夢を育むお手伝い。    HOOK(フック) かんきょう 『協育』事務所へようこそ!!

HOOK(フック)とは、釣り針のことです。 子供たちが思い描く夢や希望を、 質の良い自然体験活動と、環境教育のワークショップなどを通じて育てることを支援させて戴きます。 大切な子供たちは、たくさんの人たちの「協力」があって健全に育ちます。 是非この『協育』に、お手伝い下さい。
 
2019/12/14 8:50:29|活動報告
やまなしエコティーチャー・イルカのKちゃん(山あいの保育園にて)

山梨県内で環境教育を推進されている人材を、
一定の研修を経て人材バンクとして登録し、
各地の依頼を受けて、指導者を派遣する県の制度、
「やまなしエコティーチャー制度」が、
運営されています。
全国的にも画期的な制度なので、
もっと活用されると嬉しいです。

さて、12月4日の水曜日に、
山あいの小さな保育園で、
エコティーチャーの機会を戴きました。
小さな子ども達に、
海で起こっている現実を伝え、
海のためにしてあげられることって何だろう?
一緒に考えてもらいました。

このお話しを戴いて直ぐお引き受けしたのですが、
どこにあるのかなって、地図で検索してみました。
保育所は山あいの小さな集落である
笛吹市上芦川にあります。
かつては、芦川村と呼ばれていました。
人口の減少が顕著で、○界集落と認識されている、
過疎の集落です。

なので、一度下見に行かせて戴いたのですが、
保育所に向かう道路は、
車一台がやっと通れる広さしかなく、
すれ違いもできない道でした。

下見に伺っていなければ、
きっと迷ってしまっていた事でしょう。
下見に行った時には、丁度お昼寝の時間zzz
だから、子ども達はこの日がタイソンとの、
初対面の日となりました(*^_^*)

この地域からは海はまだかなり遠くて、
イルカのKちゃんのお話しが、
ちゃんと伝わってくれるかな?
海の生きもののこと、知ってる子っているのかな?
正直、そんな心配も少ししていました。
なので前の日に、
子ども達も使ってるだろうクレヨンで、
ジンベエザメとシロナガスクジラを、
お絵描きしていきました。

知ってるといいなってって思って、
おっきく描いていきました。
お仕事の都合で、チョッとだけ遅れて到着される―。
って、園児のお母さんを待って、
お着きになってから、講演会スタート!!
やっぱり、ママが居てくれた方が嬉しいもんね(^−^)

自己紹介が終わって、
「みんなは、この保育園の名前が言えるかな?」
大きな声で正解を答えてくれました。
「じゃあ名前に付いてる『あしがわ』ってなに?」
チョッと考えてから、
今度はチョッとトーンを落として「かわ」って、
恥ずかしそうに答えてくれました。

「大正解!!じゃあ、川のお水ってどこにいくのかな?」
「海だよ」元気な声で返してくれました。
「みんなは海に行ったことあるかな?」
そう。ここからは遠く離れているし、
まだみんな小さいから、行った事ない子もいました。

「海にいる生きもの、どんなの知ってる!?」
さあ、ここで昨夜お絵描きした、
ジンベエザメとシロナガスクジラが登場です。
ジンベエザメの方は、直ぐに正解(^−^)/
一方のシロナガスクジラの方は、
クジラってのは直ぐに分かったけど、
「潮吹きクジラ!!」確かに〜
チョッと難しかったかな(*^_^*)

その他にも、タコさんイカさん、
ウミガメさんや、イルカさん、みんな大正解!!
知ってるじゃーん!!

