夢を育むお手伝い。    HOOK(フック) かんきょう 『協育』事務所へようこそ!!

HOOK(フック)とは、釣り針のことです。 子供たちが思い描く夢や希望を、 質の良い自然体験活動と、環境教育のワークショップなどを通じて育てることを支援させて戴きます。 大切な子供たちは、たくさんの人たちの「協力」があって健全に育ちます。 是非この『協育』に、お手伝い下さい。
 
2021/10/12 10:00:00|活動報告
みんないいボコたちでした(^^)/ 1
本当に久しぶりの投稿です。
なかなか、環境教育の活動が出来ずに居りました。

ですが、先月末で新型コロナウィルス対策の、
緊急事態宣言・蔓延防止等重点措置が、
全国的に解除された事を受け、
時計の針が、改めて動き出しました。

そして、ようやく『Kちゃん授業』を、
再開する事ができました。
今日は、その報告をさせて戴きます。

10月8日の金曜日の午後―
お邪魔したのは、甲府市の東部にある某小学校です。

実は、自分の実家の直ぐ近くの小学校で、
近所にも在校生がたくさんいます。

今回授業を聴いてくれたのは、5年生2クラスです。
実は、「環境」と云うキーワードで、
児童それぞれが、自分でテーマを決めて、
調べ学習に取り組む
のだそうです。

その一環として、総合の時間を使って、
専門家の話を聴いてみよう―
と、云う事で呼んで戴きました。

ですから、児童の中には、
既にテーマが決まった子もいれば、
これから決めるって、子もいる訳です。

なので、自分としても今回は、
Kちゃんありき―

ではなく、Kちゃんの話しをきっかけとして、
様々な「つながり」に、気付いてもらえる様に、
お話しさせて戴く事にしました。

ではクラス毎に、
どの様な状況になったか、報告致しますネチョキ

進め方は2クラスとも同じだったのですが、
反応は見事に違っていて、
とにかく楽しかったんです幸せ

それに、どっちのクラスの子も、
素直で元気で、
みんないいボコたちでした嬉しい

では、最初は1組さんからです。
児童は25名で、クラスの代表の子が二人、
自分を呼びに来てくれたところから始まりました。

教室に迎え入れて戴いて、
先ずは担任の先生から、自分の事を紹介してもらい、
早速KちゃんのDVD鑑賞からスタート。

尾びれに釣り糸が絡まり、
どんどん痩せ細っていくKちゃんの実際の映像を、
見てもらいました。

その後、
いよいよ自分がお話しさせて戴く番となりました。
先ずはKちゃんと自分との出会いについて伝え、
自分が伝え続けている訳を併せて伝えました。
この際、感想を聴くのは敢えてスルーしました。

そこから考えて欲しかったのは、
点ではなく、線で、面で、
色んな角度から考えて欲しい

と、云う事でした。

ゴミを減らす事を例にとっても、
方法は1つではないはずです。

そして、義務や使命感ではなく、
続ける為には、楽しんでやる事を伝えました。

確かに義務や使命感は、
動機としては強い意志です。

が、一方で、他者の意見を受容れにくい・・・
そんな側面もあります。

それでは、活動は偏ってしまうでしょう。
実は、バラバラに見えている活動も、
話してみれば、根っこは一緒―


特に環境の諸問題は、そんな気がしています。
だからこそ、声をあげてみる
人の話を聴いてみる
一緒にやってみる
そんなつながりを大事にして欲しいですよね。

子供達はメモを執りながら、
しっかり聴いてくれた様に思います。

そして最後は、質問タイム。
この時間をしっかり取るために、
自分の話は短めに―。
したつもり・・・

ゴミの削減についての質問がありました
いわゆる3Rの話しから、今は5Rって云われてるョ―
なんて話しをしながら、
先ずは自分にできる事をやってみて―
と、答えました。

