橘丸を追い掛けて来てくれたボート隊








2014/09/14 21:15:38|その他
やまなし少年海洋道中 2014レポート 8 (今、心からの感謝を込めて)

今年度の海洋道中で、
大きな大きな存在が、「けじめ」との事で、
この事業から、勇退される事となりました。

この海洋道中が、八丈島で初めて行われたのは、
昭和63年。そして、現在は平成26年―。
そこから実に四半世紀の時を経て、
27年間ずっと、この事業を支えて下さったN氏が、
有終の美を飾られました。

自分が関わらせて戴いて、今回が12年目ですから、
まだまだN氏の半分にも満たないのです。
初めて自分が指導者として八丈に来る事になった年、

まだ、野外体験指導者としては、
駆け出しのひよっこだった自分を、
厳しく、そして温かく育てて下さいました。

子供たちとの関わり方、距離感、指導のノウハウ・・・
自分は、全てN氏を見本にして頑張って来ました。
少しずつ自分も、
独自性を持って仕事ができる様になってくると、
今度は見守りつつ、鍛えて下さいました。

N氏から学んだ事は限りなく、
今の自分の糧となりました。

先発隊で一日早く八丈に入った夜
かつての島の担当者の殆どの方々が、
ベースキャンプに来て、N氏との旧交を深めていました。

島でもN氏を知らない方はいないと思います。
それくらい、八丈との絆を強固にして下さった、
最大の功労者なのです。

そして、今年の海洋道中の最後の日。
乗船前に、感謝のセレモニーが行われました。

八丈の花である、
大きなストレッチアの花束が、
やはり、島の最大の功労者である、
O様から、N氏に贈られました。

そして、子供たちにも餞の言葉をかけて下さいました。

初めて八丈に来た時の船は、「ストレッチア丸・・・」
そして、今年から新造船「橘丸」に、なったのも、
ひとつの時代の象徴かもしれません。

27年間の、この月日の重さを、
これからもずっと、大事に、大事に重ねていく・・・
それが、ご恩に報いるための、
最大の責任であると感じています。

本当に、本当に、27年間ありがとうございました。
心からの感謝を込めて・・・
次のステージへ向かって・・・


写真は上から
前担当のYさんから、
八丈島民代表として感謝の言葉がありました。

この事業の最大の功労者である、
初代の島の担当者様のo様の奥様から、
見事なストレッチアの花束を・・・

そして、子供たちへ餞の言葉を掛けて戴き、

抜ける様な空の下で、参加者全員で記念撮影
八丈富士もくっきり見えて、
N氏に感謝してくれている様に見えました。







2014/09/13 22:04:35|活動報告
やまなし少年海洋道中 2014レポート 7 (ひと味ちがうレセプション)

今日から、秋の3連休が始まりました。
皆さまのご予定は、いかがでしょうか・・・。

引き続き、今年度の海洋道中の、
レポートを続けます。

キャンプ7日目―
自主活動を中止として、
朝から始った、ベースキャンプの撤収作業。

良く晴れていたので暑かったのですが、
風もあって、うってつけのお天気。

一日早く、このベースキャンプともお別れです。
子供たちは、皆と協力し合いながら、
来た時よりも手際よく、
そして、来た時よりも美しく、
ベースキャンプに感謝の気持ちをを込めて、
元に戻していきました。
テントサイトだけではなく、
周辺のゴミも自ら拾い集めて居ました。

その後は、おまちかねの『ふるさとタイム』
お風呂とお土産が待ってます!!

湯船に浸かると、子供たちでさえ、
「あ〜〜っ」と、思わず声が出てしまうんだよね(笑)

最後の夜に、毎年泊めて戴く地元の公民館も、
急に決まった撤収だけに、
利用する団体さんもあって、例年通りの、
さよならレセプションはできませんでした。

いつもの夜なら、
フロアで「焼きそば」パーティーなのですが、
この日は、外でおにぎり弁当。
でも、班のみんなと外でお食事ってのも、
なんだかとっても、新鮮で良かったし、
おにぎりが美味しかったなあ!!

八丈太鼓も、いつもより短縮バージョン。
それでも、子供たちから何人かは、
実際に打たせて戴きましたよ。

そして、お待ちかねのスタンツ発表となりました。
各班ごとに趣向を凝らしたスタンツは、
とっても楽しくて、とっても感動しました。

自分も担当した班の子に、
スタンツの途中で前に呼んでもらって、
感謝の言葉を贈って戴いて、
凄く嬉しかったのです。

スタンツの後は、
やっぱり、この歌で締めくくらなきゃ・・・
だよね〜!!

海洋道中「愛のテーマ」主題歌の、大合唱!!
ぼくたちは忘れないあの日々を♪
仲間と過ごした八丈の夏・・・

一度歌えば、参加者だったら、
直ぐに覚えちゃうのです!!

