夢を育むお手伝い。    HOOK(フック) かんきょう 『協育』事務所へようこそ!!

HOOK(フック)とは、釣り針のことです。 子供たちが思い描く夢や希望を、 質の良い自然体験活動と、環境教育のワークショップなどを通じて育てることを支援させて戴きます。 大切な子供たちは、たくさんの人たちの「協力」があって健全に育ちます。 是非この『協育』に、お手伝い下さい。
 
2016/10/02 9:03:55|活動報告
やまなし少年海洋道中2016のレポート11 再会

いよいよ10月に突入です。
今年のカレンダーも、気が付けば、
もう残り少なくなってしまいました。

ここのところ、台風の接近や、
秋雨前線の影響で、長雨が続いています。
自宅の周りの田んぼでは、
稲穂が重たそうに、刈り入れを待っています。
天高く・・・。そんな秋晴れの空が、恋しいですね。

さて、今年の海洋道中のレポートも、
更新がやや、お湿りがちで申し訳ありません(汗)
が、もう少しだけ、お付き合いくださいませ。

現地研修から、一週間後の8月17日。
八ケ岳の少年自然の家での事後研修―。
この日は、友と嬉しい再会の日です。
8泊9日を、八丈で共に過ごした仲間。
そして、八丈で出会った、現地の小中学生達と、
指導者、VLとの再会。

八丈の子供達は15日から、
一足早く八ケ岳にやって来て、山ばかりの山梨で、
色んな体験をしています。前日には渓流釣り体験や、
牧場での馬のお世話などの体験などもしました。
そしてこの日、今度は山梨での交流会も行います。

不思議なもので一週間も経つと、
次第に日焼けの色も落ち着いて来て、
少し大人びた気もします。
都合で、欠席した子も居りましたが、
本当に嬉しそうに、八ケ岳にやって来ました。

早速、この海洋道中をふりかえっての、
班や、係り活動での反省会を行いました。
来年以降、その反省を踏まえて、
海洋道中は、更に進化をしていきます。

うまくいったこと、いかなかったこと、
こうして欲しい、こうだったら、もっと良くなるかも・・・
と、意見が活発に飛び交います。
だから、とっても大事な時間なのです。

ところで自分は、2班のてるの代わりに、
八丈の子供達の2班のVLとして関わる事になり、
2班だけ、なぜか【おっさんリーダー】です。
いやあ、子供達とがっつり関われるのは、
久々にとっても刺激的であり、
反面、体力の衰えを感じずにはいられません。
子供達のパワーって、ホント凄い!!

でも、本隊の2班とは、
ヘッドカウンセラーとしての関わりだったので、
反省会は、カウンセラーのかりまーにお任せしました。
やっぱり体験をすることで、
物の見かたや、考え方に柔軟性が出て来るのか、
色んな事に気付き、どんどん発言が飛び出します。
改めて、「こいつらすげーなあ!!」って、
感心、感激しちゃいました。

その間、八丈の子供達はと云うと、
この後で行われる交流会に合せて、
山梨の仲間たちに振る舞うための、
そば打ち体験をしていました。
残念ながら、その場にはいられなかったのだけど、
きっと、一生懸命、心を込めて打ってくれているでしょう。

さて、反省会は無事に終わり、
この仲間達が、今後も一緒に集えるようにと、
毎年結成される「友の会」の、会長には、
1班の班長、D−ちが選ばれました。

いよいよ交流会の始まりです。
最初は山梨の子供達が、
八丈の子供達のテントサイトにお邪魔しての食事会。
そば粉に八丈名産のあしたばを練り込んだ、
「あしたばそば」は、絶品で、
二度もおかわりしちゃいました。
そば湯も、なんともいいお味―。
でも、これは大人だけかもね(笑)

食事会の後は、お待ちかねの
班対抗のオリエンテーリング大会!!
山梨と八丈の各班をくっ付けて、
中でA・Bチームを作り、
各チームの得点の合計が、班の得点になります。

で、事務局からのお達しで、
各チームに、VLと、カウンセラーが同行して下さい・・・
と、云う事になってしまい、自分は2班のVLとして、
Aチームに同行する事になりました。