地球温暖化についても質問がありました
ホッキョクグマの危機の話しをしました。
気候変動は待ったなしの課題。

エネルギーの事や、
自分の生活の見直しなども考えてみよう。
そんな事もお伝えしました。

でも、子供達がイチバン知りたがってたのは、
なんで、タイソンって呼ばれてるの?
って、事でしたスマイル

グーグル先生に聞いてみてびっくり
パンチを打つカッコをした自分でした拳

早速、タブレットでググってくれましたョ照れ

さあ、次回は2組さんの授業をお話しします。
今回は、ここまでスマイル

 







2021/08/23 10:00:00|活動報告
今年の海洋道中アーカイブスV 皆で讃えた遠回り
三十年を超える海洋道中の、
半分以上に関わらせて戴きました。

多くの子ども達の、
大きな成長を間近で感じる事ができるのは、
このうえない幸せだと思っています。

そんな長い歴史の中でも、
決して忘れる事ができないのが、
2015年度のサバイバル踏破でのエピソードです


この年から、
ヘッドカウンセラーに就任させて戴きましたが、
いきなり初年度で、
あの素晴らしい光景を見る事ができるとは、
本当に想定外でした。

各班が順調に踏破を進める中、
ある班のリーダーが、
途中で単純に道を間違えてしまいました。

そのルートは、ベースキャンプに戻るには、
あろうことか最短のコースだったのです。

この班のリーダーは、
この時が初めてのリーダーでした。
途中で間違ってしまった事に気付き、
本部へその旨を連絡して来たそうです。

もし、ショートカットで帰る事になってしまっても、
充分に頑張っていたので、
そのままでも良かったのかもしれません。

が、本人と班のメンバーの強い意志もあって、
本来のコースを歩き切りたい―
と、云う強い願いがあり、
協議の結果、本来のコースに戻すものの、
進んだ距離分は、ベースキャンプに近づける―
と、云う事で、双方で合意しました。

なので、だいぶ遠回りをする事になるので、
帰着も、大幅に遅れる事になる訳です。
大方の予想では、
もう暗い時間になってしまうだろうと・・・

が、遅れた分を取り戻そうと、
全員が必死に歩いていた様です。

一心不乱―
と、云う言葉が適当かどうか分かりませんが、
皆が待つベースキャンプに、ただひたすらに・・・
そういう状況だった様です。

この状況を、先着したリーダーが知り、
子ども達にこう呼びかけました。

遅れているんでは無くて、
自分達より長く歩いて帰って来る―。
だから、全員で彼らを応援しよう!!

と、声を掛けてくれたんです。

「おーい!!」
ふいに頭上から聞こえて来たのは、
この班のメンバー達の声でした。

道の上から、
このベースキャンプを見下ろせる場所で、
手を振っていました。

すると、
「頑張れ〜!!」

「待ってるぞ〜!!」

と、一気に全員のテンションが上がって来ました。

その場所からベースキャンプまでは、
おそらく20〜30分の位置です。
相当に飛ばさないと、挽回できない距離です。

全班のメンバーが出て来て、

「すげ−」と、驚きの声を上げたり、

「もうちょっと、頑張れ・・・」

と、祈るように涙ぐむ子も居たり、
全員が、この班の頑張りを、
無条件で讃えているんです。

そして、いよいよ彼らの歌声が響いて来ると、
最初に声を掛けたリーダーが、
「みんなでアーチを作るぞ!!」と、
みんなを煽ってくれました。
あっと言う間に彼らを迎えるアーチが出来ました。

