少し日が空いてしまいましたが、 今年の海洋道中のレポートを再開しますね(*^_^*)
やっぱり今年も、 色んなドラマがあった『サバイバル踏破』でした。 でも、大きな怪我や事故もなく、 全員が踏破を乗り切れた事は、 きっと子供達の大きな成長に、 繋がったと確信しています。
そして、頑張った子供達へのご褒美の日―。 それが、『自主活動の日』では、ないでしょうか!?
八丈島で、自分がイチバンやってみたかった事、 自分だけの八丈。正しく「マイ八丈」を、 満喫できるスペシャルな一日なのです。
勿論、安全対策の為、単独行動ではなく、 やりたい事が重なるメンバーとグルーピングをして、 それぞれの「夢」を、叶えます。
昨年は台風5号の接近により、 自主活動そのものが、中止となってしまいました。 そして、一年越しの悲願でありながらも、 またもや迷走台風5号の影響で、 開催は危ぶまれました。
予報も午後から海が荒れるだろう・・・ と、懸念されていて、 正直、当日になってみないと分からない―。
ならば、できるところまでは強行しよう。 最悪、自主活動の後の交流会は、 会場を三根小学校に移して行えばよい―。 そんな申し合わせをしてのGOサインでした。
この日の為に編成したグループは4つ。 イチバン人気は、今年もダントツで、 「スノーケリング」で、なんと26名の大所帯です。
続いて、自分が指導する「釣り」で、 今年は9名です。紅一点、女子も1名参加です。
残りは、「八丈富士登山」と、「島内探訪」で、 さあ、マイ八丈へ行ってらっしゃーい!!
で、始まったのでありますが、 まさに、空前絶後、急転直下の展開になりました(>_<) けれど、この、ド・ドドンパの様な急展開は、 きっと、永く語り継がれる事になるでしょう!! アッと驚く急展開を、レポートします!!
では、自主活動からお話しします。 朝一番は、「釣り」の、グループ。 疲れている筈ですが、集合の5時前には、 一人の遅刻も無く、全員集合しました。 そんなに、やりたかったのね〜!!
朝日が、丁度、水平線から顔をもたげ始めて、 紫から、徐々にオレンジ色、黄金色へと、 美しく海を染め上げていて、感動の日の出― チョッと波っけはあるものの、風もさほどでもなく、 期待が高まります。
他のメンバー達の起床時間より先に、 体験場所となる「神湊港」に、向けて出発です。 この日の為に準備して来た「釣り竿」を、 肩に担いだり、ギュッと握りしめて、 「絶対に釣るぞ!!」と、気合いが入ってます。
だって釣れたら、そのお魚を、 新鮮なまま、捌いて、食べる―。 海なし県の山梨の子供達にとって、 新鮮なお魚の「お刺身」は、 回るお寿司屋さん以上に、ワクワクものでしょう!!
釣りの準備をしていたら、 先にやっていた地元の方が、 ぽんぽんと、大きなムロアジを釣りあげました。 「すげー!!」みんな、こっちの説明も上の空(>_<)
「ちゃんと仕掛けつくらんと釣れんぞ!!」 と、甲州弁丸出しで、仕掛け作りに集中させ、 できた者から、スタートと相成りました!!
そしたら、もう10分も経たないうちに、 「うわー来たッ!!」 弓なりに竿が曲がります。
釣れたのは、型の良い「オアカムロアジ」でした。 一般的な、ムロアジ(クサヤモロ)に比べ、 お刺身にしたら、マアジ以上に美味しいとされ、 山梨では滅多にお目にかかれない高級魚です。 そんな魚が一発で釣れちゃったもんだから、 そりゃあ、気合いが入らない訳が無い!!
次々に、子供達の竿が曲がります。 今度は、25aくらいのカンパチと、ヒラマサ、 まだ幼魚とは云え、引き応えは充分!!