が、これがもう大変!!
地図でポイントを探すより、
筋肉と本能で見つけようとする子が多く、
まあ、走る走る・・・。
「おーい、待ってくりょー!!」
「死んじもー!!」と、甲州弁の叫びもむなしく、
駆けまわられ、もうヘロヘロでございました。
でも、そんな感じでも、
不思議とたくさんポイントをゲットして、好成績でした。

楽しかった交流会も、
ついにお別れの時が近付きました。
最後に全員で、終わりの会―。
双方の代表が、互いにお礼の言葉を伝え、
モニュメントツリ―の前で、記念撮影!!
友との別れを惜しんでいました。

この夏、海と山とを繋げた友情は、
空を介して、ずっと繋がり続けることでしょう。
次の再会は、どの空の下でしょうか・・・。
もしかしたら、日本以外の場所で会うかもしれません。

それでも、ずっと友達、ずっと仲間・・・
これからも、お互いに良い関係が続く様に、
願ってやまない、再会の日でした。

写真は上から

1枚目
2班Aチーム、オリエンテーリングに出発です!!

2枚目
走り回るメンバーをなんとかとどめて1枚パチリ

3枚目
Bチームはどうだった?2班全員集合!!

4枚目
いよいよこれでお別れ。全員で記念撮影







2016/09/23 22:14:03|活動報告
やまなし少年海洋道中2016のレポート10 さよならレセプション

海洋道中のフィナーレは、
いつも、八丈島最後の夜の、
【さよならレセプション】です!!

そして今年は、いつもの三根公民館ではなく、
そのお隣の、三根小学校の体育館で行いました。
実は、公民館は改修工事のため取り壊され、
再来年、新しく生まれ変わります。
なので、BCを撤収した夜から、
2泊させて戴きました。

先ずは毎年恒例の、
やきそばパーティーから始りで〜す(^v^)/
でも、今年はさすがに、
その場で調理って訳にはいきませんから、
家庭科室をお借りして、そこでやきそばを作って、
班ごとに、いただきまーす!!
島ずしも戴いて、舌鼓を打ちました。
「うまーい」

舌鼓の後は、こちらも恒例の
六人会の皆さまによる、
島の伝統芸能【八丈太鼓】の、ライブです。

毎年、聴かせて戴いていますが、
迫力満点で、お腹にびんびん響きます。
そんなライブですから、初めての子供達にとっては、
まさに感動のライブだったに違いありません。

しかも、今年は3人も太鼓を打たせて戴きました。
中でも、5班のGっちーのバチさばきは、
なかなかのもので、思わず「お―っ」と、
会場が湧きあがりました!!

第二部は、お待ちかねの、
各班のスタンツ発表です。
が、なんと、今年は自分も、特別キャストとして、
5班のスタンツに出演しちゃいました(>_<)

あれは確か3日目の夕食―。
5班の食事に招かれて、一緒に食事の最中でした。
とても美味しくいただいていたのでありますが、
そこに、突然の雨・・・
慌てて、洗濯物を取り込もうと、
自分の隣りに座っていたGっちーが、
立ち上がった瞬間でした。

一気に自分の方に荷重がかかり、
あろうことか、バキッと音を立てて、
いす用に置いたコンパネが割れて、
そのまま後ろに投げ出され尻もち(泣)
なのに、誰ひとり、たいそんより、
洗濯物の方が大事だったのね〜

と、そんな出来事があり、
その模様を再現したいから、「出演して〜!!」
と、直々にオファーがあったので、
そう言われちゃー、出ないと男がすたるってもんです。
椅子役の子の背中に腰掛け、
「雨だあ!!」の、声が合図で、
椅子役の子が抜けて、自分がこける―。
って、云う設定です。

で、見事に大ウケ(^v^)でした!!

他の班のスタンツもなかなか凝っていて、
とても面白かったし、
2班のYシの必殺ギャグ、
「カニ踊り〜」も、炸裂!!
しかも、即興のラップも見事な出来で、
喝采を浴び、やられた〜って感じ(>_<)

VLのスタンツにも、かっちゃん扮する、
Tそんが出演(爆)
ギャラよこせ〜
いやあ、楽しかったな。
子ども一緒にバカやって、笑って、
指導者冥利に尽きるってもんです。
スタンツは、最後まで盛り上がりました。

そして、ラストはやっぱり、
フロンティアアドベンチャー「愛のテーマ」の、
大合唱で決まり!!