更に、この班のリーダーやメンバーの
名前(キャンプネーム)を連呼して、最後は、
みんなで拍手して、メンバーを迎え入れたのです。

ゴールの瞬間に起った歓喜の輪を、
自分は絶対に忘れる事ができません。
それがタイトルの、
『皆で讃えた遠回り』の、エピソードです。

一番驚いていたのは、
この遅れてしまった班のメンバーだったと思います。
遅れているのを知っていましたから・・・。

こんなにみんなにゴールを祝ってもらえるとは、
きっと思っていなかったでしょう。

子ども達以上に、
指導者も全員、目をまっ赤に腫らして、
感動の涙を流していました。

自分がこんな風にしたい―
と、リーダー達に、
子ども達に、指導者の全員に、
お願いしていた、体験は子ども達のもの
我々はそれをサポートするだけ―

と、云う望ましい姿が、
目の前で正に繰り広げられていました。

ゴールまでのプロセスには、
一切、指導者からの指示があった訳ではなく、
全てが自発的に起った、そんなシーンでした。

この年以降、更にサバイバル踏破は充実し、
自分達でしっかり目標を立てて、
単にゴールするだけが目的では無く、
一人一人が掛け替えのない友になる事―
を、目指して、チャレンジを続けています。

そして、この道間違いをしてしまったリーダーは、
連続3回リーダーとして子ども達を牽引し、
誰よりも八丈を歩いたリーダーとして、
歴史に、記憶に、名前を刻んでいます!!

今年の海洋道中アーカイブスは、
このエピソードを以て終了します。


やっぱり子ども達の成長は無限だ!!
 







2021/08/21 10:00:00|活動報告
今年の海洋道中アーカイブスU伝えたかった「水」の大切さ
記憶に強烈に残っている、
ヘッドカウンセラー就任以降のエピソードを、
『今年の海洋道中アーカイブス』として、
お話しさせて戴いています。

今日は、最も直近の2019年度のエピソードです。
この年は非常に好天続きで、
プログラムも順調に進んでいました。

台風の影は見えていたものの、
我々のスケジュールを邪魔する事もなく、
無事に最大のイベントである、
『サバイバル踏破』の、日を迎えたのでした。

踏破での指導者の仕事は、
無事に歩いているか―
体調の悪い子はいないか―
などを見極めるパトロールと、
熱中症予防の為にも、給水のサポートです。

一方で子ども達は、
島の方々に声を掛けて戴けるばかりか、
時にジュースや麦茶、良く冷えたスイカに、
島の名産パッションフルーツ・・・etc

はたまたアイスクリームに、
時には新鮮なお刺身まで、
色んな美味しい物を差し入れて下さいます。

ご厚意は有り難く頂戴して、
後日、お礼が出来る様に、可能な限り、
お名前と連絡先を伺う事にしていますが、

本当にさりげなく、
ほいっと渡して行ってしまう方が多く、
お気持ちの半分もお返しできていないのが、
残念ながら実情なのです。

が、本当に島の人たちの、
温かさを感じた子ども達は、
懸命に歩き、踏破をやり遂げる事で、
感謝の思いを返している気がします。

しかし一方で、見方を変えれば、
サバイバル踏破は、美味しい企画―
と、云う側面もあるのかもしれません。

が、やはり炎天下では給水は重要です。
数年前までは敢えて給水を極力抑えて、
自分達で確保しよう―
そんな方向で指導していました。

給水に頼り過ぎると、
逆に給水過多になってしまう傾向も見られたからです。

が、歩く事に集中する余り、
給水できるポイントを通過してしまったり、
水を届ける前に足りなくなってしまったりで、

結果、熱中症を誘発してしまう―
そんな皮肉な状況も起きてしまったので、
必要時に随時給水する―
方向性に戻したタイミングが2019年でした。

しかも、体温を下げる目的もあって、
水に氷を入れて、「冷たい水」を、
渡す事にしました。しかも麦茶です。

なので、水が割と安易に手に入る様になりました。
しかも、ぬるい水じゃなくって、
冷たくて美味しい水です。

加えて、島の方々からのご厚意もあって、
水の大切さへの認識は遠のきました。
これってジレンマですよね。

健康面を重視したら、
環境面での「水」への危惧や、
当たり前ではない「水」の存在についても、
意識が薄れてしまうのは哀しい事です。

そんな中で、
水を美味しそうにゴクゴク飲み干す、
子ども達の姿を間近で見て、
大きな違和感を覚え、
非常に重要な問題提起をした、
ボランティアリーダーがいました。

