10月24日のプログラムのメインは、 なんと言っても、 『川遊び』の、活動だったと思います。 きっと多くの方が、川遊びと言えば、 『夏』の、イメージなのではないでしょうか!?
自分も、最初にこのお話しを戴いた際には、 膝下くらいの浅瀬で石をめくって生きものを探す― 程度を予想していました。が、準備品を聞くと、 もっとワイルドな活動を想像する事ができ、 最近は着る機会が少なくなったウェットスーツと、 ウォーターシューズを持参して来ました。
FEELの社長さんは、子ども達がいけそうなら、 流れてもらってもOK!! そう言ってもくれていましたので、 どうせやるなら、ワイルド大賛成!! と、同調したのです。
もちろん、これを成立させるためには、 徹底したリスク管理が求められる訳ですが、 ウォータースポーツにも精通し、 アドベンチャーレーサーでもある彼を、 心から信頼しているので、 事故はおきない。起こさない。確信がありました。
自分も川の活動に必須な、 スイフトウォーターレスキュー(SRT−1) の資格を持って居ります。
が、前々日に降った雨で、やや増水気味であり、 前日の下見では水位は下がっていたものの、 まだ少し未就学児にはチャレンジが必要だなあ・・・。 そんな水位でありました。
でも、当日は朝から晴天で、 更なる水位の減少も確認したので、 もうこの時点でGOを躊躇なく決めました。
ところで、活動の詳細については、 もう一つのブログ、 「鯛損のでっかい夢釣りあげよう」で、 紹介していますので、 ここではリスクマネージメントの観点で、 ふりかえってみようと思います。
前日の下見の際、 川原に降りる道が草で隠れていたので、 今日の活動前にカマで刈り取りました。 降りる際、怖かったらお尻をついて、 ゆっくり降りて来るように、 アドバイスもさせて戴きました。
そして、当然ですが、 全員ライフジャケットを着ます。 ライフジャケット(PFD)は、活動の大小に拘わらず、 川で遊ぶ場合は、必着のアイテムです。
この夏、水の事故が増えてしまった要因の一つは、 浅瀬だから・・・。 みたいな固定観念で活動してしまった事、 それに、リスクマネージメントがされた活動の機会が、 コロナ禍で無くなってしまった事も挙げられます。
参加者の皆さんには、 更にヘルメットをかぶって戴きました。 長靴の方には、スニーカーで川に入って、 長靴で帰る様にアドバイスさせてもらいました。
長靴も、中に水が入ってしまうとかえって危険なので、 川の活動では、履かないのがお約束なのです。
こういういでたちになると、 やはり親御さんに緊張が走るもので、 そんな緊張をほぐしたり、 もし転んでしまった際の対処を、 『セーフティートーク』で、和らげます。
「もし流れたら、 立たないでラッコの形で流れようね!!」
足を着くと川底には、石が複雑に転がっていたり、 ゴミなんかもあったりで、 前向きに倒れると呼吸ができなくなります。
こうした足もとの危険の事を、罠になぞらえて、 『フットエントラップメント』と、呼びます。
もし流れたら、足を上げてラッコのカッコで流れます。 石があったら自分で蹴って流れれば、 緩やかな場所で確保ができるのです。
この姿勢を『セーフティーポジション』と、言います。
更に、スポッターと呼ばれる見張りを上流に置き、 下流側には、バックアップのスタッフを複数置きます。 情報のやりとりは、リバーサインで行って、 GOなのか、ステイなのか、ストップなのかを、 スタッフ全員で共有するのです。
そんな支援の中で遊べば、 子ども達はリスクを乗り越えようと頑張ってくれます。 今回も、川の途中で怖さが増して、 ぐずってしまった子もいました。 そしたら、安易にピックアップしないで、 本人の意志を尊重します。がんばれって励まして、 一緒に寄り添います。
こうした声掛けが、スタッフ間で徹底されていたので、 お母さんも、見守ってくれていました。 川を渡り切った時の笑顔は、素晴らしい笑顔でした。
いっぱい遊びましたが、やっぱり疲れも見えて来たので、 採った生きものをみんなで同定して、 予定よりちょっと早めに、 川遊びの活動を終了しました。
こうした活動を通じて、きっと一緒に来た、 お父さんも、お母さんも、どこまでできるか、 どこまでだったら大丈夫か、判断できたかと思います。
そして、改めて子ども達の無限の可能性にも、 気付いて下さったのではないでしょうか。
夏の分も取り返すくらいの水遊びで、 秋の川原は歓声で包まれていましたよ。
※何が採れたかは、鯛損の〜 ブログを見てね〜!!
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