全員で肩を組んで輪になって、
ずっと歌い継いでいるあの歌ですよ!!
♪ぼーくたちは忘れないあの日々を・・・
  仲間と過ごした八丈の夏・・・♪♪

島での体験が、そのまま歌詞になってますから、
1回歌えば、もうそれで覚えちゃうこの歌―。

♪♪ いくら作りなおしても壊われる椅子

       夜空に輝く満天の星

 全てが大切な思い出 決して忘れる事のできない夏♪

明日は、飛行機で帰る事になりました。
なので、船での最後の班別ミーティングはできません

チョッと物足りないけれど、
就寝時間ぎりぎりまで、今日までの時間を、
愛おしむ様に、ミーティングが始まりました。

こんなレセプションは、初めてだったかも・・・
でも、とっても素敵な最後の夜になりました。

写真は上から

1枚目
六人会の皆様による迫力の八丈太鼓

2枚目
5班、Gっちーのバチさばきに拍手!!

3枚目
2班のスタンツは、VLのてるに贈るエールにもなったね

4枚目
1班の最後のミーティング
色んな事があったよな、お疲れ様・・・








2016/09/21 14:34:22|活動報告
やまなし少年海洋道中2016のレポート9 台風5号接近につき

生還報告会の後で、
団長さんから、子供たちに伝えられたのは、
とても大事なお話し・・・。

それは、この八丈島に、台風5号が接近中であること―。
そして、それに伴って、
大きな決断をしなければならなくなったこと―。
と、前置きしながら、ゆっくりと、
丁寧に言葉を選びながら話し始めました。

台風5号は、あさって(8月8日)に、
最も八丈島に接近するだろうという予報が出ていて、
そうなると、本来の予定であった閉村の日(テント撤収)が、
できなくなってしまう可能性が高いこと―。

テントを張ったままにはできないので、
明日の自主活動を中止とし・・・
と、すでに子供たちは動揺しはじめました。
耳を疑ったように、「えっ!?」と、
短い声がもれた後、下を向き、なんとか
団長さんの話を、じっと聴くように努めています。

なぜなら、自主活動は、
子供たちが自分がやりたいことを、
自ら企画して体験できる。
とても、スペシャルな企画だからです。

スノーケリング、釣り、八丈富士登山、
そして、サイクリングをしながらの八丈島探訪・・・etc
自分が指導を担当する「釣り」の、希望者も、
女子も含めて14名もいて、この日が来るのを、
本当に心待ちにしてくれていました。

けれど、自主活動も大事なのだけれど、
もっと大事なのは、無事に山梨へ帰ることです。
なので、まさしく我々指導者も、「断腸の思い」で、
この決断を下さなければいけませんでした。

自主活動担当のかりまーも、
涙で子供たちにその思いを伝えました。

頭では理解できていても、
なかなか心は、その現実を受け入れてはくれません。
けれど、自然には抗うことはできず、
その決断も、覆ることはありません。

そして、自主活動の中止に伴って、
明日からの活動の変更も伝えられました。

まず8日の予定であった、
テント撤収を前倒しにして、
お風呂に入って、山梨で待っている、
家族や、お友達へのお土産を買う「ふるさとタイム」を、
7日にやってしまうことになりました。

そして、夜は、もともと八丈の仲間との交流会だったので、
そのまま今年は、三根小学校の体育館で、
バイキング夕食をみんなで食べて、
その後は、レクで盛り上がることにしました。

そして8日は、中止になってしまった自主活動の代わりに、
「八丈学習の日」と、することになりました。
この企画は、八丈島の歴史や、文化や、産業など、
各班がそれぞれテーマを持って、
先ず島からお借りした資料をもとに「調べ学習」をし、
その後、テーマに沿った施設などに、
直接出向いて、八丈島の事をもっと知ろう!!
そんな目的で行う事になりました。

そして、最終日は、
船ではなく、安全第一で、飛行機で帰る事になりました。

八丈学習の日では、
島の教育委員会の最大のバックアップを戴いて、
バスまで手配して下さる事になったのです。

自主活動の中止はどうにもならないけれど、
でも、自分たちのために、
本当に心を砕いて、新たな企画をさせてもらえる―。

子供達の表情までは、暗くてわからなかったけれど、
少し、安堵してくれた様です。
顔をあげて、前を向いて、しっかり聴いてくれました。

残された日々を一生懸命に楽しむ―
さあ明日から、
台風が我々に与えた試練を、みんなで乗り越えよう!!