女性のリーダーでしたが、
彼女は、専門学校で医療事務を専攻し、
社会へ出るための勉強をしている学生でした。

子ども達は、指導者が来ると給水車に集まって、
嬉しそうに手を振り、水を満たしてもらう。
そこまでは、特に問題はない―

が、水筒やペットボトルに残っている、
ぬるくなった水
おいしくない水

を、無造作に道路に撒いて、
捨てる姿を目撃してしまったからからです。
まだ使える水が残っているにも拘わらず・・・

それは彼女の目には、
好ましい姿には、到底思えなかった―。
と、云う事です。

捨てられた水は、
正しく無駄水となった
のですから・・・

そして踏破2日目の朝、
彼女はついにアクションを起こしました。

島の教育委員会の方が、
これから難所にアタックする子ども達のために、
冷たいスポーツ飲料(ペットボトル)を、
差し入れにビバーク地に届けて下さった時です。

彼女は先ず島の担当者に、
丁寧にお礼の言葉を伝えたうえで、

子ども達は既にここで給水し、
水筒は満たされている事を説明し、

お気持ちは嬉しく有り難いが、
そのペットボトルは、今は渡さないで欲しい―
その様に、島の担当者に伝えたのです。

昨日から、たくさん水やご厚意を戴いているが、
彼らは無造作に水を捨てている。

無意識だし、悪気が無い事も分かっているが、
彼らには、水の大切さを伝えなければいけない・・・
と、彼女は言ったそうです。

島の担当の方も随分と驚いたそうですが、
彼女の意志を尊重し、ゴール後のご褒美と云う事で、
ベースキャンプに、
彼女の班の分を届けて下さったのでした。

どうですか皆さん、
あなたは、こんな提言をする事ができますかびっくり

相当の勇気と信念がなければ、
こんな提言は、おそらくできません。

言い方を変えれば、
子ども達の将来を左右する役割を担った事で、
本当に大切な事を伝えるために、
敢えてご厚意を断ったのです。

この話しを聴いて、
自分も、ベースキャンプに残っていた指導者も、
彼女の勇気に感嘆し、
給水を見直さなければいけない―
と、強く思いました。

早速ミーティングを行って、
2日目の給水方法を協議しました。

指導者が話し合って決めた方法は、
以下の通りです。

1、給水自体はそのまま続ける。

2,直接水筒に注ぎいれるのではなく、
 ペットボトルに入れ替えて冷やした状態で渡し、
必要な分だけ使うよう指導する。

3,もし水を捨てる行為を目撃したら口頭で注意し、
残っている水を使い切る様に指導する。


と、云う3点を共有し、給水を再開しました。

数時間後、彼女が引っ張る班を見つけ、
給水をする際、案の定、水を捨てた者がいました。

「ちょっと待て、何で水を捨てたんだ!?」

「だってぬるいし、まずい」

「美味しい水を渡すのが目的では無い。
  脱水を予防するための水だからぬるくても問題ない」

背の高い男子は驚いて、自分を見返しましたが、

「大事な水を無駄にするな―」

そのメッセージを受け取って、
ぬるい水を捨てる行為は、
以降一度たりともありませんでした。

そんなこんなで、
全ての班が無事に帰って来ました。
どの班も、大きな成長の跡が見られました。

そして迎えた2日後の、
ベースキャンプ撤収の日

撤収作業を開始する前に、
あのリーダーの事を、名前を伏せて全員に伝えました。

直ぐにピンと来た子もいましたが、
踏破中の、「ある班の出来事」なので、
初耳、何それみたいな子も、当然いました。

けれど、踏破中に同じ事をしてしまった子は、
きっと、思い当たる節があったでしょう。

改めて、水の大切さにハッとしたに違いありません。
この日も猛烈な暑さになりそうな朝でした。

世界には水が自由にならない地域がたくさんある事、
水がふんだんにあることは当たり前ではない事、
水を廻って戦争が起きてしまう国がある事・・・
だから、改めて我々は水を大事に使う事にした。

