夢を育むお手伝い。    HOOK(フック) かんきょう 『協育』事務所へようこそ!!

HOOK(フック)とは、釣り針のことです。 子供たちが思い描く夢や希望を、 質の良い自然体験活動と、環境教育のワークショップなどを通じて育てることを支援させて戴きます。 大切な子供たちは、たくさんの人たちの「協力」があって健全に育ちます。 是非この『協育』に、お手伝い下さい。
 
2016/12/24 7:26:03|活動報告
白根百田小学校で環境講演会をさせて戴きました!!

今夜はクリスマスイブですね(*^_^*)v
多くの子供たちのもとに、
きっとサンタさんが来てくれることでしょう。

そして素敵な聖夜に、チョッとほっこりする様な、
心があったかくなる素敵な授業のこと、
お話しさせて戴こうと思います。

10月26日の水曜日に、
南アルプス市にございます、
市立白根百田(しらねひゃくた)小学校さんに、
やまなしエコティーチャーとして呼んで戴き、
環境の【つながり】に、
ついて、お話しさせて戴きました。

実は、白根百田小学校さんには、
以前にも呼んで戴いた事があり、
今回が二度目の機会となりました。

お話しを聴いてくれたのは、
三年生と、四年生全員の元気な子供たちです。

山の子のみんなが憧れる大好きな海で、
起こっている現実について、
当方が、ずっと伝え続けている、
「イルカのKちゃん」の、絵本を使った、
人間が出したゴミによって、小さな命を亡くした、
一頭の子イルカのお話しです。

子供たちは、イルカが大好きです。
でも、その姿を見るのは殆どが水族館です。
そして、愛らしく、カッコイイ姿を見せる、
華やかなイルカショーで見ることくらいでしょう。
実際に海で泳いでいるところを見た事がある子は、
山の子に限らず、余りいらっしゃらないと思います。
でも、そのイルカショーさえも、
イルカやクジラを取り巻く、様々な環境問題の中で、
日本では見られなくなってしまう可能性もあります。

でも、イルカは海に暮らす、
人間とおんなじ哺乳類で、実際の海では、
水族館では起こりえない【環境破壊】が、起こっていて、
その被害に遭って、死んでしまったり、
怪我や病気になってしまう例が後を絶ちません。

自己紹介に続いて、先ず子供たちには、
実際の海で活き活きと生活している、
イルカの映像を見てもらいました。

映像を見ながら、邪魔に在らない程度に、
イルカいついてお話ししました。
自分が、Kちゃんのことを伝えるきっかけになった、
出会いについてもお話ししました。

好奇心が旺盛なイルカ達は、
何もしなければ、人間にも興味深々で近付いて来ます。
そこで、若いイルカがベビーシッターをする姿や、
海底の岩影からタコを捕まえる姿などを見ました。
そして、時に、ゴミとして浮遊している、
ビニール袋などで「遊ぶ」、姿も見ました。

遊んでいるその道具は、元々自然界にはなく、
ゴミであると云う事も知らず、偶然に口にハマってしまって、
取れなくなってしまう事もあります。

そんな映像を見た後で、今度は司書の先生から、
「イルカのKちゃん」の、
絵本の読み聞かせをして戴きました。

Kちゃんは、尾びれに釣糸が絡まって、
それが尾びれに食い込んで、泳げなくなり、
衰弱していなくなってしまいました。
これは、実際にあったお話し―

子供たちの表情が、
ショッキングなその内容に、
少しずつ曇っていくのがわかりました。

人間の勝手で、便利さと豊かさを求めた裏で、
資源の浪費がこの様な現実を招いてしまっていること、
自分も、人間のひとりであることに気付いたのです。

でも、こうした環境破壊を元に戻せるのも、
人間にしかできない事で、
しっかりと事実を見つめ、
一人ひとりが責任のある生活と行動を、
重ねていくことが大事です。

このお話は、決して「人間はダメだ」って、
ことではないよ。気付く事が大事なんだよって、
子供たちに語り掛けました。

一時間と云う、この年代の子供たちには、
結構長い時間の講演だったのですが、
質問もいっぱいしてくれましたし、
しっかり集中して聴いてくれて、
とても嬉しかったです。