そして迎えた7日は、
次第にうねりが強くなる海を見ながら、
BCを撤収しました。時折スコールが襲って来ましたが、
今日までの感謝を込めて、テントをたたみ、
かまども土に戻し、来た時よりも綺麗にして、
BCを来年の後輩たちのために整備しました。

ふるさとタイムでは、
たくさんのお土産を買いました。
そして、推薦をして下さった、校長先生に宛てて、
感謝の絵葉書を綴りました。

夜の交流会も、とても盛り上がっていました。

いよいよ「八丈学習の日」
まだ風は強かったものの、台風一過の晴天でした。

2つのグループに分かれて、
それぞれの班のテーマに沿った施設を、
見学し、学びを深めました。

どの班もすごくリラックスできていて、
訪問先では、積極的に質問もし、
より深く八丈島のことを知り、
そして、更に八丈島が大好きになったことでしょう。

この豊かな1日は、きっと子供達の記憶にも、
深く残っていくでしょうし、我々指導者もまた、
この一日の過ごし方が、贅沢に思えた時間でした。

写真は上から

1枚目
リラックスしながらも、調べ学習をしっかりやってます!(^^)!

2枚目
こんなルートで、各グループは島を周りました。

3枚目
島の主産業である「黄八丈織り」の、工房を訪ねました。
意外なことに、八丈とアイヌ民族の繋がりも知りました。

4枚目
広大な植物園を持つ、八丈ビジターセンターで
お決まりの1枚です!!

ビジターセンターでは、光キノコや、
「八丈島のきょん!!」を、見てきましたよ







2016/09/13 21:53:04|活動報告
やまなし少年海洋道中2016のレポート8それぞれのゴール2

神様は時に、とてもいたずらで、えこひいきをします。
初日を登龍越えから始った、
1班と2班のリーダーは、どちらも2年目―。
共に、このサバイバル踏破に、
特別な「思い」を、持って臨んでいました。

2班のリーダーのてるは、
この八丈での現地研修を終えたら、
自分の夢の実現に向けて、
大きな一歩を踏み出そうとしていました。

英語の先生になりたい―。
彼の強い思いは、
ついに、イギリス留学のチャンスを勝ち取りました。
八丈から帰って直ぐに、イギリスへ旅立つのです。

だからこそ、この海洋道中が彼の総決算!!
班のメンバー全員で、明るく、楽しく、歩き抜く―。
そんな思いで、子供達を引っ張っていました。

ビバーク地で過した夜は、
体育館で、大盛り上がりのバドミントン大会!!
そこで生まれたメンバーの必殺ギャグは、
「カニおどり〜!!」
とにかく、ずっと笑顔が絶えない班になっていました。
だからなのか、2日目も順調そのもの!!
唯一、ノ―アクシデントでBCに迫っていました。

一方、1班のリーダーのかっちゃんは、
昨年、痛恨の「道間違え」を、してしまい、
感動のゴールではあったものの
(昨年のブログも是非チェックしてね!!)
今年のサバイバルに、リベンジを期していました。
しかも、班長さんのリーダー性も高く、
ここまでは、ぶっちぎりイチバンのペースでした。

藍ヶ江を予定より早く出発し、
大坂トンネルの展望台まで、あっと云う間でした。
なので、絶景を見ながら朝食をと、
ここまでは、かっちゃんのプラン以上に、
完璧なペースでした―。

それが・・・
食事の時に班のメンバーの一人が、
自分のレインウェアがない事に気付きました。
「そう言えば・・・」昨夜は、
荷物を網小屋に一度しまってから眠ったそうです。