今日の給水は時間を決めて一斉に摂ろう―
そう伝えて、30分に1回の飲水タイムを設け、
1時間に1回の休憩をして体温の上昇を抑える―

この様にメリハリを付けると、
驚いたのは作業能率が格段にあがったのです。

午前中いっぱいを撤収時間に充てていましたが、
備品のチェックまで含めても、
11時半には、まっさらな平地に戻ったのです。

一人のリーダーの発言が、
多くの者の気持ちを動かして、
大きな成果に繋がりました。

この様な成長が見られた事も、
海洋道中の大きなレガシーになっていきます。

だからこそ、来年は絶対にやらないと・・・
できっこないをやらなくちゃ!!

​​​​​​写真は、別の年の給水風景です。
2019年は、こんな感じに戻したのです。







2021/08/18 10:00:00|活動報告
今年の海洋道中アーカイブス できなかったビーチクリーン
一体いつになったら、
この長雨にして大雨は、止んでくれるのでしょうか。

昨日の降雨コールドゲームの非情な決断には、
異論や批判も多くあった様ですが、
やっぱり、きちんとルールで決まっている事です。
個人的には、両チームとも納得していると思います。

そんな事よりも、
雨の中でも、互いに相手を思い遣りながら戦った、
あの2チームを、心から讃えたいと思います。
本当に、お疲れ様でした。
素晴らしい試合をありがとうございました!!

また、コロナがチーム内で感染してしまった事による、
戦わずにしての出場辞退もありました。
無念を思うと、胸が張り裂けそうです。

でも、この悔しい経験は、絶対に無駄になりません。
皆さんは、立派な甲子園出場チームです。

皆さんの気持ちを受けて、
戦うはずだった相手チームは、
2回戦以降を立派に戦ってくれる事でしょう!!

今日8月18日は、高校野球の日―
なんだそうです。
皮肉みたいですが、これも巡り合わせでしょうか。

ところで昨年、
夏の一大イベントであった『やまなし少年海洋道中』が、
コロナで中止となってしまいました。

なので、海洋道中アーカイブスとして、
過去の活動を振り返る投稿を、
海洋道中の日程を追って、紹介させて戴きました。

あの日々から一年―

今年こそが、
今年も・・・に、なってしまいました。

既に今年は本来の開催時期を過ぎてしまったので、
ここ数年の海洋道中の活動から、
特に印象に残っているエピソードを、
幾つか紹介させて戴きたいと思っています。

そのエピソードの全てが、
自分がヘッドカウンセラーに就任以降のものです。

是非、この投稿をご覧戴いて、
子ども達の活動の様子を共有し、
その頑張りや成長に、
共感戴けたら幸いです。

ご紹介したいエピソードの一番は、
2018年の海洋道中での、
環境に対する中学生達の自発的なアクション
について、
語らせて下さい。

結局は活動には至らなかった―
と云うか、活動することができなかったのですが、
あの年の意識の高まりは、
本当に貴重で、賞賛に値するものだったと、
今でも確信しています。

2018年度―
この年は、何故か例年以上に島の各所で、
漂流ゴミが多く打ち上げられていました。
確たる理由は分かりませんでしたが・・・

我々がこのキャンプで毎年目標に掲げて居る事は、
来た時よりも美しくして返す―。
これは、歴代から引き継がれている、
『伝統』でもあるのです。

8月2日の初日に、
橘丸(たちばなまる)で八丈島に上陸して、
ベースキャンプへ向かった時にも、
都合2回行ったスノーケリングの際にも、
底土海岸を見ながら歩きました。

