山梨県内で環境教育を推進されている人材を、 一定の研修を経て人材バンクとして登録し、 各地の依頼を受けて、指導者を派遣する県の制度、 「やまなしエコティーチャー制度」が、 運営されています。 全国的にも画期的な制度なので、 もっと活用されると嬉しいです。
さて、12月4日の水曜日に、 山あいの小さな保育園で、 エコティーチャーの機会を戴きました。 小さな子ども達に、 海で起こっている現実を伝え、 海のためにしてあげられることって何だろう? 一緒に考えてもらいました。
このお話しを戴いて直ぐお引き受けしたのですが、 どこにあるのかなって、地図で検索してみました。 保育所は山あいの小さな集落である 笛吹市上芦川にあります。 かつては、芦川村と呼ばれていました。 人口の減少が顕著で、○界集落と認識されている、 過疎の集落です。
なので、一度下見に行かせて戴いたのですが、 保育所に向かう道路は、 車一台がやっと通れる広さしかなく、 すれ違いもできない道でした。
下見に伺っていなければ、 きっと迷ってしまっていた事でしょう。 下見に行った時には、丁度お昼寝の時間zzz だから、子ども達はこの日がタイソンとの、 初対面の日となりました(*^_^*)
この地域からは海はまだかなり遠くて、 イルカのKちゃんのお話しが、 ちゃんと伝わってくれるかな? 海の生きもののこと、知ってる子っているのかな? 正直、そんな心配も少ししていました。 なので前の日に、 子ども達も使ってるだろうクレヨンで、 ジンベエザメとシロナガスクジラを、 お絵描きしていきました。
知ってるといいなってって思って、 おっきく描いていきました。 お仕事の都合で、チョッとだけ遅れて到着される―。 って、園児のお母さんを待って、 お着きになってから、講演会スタート!! やっぱり、ママが居てくれた方が嬉しいもんね(^−^)
自己紹介が終わって、 「みんなは、この保育園の名前が言えるかな?」 大きな声で正解を答えてくれました。 「じゃあ名前に付いてる『あしがわ』ってなに?」 チョッと考えてから、 今度はチョッとトーンを落として「かわ」って、 恥ずかしそうに答えてくれました。
「大正解!!じゃあ、川のお水ってどこにいくのかな?」 「海だよ」元気な声で返してくれました。 「みんなは海に行ったことあるかな?」 そう。ここからは遠く離れているし、 まだみんな小さいから、行った事ない子もいました。
「海にいる生きもの、どんなの知ってる!?」 さあ、ここで昨夜お絵描きした、 ジンベエザメとシロナガスクジラが登場です。 ジンベエザメの方は、直ぐに正解(^−^)/ 一方のシロナガスクジラの方は、 クジラってのは直ぐに分かったけど、 「潮吹きクジラ!!」確かに〜 チョッと難しかったかな(*^_^*)
その他にも、タコさんイカさん、 ウミガメさんや、イルカさん、みんな大正解!! 知ってるじゃーん!!
じゃあこれは? と、見せたのは海にぷかぷか浮かんでる、 そう。クラゲさん。 クラゲさんは、ウミガメさんの大好物!! じゃあ、これが海に浮かんでたらどう? って、見せたのは、レジ袋です。
「食べちゃう!!」 「うん。じゃあ、食べちゃったらどうなっちゃうかなあ」 「お腹痛くなちゃう」 「そう。これ、お腹の中でもなくならないんだよ」 それに、これでイルカさんが遊んじゃう事もあるんだ。 手提げ部分を見せて、 「くぐってて外れ無くなっちゃうとか」 「お鼻をふさがれちゃったりね」 「かわいそう・・・」 「そうだね」
と、いっぱいお話しした後で、 いよいよKちゃんの読み聞かせを始めました。
まだまだ保育園の子どもたちには難しい内容です。 でも、じっと絵を見て静かに聞いてくれています。 何かを受け取ってくれたみたいです。
読み聞かせの後で、 一緒に聞いていたママも一緒に、 自分達にも出来る事、考えてみよっか。
子ども達は、小さなカラダとココロを、 いっぱい使って考えてくれました。
この地域は、川の源流に近い所、 みんなの家は、もう海への入り口、 ここから綺麗になるといいね。できるといいね。
素直に聞いてくれたこの子たちなら、 きっと、ふる里のこの川も、この先にある海も、 綺麗にして守ってくれることでしょう。
小さな山あいの保育園で、 大きな大きな希望を見つけました。
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