何より、前回の機会から、
この学校にも「イルカのKちゃん」が、
学校図書として置かれていて、
読んだことがあるお友達が、いっぱいいました。
きっと、お兄ちゃん、お姉ちゃんからも、
Kちゃんのことを聞いて知っているんでしょうね。

ずっと同じ学校で、意識がつながっていることに、
とても感動して、心があったかくなりました。

以前、この絵本を作った方たちから、
このお話を聴いたことがある子供たちの、
気付きや意識は、その後もつながっているのかな・・・

そんな心配の声もあったのですが、
大丈夫です。意識はちゃんとつながっていますよ。

それが、改めて確認することができた、
素敵な授業でした。

やまなしエコティーチャー制度を、
多くの学校で活用して戴けるようになればいいな・・・

お声をかけて戴ければ、
県内どこにでも駆けつけますよ(#^.^#)/^







2016/10/06 8:26:44|その他
八丈町島外体験学習派遣団 『命と向き合う仕事』

10月になっても、
依然、台風接近・上陸の危機は続いていますね。

さて、今年の「やまなし少年海洋道中」の、
レポートをお読みいただき、ありがとうございました。
今日は、その番外編と致しまして、
八丈島の子供たちが、山梨の地で体験した活動の中から、
2日目(㋇16日)に体験した、
「命と向き合う仕事』の、
体験についてお話しさせて下さい。

先のレポートでも触れました通り、
今年は、学生VLの1名が、海外留学する事となって、
急きょ、自分が【おっさんリーダー】と、して、
2班のVLを務めさせていただきました。

昨年までは、各日程で、どんな体験をするか―。
って云う、名目だけは心得ていましたが、
具体的にその活動を間近で指導するのは初めてでした。
もちろん、渓流釣りの体験については、
以前から一緒に活動させていただいて居りましたが、
それ以外は、間接的でした。

渓流釣り体験が終わった後、
『吐竜の滝』で、昼食と、水遊びをした後、
もう恒例と」なっている、清里にあるK牧場で、
馬のお世話をする体験です。

ここのオーナーさんのお話しが、厳しくも、
ダイレクトに胸に響くお話しであり、とても感動したので、
このブログを見て下さっている皆様にも、
紹介させていただきたいと思います。

先ず、お話しを伺う前に、
これから体験しようとしている事を、
面倒くさいなあって思ってる子は、
やらなくていいぞ!!と、いきなりの先制パンチです。

・・・なぜなら、
これから体験するのは、「命」の、世話をする事―
だから、いやいややるのは迷惑だ!!
相手が小中学生であても、馬には関係ない事です。

「命」と、真剣に向き合う為には、
すぐに判断し、すぐに動く事―。
一瞬でも迷ったり、悩んだりすることで、大切な命を、
時に失ってしまう事にも繋がるのだとおっしゃいました。

そんな話を聴いてからからなのか、
子供たちの目の色が変わって、
馬小屋の掃除、馬体のブラッシングとケア、
そして、馬の背に乗る乗馬体験に対して、
真剣に取り組んでいました。

馬小屋の清掃の体験では、
「ボロ」と、言われる馬糞を、
先ずはスコップで綺麗に取り除く事から始ります。
その後、小屋に新しいわらを丁寧に敷いて、
飲み水を換えてあげます。
蹄鉄にわらが挟まって、そこが炎症したりすれば、
馬は立てなくなってしまい、
死んでしまう事すらあると云います。

わらは、一輪車で何度も積んでは運んで、
結構な重労働ですが、懸命に黙々とこなし、
とても綺麗な小屋になりました。

続いての馬体のブラッシングでは、
指定された馬に数人がついて、
丁寧に体をブラッシングしてあげます。
うまくやってあげれば、
馬はとても気持ち良さそうにいてくれますが、
怖がったりするとそれを察して、
軽く蹴ってきたり、首を振っていやいやもします。

