皆さま、秋の夜長を、楽しんで居られますか? 昨夜は、中秋の名月(十五夜)でしたが、 今日は、満月でしかもスーパームーンなのだとか!?
昨夜も、今夜も、 月は恥ずかしそうに雲に隠れて居りますが、 我が家の庭先では、既に秋の虫たちが、 しきりに、鳴いています。
さて、海洋道中のレポートを続けますね。 サバイバル踏破から、 子供たちが、全員無事に戻って来た夜、 ファイヤーを囲んで、生還報告会が、行われました。
各班の、踏破中のエピソードや、 島の方達に支えて戴いた話し、 仲間たちと一緒に歩いた喜び・・・etc
とても、素晴らしい発表があり、 子供たちの成長を、指導者も共に喜びました。
そして、その報告会が終わって間もなく、 団長さんから、 「皆さんに大切なお知らせがあります・・・」。と、 子供たちに語りかけました。
・・・実は、 「目の前の海は、まだ穏やかなんだけれど、 台風が近づいて来ています。なので、全員で帰る為に、 団長として、決断しなければいけない事態になりました・・・」
と、台風11号が、 次第に列島にコースを変えて来た事。 そして、我々も辛いが、 1日早く撤収しなければならなくなった事。 なので、皆が楽しみにしている、 自主活動は中止とした事・・・
それを、伝えた途端、 氷の様に空気が張り詰め、どよめきが起こりました。
驚きは、やがて嗚咽となり、号泣に変わりました。
目の前の海は、こんなに穏やかに見えるのに、 明日だって晴れそうなのに、 なんで帰らなきゃいけないんだ・・・
青天の霹靂と云うのは、 正しくこういう事を指すのでしょう。
全員うつむいたまま、泣き崩れました。 実は、もう今日のお昼には、 この事が、おおよそ決定していました。
「たいそん、明日の釣り、楽しみだね!!」 「釣れるかなあ!?」 「明日の釣り、ヨロシクね!!」
初めての海釣りを、 凄く楽しみにしていた子がとても多くて、 「その為に、おお、任せろ!!」 って、自分も応えていました。
自生の竹でチャレンジしたいと云う子も居て、 3本の竹竿は、既に出来上がっていました。 釣りの希望者は、過去最高の18名でした。 女子も多く参加希望でした。
「釣りたてのお魚を食べさせてあげる・・・」 事前研修で、約束したのに・・・ それも、できなくなってしまいました。
自分は、申し訳なさに、居ても立っても居られず、 子供たちに、謝りました。 どうしようもない事だけど、許して欲しいと・・・
釣りだけではありません。 自主活動は、全員、楽しみにしていたのです。
スノーケリングも、 八丈富士登山も、島内散策も、 子供たち自身が、企画したものだけに、 そのショックは、計り知れないでしょう。
実は、もしかしたら、 このブログを読んでくれている子が、 いるかもしれないので、
指導者の間で、こんな話がされていた事を 書き加えておきますね。
島に来て、色んな体験をして、 スノーケリングも、 サバイバルで山を歩く事も、一応はできた。
けれど、唯一やっていないのが、魚釣り。 だから、それだけでも、やらせてあげられないかな。
全員釣りができなくっても、 チョッとでも体験させてあげたい。
時間の捻出を、本気で考えてくれていました。
けれど、短時間で釣りを切り上げるには、 先ず、釣りの一通りのテクニックを、 全てできる指導者が、 最低3人以上はいないと難しい事。 そして、中には、釣りは希望外の子もいるので、 不公平になってしまうといけないこと・・・
でも、自分は、 こんな提案をして下さった、指導者の方々に、 本当に感激したし、やっぱり、 全員に、自主活動をさせてあげたかった―。 それは、指導者も全員同じ気持ちでした。
いつかまた、釣りをする機会はきっとあるでしょう。 指導者の気持ちを書かせてもらいました。
ファイヤーの火は次第にとぼれて、 星が瞬きました。
涙をこらえる為に上を向いた子はいましたが、 星のまたたきは、涙で見えなかった事でしょう。
・・・。 帰宅後の台風11号の猛威は、 きっと、子供たちもテレビなどで見た事でしょう。
だから、あの判断が正しかった事、 改めて、理解してくれたと確信しています。
なので、 写真は、ありません。
さあ、明日は笑顔で撤収しような!!
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