そして朝、本人は回収したつもりではあったのですが、
「きっと、ビバーク地へ忘れて来たんだ・・・」
その時、班のメンバーは、直ぐに全員で話し合いました。

彼らの出した結論はと云うと、
みんなでビバーク地へ戻ろう―。と、云う答えでした。
誰ひとり、それに文句を付けるなんてせず、
当たり前の様に、その決断をしました。

只、ここから藍ヶ江まで戻るのは、
大きなタイムロスに繋がりかねません。
それでも、それも承知で、
「戻る」と云う選択を、かっちゃんに伝え、
彼もその決断を支持したのです。

パトロールの途中、
丁度、藍ヶ江から中之郷まで戻って来た、
1班を捕まえて声をかけました。

その時の彼らの表情は、とてもすがすがしく、
戻った事で、嬉しい事がいっぱいあったよって、
そんな話しをしてくれた子さえいました。
メンバー全員で乗り越えたリスクは、
より彼らの絆を強く、太くしていました。
その表情を見て、絶対に大丈夫―。
自分も、きっと他のみんなも、確信していました。

その後もピッチを上げて歩き続け、
昼食の予定の八重根漁港には、
たった30分の遅れで辿り着いたのです。

が、昼食の後、
どうにも子供達の足が止まってしまったのです。
気持ちとは裏腹に、歩きだせません。
時間だけが、無情に過ぎていきます。

ようやく八重根漁港を出発できたのは、
もうBCに着く予定であった、午後4時前―。
ここからだと、どんなに頑張っても、
4時間では帰れそうにありません。

事務局では、彼らを信じつつも、
場合によっては、リタイヤさせよう―。
とても、明るい時間帯では戻れまい。
8時は過ぎるだろう。9時になってしまうかも・・・
焦りは次第に、
いらだちにも似た感情になって来てしまいます。

てるの2班は、ほぼ予定時刻通りに、
みんな元気で、イチバン乗りでゴールしていました。

他の三つの班も、ゴールインして、
1班だけが、まっ暗い夜道を、
ヘッドランプの灯りを頼りに、
無言のまま、ひたすら歩き続けていました。

そして・・・
周りは闇となった夜8時半過ぎでした。
仲間全員が待ち焦がれていたBCに、
ようやく1班が辿り着きました。
途端に彼ら目からあふれ出る涙・・・

みんなを待たせてしまった、
迷惑をかけてしまった、
でも、どうしても最後まで歩きたかった、
ようやく戻って来れた・・・
色んな思いがこみ上げて来て、
嗚咽を繰り返す1班のメンバー達。

泣く事なんてない!!
みんなで良く頑張ったんだから・・・

ゴールの後、リーダーテントの隅で、
かっちゃんが、膝を抱えていました。
その姿を見て自分は、かっちゃんに対して
なんとも申し訳ない気持ちに包まれていました。

あれほど順調だったのに・・・
俺のせいで・・・
かっちゃんの無念を思えば思うほど、
彼の胸の痛みに寄り添ってやれず、
無力感も覚えました。

そんな1班に、仲間達は優しかった―。
疲れをねぎらい、笑顔で1班を迎えてくれました。
この子たちはサイコーの子供達です。

2人のリーダーに、神様が仕組んだいたずらは、
明と暗がはっきり分かれてしまったけれど、
きっとどちらも、2人のリーダーに向けての、
エールだったんだと思います。

生還報告会の揺れる火の中で、
長く、辛く、嬉しく、優しかった
サバイバル踏破の2日間が終わりました。
そして、明日以降の活動について、
団長さんが、ゆっくりと話しだしました。

写真は上から

1枚目
2班のゴールの瞬間!!喜びが爆発してました。

2枚目
2班のメンバー全員で記念撮影

3枚目
もう真っ暗で、うまい写真が撮れなかったけど、
1班、お疲れ様でした!!