正に生の「命」が、目の前に居て、
こちらの世話を、ちゃんとできてるか、
チェックされている感覚です。

乗馬体験では、「引馬」と、いうスタイルで、
インストラクターさんがはみを引き、
子供が背中に乗って、手綱を持って、
歩いたり、はや歩きしたりなのですが、
馬の背中は高く、揺れるので、
きっと重たい自分なんかは嫌がるだろうなあ・・・
と、思い自重しました。

一通りの体験を終えた後、
オーナーさんは、みんなに、
と殺場の光景を語ってくれました。

大切に世話をした「命」が、
「肉」に変えられていく様が目に浮かび、
思わず「うっ」と、声をあげそうになりましたが、
この事こそ、「命」と、向き合うと云う事が、
どんなに大切であるかを、感じずにはいられませんでした。


「命」に、次に・・・や、
今度は・・は、ない!!
だから、今、目の前の事を、真剣に取り組みなさい―。

その言葉には何よりも、説得力があり、
いい加減ではいけないんだ―。と、云うことを、
子供達は、改めて確認できたと思います。

自分も「食」や、「命」に、ついて、
魚釣りで語り掛ける事はあるのですが、

やはり、オーナーさんの言葉は、
「命」そのものであり、とても勉強になりました。

今回、こうした機会にも立ち会う事ができて、
ああ、いい体験いっぱいさせてもらってるんだなあ・・・
って、山梨と八丈島を繋ぐ、命のご縁についても、
深く考えさせられました。
自分にとっても、とっても貴重な体験でした。
ありがとうございました。

写真は上から

1枚目
先ずは熊手と、スコップで、馬糞を綺麗に取り除きます。

2枚目
一輪車にいっぱいわらを積んで小屋との間を往復です。

3枚目
馬との接し方を教わりながら、ブラッシングしてあげます
「まあ、きもちいい」

4枚目
最後は乗馬体験で決まり!!







2016/10/02 9:03:55|活動報告
やまなし少年海洋道中2016のレポート11 再会

いよいよ10月に突入です。
今年のカレンダーも、気が付けば、
もう残り少なくなってしまいました。

ここのところ、台風の接近や、
秋雨前線の影響で、長雨が続いています。
自宅の周りの田んぼでは、
稲穂が重たそうに、刈り入れを待っています。
天高く・・・。そんな秋晴れの空が、恋しいですね。

さて、今年の海洋道中のレポートも、
更新がやや、お湿りがちで申し訳ありません(汗)
が、もう少しだけ、お付き合いくださいませ。

現地研修から、一週間後の8月17日。
八ケ岳の少年自然の家での事後研修―。
この日は、友と嬉しい再会の日です。
8泊9日を、八丈で共に過ごした仲間。
そして、八丈で出会った、現地の小中学生達と、
指導者、VLとの再会。

八丈の子供達は15日から、
一足早く八ケ岳にやって来て、山ばかりの山梨で、
色んな体験をしています。前日には渓流釣り体験や、
牧場での馬のお世話などの体験などもしました。
そしてこの日、今度は山梨での交流会も行います。

不思議なもので一週間も経つと、
次第に日焼けの色も落ち着いて来て、
少し大人びた気もします。
都合で、欠席した子も居りましたが、
本当に嬉しそうに、八ケ岳にやって来ました。

早速、この海洋道中をふりかえっての、
班や、係り活動での反省会を行いました。
来年以降、その反省を踏まえて、
海洋道中は、更に進化をしていきます。

うまくいったこと、いかなかったこと、
こうして欲しい、こうだったら、もっと良くなるかも・・・
と、意見が活発に飛び交います。
だから、とっても大事な時間なのです。

ところで自分は、2班のてるの代わりに、
八丈の子供達の2班のVLとして関わる事になり、
2班だけ、なぜか【おっさんリーダー】です。
いやあ、子供達とがっつり関われるのは、
久々にとっても刺激的であり、
反面、体力の衰えを感じずにはいられません。
子供達のパワーって、ホント凄い!!

