夢を育むお手伝い。    HOOK(フック) かんきょう 『協育』事務所へようこそ!!

HOOK(フック)とは、釣り針のことです。 子供たちが思い描く夢や希望を、 質の良い自然体験活動と、環境教育のワークショップなどを通じて育てることを支援させて戴きます。 大切な子供たちは、たくさんの人たちの「協力」があって健全に育ちます。 是非この『協育』に、お手伝い下さい。
 
2017/12/30 13:40:10|活動報告
やまなしエコティーチャー イルカのKちゃん(未就学児にむけて)

環境教育の推進に向けて、
行政と実践者がタッグを組んで、
学校や民間団体に、環境教育の出前を行う事業—。
やまなしエコティーチャー制度。

今年もこの暮れになって、貴重な機会を戴きました。
何度か行かせて戴いて居りますが、
今回は初めて未就学児に向けて、
「イルカのKちゃん」の、講演会の依頼でした。
Kちゃんの事は、前の記事でも触れている通り、
何度も伝えているのですが、全て小学生以上でした。

そんな子供たちに、このKちゃんのメッセージが、
きちんと伝えられるのだろうか・・・
一定の時間、果たして集中力が続くのだろうか・・・
そんな不安もあったので、
年末のお忙しい中ではあったのですが、
無理を言って、今回の会場となる保育園さんに出向いて、
事前の打ち合わせの場を作って戴きました。

今回、エコティーチャーの依頼を下さったのは、
笛吹市立花鳥保育所さんで、園児は10名の、
小さな保育所さんです。

県の方から利用を勧められ、その中から、
当方のKちゃん講演会を選んで下さったのですが、
先生にお話を伺ってみると、やはり、
Kちゃんの絵本は読んだ事がなく、
どの様な講演会になるのかも、想像ができない・・・。
と、おっしゃっていました。

なので、実際に先ずは絵本を読んで戴き、
過去の講演会の流れや、進め方をお話しました。
そのうえで、海の事や、海ゴミの事、
実際に起こっている環境破壊や汚染・・・
そんな、ネガティブな内容をどう伝えるのか、
自分にとっても、今回は大きな課題です。

そんな状況があって、先の専門学校の授業があって、
非常に良いタイミングで、学生たちから、
多くのヒントをもらえたので、
こんな風にしたい—。と、
当日の講演会のイメージを伝えてみました。

時間は30分程度、
絵本の読み聞かせはするが、映像は使わない。
見せる絵は全部ではなく、
怖いイメージが伝わってしまう可能性がある絵は、
一部、削除して、スライドで見てもらう。
いっぱい問いかけをして、楽しい雰囲気で伝える・・・
そんな申し送りをしました。

先生方も、初めての取り組みだけれど、
「とっても楽しみにしています」。と、
おっしゃって戴きました。

そして迎えた当日は、12月6日の水曜日でした。
園児の保護者の方も数名参加して下さり、
講演会が始まりました。

先ずはごあいさつした後で、
海に行ったことがある人って、質問すると、
やっぱり、全員ではありません。
海のお水がしょっぱい事も知らない子が、
半数はいました。でも、イルカさんは、
全員が知っていました。

じゃあ、イルカさんのごはんって何か知ってる?
「さかな〜」って、元気に手を挙げて答えてくれました。
水族館のイルカショーで、飼育員さんが、
ご褒美でお魚をあげているのを知っています。

じゃあ、お魚以外で知ってるのある?って聞くと、
首をかしげて「わかんなーい!!」
とっても、正直なリアクションですよね。

そこで、幾つかイラストを見せながら、
こんな生きも食べるらしいよ・・・
って、お話ししました。

と、言いながら取り出したのが、
白い小さめのレジ袋。
「これ何かに似てないかな?」
「クラゲさん!!」
「おっ、そうだね、スゴイ事に気が付いたね」!?