スノーケリング自体は、
整備された綺麗なビーチで行いましたが、
その脇には、ゴロタ浜と言われる、
整備されていない石がゴロゴロの浜辺があります。

ここに、様々なゴミが散らばっていました。
ペットボトルや、シャンプーボトルに代表される、
プラゴミは勿論、漁網や、漁具や、ガレキの様な物・・・

たくさんあって、そこを歩く度に、
足を止めて様子を見ている子が多くいました。

そして、翌日にサバイバル踏破を控えた8月4日―
踏破直後のプログラムとなる『自主活動』の、
ミーティングを行ったんです。

一番人気のスノーケリング。
毎年、男女問わず10名以上参加しますが、
実は、このスノーケリングのミーティングの席で、
大きな、大きな、問題提起があったそうです。

ある男子が、
何度も底土を歩いて、どうしてもゴミが気になる。
自分だけでも、ゴミ拾いをさせてもらえないか・・・

とても真剣な表情で訴えたそうです。

すると、そこに居たメンバーが異口同音に、
「自分も・・・」と、声をあげる―
「私も・・・」と、女子まで賛同する―

そこで、指導者のKONちゃんが、
皆の意見を汲み上げて、フィードバックして返す―

そして、子ども達に決断を委ねます。
スノーケリングは他の場所でもできる
でも、八丈のあのゴミは今しか拾えない!!

みんなでキレイにしたい!!
みんなでキレイにしよう!!

歓声まで起きたと云います。
もしゴミを見たのに、
あのままにしてしまったら、

また海が汚れてしまう
海の生きもの達が、迷惑を被るかもしれない・・・

と、スノーケリングが一転、
ビーチクリーンのモードに入れ替わった

って、後でKONちゃんが云っていました。

その事を島の担当者に伝えると、
先ず、子ども達に話して下さったのが、
ゴミを不快と思わせてしまった、
お詫びの言葉だったそうです。

当然ですが、
島の人が浜にゴミを投棄するなんてあり得ないし、
漂着ゴミと、一部の心ない人が捨てたものなのに・・・

そして、子ども達に感謝を伝えて下さったうえで、
「我々と一緒に浜辺を掃除してくれますか!?」
と、最大の協力を約束して下さいました。

が、この時、大きな台風が島に近付いて来て居ました。
でも、子ども達は好天続きで、
完遂を信じてサバイバル続行―
我々も、自主活動まではできるだろうと、
この時点では、踏んで居ました。

が、サバイバル踏破2日目の朝、
台風の進路が八丈に被る事が確実になってしまい、
2日早い離島が決定しました。

懸命にサバイバルを歩き切った子ども達に、
団長から無情の通達
ベースキャンプで自主活動の中止と、
即刻テント撤収の号令が掛かってしまいました。

もし、もしも、
あのままビーチクリーンが実施できていたら、
子ども達の心にどのような気持ちが、
湧き上がったでしょうか・・・。

それを考えると、
宿題にしたくなかった―。
と、云う思いも、正直あります。

けれど、島の自然や人たちにも支えられて、
帰着した子ども達は、非情の通達にも動揺せず、
班を越えて協力し合って、
あっと言う間に全テントを撤収しきりました。

しかも、ペグなどの小物一つすら、
紛失する事もなく、もちろんゴミも一切出さず、
見事に撤収を終えてみせました。

その姿に、気持ちと動きに感動させられたのは、
きっと自分だけではないでしょう。

来た時よりも美しく―
その意志と、純粋な気持ちを、
ずっと大事に繋げていきたいですね。

写真が底土ビーチ
右側が、スノーケリングを実施したエリア
画面が切れてる左側に、
多くの漂着ゴミがありました。

画面の奥の方から、
近付いて来る船影が、橘丸です。



 







2021/08/05 10:00:00|活動報告
キープの森の小さな川で見つけた命

東京オリンピックも佳境に入っています。
予想以上のメダルラッシュは、嬉しい限りですねチョキ

新種目のスケードボード、あれ面白いですねスマイル
女子のパークですかっびっくり
また、日本選手が金メダル・銀メダルですよグッド
銀メダルの選手なんて、まだ12歳ですって!!