でも、本隊の2班とは、
ヘッドカウンセラーとしての関わりだったので、
反省会は、カウンセラーのかりまーにお任せしました。
やっぱり体験をすることで、
物の見かたや、考え方に柔軟性が出て来るのか、
色んな事に気付き、どんどん発言が飛び出します。
改めて、「こいつらすげーなあ!!」って、
感心、感激しちゃいました。

その間、八丈の子供達はと云うと、
この後で行われる交流会に合せて、
山梨の仲間たちに振る舞うための、
そば打ち体験をしていました。
残念ながら、その場にはいられなかったのだけど、
きっと、一生懸命、心を込めて打ってくれているでしょう。

さて、反省会は無事に終わり、
この仲間達が、今後も一緒に集えるようにと、
毎年結成される「友の会」の、会長には、
1班の班長、D−ちが選ばれました。

いよいよ交流会の始まりです。
最初は山梨の子供達が、
八丈の子供達のテントサイトにお邪魔しての食事会。
そば粉に八丈名産のあしたばを練り込んだ、
「あしたばそば」は、絶品で、
二度もおかわりしちゃいました。
そば湯も、なんともいいお味―。
でも、これは大人だけかもね(笑)

食事会の後は、お待ちかねの
班対抗のオリエンテーリング大会!!
山梨と八丈の各班をくっ付けて、
中でA・Bチームを作り、
各チームの得点の合計が、班の得点になります。

で、事務局からのお達しで、
各チームに、VLと、カウンセラーが同行して下さい・・・
と、云う事になってしまい、自分は2班のVLとして、
Aチームに同行する事になりました。

が、これがもう大変!!
地図でポイントを探すより、
筋肉と本能で見つけようとする子が多く、
まあ、走る走る・・・。
「おーい、待ってくりょー!!」
「死んじもー!!」と、甲州弁の叫びもむなしく、
駆けまわられ、もうヘロヘロでございました。
でも、そんな感じでも、
不思議とたくさんポイントをゲットして、好成績でした。

楽しかった交流会も、
ついにお別れの時が近付きました。
最後に全員で、終わりの会―。
双方の代表が、互いにお礼の言葉を伝え、
モニュメントツリ―の前で、記念撮影!!
友との別れを惜しんでいました。

この夏、海と山とを繋げた友情は、
空を介して、ずっと繋がり続けることでしょう。
次の再会は、どの空の下でしょうか・・・。
もしかしたら、日本以外の場所で会うかもしれません。

それでも、ずっと友達、ずっと仲間・・・
これからも、お互いに良い関係が続く様に、
願ってやまない、再会の日でした。

写真は上から

1枚目
2班Aチーム、オリエンテーリングに出発です!!

2枚目
走り回るメンバーをなんとかとどめて1枚パチリ

3枚目
Bチームはどうだった?2班全員集合!!

4枚目
いよいよこれでお別れ。全員で記念撮影







2016/09/23 22:14:03|活動報告
やまなし少年海洋道中2016のレポート10 さよならレセプション

海洋道中のフィナーレは、
いつも、八丈島最後の夜の、
【さよならレセプション】です!!

そして今年は、いつもの三根公民館ではなく、
そのお隣の、三根小学校の体育館で行いました。
実は、公民館は改修工事のため取り壊され、
再来年、新しく生まれ変わります。
なので、BCを撤収した夜から、
2泊させて戴きました。

先ずは毎年恒例の、
やきそばパーティーから始りで〜す(^v^)/
でも、今年はさすがに、
その場で調理って訳にはいきませんから、
家庭科室をお借りして、そこでやきそばを作って、
班ごとに、いただきまーす!!
島ずしも戴いて、舌鼓を打ちました。
「うまーい」

舌鼓の後は、こちらも恒例の
六人会の皆さまによる、
島の伝統芸能【八丈太鼓】の、ライブです。

毎年、聴かせて戴いていますが、
迫力満点で、お腹にびんびん響きます。
そんなライブですから、初めての子供達にとっては、
まさに感動のライブだったに違いありません。

しかも、今年は3人も太鼓を打たせて戴きました。
中でも、5班のGっちーのバチさばきは、
なかなかのもので、思わず「お―っ」と、
会場が湧きあがりました!!