そんな答えを出してくれたところで、
絵本の読み聞かせに入りました。
いつもは、利用者側に読んで戴くのですが、
今回は、敢えて自分が感情を特に乗せないようにして、
淡々とお話しすることにしてみました。

お話がだんだん佳境に入ってくると、
みんな真剣に聞いてくれています。
そして、絵本の読み聞かせは終了。

ちょっと間を置いてから、
「どうだった?」って、聞くと、やっぱり、
「Kちゃんが可哀想!!」って、素直な感情です。

みんなは、お家でゴミを捨てる時どうしてるの?
分けてる?分別もしてくれているようです。

じゃあ、Kちゃんみたいな事が、
起きないようにするには何をしようか?
答えを求めず、家族で考えてみようよって、
振ってみました。

イルカじゃなくって、
みんなが苦手な生き物だったら、可哀想って思うかな?

いっぱい、いっぱい、こっちから語り掛けました。

会場には、園児たちも飾り付けしたクリスマスツリー
サンタさんにプレゼントのお願いはしたかな?

どの様に子供たちが感じてくれたか、
後日、感想が送られてきましたが、
書いてくださったのは、先生と保護者の方々、
でも、それを読む限り、
子供たちはいっぱい考えてくれたみたいです。
お家でしているゴミの処理の事も話してくれたそうです。

園児たちの小さな胸に響いたものを、
これから大切にして、成長していって欲しいなあ。

短い時間でしたが、とってもあたたかい時間を、
園児たちと共有できた、講演会でした。

後日、先生方と子供たちから、
素敵なプレゼントが届きましたよ〜!!

とっても嬉しいです。ありがとうね!!

写真は届いたプレゼントです

上から1枚目

大きな封筒を開けるとこんな物が出て来ましたよ!!

2枚目
たいそんの似顔絵(お鼻がしっかり書けてますよ)

3枚目
ほら、字もこんなに上手に書いてくれました。
このお手紙は、最高の宝物にするね。

2017年の記事は、これで終わりに致します。

今年もたくさんのご訪問、心より感謝申し上げます。
良いお年をお迎えください。

2018年が皆様にとって、
素晴らしい年になりますように・・・







2017/12/16 22:46:59|その他
水辺の環境教育学2017 魚料理のできばえ!!

なんとか、放課後となる前に、
全てのお魚料理が完成しました。

できばえは、いかがですか?
インスタ映えしそうですかね!?

学生達が真心を込めて、
作りあげたこの魚料理は、
とっても美味しかったですよ!!

写真は上から

1枚目 ホレ、鯛めし、どうすかっ!?

2枚目 こちらは、お刺身の皿とかぶと煮のお皿

3枚目 「イカスミパスタ」 チョッと本格的でしょ!?

4枚目 具だくさんの「たら汁」あったまりそうでしょ!?







2017/12/16 22:32:40|活動報告
水辺の環境教育学2017 釣ったつもりでお魚料理!!

ワカサギ釣りの授業の翌日、
こちらも恒例となった、
『水辺の環境教育学』の、授業です。
昨日とは、違う学生達です。

この授業の中で、毎年取り組んでいるのが、
自分が、環境教育の仲間と一緒に作り上げた、
「魚釣り」を、環境教育のツールとして、
実践するためのプログラムである、
『エコフィッシングプログラム』の、体験と理解です。

