直前の投稿でお伝えしたとおり、 駿台甲府中さんで開催戴いた講演会から、 波のように広がったKちゃんかのバトンが、 今度は、同校の小学校にも繋がったのです。
中学校での講演から丁度、一ヶ月―。 9月2日に、4年生を対象とした講演会を、 同じ日に2クラスを一限づつに分けて行いました。 今回は、教室にお邪魔しての講演です。
講演より少し前に打ち合わせに伺った際、 教室の外に張り出されていたのは、 4年生たちが授業を通じて作成した、 壁新聞が掲示されていました。
郷土の山梨県についての新聞と、 自身で一つ選んだ、都道府県について調べた壁新聞です。 これを見せて戴いた時に、 これは、講演会で使えるな・・・。 と、思った記事がたくさんあったのです。
東京都について書かれた新聞も何枚かあったのですが、 島嶼部まで調べてあるものと、 本州内の東京都内について詳しく書かれてあるものと、 両方がありました。
前者の新聞の内容としては、 環境と観光について調べてあったり、 一方の後者の方は、 首都機能や産業、文化などが書かれていました。
どちらも素晴らしかったのですが、 島嶼部まで調べてくれてあるものに着目していました。
一方、故郷の偉人について調べた新聞では、 やはり「武田信玄」の、 功績について書かれたものが多く、 信玄堤などの、偉業が伝えられていました。
なので、治水で甲斐の国を治めた、 武田信玄についても、 講演会で使えそうだと感じていました。
そして迎えた講演会の日。 最初にお邪魔したのは4年2組からです。 自己紹介をさせて戴いた後、 今回は、絵本ではなくDVDの映像のみを使いました。
Kちゃんの姿を実際の映像で見ることによって、 リアルタイムで海に起こっている事を感じました。 今回も、映像を見て思わず涙を浮かべてくれた子が、 複数いらっしゃいました。 Kちゃんの痛みを、 自分の心の痛みとして感じてくれたのでしょう。
映像を見終わったところで、講演を始めました。 早速、壁新聞について触れ、 その出来映えについて、凄いと感じたことを伝え、 たくさん出ていた、 武田信玄について質問してみました。
「信玄さんが本当に欲しかったのは何だったのかな?」 子ども達に意見を求めます。
「天下!!」
「富!!」そして、
「豊かな国!!」と、云う言葉も出ました。
「そうだね。豊かな国を手に入れる為ににも、 どうにかして欲しかったのは、何だったろうか。 領土かな、お金かな、それとも・・・」
続いて、自分が個人的にそう考えている答えだとして、 「海」を、挙げました。
甲斐の国には海がないので、 やはり人や物の交易には限界がある。 でも、海に続く川が甲斐にはあり、 甲斐の川を管理できれば、 海をも手に入れる事ができる―。
そして海を介して他国と交易する事で、 甲斐は豊かになる―。 そう考えたのではないかと、持論を伝えたのでした。
そして、当時の川にもゴミはあった筈なのに、 今とどう違っていたんだろう? と、投げかけてみました。
当時には当然プラスティックは存在していないので、 ゴミも、自然物であった筈だと、 それが今、プラスティックの登場により、 自然に返る事のない厄介なゴミになってしまった―。
そんなやり取りの中で、 マイクロプラスティック等による海洋汚染の現状と、 それを解決するための手段についても意見を求めると、
リユース・リデュース・リサイクルの3Rの、 実践についても触れ、物を大切にしたいとか、 安易に買わないとか、ゴミの分別をしっかりやるなど、 素晴らしい発言が、どんどん出て来たのです。
続いての1組さんでも、武田信玄について触れていくと、 2組さんとは少し違う視点も見えて来ました。
治水と人々の生活がどのようにリンクするか―。 そのような話題も出て来たのです。
更に3Rではなく4Rだと、 リフューズ(断る)の重要性を、 子ども達の方から、訴えて来ました。
正直、自分自身も『第4のR』に、ついてまでは、 考えていなかったのです。ですから、 自分が子ども達から教えてもらった感じでした。
この講演会の前に、4年生では社会の授業で、 ゴミについて学んでいました。 そして、ゴミの最終処分施設の画像を見たそうです。
本来だったら、現場に見学に行く予定だったそう。 ですが、コロナでそれがキャンセルとなり、 学びを深めるためにも、この講演会を機会として、 セッティングして下さったのです。
その画像の中でも、まだまだ使えそうな物や、 あり得ない程の大型のゴミを見つけ、 少なからずショックを受けたんだそうです。
ですから余計に、 海洋プラスティック問題に限らず、 全ての取り組みが、 持続可能でなければならない―。 そんな事にも、既に気付いていたんですね。
中学生の成果物と同じ日に戴いた成果物は、 正に壁新聞を再現してくれた体裁になっていました。 この授業での様々な気付きを紹介した、特集版です。
それも、今、全員からの新聞を読ませて戴いています。 非常に素晴らしい内容で、感激しっぱなしです。
講演会の後、改めて小学校と中学校で連携して、 この講演を続けたいと云う、 有り難いオファーまで戴く事ができました。
Kちゃんのパワーは、山梨で更に広がり続けています。 このバトンが更に繋がって行きますように・・・。
尚、こちらの講演会の模様も、 駿台甲府小学校様のHPに紹介して戴きました。
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