朝の6時過ぎ、朝食を運んで来てくれた時には、 既に20尾以上の釣果で、 クーラーが埋まって来ました。 持って来てくれた団長さんも、 自主活動リーダーのかよちんも、ビックリしてました。
で、強い日差しになって来た9時には、 クーラーは、50尾以上の釣果で満タンです。 氷も足りなくなって、途中で追加しました。 魚は、その場でえらを切って血抜きして、 「氷締め」に、しました。
これ以上は食べられないので、リリースしながらも、 ポツポツ釣れるし、でっかいニザダイが、 堤防直下を悠々と泳ぎ、「あれを釣ってやる」 って、息巻いたり、ウミガメが何頭も顔をもたげて、 子供達にごあいさつ。釣りってサイコー!! きっと外海が荒れて来たので、 魚も、他の生きものも、穏やかな堤防内に 避難して来たタイミングだったのでしょうが、 楽しかったですヨ!!
エサが無くなった午前10時半―。 大満足で釣りは終了。で、 この後の子供達の行動が素晴らしかったので、 紹介しますね。ゴミは残さない。 来た時よりもキレイにして帰る。
キャンプでの実践が、そのまま現れて、 アミエビのコマセの汚れをデッキブラシで磨き、 周りに落ちている他のゴミも拾い、 各自の釣り座を、きちんと海水を汲んで流しました。
「きれいに使うだぞ!!」って、そのひと言だけで、 堤防は、みるみるキレイになりました。 きっとその光景を、その場に居合わせた、 他の釣り人さん達も見ています。 お手本になる、素晴らしい行動だったと思いますよ。
で、ベースキャンプでお昼を食べてから、 みんなでお刺身を作るぞって事で、 お弁当をみんなで食べて、ここまでは、 至って順調だったのに・・・ のに・・・
午後1時過ぎ、急転直下が始まりました。 にわかに風が強くなり、テントを煽り始めました。 ついに来た、台風の影響です。 注意報が警報に変わり、海も荒れ出しました。
こうなると、もうどうしようもありません。 釣りの子供達には、急きょ、 テントの一部撤収作業に、手伝ってもらいました。 かまどもつぶし、その穴を埋め、 食事用のタープを全部撤収し、とりあえず、 自分の荷物をまとめさせ、避難を意識させました。
野営は危険と云う判断となり、 三根小への避難が決定しました。 そこで、交流会をする―。 そんな予定に急展開。にわかに緊張も高まりました。
スノーケリング班と、島内探訪のグループには、 早目の終了を促す為、指導者が向かいました。
けれど、登山組は、温泉に向かったと云う情報で、 そのまま続行となり、釣りのメンバーのみ、 残った指導者と一緒に、仕事をする事になって、 楽しみにしていた「魚を捌いて食べる」のは、 中止とせざるを得ない状況になってしまいました。
「タイソン、魚どうするの?」 心配そうに子供達が聴いて来ます。 「多分、この状況では、処分しないといけないな・・・」 そう告げると、がっかりと肩を落としながらも、 釣った魚に手を合わせて「ごめんね」と、 謝った子が居て、それを見た釣りをした子は、 全員、魚たちに謝りました。
命を無駄にしてしまった・・・ そんな思いになったんでしょう。 見て居て胸が熱くなりました。
せめて味見だけでも・・・ 団長さんの計らいで、 少しだけ味わってみようと云う事になり、
ムロアジと、カンパチと、ヒラマサ、 型の良い魚を数尾選んで、自分が捌いて、 子供達に食べてもらいました。
「ありがとう。おいしかったよ!!」 子供達は、島の教育委員会で用意してくれた 避難用のマイクロバスに飛び乗りました。 「カッコイイ」ですよね!!
夜は、風も雨も酷く、 無事に避難できて本当に良かった・・・
小さなヒーロー達の大活躍があって、 全員が、夜の二度目の交流会を楽しめた事、 しっかりお伝えしたいと思います。
ありがとうな!!
なので、写真は2枚だけ・・・
どっちも、ムロアジゲットの笑顔です!!
ちなみに、食べられなかった魚たちは、 自分と指導者数名で、神湊の漁港に向かい、 海鳥と、海の他の生きもの達の、 命になってくれるように、海に返しました。
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