そして、メインとなる
魚の体の理解や、命を処して食材とする料理、
そして、その命をいただく食育的観点など、
釣ったつもりで魚料理―。の、授業がこの日でした。

前週に、何を作るかメニューを決めて、
この日の午前中に、自分が鮮魚市場から
鮮魚を買って来ました。

で、今年のメニューは、こうなりました。

ご飯もの・・・鯛めし
汁物・・・・ たら汁
煮物・・・ 鯛のかぶと煮
お造り・・・いかと鯛のお刺身
洋皿・・・イカスミのパスタ

以上の5品を作る事になりました。

買ってきた魚は、
真鯛2尾(小ぶりのもの)
スケソウダラ1尾(マダラがなかったので)
アオリイカ1パイ(1キロくらいのもの)
と、具材にするお野菜などです。

まずは、真鯛の捌き方からレクチャー、
ウロコを引いて、3枚おろしにし、
かぶと(頭)を、なし割りにする。これが1尾

もう1尾は、ウロコを引いて、
はらわたを抜き、飾り包丁を入れて、
鯛めし用に捌きます。

これにチャレンジしたのは、2名の女性陣。
一方、男性陣は、アオリイカを捌きます。
今回はイカスミパスタを作るので、アオリイカです。

頭部に指を入れて、内臓と、甲羅を外します。
アオリイカの甲羅は、透明です。
肝を覆う様にスミ袋があるので、
それを潰さないように慎重に外しました。

その後、えんぺら部分と胴体部分の皮を、
きれいに外す工程にチャレンジしました。

自分は、チョッと学生には難しいので、
タラを捌きました。身が柔らかいので、
普通の3枚おろしの様にはいきません。

包丁を支えにして手で上身と下身を分けていきます。
運よく「たらこ」が、入っていたので、
それは、かぶとと一緒に煮ることにしました。

マダラの眞子は大きいので、
普段、一般の人が「たらこ」と、呼ぶのは、
スケソウダラの眞子の事を指します。

ほどなく、鯛めしが完成!!
「おお、湯気の向こうがめでたいぞぉ」

同時にかぶと煮も、いい感じとなり、
お刺身、たい汁も、次々に完成し、
学校のロビーにしつらえたテーブルに、
次々にごちそうが並んでいきます。

最後に、イカスミパスタも無事完成!!
授業時間の15分くらい前に、やっとこ完成して、
他の学生達も巻き込んで、大試食会となりました。

美味しかったですよ〜!!

写真は上から、

1枚目・・・マダイの3枚おろし

2枚目・・・アオリイカの皮をはぐ

3枚目・・・イカスミの袋が破れません様に・・・

4枚目・・・他の学生達も参入して、
        大試食会になりました!!








2017/12/16 9:21:53|活動報告
フィールド観察授業2017 諏訪湖でワカサギ釣り  みょんみょんって?

鮭の遡上の観察した授業の翌週、
こちらも恒例となった、
信州諏訪湖での「ワカサギ釣り」の、
フィールド観察授業です。

例年、この前日に担当授業があったので、
学校から、諏訪に学生達と一緒に来ていましたが、
今年度は、順番が逆になったので、
早朝、自宅から電車で、最寄りの岡谷駅まで行って、
駅から学生達と合流となりました。

5時に学校を出ているので、みんな眠そうです(笑)
7時半頃に諏訪湖へ到着し、
沖に置いてある、ドーム船へ乗り込みました。

寒さ知らずの船内で、いつもは、ワカサギについての
レクチャーから始めるのですが、
今年は資料を渡して熟読しておく様に伝えていました。

相棒の先生から、
道具の使い方のみレクチャーを受けて、
さあ、今年もワカサギ釣りのスタートです!!

が、昨年に引き続き、今年も食い渋りです。
群れの脚が早く、アタリが続きません。

一瞬ワーッと歓声が上がっては、
暫しシーン・・・。

慣れていない学生は、ついウトウト・・・
自分は、今年もペットボトルや、
ヤ○ルトの瓶で作ったマイロッドで釣りました。

そんな中、なかなか釣れないでいた、
自分のすぐ横で釣っていた女子学生が、
竿に伝わるアタリの様子を見て、
「なんか、みょんみょんしてますよね〜!!」
「みょんみょん?」

で、これ以降、ワカサギからのアタリの事を、
「みょんみょん」と、呼ぶことに決定!!
「みょんみょんしろ〜」とか、
「みょんみょんしてね〜」とか、
「お願いみょんみょん!!」とか、

釣れてない時間も、こんな風に気を紛らわせて、
なんとかタイムアップまで、釣り続けました。

決して大漁ではありませんでしたが、
みんなのみょんみょんを集めたら、
それなりの見栄えする量になりました!(^^)!