第二部は、お待ちかねの、
各班のスタンツ発表です。
が、なんと、今年は自分も、特別キャストとして、
5班のスタンツに出演しちゃいました(>_<)

あれは確か3日目の夕食―。
5班の食事に招かれて、一緒に食事の最中でした。
とても美味しくいただいていたのでありますが、
そこに、突然の雨・・・
慌てて、洗濯物を取り込もうと、
自分の隣りに座っていたGっちーが、
立ち上がった瞬間でした。

一気に自分の方に荷重がかかり、
あろうことか、バキッと音を立てて、
いす用に置いたコンパネが割れて、
そのまま後ろに投げ出され尻もち(泣)
なのに、誰ひとり、たいそんより、
洗濯物の方が大事だったのね〜

と、そんな出来事があり、
その模様を再現したいから、「出演して〜!!」
と、直々にオファーがあったので、
そう言われちゃー、出ないと男がすたるってもんです。
椅子役の子の背中に腰掛け、
「雨だあ!!」の、声が合図で、
椅子役の子が抜けて、自分がこける―。
って、云う設定です。

で、見事に大ウケ(^v^)でした!!

他の班のスタンツもなかなか凝っていて、
とても面白かったし、
2班のYシの必殺ギャグ、
「カニ踊り〜」も、炸裂!!
しかも、即興のラップも見事な出来で、
喝采を浴び、やられた〜って感じ(>_<)

VLのスタンツにも、かっちゃん扮する、
Tそんが出演(爆)
ギャラよこせ〜
いやあ、楽しかったな。
子ども一緒にバカやって、笑って、
指導者冥利に尽きるってもんです。
スタンツは、最後まで盛り上がりました。

そして、ラストはやっぱり、
フロンティアアドベンチャー「愛のテーマ」の、
大合唱で決まり!!

全員で肩を組んで輪になって、
ずっと歌い継いでいるあの歌ですよ!!
♪ぼーくたちは忘れないあの日々を・・・
  仲間と過ごした八丈の夏・・・♪♪

島での体験が、そのまま歌詞になってますから、
1回歌えば、もうそれで覚えちゃうこの歌―。

♪♪ いくら作りなおしても壊われる椅子

       夜空に輝く満天の星

 全てが大切な思い出 決して忘れる事のできない夏♪

明日は、飛行機で帰る事になりました。
なので、船での最後の班別ミーティングはできません

チョッと物足りないけれど、
就寝時間ぎりぎりまで、今日までの時間を、
愛おしむ様に、ミーティングが始まりました。

こんなレセプションは、初めてだったかも・・・
でも、とっても素敵な最後の夜になりました。

写真は上から

1枚目
六人会の皆様による迫力の八丈太鼓

2枚目
5班、Gっちーのバチさばきに拍手!!

3枚目
2班のスタンツは、VLのてるに贈るエールにもなったね

4枚目
1班の最後のミーティング
色んな事があったよな、お疲れ様・・・








2016/09/21 14:34:22|活動報告
やまなし少年海洋道中2016のレポート9 台風5号接近につき

生還報告会の後で、
団長さんから、子供たちに伝えられたのは、
とても大事なお話し・・・。

それは、この八丈島に、台風5号が接近中であること―。
そして、それに伴って、
大きな決断をしなければならなくなったこと―。
と、前置きしながら、ゆっくりと、
丁寧に言葉を選びながら話し始めました。

台風5号は、あさって(8月8日)に、
最も八丈島に接近するだろうという予報が出ていて、
そうなると、本来の予定であった閉村の日(テント撤収)が、
できなくなってしまう可能性が高いこと―。

テントを張ったままにはできないので、
明日の自主活動を中止とし・・・
と、すでに子供たちは動揺しはじめました。
耳を疑ったように、「えっ!?」と、
短い声がもれた後、下を向き、なんとか
団長さんの話を、じっと聴くように努めています。