ところで、
7月31日の土曜日、清里にあるキープ協会で、
プログラムを担当させて戴きました。

環境教育の拠点になっている、
八ヶ岳自然ふれあいセンターが主催する、
「生きもの観察会」です。

午前と午後に一回づつ、
敷地内にあるキープの森を縫うように流れる小川で、
色んな生きものを探し、採り、観察する―
そんな水辺の活動でした。

この機会を戴いた経緯や、
午後の回の様子については、
昨日、当方のもう一つのブログ、
『鯛損のでっかい夢釣りあげよう』で、
紹介させて戴いて居ります。
鯛損の「でっかい夢釣りあげよう!!」 (easymyweb.jp)

なので、こちらのブログでは、
午前の回を中心にお伝えしますねウィンク

集まって下さったのは、4組13名のご家族です。
自己紹介の後、こんな活動をしました。

『わたしは誰でしょう!?』です。
水辺のいきものたちは、
子どもの頃の姿と、大人の姿が大きく変ります。
『変体』ですね。
体の字を間違うとえらいことになりますが・・・困った

ご家族ごとに、
ある水辺のいきものの、
子どもの頃の姿を書いたスケッチを渡します。

その後、家族会議をして戴いて、
これがわたしの、パパとママ!!
と、信じた大人の姿を当てる活動です。

そして、参加者同士自己紹介をしながら、
このパパ・ママに決めた理由を語ります。

「形が何となく似てるから・・・」

「目が顔の横にどっちも付いてるから・・・」

それぞれ発表してもらいましたチョキ

答えがバッティングしたいきものもいましたが、
ここは、仲良く同じ絵を渡して、
正解発表を待ちます。

答えのいきものたちは、
カゲロウカワゲラトビケラ
ガガンボヘビトンボコオニヤンマの6つ。

残念ながら、全問正解には至りませんでしたが、
こんないきもの達に会えるかも―
そう云って、いざ森に出発ですウォーキング

いきもの発見のポイントは3カ所びっくり

1 湧き水の池
牧草地の一角にある、湧き水が貯まった小さな池です。

ここで見つけたのは、
オタマジャクシ〜スマイル
でも、どうしてこんなにオタマが多いのかな?
理由も考えてもらいながら、いっぱい採れましたチョキ

2 湿地と緩やかに蛇行する流れ
森の一角に、
ひときわ背の高い草が茂った場所があります。

けど、その下はやわらかい泥―
そう。湿地です。

ここに居たのは、
ヤゴ(トンボの幼虫)と、小さなガムシミズスマシ
マツモムシなんかも居ましたよチョキ

前日に仕掛けておいた、もんどりの罠―
入っていたのは、ミズスマシでしたぁムフフ
チョッと、ビミョーエロ目

3 広い牧草地を望む広葉樹の森が育てた流れ
広葉樹は秋以降に葉を落とし、
その葉は当然、川面にも降り注ぎます。
落ち葉は森の栄養をたっぷりと蓄えて、
いきもの達に、食料とベッドを提供するのです。

こんな場所に多いのは、
カゲロウカワゲラトビケラなどの水生昆虫たち、
石をひっくり返したり、落ち葉や小石を足でかき回すと、
網にはこうした生きもの達が残ります。

枝みたいなの・・・
でも、これはあるいきもののお家かも!?

牧草地を望むデッキで、
空と山と川と海とがつながっていることや、
森が命の多様性を保っていること、
そんな事を広がる景色の中でお伝えしました。

いっぱい歩いて、いっぱいいきものも探したから、
僕らも、お腹が減ったよね(笑)

ふれあいセンターに戻ってからは、
じっくり、しっかり観察タイム幸せ

図鑑で採ったいきものを同定したり、
簡易顕微鏡を見ながら、スケッチしたり、
メモしたり、思い思いに過ごしてもらいました。

でも、お魚魚は残念ながら採れませんでした
なんでだろうね・・・

その理由も、お伝えしました。
皆さんも、この理由を考えてみてくださいね。

最後に書いて戴いたアンケートには、
発見がいっぱいあったことのお礼や、
楽しかったって感想が書いて下さっていました。

豊かな自然の中で、
豊かな心が育ってくれたら素敵ですよね。
ありがとうございました!!