じゃあこれは?
と、見せたのは海にぷかぷか浮かんでる、
そう。クラゲさん。
クラゲさんは、ウミガメさんの大好物!!
じゃあ、これが海に浮かんでたらどう?
って、見せたのは、レジ袋です。

「食べちゃう!!」
「うん。じゃあ、食べちゃったらどうなっちゃうかなあ」
「お腹痛くなちゃう」
「そう。これ、お腹の中でもなくならないんだよ」
それに、これでイルカさんが遊んじゃう事もあるんだ。
手提げ部分を見せて、
「くぐってて外れ無くなっちゃうとか」
「お鼻をふさがれちゃったりね」
「かわいそう・・・」
「そうだね」

と、いっぱいお話しした後で、
いよいよKちゃんの読み聞かせを始めました。

まだまだ保育園の子どもたちには難しい内容です。
でも、じっと絵を見て静かに聞いてくれています。
何かを受け取ってくれたみたいです。

読み聞かせの後で、
一緒に聞いていたママも一緒に、
自分達にも出来る事、考えてみよっか。

子ども達は、小さなカラダとココロを、
いっぱい使って考えてくれました。

この地域は、川の源流に近い所、
みんなの家は、もう海への入り口、
ここから綺麗になるといいね。できるといいね。

素直に聞いてくれたこの子たちなら、
きっと、ふる里のこの川も、この先にある海も、
綺麗にして守ってくれることでしょう。

小さな山あいの保育園で、
大きな大きな希望を見つけました。









2019/11/11 11:11:00|活動報告
『フィールド観察』授業2019 今年も帰って来ました!!
さて皆様、突然ですが『サケの日』って、
記念日があるのをご存知でしょうか。
『サケ』は、決して「酒」ではありません。
そう「鮭の日」です。
鮭の日は、毎年11月11日であります。
なんでその日が鮭の日かと言いますと・・・
「鮭」と、云う字をよ〜く見つめて下さい。
11月11日が隠れていますよ(^u^)

って事で、鮭と言ったらこの授業の話題です。
今年は、例年よりもチョッと早い、
11月5日(火)に、鮭の遡上を観察する、
『フィールド観察』の、授業を行いました。
毎年、1年生が共通カリキュラムで学ぶ授業で、
今年の学生は12名。なのですが、
2名の欠席があって、10名で今年も桑取川を目指します。

桑取川があるのは上越市。
学校のある妙高からは、車で小一時間で行ける場所。
そんな場所に、長い旅を終えた鮭(シロザケ)達が、
母なる川へ戻って来るのです。

学生達の殆どが、鮭の遡上を見るのは初めて。
自分と相棒の先生が運転する公用車に分乗して、
桑取川を目指します。が、なにぶん自分も、
学生達も、今日が初対面(*^_^*)

運転しながらでは、
なかなか話しかける事もできず、
車内はチョッとしずかあな感じ・・・(>_<)
まあ、それは現地で挽回しましょ(笑)

期待に胸を膨らませて桑取川に到着。
すると・・・
居ました!!
確かに帰って来てくれました。
が、いつもの様に大挙した感じでなく、
魚影が幾つか見え隠れしている程度―。

そこに、漁協の方が駆け付けてくれました。
「今年は、まだ今からだよ〜」
なんでも、海水温がまだ高いせいなのか、
遡上が少し遅れているとの事。
更に、過日の台風の影響で、
川原の土砂が浸食されて、
水が濁ってしまっていた事もあって、
鮭がいるのは分かるものの、
どのくらいの数がいるかが判別できません。

それでも時折、つがいで泳ぐ姿や、
堰堤をジャンプで乗り越えようとする個体も見えて、
学生達は食い入るように見てくれていました。

やはり、命を繋げようとする健気な営みは、
見る者の心に新鮮な感動を呼び起こす様です。

まだ漁が始まっていなかったので、
例年の様に投網を打つ光景や、
迫力のある鮭のリアルな顔つきも、
後の楽しみの、加工品の購入も叶いませんでしたが、
確実に、学生達に命の尊さを植え付けた様でした。