岸に上がってからのまとめの時間で、
今年は、絵本の読み聞かせを行いました。

「さかなつりに行こう」と、云う作品の中の、
わかさぎ釣りに行こう―の、一説です。

その中で描かれる自然の描写、
みょんみょんの事は、
「糸でんわ」って、表現しています。

凍てつく冬の中でも、
寒さも楽しみながら、周りから聞こえて来る、
小鳥たちの声や、静寂・・・

来年度以降、自然ガイド、登山ガイドの資格に、
チャレンジする1年生たちの、
ガイディングのヒントにんばればいいなあって、
そう思って、大好きなこの絵本を、
諏訪湖まで連れて来ました(笑)

ワカサギについての知識は、
きっと資料を、読んでくれたでしょう!!

今年は、このまま明日も授業なので、
学生たちに、ワカサギの天ぷらを作ってあげました。

基礎体力トレーニングと云う授業で、
走って来た後で、アツアツの天ぷら、振る舞いました。
「ウマい」
「おいしい!!」
そんな、笑顔がガイディングで届けられるといいね!!







2017/12/15 18:12:01|活動報告
フィールド観察授業2017 鮭がのぼる母なる川

当方が非常勤の講師として指導に赴いている、
新潟県の専門学校の授業において、
初冬のフィールド観察授業で、すっかり定着した、
鮭の遡上の観察を、今年も行って来ました。
場所は、上越市を流れ日本海に注ぐ「桑取川」です。

桑取川漁協さんのご協力の元、
毎年繰り返されるこの命の営みと、人との関わりを、
間近で観察させて戴き、「鮭」と、云う魚の、
資源としての価値を守り、命を繋いでいく仕事について、
理解を深めていくのが狙いです。

冷たい雨がシトシトと降り続く中、現地に到着すると、
目の前の川に、大量の鮭たちが、背びれを出したまま、
懸命に泳いでいました。
その中には、既に息絶えて、岸辺に打ち上げられ、
傷だらけの屍を晒し、それを、木の上から、
カラスがついばもうと狙っていました。

今年は、10月に台風が接近した事で、
護岸が土砂で覆われてしまったとの事で、
例年より漁が遅れてしまっているとの事で、
お忙しい合間を割いて、我々に対尾して下さいました。

また、少し上流側の堰堤を、必死に乗り越えようと、
ジャンプを繰り返しては、押し戻されていました。
そんな健気な姿を、初めて見た学生の多くは、
感動した表情で、その営みを見つめていました。

途中、組合員の方が投網を打ち、
鮭を捕獲し、頭を棒で叩いて気絶させ、
オスとメスとを分別していきます。
何度か網を打って、割と大ぶりな魚を選んでいきます。

この後の、採卵と受精の作業では、
大型の魚であればあるほど、遺伝子も強いので、
より強い遺伝子を持ったオスの精子と、
メスの卵(即ちイクラ)を、受精させた方が、
種の存続の確率が高まるからです。

川での鮭の採捕については厳格なルールがあって、
組合員の方であっても、特別採捕許可を得た、
一部の人でなければ許されません。

こうして採捕された鮭の、
採卵と受精の工程も見せて戴き、
種の保存と資源確保に、
人が深く関わっている現状を知りました。

また、耳石のコードの読み取りによって、
その鮭が何処で生まれ、どの様なルートを辿って、
母なる川に辿りつくのか―。
と、云う情報も、
今では世界各国で共有できる様になっています。

この母なる川に、この先もずっと鮭たちが、
戻って来れるように、自分たちができることを、
考えていきたいですね。

遠い遠い昔から、遥か未来まで、
人と自然は、うまく関わっていけますように・・・

写真は上から

1枚目
特別採捕許可を得た組合員さんが、投網で鮭を捕らえます。

2枚目
捕れた鮭の中から、卵が成熟した雌と、
大型の雄を選んでいきます。

3枚目
これは雌(♀)の個体です。

4枚目
お腹を割いて採卵し、雄の精子を掛けて受精卵にします。