写真は上から、1枚目
4班のスタンツでは、
リーダーと指導者に、感謝の言葉をプレゼント
ありがとう。

2枚目
7人で頑張り通した1班のスタンツは、
ユーモアたっぷりの演出!!

3枚目
男子オンリー5班は、最後まで元気印!!

4枚目
大トリは、やっぱりリーダー達のスタンツ
やんやの喝采でした(^v^)v







2014/09/09 22:12:05|活動報告
やまなし少年海洋道中 2014レポート 6 (できなかった自主活動)
皆さま、秋の夜長を、楽しんで居られますか?
昨夜は、中秋の名月(十五夜)でしたが、
今日は、満月でしかもスーパームーンなのだとか!?

昨夜も、今夜も、
月は恥ずかしそうに雲に隠れて居りますが、
我が家の庭先では、既に秋の虫たちが、
しきりに、鳴いています。

さて、海洋道中のレポートを続けますね。
サバイバル踏破から、
子供たちが、全員無事に戻って来た夜、
ファイヤーを囲んで、生還報告会が、行われました。

各班の、踏破中のエピソードや、
島の方達に支えて戴いた話し、
仲間たちと一緒に歩いた喜び・・・etc

とても、素晴らしい発表があり、
子供たちの成長を、指導者も共に喜びました。

そして、その報告会が終わって間もなく、
団長さんから、
「皆さんに大切なお知らせがあります・・・」。と、
子供たちに語りかけました。

・・・実は、
「目の前の海は、まだ穏やかなんだけれど、
 台風が近づいて来ています。なので、全員で帰る為に、
団長として、決断しなければいけない事態になりました・・・」

と、台風11号が、
次第に列島にコースを変えて来た事。
そして、我々も辛いが、
1日早く撤収しなければならなくなった事。
なので、皆が楽しみにしている、
自主活動は中止とした事・・・

それを、伝えた途端、
氷の様に空気が張り詰め、どよめきが起こりました。

驚きは、やがて嗚咽となり、号泣に変わりました。

目の前の海は、こんなに穏やかに見えるのに、
明日だって晴れそうなのに、
なんで帰らなきゃいけないんだ・・・

青天の霹靂と云うのは、
正しくこういう事を指すのでしょう。

全員うつむいたまま、泣き崩れました。
実は、もう今日のお昼には、
この事が、おおよそ決定していました。

「たいそん、明日の釣り、楽しみだね!!」
「釣れるかなあ!?」
「明日の釣り、ヨロシクね!!」

初めての海釣りを、
凄く楽しみにしていた子がとても多くて、
「その為に、おお、任せろ!!」
って、自分も応えていました。

自生の竹でチャレンジしたいと云う子も居て、
3本の竹竿は、既に出来上がっていました。
釣りの希望者は、過去最高の18名でした。
女子も多く参加希望でした。

「釣りたてのお魚を食べさせてあげる・・・」
事前研修で、約束したのに・・・
それも、できなくなってしまいました。

自分は、申し訳なさに、居ても立っても居られず、
子供たちに、謝りました。
どうしようもない事だけど、許して欲しいと・・・

釣りだけではありません。
自主活動は、全員、楽しみにしていたのです。

スノーケリングも、
八丈富士登山も、島内散策も、
子供たち自身が、企画したものだけに、
そのショックは、計り知れないでしょう。

実は、もしかしたら、
このブログを読んでくれている子が、
いるかもしれないので、

指導者の間で、こんな話がされていた事を
書き加えておきますね。

島に来て、色んな体験をして、
スノーケリングも、
サバイバルで山を歩く事も、一応はできた。

けれど、唯一やっていないのが、魚釣り。
だから、それだけでも、やらせてあげられないかな。

全員釣りができなくっても、
チョッとでも体験させてあげたい。

時間の捻出を、本気で考えてくれていました。

けれど、短時間で釣りを切り上げるには、
先ず、釣りの一通りのテクニックを、
全てできる指導者が、
最低3人以上はいないと難しい事。
そして、中には、釣りは希望外の子もいるので、
不公平になってしまうといけないこと・・・

でも、自分は、
こんな提案をして下さった、指導者の方々に、
本当に感激したし、やっぱり、
全員に、自主活動をさせてあげたかった―。
それは、指導者も全員同じ気持ちでした。

いつかまた、釣りをする機会はきっとあるでしょう。
指導者の気持ちを書かせてもらいました。

ファイヤーの火は次第にとぼれて、
星が瞬きました。

涙をこらえる為に上を向いた子はいましたが、
星のまたたきは、涙で見えなかった事でしょう。

・・・。
帰宅後の台風11号の猛威は、
きっと、子供たちもテレビなどで見た事でしょう。

だから、あの判断が正しかった事、
改めて、理解してくれたと確信しています。

なので、
写真は、ありません。

さあ、明日は笑顔で撤収しような!!