最後に漁協の方から、
丁寧な管理についてのお話しを伺う事もできました。
こちらこそ、急に押しかけて申し訳ありませんでした。

まだもう暫く、この営みは続きそうなので、
学生達には、また個人的に来て欲しいと伝えました。
日差しがやわらかく、
水面を照らしていました。

午後からは学校に戻って、
鮭の習性や管理について詳しくレクチャーして、
今年の鮭遡上観察授業が終わりました。

学校のすぐ近くの川に、
連綿と受け継がれて来た命の営みがあると云う事を、
どうか誇りに思って欲しいと伝えました。

11月11は、「鮭の日」です。
是非、皆さんも覚えてくださいね。

今年はチョッとだけフライイングだったので、
写真は撮らず、記憶にしっかり刻んで来ました。







2019/10/14 16:56:20|活動報告
令和最初の『やまなし少年海洋道中』19 ありがとう

橘丸は、順調に東京竹芝に向かって進んでいました。
途中、最後の寄港先である、伊豆大島の岡田港から、
最後のゲストを乗せて、岸壁を離れました。

昼食後は、思い思いに子ども達は過ごし、
今年も『ハー○ン○ッツ』の、
人気は不動です(^−^)/

三浦半島を抜けると、いよいよ東京湾―。
夕焼けが海を赤く染めて来ました。

そして、最後の班別ミーティングが、
船内のここかしこで始まりました。
毎年、このミーティングでVLから語られる、
アツい思いや、メンバーに寄せる気持ち、
そして、メンバーから返って来る、
溢れる思いや、感想の数々・・・。
そんな感激の場面が、
今年も始まりました。

船室でのふりかえりを選んだのは、
5班と4班。どちらも、今年初リーダーの、
かつと、もうちゃんが、
メンバー達からの感想を、
ひとり一人から聴いていました。

そっと様子を覗かせてもらうと、
みんな、話している子をしっかりと見て、
ひと言も聴き逃すまいと、
優しい眼差しで、聴いているのがよく分かります。

立ち合うカウンセラーも、活動支援も、
彼らと共に過ごした時間を、
愛しむように聴いています。

毎年、書いている気がしますが、
ヘッドカウンセラーと云う立場になって、
その場に一緒にずっといられないのが、
もどかしくって仕方ありません。

デッキに出て来たのは1班・2班・3班で、
輪になって、海風を感じながらのふりかえりです。

先ず2班は、なかなか班がまとまらず、
もがき続けたけいが、やっと子ども達に、
思いのたけをサバイバルの夜に
涙ながらに訴えて、
そこで全員に受け容れられたのです。

それ以降の2班のまとまりは抜群でした。
「いちばん成長した!!」と、
指導者に言わしめるほどの変化に、
けいも、苦労した甲斐があったと思います。
お疲れさん・・・

ありちゃんの3班は、
船尾側のデッキで丸くなってのふりかえり。
少し音がうるさい場所ではあったものの、
しっかりみんな聴いているので、
普通のボリュームの声で話しても届きます。

一人が話し終わると拍手。
・・・また拍手。
何度も何度も起こった拍手には、
メンバーみんなの思いがこもっていました。

そんな中で時間をかけて、
じっくりふりかえりをしていたのが、
アヤの1班です。

全員にきちんと話をさせて、
アヤが一つひとつ、一人ひとりに、
優しく語りかけていました。

幼さを乗り越えて、
少し大人になった気がした1班のふりかえり。
終わった頃には、
もう羽田空港も見えていました。

そして、橘丸は無事に竹芝桟橋着岸です。
8泊9日の久々の完遂でした。

ありがとう。
今年もまた子ども達に、
成長させてもらえました。

VL達に必死に支える姿を見せてもらいました。
指導者達の見守り、背中を押す姿勢に、
感動させてもらいました。

ありがとうの輪が、
これからも繋がっていきますように・・・

今年の海洋道中のレポートは、
2019年にちなんで19回で締めくくります。

ありがとうございました。












2019/10/12 18:30:57|活動報告
令和最初の『やまなし少年海洋道中』18 電池切れた
東京行きの橘丸は、
台風が接近しつつあった為に、
デッキも含めて、結構な混雑でした。

そのせいもあってか、
恒例の操舵室の見学も、
割と乗って間もなく―。
と、云うタイミングで行われました。

で、いつもは、デッキを最上階まで登って、
見学させて戴くのですが、今回初めて、
一等船室を抜けて、
特別なドアから入室させて戴きました。

橘丸の船室は、とても快適な室温になっていて、
当然ですが、見晴らしは最高―。

子ども達も、初めて見る客船のコックピットに
興味深々です。

で、ですが、ワタクシ
既に完全に電池が切れてしまって居り、
数分ごとに、眠気に襲われる始末(>_<)