2016/09/13 19:46:20|活動報告
やまなし少年海洋道中2016のレポート7 それぞれのゴール1

さて、このレポートは、長くなりますよ。

サバイバル踏破の2日目は、
昨日とは一転、
陽射しも厳しい、暑い日になりました。

八丈島一周!!
目的に向かって、それぞれビバーク地を出発しました。
因みに、各班のビバーク地は、
1班 藍ヶ江、2班、中之郷体育館、3班、乙千代ヶ浜
4班、三原中、5班 旧樫立小学校跡地です。

お互いのビバーク地は、
おおよそ「坂上(さかうえ)」と、呼ばれる
中之郷地区の周辺にありますが、

1、2班は、山ルートの登龍峠を経て、
3、5班は、海ルートの南原千畳岩を、
4班は、八丈富士のふれあい牧場を経て・・・
ビバーク地に入るプランですが、
4班のみ、昨朝の雷雨で登山を中止していました。

どの班も、ほぼ予定通りに、順調に歩を進めていました。
が、やはり、今年も大きな試練が待ち受けていました。

先ず、3、5班は、
これから最難関の登龍峠を目指すのですが、
末吉(すえよし)地域からの峠道は、だらだらと長く、
大きな景色の変化もなく、
ひたすら登りの厳しいルートです。

アタック前に英気を養う末吉で、
少し時間を使ってしまうと、
思いもよらないペースダウンに直結します。
そして、どちらの班も、
この「ペースダウンの悪魔」に、捕まりました。

4班は、3、5班より、
早く末吉で休憩し、さあ、いざ登龍へ・・・
と、いう時でした。

「やり残したことがあるんじゃないか?」
激励に行った指導者が問いかけました。
「そうだ、ふれあい牧場に行っていない!!」
「すげー景色を写真に撮りたい!!」
「行こうぜ!!」誰かが言いました。

でも、やはり全員が賛成ではありませんでした。
そこで、リーダーのしょうちゃんが呼びかけます。
「行くにしても、行かないにしても、全員で決めよう」
体力に自身の無い子は、
少しうつむいて黙ってしまった様です。

「疲れたら、その荷物、みんなで持つよ」
「最後までやりたい」
女性のカウンセラーが、「私も一緒に歩く―」
助け舟を出してくれました。

その事で、全員が納得して、
登龍をクリアして、午後2時までに下りきる。
それができたら、八丈富士の登山道まで、
指導者が車で連れて行って、
そこからチャレンジしよう。と、決まり、
4班の再チャレンジが始まりました。

その後の4班の歩みは凄く、
上り坂も声かけ、励ましあって、
ずんずん進みました。
絶景の展望台もそこそこに、
登龍峠を制覇して、見事2時前に下って来ました。
「よく頑張った!!さあ、もうひと踏ん張りだぞ」
給水をさせた後、車二台に分乗させ、
彼らを登山道まで送りました。

そして、約束の場所で彼らを車から降ろし、
「さあ、ガンバレ!!」と、背中を押しました。
女性カウンセラーも、しっかりスタンバイして
やり残した八丈富士登山へ向かって行きました。
彼らの背中が少し大きく見えました。

一方、遅れている事に焦りを感じた3、5班も、
お互いに競い合う様に、登龍峠を下り、
BCに向かっていきます。
それでも、予定時刻からは遅れていました。

「急がなきゃ・・・」でも、「ここで無理したら・・・」
きっと2つの思いが、リーダーにはあったでしょう。
けれど、「やるしかない」―

と、3、5班には、
こんな試練があって、
BCの到着は、予定より2時間近く遅れた、
午後6時過ぎ・・・。
けれど、彼らの顔は達成感に満ち溢れ、
女子のリーダーの目からは、
笑顔と一緒に涙もあふれました。

そして、八丈富士に再チャレンジした4班が、
疲れ果ててBCに着いた頃は、
もう辺りは暗くなり始めていました。

それでも、一度は見送った登山を、
もう一度、モチベーションを高めて、
みんなで歩き切った「心」の、強さを、
誉めてあげたいと思います。

本当によく頑張りました!!

それぞれのゴールの模様、
今回は、3、4、5班のみにします。

1、2班のゴールは、次回をお楽しみに・・・

写真は上から、

1枚目 
3班は、リーダーの明るい性格のまま、笑顔でゴール!!

2枚目
5班は、仲の良さが光ってたゴールでした!!

3枚目
からのォ・・・
パッションジュースでカンパーイ!!

4枚目
そして4班の夕暮れのゴール!!
疲労の浮かぶ表情でも、達成感は半端ない!!