なぜなら、自主活動は、
子供たちが自分がやりたいことを、
自ら企画して体験できる。
とても、スペシャルな企画だからです。

スノーケリング、釣り、八丈富士登山、
そして、サイクリングをしながらの八丈島探訪・・・etc
自分が指導を担当する「釣り」の、希望者も、
女子も含めて14名もいて、この日が来るのを、
本当に心待ちにしてくれていました。

けれど、自主活動も大事なのだけれど、
もっと大事なのは、無事に山梨へ帰ることです。
なので、まさしく我々指導者も、「断腸の思い」で、
この決断を下さなければいけませんでした。

自主活動担当のかりまーも、
涙で子供たちにその思いを伝えました。

頭では理解できていても、
なかなか心は、その現実を受け入れてはくれません。
けれど、自然には抗うことはできず、
その決断も、覆ることはありません。

そして、自主活動の中止に伴って、
明日からの活動の変更も伝えられました。

まず8日の予定であった、
テント撤収を前倒しにして、
お風呂に入って、山梨で待っている、
家族や、お友達へのお土産を買う「ふるさとタイム」を、
7日にやってしまうことになりました。

そして、夜は、もともと八丈の仲間との交流会だったので、
そのまま今年は、三根小学校の体育館で、
バイキング夕食をみんなで食べて、
その後は、レクで盛り上がることにしました。

そして8日は、中止になってしまった自主活動の代わりに、
「八丈学習の日」と、することになりました。
この企画は、八丈島の歴史や、文化や、産業など、
各班がそれぞれテーマを持って、
先ず島からお借りした資料をもとに「調べ学習」をし、
その後、テーマに沿った施設などに、
直接出向いて、八丈島の事をもっと知ろう!!
そんな目的で行う事になりました。

そして、最終日は、
船ではなく、安全第一で、飛行機で帰る事になりました。

八丈学習の日では、
島の教育委員会の最大のバックアップを戴いて、
バスまで手配して下さる事になったのです。

自主活動の中止はどうにもならないけれど、
でも、自分たちのために、
本当に心を砕いて、新たな企画をさせてもらえる―。

子供達の表情までは、暗くてわからなかったけれど、
少し、安堵してくれた様です。
顔をあげて、前を向いて、しっかり聴いてくれました。

残された日々を一生懸命に楽しむ―
さあ明日から、
台風が我々に与えた試練を、みんなで乗り越えよう!!

そして迎えた7日は、
次第にうねりが強くなる海を見ながら、
BCを撤収しました。時折スコールが襲って来ましたが、
今日までの感謝を込めて、テントをたたみ、
かまども土に戻し、来た時よりも綺麗にして、
BCを来年の後輩たちのために整備しました。

ふるさとタイムでは、
たくさんのお土産を買いました。
そして、推薦をして下さった、校長先生に宛てて、
感謝の絵葉書を綴りました。

夜の交流会も、とても盛り上がっていました。

いよいよ「八丈学習の日」
まだ風は強かったものの、台風一過の晴天でした。

2つのグループに分かれて、
それぞれの班のテーマに沿った施設を、
見学し、学びを深めました。

どの班もすごくリラックスできていて、
訪問先では、積極的に質問もし、
より深く八丈島のことを知り、
そして、更に八丈島が大好きになったことでしょう。

この豊かな1日は、きっと子供達の記憶にも、
深く残っていくでしょうし、我々指導者もまた、
この一日の過ごし方が、贅沢に思えた時間でした。

写真は上から

1枚目
リラックスしながらも、調べ学習をしっかりやってます!(^^)!

2枚目
こんなルートで、各グループは島を周りました。

3枚目
島の主産業である「黄八丈織り」の、工房を訪ねました。
意外なことに、八丈とアイヌ民族の繋がりも知りました。

4枚目
広大な植物園を持つ、八丈ビジターセンターで
お決まりの1枚です!!

ビジターセンターでは、光キノコや、
「八丈島のきょん!!」を、見てきましたよ