子ども達がうっかり、
大切な計器に触れてしまわない様に、
監視の為に同室したのに、
自分の方が、そんな失敗をしてしまいそう・・・。

計器には絶対に触れない場所の壁にもたれて、
必死に眠気と闘って居りましたが・・・

「タイソン、だいじょうぶ?」
と、Mさんが、そっと自分の肩を支えてくれました。
どうやら、やっちまった様です。

立ったまま居眠り(>_<)
「ありがとう。だいじょぶ・・・」
とは言ったものの、ふらふらでございました。
多分、子ども達も気付いたよなあ!?
うう、もう歳なのか。気持ちはあっても、
気力が付いていかないぜ(涙)

数名、船酔い状態になって来たので、
では、そろそろ終わりましょう。と、
説明の船員さんに促されて退室しました。

もう、これは充電するしかありません。
自分の船室に戻って、
半個室になっている席に、ふらふらごろん。
ZZZZZZZZZZZZZZZ
ZZZZZZZZZZZZZZ・・・・・。

空腹に襲われて目が開くと、
橘丸は、既に御蔵島を離れておりましたとさ。

こうも一気に、電池が切れるものなのか!?
老朽バッテリーのため、
メンテナンスが必要ですね(泣)
トホホ







2019/10/11 20:20:02|活動報告
令和最初の『やまなし少年海洋道中』17 おもうわよ
楽しかった海洋道中も、
いよいよ今日は、『離島の日』です。

期間中、台風の影はあったものの、
全てがいい方に展開し、
4年ぶりに、
全てのプログラムが終わろうとしています。

後は、無時に帰る事―。が、
我々の最後の仕事です。

お借りした三根小学校を、
朝、丁寧に掃除しました。
校庭から見える八丈富士にも感謝です。

橘丸に乗る為に、底土港へと徒歩で向かいます。
初日に歓迎セレモニーを行った待合所の2階。
今日は、ここで離島式です。

八丈町のスタッフの方から、
「お別れの言葉」を、戴いた後、
団を代表して、3班の班長のMレインが、
感謝の言葉を伝えました。

彼は、この海洋道中に来たくて、
3年間応募し続けて、
ついに念願叶って、八丈に来ました。
だからこそ、人一倍頑張って、
3班のリーダーを務めて来ました。
そして、良い仲間に仲間に恵まれて、
立派な班長に成長しました。

万感の思いを込めた「感謝の言葉」は、
我々の思いを、見事に代弁していました。

そして、屋上での記念撮影。
実に見事なタイミングで、
飛行機が見送る様に上空に現れて、
集合写真に、一緒に納まってくれた様です。

さあ、橘丸が見えて来ました。
8日前、あの船に乗ってやって来た49名が、
今度は、全員かけがえのない仲間になって、
同じ船に乗って帰ります。

その橘丸に、あの二人が乗って来ました。
VLのOB、かっちゃんとあしくまの二人です。
夏休みを利用して、
二人サバイバル踏破と銘打って来たのですが、
このお2人は、見事に台風に愛されて、
本当は青ヶ島に行く筈だったのに、
八丈で足止めとなってしまいました(*^_^*)
うまくいかないよね〜

で、いよいよ乗船です。
交流会で出会った島の子数人も、
見送りに駆け付けてくれました。

交流会に美味しいお料理を持って、
駆け付けてくれたO田さんも、
島のスタッフの方々も、
総出で見送ってくれます。
もちろん、かっちゃんとあしくまも
大きく手を振って、
船出を見送ってくれました。

バイバ〜イ!!
また絶対に来るね〜!!
デッキから身を乗り出して、
子ども達は、渾身の力で手を振って応えます。

おもうわよ!!
これは、また帰って来てねと願う、
島の別れの言葉―。

あなたのことをおもうわよ!!
ありがとう絶対に帰って来るよ!!

いってらっしゃい。
そんな気持ちに満ち溢れた言葉に見送られ、
島が段々と遠ざかります。